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【ミ】『クレアデルネ』

1『朝山』:2022/12/05(月) 20:34:06
―――100万の太陽のように私の周りで輝く永遠の愛は
宇宙を越えて私を呼んでいる。
Limitless undying love which shines around me like a million suns,
it calls me on and on across the universe.

ビートルズ
『アクロス・ザ・ユニバース』歌詞の一文より

―――――――――――――――――――――――――――――

★ここは『朝山』がGMのミッションを行うスレです。

598『常寂光土の檻』:2024/11/15(金) 17:22:40

簡易MAP↓

  □□◎□□    ◎=門及びオブシディアン。
  □□△□□    △=佐保    〇=グリム
  □□◆●〇  ◆=『巨大な赤子』 ●=モメ子
  □■□□□  ■枝原   ★=烏丸及び『メグ・ホワイト』
  □□□□□
  □□★□□
  □□?□□     □=2m
            ?=乳房が門の上より設置されてる。静かに乳が垂れてきた

599御影憂『ナハトワハト』:2024/11/17(日) 18:11:50
>>596-597(GM)

グリムが発した言葉で『タイムリミット』の存在に気付く。
だが、いかに凶悪な能力であろうと、
無敵の回避能力を誇る『闇の加護』を打ち破れる力はないようだ。
やはり事前に『憑依』しておいたのは正解だった。
ここから出た時、『残り時間』を最大限に活用して動くことができる。
大局的に見れば、それは大きなアドバンテージとなるだろう。

(……………『アレブリヘ』………………)

あの怪物は『特定の言葉』に反応し、それ以外は『無意味』だった。
アレブリヘとモメ子の共通点は『攻撃が効かない』。
だからといって、それらを同一視するなど馬鹿げている。
この思考は愚かであるとしか言いようがないだろう。
考えるだけ時間の無駄だ。

(………………『枝原』………………)

ふと、半ば死に体となった枝原に意識を向ける。
腐っても指揮官といったところか。
ずいぶん持ち堪えているものだ。
やはり『怒りの大きさ』が原因だろうか?
部下のディンは一瞬で殺されてしまったというのに…………。

  (………………『指揮官』………………)

         (………………『部下』………………)

自分で思った内容が、どこか引っ掛かった。
『導く者』と『従う者』。
それは『親と子の関係』に似ている。

(………………『乳離れ』………………)

瞬間、その言葉が脳裏を掠めた。
乳離れとは、赤ん坊が成長して母乳を飲まなくなる状態であり、
親に頼らず自分だけで行動できるようになることを指す比喩表現だ。
この乳離れが遅れると、子供の発育に様々な悪影響を及ぼす。

  『このグループ』は『導く者』と『従う者』に分けられる。

『枝原』は『指揮官』として『部下』を従えている。
『レックレス』は『佐保』と『枯野』に慕われている。
そして…………『現在の御影』は『グリムに従っている状態』だ。

もし――――万一『可能性』があるとすれば、『特定の行動』なのかもしれない。
『乳離れしていることを示す行動』。
子供が母乳を必要としなければ、
『与える者』としてのモメ子の『存在意義』は消滅する。

そのように考えると、『メグ・ホワイトがモメ子に勝てない理由』も説明がつく。
自立型とはいえ『メグ・ホワイト』は『オブシディアンのスタンド』。
つまり『絶対に乳離れが不可能な存在』なのだ。

(………………『佐保』………………!)

無防備状態で飛び出してないだけマシだが、何か『策』があるのか?
それとも、他の者に考えがあると信じて『時間稼ぎ』を買って出たのか?
なんにせよ、ここで佐保に死なれるのは不味い。
貴重な戦力だし、レックレスと交わした『密約』を果たさねばならないのだ。
しかし、これは自分の『推理』を確かめるチャンスでもある。

600烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2024/11/21(木) 20:17:18
>>597
「『蒸気』……!それなら尚のこと、せめて扉を開けば……
しかし、そんな隙を見せられる相手でもないか……」

憎らしげに扉と敵本体を交互に見やる。
退却……他の者がそれに賛同しなかったという事は、
恐らく歴戦の経験から悪手だと判断したという事だろう。
それなら、現状を打開する方法をもっと考えなければならない。

「それにしても、『メグ・ホワイト』この怯えようは異常だ……。
なぜ、そこまで怯える? きみは何を知ってるんだ?」

「待て!佐保さんッ!
そんな『装備』では……それとも、何かに気付いたのか……?」

打つ手が思いつかないが、もし何か『勝機』があるのならそれに乗らなければならない。
床へ傷をつけて退路を確保しながら、モメ子の方へと近づいていく。

601グリム『グリム・ランタン』:2024/11/29(金) 19:03:38
>>596-597
「佐保――」

吶喊。無謀と見るか、勇敢と見るか。
否、ここはその勇気を称えるべきだろう。

「――合わせるか」

導火線に火は既についている。
爆発を防ぐ手立てがないのに、爆弾の前で突っ立っているのも馬鹿らしい。
物理的な攻撃は、今まで無い。あの『乳』・・・それさえ、防げれば・・・。

『蝋燭』を仕込んだコートを素早く脱ぎ、『グリム・ランタン』に掲げさせ、『モメ子』へと接近する。
こちらに乳を飛ばすなら、そのまま『コート』で防げるし、佐保に向くとしても、『コート』で防げるはずだ。

602『常寂光土の檻』:2024/12/05(木) 21:17:30
>>599-601(お待たせしました)

>待て!佐保さんッ! >佐保――

闇の中で虎視眈々と絶好の機会を狙う御影を除き、烏丸とグリムは声を上げる。
枝原も、這いつくばりつつ飛び出してきた彼女の参戦に対して、無茶だと言わんばかりに
短く声を掛けるものの……この行動が蛮勇か、無謀な特攻か?

 「――安心するっペ、烏丸の姐さんにグリムの兄さん。
これでも、こちとらフ―ヴィアン派リーダから一度逃げ延びたんだぜ?」

   ブゥン――バサァ!!

 ・・・・・・・・
「格上を封じ込めるって駆け引きなら、こちとら場数が多いっぺよ! ――なぁ!
・・・
こが坊!!!」

            シュゥウッッッッ゛!
               「――うんっ、『ステイション・トゥ・ステイション』!」

 ! 佐保は、モメ子に雪かきが届く前に得物を振り下ろす。そして、其処から
舞うのは『枯れ葉』! そして、全員が佐保の挙動に注視するのと入れ替わるように
オブシディアンの体を死角にして枯野も姿を現すっ。
 君達が戦闘をする間、別の空間に居た仲間たちも棒立ちになっていた訳では無い。
オブシディアンの戦況の説明から、有効打と成り得る戦法を必死で考えていたのだ!

佐保「露出化け乳女よぉ! てめぇの海外ポルノ女真っ青な胸から出てくる乳か何かも
知らねぇ液体が脅威だってんなら! ――近づかずに出させねぇようにすりゃあ良いんだっぺ!」

枯野「枯れ葉の材質は……粘着テープだっ……早々に剝がせられないぞっ」

 佐保と枯野。二人の連携によって、枯れ葉はモメ子の胸に飛来して
乳房をヌーブラのように液体が放たれる部分を塞ぐ!
 ファインプレーだっ。これなら、今ならば厄介な攻撃は相手も仕掛けらず…そして。

「よくやったな、二人とも。俺の、誇りだ……」

                     ゴゴゴゴゴゴ...

 そして、『レックレス』も枯野に続いて、この部屋へと入った。
彼の両方の肩に、スタンドのハクビシンが勇ましく小さく鳴きつつ敵を睥睨する。

603『常寂光土の檻』:2024/12/05(木) 21:34:59
君…『御影』の考察は、一人の読み手としては関心深い内容だ。

確かに乳の能力は脅威であり、何かしら法則性があるかも知れない。
乳離れ、と言う形も一見すればロジックとして成り立ってる気もする。
だが、時には。
・・・・・・
馬鹿げているとしか思えない考えが、実は核心を突いてる事だって有り得る。
君は、荒唐無稽とも言える世界を以前、此処とは違うが似た車両で経験してるのだから。
 一つだけ約束しよう。御影の体験は決して『無駄ではない』のだ。

君…『烏丸』は憎々しげに扉。乳が生えた扉を見やる。時間と共に、その夥しく
グロテスクな肉塊から出る乳の量に比例して目に見える気体。そして床に垂れた
乳が気体になるのが追い付かぬ程の水たまりならぬ乳溜まりが形成していく……。

そして……此処で敵の方にも『変化』があった。
佐保との交戦によるモメ子の方では無い。……元ディンである変化した『巨大赤子』だ。
 それが、徐々に『縮まってきている』ようだ。
対して、佐保の成果によって乳の放出が出来なくなったモメ子は、巨大赤子の変化や
自分の力が封殺される状況になったにも関わらず、だ。
 ――その表情に、焦りが見えない。

君…『グリム』はコートを手早く脱いで、蝋燭仕込みの其の破壊不能な防具と
なった盾と共にモメ子に接近する。彼女から接近してのも含めて
直ぐに拳でも杖でも攻撃出来る間合いだ……。

佐保、そして烏丸やメグも少し距離はあるものの一気に君達で
やろうと思えばタコ殴りに出来る状況ではある。
 とは言え、今までの遣り取りから普通に攻撃を仕掛けても悪手なのは確か。
そして、其の事は他の仲間たちも織り込み済みで本命としてレックレスが
躍り出てきたようだが……。さて、このまま彼に任せるか?

