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【ミ】『クレアデルネ』
96
:
『常寂の檻』
:2022/12/30(金) 19:08:07
>>95
続き
――――――パァンッ!
周囲に蠢く重苦しい空気を、物理的にも突き破ったのは一発の弾丸だった。
『御影』が放った銃弾であるのは明らか。
ただ、普通の銃なら薬莢を爆発させる破裂音がするが。この銃から
放たれるのはBB弾だ。とは言え、枝原のスリンキードッグのスタンド能力で
スリンキーバネを介して、飛ぶのは実弾。その銃弾が音速を超える
ソニックブームの銃声は聞こえる為、変質的な銃声音が全員に聞こえる。
そんな銃弾が、枝原や氷山を注視していた視線の中を通過して
静止画相応の迫りくる景色へ届く。一番よく視認出来たのは発砲した当人だろう。
銃弾は、解り難いものの景色に着弾したようで。一瞬水面に小さな波紋を
生じさせたように、着弾したと思われる部分の景色周辺が揺らいで銃弾は消失した。
時間と共に景色は迫ってるようで。やはり、先程よりは心なし
止まった景色は君達の居る場所と、着弾距離から推測して縮まってきている。
枝原「……此処で、お前をどうこうする議論をするのにも時間が無い」
御影の行動もあってか、枝原が氷山へ本当に処罰なり攻撃する意思があったか
不明なものの、銃口は外れた。
枝原「『突破』より、これから移る。進言された作戦を『受理』する。
各自、配置を決めて車両へ乗り込め。順次装備を適した火器へ変更し
一台ずつに人数を限界まで集合させる。
俺、狩集、ディン。ミーナ、ハナナ、黒山。
残る二台の車は、放置させる。必要な物資を厳選させた後に
運べる量のみ搭載させて作戦決行だ」
……枝原は、どうやら君達の作戦を受け入れるようだ。
とは言え、氷山に対し少なからず『軋轢』も生まれた。
元から信頼関係など皆無のメンバーなのだし、自然と起こり得ただろうが……。
作戦は決められたものの、誰が乗るかによって蟹の群れに走った時に
アクシデントが起きた時、どう対処するかも違ってくるだろう。
装備と共に、よくよく考えて車に乗るべきだ。
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