(※立ち位置に関しては、君達は自由に決められる。
モメ子や巨大赤子の位置は依然として変わっていない。
枝原は、佐保や枯野の行動を見て一時的に行動を中止している)

604御影憂『ナハトワハト』:2024/12/05(木) 23:58:51
>>602-603(GM)

佐保と枯野の策は、一見『有効なように見える』。
だが、例の『乳』に触れた物が強度を失うことを考えれば、
所詮は一時しのぎに過ぎない。
それも『ほんの僅かな時間』を稼いだ程度の小細工だ。

(………………死ぬ時間が延びただけ………………)

グリムがモメ子の近くにいるということは、必然的に御影も同じ距離内に存在する。
もうすぐ『至近距離』だろう。
それが良いか悪いかは別だが、観察はしやすくなった。

(………………イラつかせる………………)

筋の通った解釈を組み立てたつもりだったが、
モメ子の表情が見えた瞬間、拭い去れない懸念が心の奥を掠める。
御影は『馬鹿げた考え』というのが嫌いだ。
『馬鹿げたこと』など、そこらの『馬鹿』がやっていればいい。
だが、『命が懸かっている』となると、そうも言っていられなくなる。
あの女を始末するために、手段を選ぶ余裕はないのだから。

(………………奴の能力が………………『赤子に変える』なら………………)

経験上、『特定の何かに変える能力』というのは、
『それ自体』に対しては使用できない場合が多い。
例えるなら『既に死んでいる人間は殺せない』のと同じように。
先程の『乳離れ』と『逆の発想』だ。
思い返してみれば、あの女は『母親気取り』だった。
そして、おそらく『子供』には攻撃しない。
あるいは『できない』のか。
それは無意識の行動だとしても、
一種の『手掛かり』になっていたのかもしれない。

(………………『1つだけ』………………思い付く………………)

『絶対にやりたくない』から否定したいが、
もし『それしかない』なら、嫌でもやらざるを得ない。

(………………『喃語』………………)

乳児が発する『言葉にならない言葉』のことだ。
『生後間もない子供』は『泣くしかない』が、
さらに数ヶ月が経過すると喃語を話すようになる。
『赤子の象徴』であり、『泣くだけの段階』から一歩『成長』した証だ。

(………………くだらない………………)

それを『自ら口走る』ことで、能力の影響から逃れられるなど『有り得ない』。

605烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2024/12/13(金) 23:33:19
>>602-603
「破壊せずに、封じ込める……!
それが出来るなら確かに、何よりも有効な戦略だ、そして……」

「『赤子』も縮んで来ている……まさか、『持続時間』があるのか?
彼は、元に戻る……」

走ってモメ子の方に近寄る途中、彼女の表情を見て声を上げて、
枯野と佐保の方へと進路を変える。

「まずい、何かまずいぞ……!
私達の攻撃は全て、奴の想像の域を出ていない!
そしてあいつの表情、この攻撃は『有効』じゃあない!! 何かが来る!
決定的な何かが……!」

飛び道具なら今も床に引いている傷へと『シュリンガラ』を発現、自身を加速して横合いから飛び出して引っ掴むことで、誰か1人は助けられる。
モメ子と赤子を注視しつつ次の一手を見る。

606グリム『グリム・ランタン』:2024/12/24(火) 18:58:34
>>602-603
「通常の攻撃では効果が薄いか、意味がない・・・。
 ヤツの『エネルギー』・・・・・・『能力の源』。そういった物を『奪う』しかない!」

連携を取るメンバーに、今までの状況から察せる事を伝える。
思考が常人離れしている故、単純に現状を理解していないことも考えられるが、
相手の『余裕さ』はあまりにも不可解――『隠し手』を持っている可能性が高い。

(『オブシディアン』。ヤツのもうひとつの能力ならば、どうだ・・・?)

ギリギリの距離で、事の推移を見守る。

607『常寂光土の檻』:2024/12/27(金) 21:37:11
>>604-606(ALL)

君たちが移動しつつ、見守る中。
(※MAP上での細かい位置は、無理のない位置であれば自由に決めて構わない)

烏丸やグリムなどは次に最悪の予想もする。敵の不可解な程に自身の能力が
一時的にでも封じられてるのに構わない『余裕』さ。

恐ろしい致死の反撃か? 或るいは全員を殲滅する切り札か?


     ダンッ    ビュォッッ゛

レックレス「ブライアン・アダムス――Summer of '69!!」

          シャァァァァァ゛ッッッ!

黒紫色の噴射液を、駆け出すレックレスが敵(モメ子)との距離を詰める中で
肩で跳躍の姿勢を行っていた二体のハクビシンは同時に飛び掛かる勢いのままに
能力の液体を先ほど君たちの仲間が犠牲になった意趣返しの如く浴びせる!

対し、敵は、モメ子は『棒立ちだ』
 顔から首にかけて、その液体を浴びた彼女は。反射的に濡れた事に対する
不快感を覚えるように顰めた顔つきを浮かべるものの、不気味な程に
回避も防御する事もせず、まともに浴びた。

レックレス「俺の能力は、無機物でなく生物でも有効だ。
・・・・・・・・・
弱点を強制的に作る液体。例え、お前の肉体がどれだけ無類の強さであろうとも…!」


佐保「――フロちゃん、ぶち抜いちまえぇぇ!!」  ブモォヲ゛ォォ!!

 追従していた(>602ともに描写抜けしていた、申し訳ない)佐保のスタンドは
その両手でスイングするように除雪用の1m40㎝程度のロングスコップを振りぬく。

フロスティ・スノーマンの剛力、そしてレックレスの弱点を作る能力。
 それが併合し、そのスコップの鋭い先端が敵の首に食い込むと共に……。

  ――スパァン・・・ゴロゴロ……。

……モメ子の首は、呆気なく感じると思える程に切り飛ばされ。
立ったままの彼女の体より50㎝程離れた所へと転がる。

 そして、それと同じタイミングでディンが変わり果てた巨大赤子。
烏丸は、希望的観測で彼の姿に戻る事も想像してたが……目にした事実が否定される。

巨大赤子は『普通の赤子サイズへ縮んだ』
だが、普通の赤子とは異なる。その姿や形は確かに赤ん坊だが
色合いは、黒い。まるで、全体が癌細胞が何かで出来てるかのように
瞳も、無機質に色を帯びず何も映してないように思える。

オブシディアン「やった……のか?」

レックレス「首を切り取ったんだ。幾ら、人智を超えた能力だとして
これで生きてられる方が不思議だろう」

佐保「こが坊のお陰で、胸だって塞がれてるしな。これでも生きてるってんなら
今からでも、この頭ぶっ潰して終いだっぺ!」

 あっさりと終わった結末に、オブシディアンは半信半疑の表情で武器を構えつつ。

倒れてる枝原は、この状況を信じられないとばかりに凝視しつつ。

……メグ・ホワイトは依然恐怖の顔つきを隠さないまま身構えており。

グリムの、コートに仕込んだ蝋燭は依然として今にも火が消えそうな程に
不安な程に強く揺れ動いている。

608御影憂『ナハトワハト』:2024/12/30(月) 06:49:47
>>607(GM)

モメ子の『首の断面』を観察し、何か不自然な点はないか確かめる。
そもそも『こいつが本体かどうか』を疑っていた。
つまり、目の前にいるモメ子は『ダミー』で、
扉に張り付いた『肉塊』が本体という可能性を考えたのだ。
『黒山に化けていた方法』は見ていない。
だから、絶対に有り得ないとは言い切れないだろう。

そして、『首が落ちる光景』を見たのは初めてではない。
(ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1606787541/277)
だからこそ、『佐保の攻撃』が『無意味』に終わったことを悟った。
それどころか…………さらに事態を悪化させたようにすら思える。

『首を切り飛ばされても生きている』だけなら、
はっきり言って『かなりマシな部類』だ。
考えられる中で『最悪』なのは、『首を切り飛ばされること』が目的の場合。
わざと攻撃を誘い、そこから何らかの反撃を行うことが敵の狙いであれば、
次の瞬間に『全滅』も有り得る。
むしろ、そちらの線が濃厚だろう。
特に『至近距離』にいる『佐保』は、今すぐ距離を取らなければならない。

(………………『母親』がいなくなった………………)

(………………『手綱を握っていた者』が………………)

母親がいなくなった赤子は普通どうなる?
泣くかぐずるか、いずれにせよ良い状態にはならない。
今、それが起きようとしているとしたら?

(………………『悪い予感しかしない』………………)

『癌細胞』といえば、あの『蟹』は『癌の暗示』だと推理し、烏丸には伝えてある。
(ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1670240046/417)
(ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1670240046/432)
一般的に、癌細胞は『増殖』を繰り返して増え続ける『死なない細胞』だ。
これは仮説に過ぎないが、あの赤子が『それ』だとしたら、
サイズが縮んだ代わりに『増える』のではないか?

 ミストフォーム
『霧形態』を解除して外に出るか?
今すぐ『実体化』して警告すべきか?
ここで姿を現すというのは、目先しか追いかけていない浅はかな行動ではないのか?

モメ子は『御影がいないこと』に注意を払っていないように見える。
だが、その態度は信用できない。
もし自分がモメ子の立場だとしたら、気にしていない風を装って油断させ、
迂闊に出てきたところを叩く。

もしかすると『御影が出るかどうか』によって、
『助かる命』があるかもしれない。
それとも、モメ子にとっての『的』が増えるだけかもしれない。
御影にとっても大きな葛藤があった。
しかし、まだ烏丸とグリムからの『合図』はない。
『自由意志で出るかもしれない』とは言ってあるが、
2人の判断を信じ、今は『まだ出ない』ことを選ぶ。

同時に――――もうじき『出番』が近いであろうことも感じていた。

609烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2025/01/09(木) 22:00:44
>>697
(御影さんの出番はまだだ……。
きっとどこかで、『闇討ち』が有効打となる展開がきっとある!
彼女の知恵を借りたい気持ちはあるが、自ら出てきていないという事は、
まだ彼女も判断しかねているという事……。
そして、私も当然これで奴を倒せたとは思っていない!
だがレックレスの能力までもを完全に見切っていたとも考え難い)

「皆!油断するな!
『赤子』を警戒するんだ!
きっとまだ攻撃が来る!まだ見ていないヤツの能力が……!」

全員に警戒を発しつつ、自分は扉についた乳房と赤子を交互に見やる。

(防御するにしても回避するにしても、何が起こるか見当もつかない……
あまりにも複雑で、強力無比な『スタンド能力』!
しかしきっと打開できるチャンスは来る……)

610グリム『グリム・ランタン』:2025/01/20(月) 19:19:58
>>607
「・・・・・・『終わり』、では無さそうだ」

自分の能力には信頼を置いているが、今ほどありがたいと思ったことはない。
無差別な攻撃の『判定機』にもなってくれるとはな・・・・・・。

「そいつが生きているのか、死んでいるのかの判断はつかないが、
 物体を脆くし、生物を変貌させる『乳』の粒子はまだ『機能している』。
 俺の『蝋燭』がそれを伝えている・・・・・・」

復活、再生・・・何をしているかは未だに『未知』だ。

「・・・・・・チッ」

予測できない以上、備えるしか無い。
素早くコートを羽織り、その場に膝をついて、少しでも備えて周囲を警戒する。

611『常寂光土の檻』:2025/01/22(水) 15:40:08

  ザ ア ア ア ァ ァ ァ ァ ・ ・ 。 。

二人の女性は激しく打ち付ける雨露によって外の景色が見えなくなる程の窓近くに
佇みつつ片手に茶器を持ちながら、会話を続けていた。
 豪雨の中でテラスに座り続ければ悪目立ちする。その理由を除いても
続ける会話の内容は歩く人々が少ないとは言え、屋外で話す内容には不適切だ。

「……成程な。つまり、今回の本当の目的は『フ―ヴィアン派の壊滅』だな?
 アレに体の良い理由を唆し、品を手に入れる。そして、目的地にて
クラウド・ナイン含む出迎えが居れば上々。アレの能力なら、殲滅するのも
難しくない。例えそれが無理でも、消えぬ傷を与えられれば上々」

遊部の言葉に、僅かに温くなった茶を飲みつつ彼女は言葉を返す。

「理想は、あくまで理想。まぁ、少なからず十位内のフ―ヴィアン派の
実権を少なからず有する人物は到着地点に居るでしょう。
 現リーダーの死亡は、確かに朗報ですが。フ―ヴィアン派は頭を潰しても
代替出来る人物を控えてますからね。
 ……それでも、彼女の能力ならば壊滅出来ずに途中で封殺される事は
無くはないですが、それでも半壊は可能でしょう。
 レコーダーが台頭するには十分な理由となります」

「まぁ、だろうな。……なぁ、とは言えだ。
私は散々、奴の相手をさせられた身だ。あの化け物の、ご機嫌取りの為に
色々相手させられてだ。お前たちの宥め方がどれだけ優秀だとしても
アレは日に日に力を付ける。私には分かる、あれはいずれ遠からず
お前たちの手の付けられない化身になる。だから、聞くんだが……」

 ――『アレは、殺せるのか?』

そう、無機質な目と声で問いかけに。レコーダーを率いる彼女は告げた。

「……その答えを知るのは、この宙(そら)だけなのでしょうね」

612『常寂光土の檻』:2025/01/22(水) 16:23:27
>>608-610

君…『御影』はモメ子の首の切断面を見る。
その首は、表情も佐保に切られる前の何処となくつまらない感じの薄い表情のまま
瞳は動いておらず、そして切断面の部分も一見して普通の人体と同じように見える。
切られた首から、遅まきながら血が水たまりのように床を汚す……。

君…『烏丸』は『赤子』と扉へと注視を行った。
首を切り取られ、動かなくなったモメ子。それと共に、扉に張り付いた乳房から
流れてる液体が止まったように思えた。元はディンだった変形してしまった
黒い赤ん坊も停止したように。それならば、完全に佐保が敵を倒したと思えそうだが……。

最後に君…『グリム』。烏丸も注意喚起したが、君が君自身のスタンド能力による
効力で危険が未だ過ぎてない事を告げたのは、この場の状況で一番周囲に対し
助けとなる行動だろう。
 幾らか気を抜きかけていた佐保を始めとする、他の仲間たちもモメ子より
距離を置くのを優先とするように距離を取る。

 数秒、それでも不気味な程に何も動きを見せず。
もう全てが終わりを迎えたのではと錯覚しそうに感じた時に。

 
              ―――ボコッ


 ・・・始まり(地獄)は、その産声を発した。


       ボゴッ ボゴッ ボゴッ ボゴッ ボゴッ

ボゴッ ボゴッ ボゴッ ボゴッ ボゴッ ボゴッ ボゴッ


……簡潔に、君たちが目撃する光景を述べよう。

まず、君たちが。スノーマンの手によって切断された彼女の体、そして転がった首。
ソレが突如として、『肉体全体が乳房へと変化した』

言うなれば、蓮コラ画像のように扉に生えていた乳房がモメ子へと置き換わった状態だ。
 彼女の胴体、切りわかれた首。どちらにも夥しい乳房が突如生えてきたのだ。

見てる者たち、君たち以外の仲間は絶句しつつ距離を取った中で碌な行動を取れない。
 その急な目覚めの悪い変身シーンを、妨害しようにも敵の能力が攻撃によって
力を増すと言う事を知ってる以上、下手に手を出す事が出来ないのも理由の一つだが。
大部分は、その敵の異様な変身が今まで何度かスタンド使いと交戦した経験があるであろう
彼ら、彼女でも遭遇した事のない異常なプレッシャーを有してるからだろう。

御影は、他の者に『蟹』が『がん細胞』だと説明をしていた。
 そんな君だからこそ、そして、この奇妙な車両に移動させられる前に見た
白昼夢が如く暗示の中で蟹やら薔薇を構成したモンスターを見た君だからこそ
本能的に感じられるかも知れない。

今や、このモメ子こそが。この肉体こそが『癌細胞と同義の存在であるのでは?』と。

ならば、こいつは。この肉体は、正に……『不死』か、それに近しい力を
有してるのでは? そして、だからこそ自分たちを敵とも見なしてない態度であり
自分が潜伏してる事すらも、取るに足らない脅威と感じてたのでは? と。


 君たちが見る中で、その全体が乳房で覆われた存在は。首が切りわかれた方が
切断面の部分からボゴボゴと乳房の上より更に別の乳房を生み出して新たに
頭部と同じ形を形成して再生しようとしている……そして、黒い赤ん坊は
そんな乳房で出来た怪物にハイハイで近づくと共に、その無数の乳房の一つの
乳首へと顔を近づけ授乳する……と共に一瞬にして其の乳房のモンスターに
融合か吸収されるかのように消滅した。まるで、変質したディンの魂を
溶解して自身の命の一つにするかのように……。

扉にも意識を払っていた烏丸は、そんな常軌を逸した悪夢のような情報量の多い
光景の中で扉に生えた乳房から流れる、あの乳と仮称する恐るべき液体の
噴出量が明らかに先ほどより多く蛇口の栓を大きく捻ったかのように
多く流れてるのを目撃した。

 ――ググッ

 その、ラスト・オブ・アスに出てくるブローターと言う胞子で
覆われた怪物が居るが、それの胞子が乳房に変わったかのような化け物は
全体に生えている乳房が収縮するように動きを見せながら体を軽く屈ませる。
 
それに、特に嫌な予感を覚えるのは烏丸かも知れない。その予備動作には
かなり見覚えがあるからだ。

613御影憂『ナハトワハト』:2025/01/25(土) 11:59:24
>>612(GM)

御影は至って冷静であり、もはや驚きなど感じない。
ここに至るまで、何回『異常』があった?
恐怖には匙加減が重要だ。
何度も続けば陳腐になってしまう。
今さら化け物が増えたところで何とも思わない。

(………………チッ………………)

モメ子のつまらなそうな顔を見て、心の中で舌打ちする。
そんなに退屈なら、さっさとこの世から消え失せろ。
お前ら『絞りカス共(エクリプス)』の退屈しのぎに付き合うほど暇じゃあない。

あのモメ子は『全身が癌細胞化された状態』で、今回の任務に紛れていたのだろう。
癌細胞とは『不死の細胞』だ。
それを仕込んだのが『蟹の本体』であることに疑いの余地はない。
『普通の癌』は死に至る病だが、これは『スタンド能力』。
本体の意思によって、都合の良い部分だけを抽出できると考えられる。

状況を整理しよう。
敵は『3人』。
『蟹』と『薔薇』と『乳房』。

モメ子の能力は『乳房に関わる部分だけ』のはずだ。
『蟹の能力』は、対象が何らかの手段で殺されないと発動しない。
つまり、『モメ子に仕込まれた蟹の能力』は、モメ子が死んだことで発動した。

そうなってくると、『別の懸念』も生じる。
モメ子の中に『薔薇』も仕込まれているのではないか?
最後の砦として『全部いっぺんに出てくる』というのは有り得ることだ。
それをされると『終わり』だが、逆に考えれば『まだ最悪にはなっていない』。
ただ『乳房』と『蟹』が同時に出てきただけだ。

問題は、さっきまでは常人レベルの動きだったが、今は違うだろうということ。
ディンを吸収して『2人分』だ。
レックレス達のせいで――とは言わない(ちょっとは思うが)が、
面倒な事態になってしまった。

烏丸には『蟹』が『癌細胞』の暗示であることを伝えてある。
(ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1670240046/432)
眼前の光景を見れば、おそらく御影と似たような発想に行き着くはずだ。
それは全員にも伝わるだろう。

    そして――――御影の存在を意に介していないらしいが。

それは『モメ子が御影を侮っている』に過ぎない。
もし潜伏していなければ、御影自身も戦闘に集中しなければならなかった。
飛散する乳を回避して逃げ回る必要があっただろう。
ここにいるからこそ、『分析』に全てのリソースを注ぎ込むことができた。
モメ子にしても、御影が何を考えているかなど分からないのだ。

(………………『博打』………………)

そう、御影が握っている手札は博打に他ならない。
『別の手があるか』と言われたら、そんなものはなかった。
『気化した乳』が充満しつつあり、
さらに『流量を増した乳』が水責めを始めている。

      ――――――ここで賭けなければ、緩やかに『破産』する。

『枝原』の様子を見る。
かなり早い段階で『モメ子の能力』を食らっていたが、まだ使い物になるか?
これ以上あの女に『餌』を与える訳にはいかない。

614グリム『グリム・ランタン』:2025/01/27(月) 16:37:31
>>612
「コイツ・・・不死身か」

『打つ手なし』――と言いたい所だが、そうでもない。

(あまりにも『異形』。余裕そうだったからな・・・。
 元通りに『復活』するかと思ったが、流石に『異形』が過ぎる。
 将来的には元通りになるのだとしても、複雑な過程が必要なのかもしれん)

(問題は『ディン』・・・元『ディン』が一度『しなびて』、『吸収』された事だ。
 原理も、能力の細部も『不明』だが・・・『エネルギー』の『バイパス』のようなものがある・・・・・・。
 そして、それを今こそ『必要』としているのだ。コイツは・・・!)

「オブシディアン! 『アリソン・モスハート』だ!
 コイツの蓄えた『エネルギー』を抜き出すことは、今のコイツには有効なはず・・・!」

「『乳』による影響は、俺の能力で『カバー』出来る。撃て!」

問題は、『花』が維持されるかどうか、だが・・・。
『グリム・ランタン』の能力があれば、『アリソン・モスハート』の『花』は保護可能だ。
相手のアクションがどのようなものであれ、先手を打って潰すしか道はないだろう。

615烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2025/01/29(水) 22:18:45
>>612-614
「倒……していない!能力が解除されていないッ!
不死身であり、増殖する『がん細胞』!
その発露としか考えられない、これは……!」

「そして『収縮』……!! 『茨』……ではないが、何かを『飛ばして』くる!
距離を取るんだ!離れろッ!」

折角近づいたが『扉』にはこれ以上近寄れない。
部屋の隅の方へモメ子から離れるように、『メグ・ホワイト』と共に距離を取る。

(私の『スタンド』……が、介入する隙がない……!
攻撃が通用しない!今までの敵のどれよりも……)

616『常寂光土の檻』:2025/02/03(月) 11:10:50
>>613-615(お待たせしました)

君…『御影』は、この化け物の不死同等の回復速度を道中で邂逅した蟹のスタンド使い。
その能力によるものだと見当を付ける。
 そして、ディンを吸収して更に力を付けたであろう、と。
――『猶予』は無い。
 君の想定する通り、この盤面は詰みに近いと言えるだろう。敵の能力が第三者の
仕込みの真偽がどうであれ、実質いまの君たちでは『倒す事は出来ないだろう』。
御影の意識外からの不意打ち、持ってる装備で致命傷が与えられるかどうか等と
議論が通じる状況では無い。この化け物は、銃弾、剣、生半可なスタンドによる
能力での攻撃を魔乳を効率よく生成するオプション程度にしか思ってないのだ。

 枝原、彼の状態も最悪に近い。頭髪は完全に赤ん坊と遜色ない程に薄く短く
顔つき、全体の輪郭は丸くなっていて元々の身長を除けば全身が赤子と変わらない
状態のようだ。何とか、辛うじて目前の仇敵であろう存在に対する執念や精神力で
戦意こそ失ってないが、一滴でも敵の魔乳が当たれば……君の想定通りだ。

忌々しい敵の向こう側では、以前の不思議の車両で見たのと同じ程の煌めく星々や
 遠近法によって様々な大きさの小衛星が瞳に映る……。


君…『グリム』は鋭い一声を投げかける。
 かつて茨の成長速度を著しく遅め、トンネル内での窮地を脱した成長した戦士の魔弾。
君の回想の中で、間違いなく、あの袋小路の殺人茨の猛攻を退かせたものと言えば
確かにオブシディアンの活躍も大いに意味があった。

>オブシディアン! 『アリソン・モスハート』だ!

オブシディアン「! 応ッ グリム、いくぞッ――!」

 ダァン――! と弾丸が空気の壁を突き破り音速で全体が乳袋で形成された
グロテスクなモンスター状態の敵に……命中する。

             ――グニュ    ゥ゛
 ……君の瞳の中で、茨の繊維を穿つのとも、肉を貫くのとも異なる
随分と気色悪い 更に次に起きるであろう凶兆を示すかのようなゴムの弾むような音……。


君…『烏丸』は自身の力が及ばない絶望感を感じつつメグと共に
今のような状況でなければ見惚れていたかも知れない幻想的な夜景の映る透明な
窓らしきもので形成された壁へと距離を取る。

恐らく、君は無力感に苛まれてるかも知れない。だが、君の『警告』は
仲間たちには大いに助けになる。実際にディンが助けてくれなければ
死んでいたであろう攻撃を理解してる君の声であるからこそ、他の者たちは
適切な行動を取ろうとする事が出来る。

レックレス「っ佐保、こがらし、頼むっ!!」
 佐保「くそっ、フロちゃん頼むっペよぉっっ!!」 ブモォォォオッ!
 枯野「ステイション・トゥ・ステイションッ!」  ブワァ ッ ッ゛

敵の変形、異形のプレッシャーに当てられ一時的に行動の選択肢に迷いがあった
彼、彼女らも。君の言葉によって構えられる。

佐保は、その雪男の能力によってスノーダンプが大盾となって構えられ。頭上等は
枯野によって形成された落ち葉によって、何時でも『アレ』が降り注いでも
問題ないようにしている。

――さて、君はどうだ?

 ――ダァンッッ゛  グッ――ッ゛   ズサーッ……。

 「――ぐっ゛ ぅ…」  『gu u゛  hu u゛』

 おっと…メグ・ホワイトは気を利かせたのかどうか知れないが君の直ぐ近くへと
倒れた状態の『枝原』の首根っこを、強引に着てるレインコートごと引っ張って着たようだ。

枝原「余計…な事を、するな……自分の始末は……自分で……付け…る」

息も絶え絶えで、彼は自分がディンと同じようになるなら。直ぐ傍で不動に
佇むスリンキー・ドッグに自身の脳天を打ち抜く覚悟で、最後の最後まで
どうにか敵に有効打か、何か出来る事を考えてるようだが、望み薄だろう……。

617『常寂光土の檻』:2025/02/03(月) 11:33:41
>>616

        ――プ

                  ㇱ

                     ャ

                        アァ―
                           \

 

 ……烏丸は、まだ記憶に真新しいだろう。
ディン。彼が巨大な赤子と言う奇形の怪物へ至った、あの忌まわしい魔乳。
 その前に、その元凶たるモメ子と枝原が交戦していたであろう音を覚えてるか?

メグ・ホワイトも本能で、この存在へ攻撃を加える事を恐れていた。

この癌細胞が如く乳房と言う部位を無機物に生やし、かつ乳を求める
無力な赤子へ生き物を還元させる魔乳を生成する化け物は
まず間違いなく、あらゆる攻撃、それに連なる現象を能力の液体生成の
エネルギーに変換させている。

 で、あるならば『即死、又は同等のダメージ』を受けた場合はどうなるのか?

 それは、恐らく、爆発的な―――。


     エンド ヘルツ ミルキーウェイ(命を終える銀河)と言うのだろう。


 君たちは、目撃する。

アリソン・モスハートが弾かれて、グリムの横を通過して透明ガラスのような
壁に着弾する固い音が発射の引き金の合図になったかのようなタイミングで。
 蜂蜜のような色合い、噎せ返るような、暴力的な濃度 匂い そして量。
噴水のような勢いで、奴の全身の乳袋から魔乳が噴射される。
 それは、部屋全体を魔乳で塗り替えす程の 噴射量。

 ――君たちは、悟る。

これが、直撃。いや、直撃こそ避けられても部屋全体、床全体が魔乳によって
覆われる。そうなれば、どうなるか?

 今までも、君たちは奴の魔乳の気体を少なからず吸い込んでいた。
それでも、何とか辛うじて今まで赤子化が避けられていたのは
許容範囲内で収まっていた、と言うのが実情だろう。
 枝原は、銃弾が反射された際。その乳袋によって弾丸が跳ね返られた際に
幾らか魔乳が付着した状態な危険な魔弾に至った銃撃を足に受けた事や
奴の乳の気体が少なからず交戦中でも吸い、傷口にも晒された事こそ
君たちより早いスピードで赤子化に至っていたのだろう。

 グリム、そして烏丸にとっては二度目だが。走馬灯が走るように
部屋全体へ噴射された魔乳が飛来するのを見る。

 この、絶体絶命とも言える状況で……何が出来るだろうか?

618御影憂『ナハトワハト』:2025/02/04(火) 13:12:59
>>616-617(GM)
>(グリム)
>(烏丸)

最後に『枝原の容態』を確認できたことで、ある種の『確信』を得た。

              ・・・
        ――――――『やはり』。

依然として『博打』には変わりないだろう。
しかし、この御影憂――『勝ちの目がない賭け』などしない。
『勝算はある』。
味方が時間を稼いでくれたお陰で『推理』が纏まった。
深淵のように深い思考の奥底で、一つの『真理』を見出したのだ。

            フッ………………

潜伏の末に『幽体化』を解除し、『悪夢』に侵食された『現世』に降り立つ。

    「   『   全   員   』   」

            バ ッ ! !

  「   『   伏   せ   ろ   』   」

その場の全員に対して指示を飛ばすと同時に、
両手に持っているサーベルと鞘を背中のギターケースに放り込みながら、
自らも『枝原と同じ姿勢』になる。

「………………その女の能力が『赤子に変える』なら………………
 『既に赤子である者』は対象から外れるはず………………」

『枝原』を発見した直後、『彼が耐えられている理由』を探るために、
幾つかの『仮説』を立てた(>>570)。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

出血しているから血の匂いで敵の攻撃が薄れている。
倒れていて姿勢が低いから匂いが届きにくい。
激しい怒りで精神攻撃に抗っている。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

『倒れていて姿勢が低い』――――これこそが『答え』だったのだ。

「………………『赤子』と『それ以外』の違いは………………」

最初は『喃語』という可能性も考えたが、その線はすぐに切り捨てた。
何よりも『枝原の様子』が証明しているではないか。
彼は『両膝』を撃ち抜かれており、辛うじて『匍匐前進』が可能な状態(>>567)だ。

        すなわち――――――

「………………『自分の足で立って歩けること』………………」

『子供』と『大人』の違い。
より正確に言えば、『赤子』と『それ以外』を隔てる『決定的な差』は何か?
それは『直立二足歩行』に他ならない。

「………………それが………………『枝原が耐えている理由』………………」

『アレブリヘ』と対峙した時、『そんな動き方をしていた奴』が1人いた。
(ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1595597487/715)

「………………多分………………『四足歩行』が『対策』になる………………」

要するに、『シャクロ』と同じように動けば、『赤子化』の影響を減らせる。
気色悪くて記憶から消していた光景だが、あんなのでも少しは役立つものだ。
モメ子が枝原を『放置』していた理由。
そして、枝原を蝕む症状の進行が『やけに遅い』理由。
それらの疑問にも全て説明がつく。
『手持ちの切り札』をテーブルに叩きつけてやった。
もし通じなければ『これ以上の手』はない。

「………………『リーダー』………………もし私が『ツイてたら』………………」

「………………『冥土の土産』に『モメ子の最期』を拝ませる………………」

「………………だから………………『舌を噛んでも生きてること』………………」

  仮に『次』があったとして、その時はどうする?

      そんなものは『考えるまでもない』。

              ――――――『扉をブチ開けて突破する』だけだ。

619烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2025/02/08(土) 05:17:40
>>617-618
大量の液体の噴射、それを防御する方法は『ない』。
スピードもパワーも意味を成さない敵の最大の攻撃に、諦念にも似た感情を抱いたが、
走馬灯のように思い出すのは少し前の記憶だ。
廃工場での怒りの記憶、別荘地での楽しかった記憶、そして悲しみの記憶。

「自分で死ぬなんて、そんな事はするな……!
私は、まだ諦めない。
『必ず生きて帰る』、この能力の楔から解き放たれて、両親のかたきを……」

『御影』の発する言葉の意図はわかった。
この絶望的な状況でも思索を巡らせる事が出来る精神力。彼女は本当に強い人だった。
そしてグリム、彼もきっと最後の一瞬まで防御の、あるいは打開策を講じている筈だ。
足元へ30cmのシュリンガラを回転させず発現し、その脇へと蹲る。

620グリム『グリム・ランタン』:2025/02/08(土) 21:25:36
>>617-618
「御影――!」

情けないことに、こちらで攻撃のチャンスを作ることは出来なかったが、
『対抗策』を練ってくれていたらしい。『四足歩行』――『ハイハイ』か。

(『一理』ある。正直なことを言えば・・・・・・)

『無生物』にも影響のある能力だ。
一度で良い、『検証』が欲しかったが・・・。

(その余裕はないな・・・!)

御影の声を信じ、両膝と、両手を地面につける。
こちらの『コート』には『蝋燭』を仕込んでおり、その『機能』を損なうことはない。
最後まで、『防水』・・・『液体』の浸透を防いでくれるはずだ。

621御影憂『ナハトワハト』:2025/02/12(水) 11:24:53
>>618

御影は『たった今』出てきた。
間違いなく『侵食度』は一番低いはずだ。
広範囲攻撃の前では僅かな誤差かもしれないが、
それが大きな結果に繋がることも往々にしてある。

全員に伝えた通り、『自分の足で立つこと』を放棄すれば、
最低でも『即死』だけは免れるというのが、御影の出した結論だった。
『赤子に近い状態』ならば効果は遅くなり、
だからこそ『直立していたディン』は一瞬で殺され、
『這いつくばった枝原』は耐え続けているのだろう。
そして、変貌する前のモメ子は、『より簡単に殺せる方』――
『立っている者』を優先的に狙っていたと考えられる。

しかし、枝原の変化が止まらないところを見ても、
『姿勢を変えるだけ』で防ぎ切ることは不可能だ。
この能力を完全に防ごうと思ったら、まず『全身』を隙間なく覆い隠し、
さらには『ガスマスク』まで装着しなければならない。
つまり、これまで見てきた代物を『完全装備』してくる必要があった。
一刻の猶予もない今、
『呼吸』によって取り込まれる分は諦めるしかないが、『接触』は最低限に抑える。
『足』は衣服や履物があるからマシだが、最も懸念されるのは『剥き出しの手』。

姿勢を変える際、両手は『袖の中』に引っ込め、直に触れないようにしておく。
この『ロングワンピース』は『最高級品質』なので、
内側に染み込んでくることはないと期待する。
御影の足元が『サンダル』なのは欠点ではあるものの、
『ウェッジソール』は『厚底』であり、水位が上がらない限り触れることはない。

敵が飛ばしてくる液体は『スタンド』だ。
それならば『受動的透過』は起こらず、御影自身に当たる前に、
まず『ナハトワハト』に当たることになる。
御影の『ナハトワハト』は『身に纏うスタンド』。
『帽子』と『外套』のヴィジョンを持ち、
これらには『ダメージフィードバック』がない。
おそらくは『レインコート』と同様の効果を発揮して、
接触を防いでくれるだろう。

なお、枝原に声を掛けたのは『気力』を振り絞らせるためだ。
この状況で精神論など馬鹿馬鹿しいが、スタンドの原動力が『精神』である以上、
何かの足しになるかもしれないと思った。
はっきり言ってしまえば『気休め』に過ぎない。

だが、枝原が『死ぬ気で戦う』なら『方法(>>593)』はある。

622『常寂光土の檻』:2025/02/20(木) 16:08:50
>>618-621(大変お待たせいたしました)
君たちは、御影の言う通りに這いつくばり、赤子のように。
或いは神に隷従を示すかのように土下座のような恰好へ移り変わる。と、同時に
火傷する程では無いか確かな熱、そして強烈な乳の匂い。それを感じる。
 分析の中で最適解と思って、この場で起こした対処法。
浸食度の低さ、防水機能になるであろうスタンド、破壊を防ぐであろう命の灯。
 次善策として出来る限りの事を各々するが。その中で視界は薄い黄色のような霧と
噎せ返るような乳、その香りが鼻や口へと襲い掛かる。
 君たちは、既に色んな場面で気づいてるが。この魔乳は気化しやすい液体である。
そして、即死するようなダメージに比例して膨大な量の魔乳は部屋全体を覆いつくす
程に放出された。となれば、どうなるだろうか? 答えは至って単純。
・・・・・・・・・・・
即死する程の濃度の乳霧が部屋全体を覆うと言う事だ。

触れても吸い込んでも致死となる猛毒。ガス室に閉じこまれた無防備な人間が
どうなるのか。それを、君たちは体験するだろう。
まず『烏丸』 君は乳を浴びた量が特に多かった。御影の言う通りの匍匐の姿勢で
一瞬硬直しつつ、数秒、特に変化が無い事で彼女の言う通り助かったかと考えるだろう。
 だが、直ぐに変異は生じる。君の胸部に強烈な痛みと痒みに似た症状が起きる。
そして、胸部が肥大化した。あの、敵(モメ子)の姿と同様に奇乳と化した。
 魔乳の特性の一つとして、無機物の耐久が下がる事もあって簡単に膨れ上がった乳は
服の拘束をいとも簡単に突き破り、外へ露出する。それに比例して自我も急速に書き換わる。
脳に直接、麻薬でも注がれたかのような恍惚、法悦、忘我。自身の変わり果てた
胸部から、モメ子のように魔乳が放出される。それと共に自身の今までの大切な記憶なり
知識なりが全て其の乳へと変換されるように消えていく。
これが、女性が魔乳を浴びた際の『変異』なのだ。男はそのまま、あの魔乳の宿主の彼女が
思う無力で泣き叫ぶしか出来ない赤子に、そして女性は自身の劣化した模倣のような
子に乳を与える為の母体の劣化存在になる。そして、そのまま使命が終えた後に
自身もまた、ディンと同じく黒い、命の残り滓のような小さな赤子化になると共に
母の体の命の一部に、あの愛おしい乳の一つへと変わるのだ、と。

遅れて、変異は御影にもグリムにも烏丸と同じ末路が降りかかる。
そこでようやく悟れるだろう。この魔乳に対して体勢の変化だとか、何かを発するとか
食べ物で中和するとか、そんなささやかな予防策で何とかなるものでは無いのだと。
 御影も少し考えた通り、この魔乳を防ぐならば全身を宇宙服か防火服でも着るように
完全防備。または、モメ子自身が許容するか念頭を置けば、その乳房部分全体を
発射させないように事前に対策をするなどをしなければいけなかったのだ。

君たちは、全員感じる。自身が赤子へと変化する。あの母の喜びの声がする。
 自分たちは『14の言葉』の体現。あの母をより高みに達する為の一部として
共に生き続けるのだ。永遠に、母が気紛れを起こさぬ限り、その胎内の中で
命の代わりとして魂が尽きぬ限りに母と同じく赤子となった者たちの声だけを
聞きながら……嗚呼、そうか、これが『終わり』、私たちの。
              ジジ……
 御影憂『ナハトワハト』 烏丸香奈枝『シュリンガラ』 グリム『グリム・ランタン』
             ジジジジ……
             ⇒『全員死ぼ
                …………ボォ――ッ

623『常寂光土の檻』:2025/02/20(木) 16:10:34
   
       ――ザァァァァーッ゛   ザアアアアァァ゛ァ゛

 「遊部さんは『究極の悪』 それに何を連想します?
……彼女の恐ろしい所はですね。彼女がこの世界に対し齎そうとしている行動。
それ等は全て『愛』からなんですよ」

愛? そう怪訝そうな顔で自身を見つめる少女へと。ほぼ飲み干した茶器を置いて
両手の指を共に絡ませながら、自身が愛する世界が終えた景色を強制的に幕下した
エクリプスの遺児たる子は謳う。

「私たちレコーダーは、この町に波乱と混沌を起こす行動の切っ掛けは。
一番の最大理由として、私であれば思想の後継、それと復讐心。半々でしょう。
アリーナからすれば手前勝手と憤りつつも、幾らかは理解出来る動機なんですよ、私はね。
 ……でも、あの子はそうではない。あの子が望むものはね。ただ世界に自分自身の
愛を振り撒き、そして愛され愛したい。そして、世界を呑み込んでても自身と一体化すれば
全員が幸福になると思っている。彼女にとって、その過程での悲鳴なり断末魔なりは
赤子がくずって泣いてるのと大差ないんですよ」

 「……この任務で、あいつには自身を成長する方法がある、と教えたな。
それが成功した暁には、どうなると考えているんだ?」

「一つの、儀式。かつてあったと言われるスタンドを高次元に飛ばす可能性のあるもの。
私は、それが本当に成功するか確信を抱いてません。ですが、彼女はそれが出来ると疑ってない。
 ウィリー・ガロンはかつてこう言いましたね。
"人が空想できる全ての出来事は起こりうる現実である"
 私は、もしかすれば本当に彼女の夢が実現するのではと恐れてます。
彼女は究極悪の一つの完成です。愛と言う名の理念のままに止まる事を知らない
殺戮を続けるだけの細胞の塊。それが彼女ですから」

「……だが、どれ程、奴が恐ろしく、それでいて誰も倒せないとしても、だ」

遊部は、チェス盤の不格好なクィーンとキングが組み合わさった駒を軽く弾いて
遊戯版から転がす。

「究極の悪、そんな存在を、この世界がそう簡単に許す筈が無い。
単純な均衡の問題だ。必ず、何かしらの形と共にそれを『抑止』しようとする。
 それがどれ程、脆弱且つ、頼りないものであろうとも」

 ――運命には、必ず風が吹きつける。追いも、そして向かいも。

624『常寂光土の檻』:2025/02/20(木) 16:27:02
>>622続き

……そう、君たちは魔乳を浴びると共に『ヴィジョン』を体験した。
 その前に、君たちが赤子のように蹲る前にだ。
…………『とある行動を齎した』ものについて追記しなければならない。

そいつは、まず『烏丸と枝原』を引っ掴むと共に投げ飛ばした。
枝原は、オブシディアンの元へ。そして烏丸は君たちの元へ。
 枝原は、思いがけない出来事に榴弾らしきものを最期に一矢報いる為に
放ったが、それは明後日の方向。丁度、レックレス達の居る頭上付近で
爆発が炸裂し、幾らか彼らが魔乳の被害が軽減されそうに見えるが、それでも
君たちの見たヴィジョンが正確なら、それも焼け石に水。まだ助かりはしない。

吸い込まれるように枝原はオブシディアンの胸元で受け止められ。
烏丸は、魔乳の影響で体の耐久力が失ってる事もあってか先ほどより
生傷を増やしつつ、御影の横近くに転がる。

そして、その行動が終えた後に君たちへと魔乳は降りかかり周囲一帯が
即死となる魔乳の濃霧に変わり室内を覆う。

               ボォ――ッ゛

それと共に、グリムは自身の横に居た存在。『グリム・ランタン』が瞬時に
杖を振り、自分たち三人に『命の灯』を、蝋燭を埋め込むのを知った。
 この汽車に乗った瞬間から、ある種の自我らしきものを見せていたグリムのスタンド。
あの聖遺物と称しても良かった『指』の恩恵か? ともかく、この致命的な
場面で助かる望みが出来たが。それでも魔乳の濃霧は恐ろしく密度が高く
発現された蝋燭の灯りが瞬時に激しく揺れ動き、君たちの命を容易に貪りつくそうと
執拗に火が消えそうになるほど揺れ動く。精々保って数秒。

こうなると、先ほどのように君たちの死は確定に近い。だが、そんな中で
君たちは体勢低くしながらソレを見た。そして運命を変える気流を感じた。


     ……『大きく深呼吸をして、魔乳霧を呑み込むメグ・ホワイト』を。

 メグ・ホワイトは、どうやらこの絶体絶命的な状況で何とか自分を除いて
大多数が助かる未来を必死に知恵を振り絞り、そして行動に打って出たようだ。
 魔乳の濃霧の密度が、急速に低くなる。君たちに生えた命の灯りは安定していく。
そして、メグ・ホワイトは乳に濡れ、ゲップ音と共に出来る限りの魔乳の霧を
飲み終えると、そのまま疲弊の中に安堵とやり切った顔を浮かべつつ。

  『オブ……ミン……ナ』

                   グジュ
 
                     『バイ……バイ』

            パァン――ッ゛

625『常寂光土の檻』:2025/02/20(木) 16:54:54
>>624続き (こちらからレス返信をお願いします)

 ――メグぅぅううううう゛っっ!!!

 破裂するようにして、メグ・ホワイトの頭部より半分程は一気に溶解するように
変異した。巨大な赤子やモメ子のような奇乳の魔乳を振り撒く存在へ変わらなかったのは
自立型の特殊なスタンドだからか? 今のメグはメグ・ホワイトならぬメグ・ミルクと
言った状態と言って良いだろう。そんな全身が溶け、既に原型が無くなりつつある中で
オブシディアンは慟哭しつつ走り寄った。

「メグっ……大丈夫だ、俺が付いてる。り、林檎!
そうだ、林檎を……いや、まず俺の場所に戻るんだ。解除をして
スリープ状態になれ、メグ! 大丈夫だっ、助かる、必ず助けてやるから」

オブシディアンは震えた声で何とか手を尽くそうとするが、自分自身でも
ディンの末路など見た事、そしてこの状態が明らかに自分や他の者たちでも
救う手段が不可能な事を察してか林檎など既に口の部位も無いメグ・ホワイトに
近づけるものの、成果は得られない。
 だが、彼の優しさ、そしてメグ・ホワイトの最後の意地だろうが。
既に言語も発せられないだろうと全員が思う中で奇跡は一つだけ起きた。

 『オ……ブ』

『アージェ……ミンナ……ダイス…キ』 『メグ……』

   幸せだったよ。短かったけど、皆と出会えて。

……ジュッ、そんな擬音と共にメグ・ホワイトは完全に原型を無くして
ピンクっぽい色合いの水たまりへと変わった。
 
  『メグ・ホワイト』⇒『消滅』


 あらぁ? 赤ちゃんにならないのね。困った子ぉ。
……うふふ💛 御影ちゃん、ようやく出てきたのね! それに、その恰好!
そんなに早くママの赤ちゃんになりたいのね♡💓 ママ嬉しい!

全てを見届けた、この惨劇の生みの親はメグ・ホワイトが消滅した事で
自身の一部に出来なかった事を残念がりつつ、そして御影達のハイハイの
状態で上機嫌になる声が低まった姿勢の中、オブシディアンが無言で
メグの亡骸を見つめ、茫然とした表情で辛くも赤子にならず幾らか顔つきは
丸っぽく浸食は進まるも無事だったレックレス達も見える中で届く。

 君たちの行動は、残念ながら九死に一生を得る行動には一切繋がらなかった。

御影ちゃん❥ 烏丸ちゃん💓 グリムちゃん💕
すぐにママが、みーんな私の中に収めて……。

     「――う  ぉ  おぉおおおおおおおっっ゛!!!!」


 銃弾の音が響き渡る。咆哮が響き渡る。
オブシディアンが、怒りの涙を流しつつ『ザ・ホワイト・ストライプス』を
モメ子に向かって掃射する音だ。鬼気迫る顔の彼に向って
今自分が喋ってたのに、と言う感じで意を介さず無防備に彼のスタンドを
浴びる彼女に対して、弾丸は一切通じない。
 当たり前だが、あの乳袋は物理的なダメージが一切通じず、むしろその
攻撃の威力に総じて成長、乳の精製を増す異常な存在だ。
 だが……オブシディアンのスタンドの弾丸。それも『ジャック・ホワイト』と
呼ばれるメグの為の木を生やす弾丸。彼の弾丸は種である故に、僅かに命中した
その弾丸は幸いにも、先ほどより全体に生えた乳袋が明らかに萎んだ彼女の
乳房を成長はさせない。それでも、オブシディアンは狂ったように。
いや、メグ・ホワイトと言う大事な自身の存在を失って正気では無いだろう。
激高のままに無駄でありながら弾丸を放ち続ける。

          ……ピシ  ピシ

?……『ガラス窓』
 あの、まだ窓の向こうの風景。この車両の両端に別の宇宙風景と見える
ガラスに、乳袋から反射されたザ・ホワイト・ストライプスの弾丸種の幾つか
埋め込まれている。そうか、あの魔乳が部屋全体を覆った為に耐久性が一時的に
弱まったのだろう。

 ……君たちは、一部始終を見届けて体に力が戻るだろう。

 運命を、自分たちで変えるには至らなかった。臆病かも知れないが
この中で最も強かったであろう戦士の一人は、君たち全員を庇って消えた。

このまま怪物の母の言われるままに這いつくばったままならば、あのヴィジョンの
ままに君たちは、ある種は幸せのままに最期を迎えるだろう。

だが、まだその心に蝋燭よりも轟く熱と火があるならば……抗える筈だ。

626御影憂『ナハトワハト』:2025/02/24(月) 16:02:11
>>625(GM)
>(烏丸)
>(グリム)

御影憂のナハトワハトは『身に纏うタイプ』だ。
言い換えると、御影にとってスタンドとは『道具』に他ならない。
ゆえに、他のスタンドに対してもドライな価値観を持っていた。
『メグ・ホワイト』が消えようと、あくまでもスタンドだ。
そもそも命を持つ訳じゃあないのだから、死んだとも言えない。
どちらかというと『壊れた』か。
いずれにせよ、そこまでセンチメンタルな気分にはならなかった。

    しかし、『この場合』は――――――

「………………慰めにも………………ならないけど………………」

「………………『私が悪かった』………………」

『この場合は違う』。
御影が『失策』を犯した結果、『戦力が減った』という客観的事実がある。
オブシディアンに撃たれるのは、むしろ御影の方なのだ。

「………………私も………………『この程度』だったか………………」

自嘲混じりに呟く声には、もはや『熱』も『火』もなかった。
ただ自らの愚かさと無力さを噛み締めることしかできない。
眼前の光景すら他人事に思える。

     『もうどうでもいい』――――――

         ………………ピクッ

火の尽きた『魂の蝋燭』に炎が灯ったのは、
モメ子という名の『肉塊』が再び喋り始めた時だ。

「………………『エクリプス』………………」

       ボソッ

皮肉なものだ。
この『肉塊』のお陰で『やる気』が出てきた。
もう少し足掻いてみるのも悪くない。

「………………もし………………『ガラスが割れる』なら………………」

ゆっくりと立ち上がりながら、烏丸とグリムに向けて口を開く。

「………………自分でも………………『馬鹿な考え』だと思ってるけど………………」

「………………『窓から突き落とせる』としたら………………」

あまりにも単純すぎる発想だ。
しかし、それは今まで実現できなかった。
『ガラスが割れなかったから』だ。
そして、今になって『割れそうになっている』。
明確な変化が起きているなら試す価値はある。

「………………『ギターケース』に『蝋燭』を……………」

すぐ近くにいるグリムに囁いて、『ギターケースの終わり』を引き伸ばしてもらいたい。
内側に仕込んでもらえば、モメ子からは見えないだろう。
さっきのような『広範囲攻撃』さえ来なければどうにかなる。

  「………………香奈枝………………」

            「………………『あげる』………………」

さらに、烏丸には『30mテグス』を渡したい。
サーベルの柄と腕時計に結んであったものを外し、手間が掛かりそうなら切ってしまう。
『シュリンガラ』の能力は『床に落ちている紐』も『ライン』と見なす。
さっきから見ていると、烏丸は能力の発現にも苦慮していた。
おそらく役に立つはずだ。

「………………『敵の狙い』は………………なるべく私に向けておく………………」

モメ子の挙動を注視しながら、グリムと烏丸だけに『囮』になることを宣言する。
『責任を取る』とか、そういうことじゃあない。
2人も知っているように、今の御影は『無能力』だから、
それくらいしか役に立てないというだけだ。

「………………『必ず生きて帰る』………………」

自分の片手には『サーベル』を握っておく。
『ただ囮になる』のではなく、『その先』も考えてある。
これが駄目なら、『今すぐ引き返してもう片方の車両を確認する』くらいしか思いつかない。

627グリム『グリム・ランタン』:2025/02/28(金) 09:40:04
>>625-626
「『メグ』・・・ッ!」

かつては敵対し、今は心強い味方――その消失。
その光景に、少なからずショックを受ける。だが、嘆き悲しむのは後で良い。

「御影・・・・・・やはりそれしか無いか」

『不死身』への対策。封印か、追放・・・ここがどういう空間かは分からないが、追放がおそらくは最適解。
素早く『ギターケース』に『蝋燭』を仕込み、『ガラス窓』へと向かう。

「俺はあっちに集中する。頼む」

628烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2025/03/01(土) 02:43:49
>>625-627
「はーっ、はーっ……メグ・ホワイト……
私達は、死んでいたな……」

枝原と共に地面から身体を起こし、その最後を見届けた。
だが呆然としている暇はない。

「『バカな考え』……じゃあない。
これは希望だ、『メグ・ホワイト』が繋いだ。
この世界に風穴を開けて、奴を追放する……枝原さんッ!」

『御影』と『グリム』の言葉に、『枝原』の方を見て、『窓』を指差す。
『破壊』するという事なら、それに最も長けた『能力』なのは彼だ。

「攻撃する事が出来なくても、あるいは奴を動かす事は出来るかも知れない。
なら、それをやるのは私だ……!
『グリム』さんッ、これを……!」

『御影』からテグスを受け取って、先端を手で握り、もう一方を『グリム』へと渡し、
窓の方へと持って行ってもらう。
『御影』と同じく、『モメ子』の方に近づいていく。

(『ギターケース』……『死』を遅らせる『グリム・ランタン』の能力。
そして『シュリンガラ』……『銀輪』の本質を見せてやる……!)

629『常寂光土の檻』:2025/03/02(日) 12:09:37
>>626-628(一度は見逃します)

 ――君たちは、『正しい』

君…『御影』は、以前奇妙な汽車。此処とは異なるものの別次元の宇宙を
走っているであろう場所に誘われた事がある。
 あの時、君は他の仲間たちと共にアレブリヘと呼ばれる珍妙な汽車の守り番らしき
化け物と対峙した際、シャクロは双子が窃盗した霧吹きのような物で落とし穴を
形成した。君は直接確認出来なかったかも知れないが、アレが物理的に汽車の床に
穴を形成し、そして怪物が足を汽車の床から出してたとしても、特に空気が抜ける感じ
でも無かった事を今なら鮮明に思い出せるだろう。

 状況は、決して好転してる訳では無い。君たちの命は、文字通り風前の灯火
体から生やされた命の灯りがフッと拍子で消えれば魔乳を浴びた時のヴィジョンのまま
死ぬより最悪な目に遭わされるのは確実。そして、それを免れる手段の一つである
本体を殺害して能力を解除すると言う手段が、相手の驚異的な不死性を体感した故に
不可能と知れるなら、残る手段は君たちが既に見出した回答以外には無い。
相手の能力の射程、それを文字通り世界すら断絶して繋がりを消して能力を消す。


 ・・・だが、『気をつけろ』

君…『グリム』のギターケースの蝋燭の仕込みは無事問題なく執り行える。

だが、君…『烏丸』は行動を起こそうとして。体を起こした時に気づくだろう。

オブシディアンは、慟哭と咆哮を織り交ぜつつ自身のスタンドの銃声を響かせて
無為な発射を続けており、そしてソレを仁王立ちで受けてる『モメ子』

 オブシディアンの行動は、無自覚ながら御影の伝達や仕込みに対して
モメ子の注意を逸らすのに役立ってる。そこまでは良いだろう。

だが、君(烏丸)が窓を注視させるように行動を起こした場合。
間違いなく、『モメ子は勘付く』
 相手とて、知性ない乳袋のモンスターの見た目をしているが。今まで黒山と言う
擬態をしつつ素知らぬ顔で仲間同然の振りをして間近で君たちの能力を観察しつつ
自分が後にどれだけ優位に動けるかを考えられる知能は有している。

 君たちは、汽車に乗り込む前に各々が明晰夢のような形で暗示を受けた。
御影は、茨のような凶悪さに蟹のような無尽蔵な繁殖力と薔薇の香りのように
肉体を蝕む敵の力の特性を。
グリムは、この敵の目的か何かしらの儀式的な行為である事を
死を操作出来るグリム・ランタンと言う名の『天使』から助言を。
烏丸は、絵本と言う形で敵の精神性…出来る限り殺傷よりも生きたまま
自身の力によって溶かし、取り込ませようとする邪悪な意思を絵で。

君たちの前に聳え立つ、一生で数回相まみえるかと言う怪物は目的あって
本気を出して暴れれば全員の攻撃を歯牙にかける事なく一網打尽に出来る所を
悠長に一人ずつ相手しているのは、言い方は悪いものの君たちを見縊っている、それに尽きる。

そして、『枝原』だが……メグ・ホワイトは隣室の星見町の廃墟と言えし間に
放り投げたのは見えただろう。

この宇宙が透明なる双璧の間に、モメ子の魔乳一体が満たされた時
枝原を受け止めたオブシディアンが特に問題なさそうにメグに駆け寄った所からも
隣の車両の間に魔乳の影響が無かった事は間違いない。
 だが、君が開かれた廃墟の間に通ずる扉より、重傷であったであろう
枝原が這いていで戻ってくる様子は無い……代わりと言っては何だが。

      ――カツ  コツ。

 「……あぁ、成程な」

 ――『泥酔だった、名称不詳の男』

そいつが、枝原の代わりに得心を浮かべつつ今の状況を察した様子で
酔いも抜けた感じ、今の危機的状況を理解してるのかしてないのか
幾分どうも冷めたような顔つきで姿を現した……。

(※各PCの移動は、問題なく出来ていると考えて良い。
ただし、上記でも告げたが下手な行動をすれば相手は君たちの動向を
見抜く可能性も高くなる)

630御影憂『ナハトワハト』:2025/03/05(水) 19:39:52
>>629(GM)
>>627(グリム)
>>628(烏丸)

『あぁ、そんなのあったな』――――思ったのはそれだけだった。
こいつの目的が『頭を使わせて時間を浪費させること』なら大成功だと言える。
確かに『馬鹿げた方法』だ。

だが、『不潔な便所に湧いた一匹の蝿(エクリプスのスタンド使い)』にはお似合いだ。

お前の『姿』が視界に入ると目が穢れる。
お前の『声』が聞こえると耳が爛れる。
お前と『同じ空気』を吸っているかと思うと吐き気がする。

あの女の『存在そのもの』が、御影の全てを不快にさせる害悪だ。

    ――――『私のいる世界』から消さなければならない。

「………………いえ………………いえ………………しゅぶ・にぐらす………………」

「………………千匹の仔を孕みし森の黒山羊よ………………」

「………………いあーる………………むなーる………………
 うが………………なぐる………………となろろ………………
 よらならーく………………しらーりー………………」

「………………いむろくなるのいくろむ………………のいくろむ………………
 らじゃにー………………いえ………………いえ………………しゅぶ・にぐらす………………」

「………………となるろ………………よらなるか………………
 山羊よ………………森の山羊よ………………我が生け贄を受取り給え………………」

「………………ククク………………」

御影憂は押し殺した声で笑っていた。

「………………くく………………別に『イカれた』訳じゃあない………………」

「………………『下らないこと』だけど………………」

         ボソリ

「………………あいつの『名前』だけは『分かってる』………………」

さっきのように長々と説明するのは止めだ。

           簡潔に『答え』だけ言う。

「………………『Shub-Niggurath(シュブ・ニグラス)』………………」

             ボソッ

『コズミックホラー』と呼ばれるジャンルに登場する『豊穣の女神』。
『千匹の仔を孕みし森の黒山羊』という異名を持ち、
その『乳』を飲んだ者は『怪物』に変貌する。
『そいつを召喚すると街一つ滅ぶ』と言うから、
『崩壊した星見町』は、それが招来する暗示だったのだろう。

「………………それが………………あいつの『能力の名前』………………」

どこの誰だか知らないが、『宇宙』だの『狂気』だの、
全く相応しい舞台を用意したものだ。

「………………あいつは………………『ここに居座ってた』………………」

『こちら側に有利な要素』もある。

「………………逆に言えば………………『他の部屋を見てない』………………」

『知識』という点では、こちらが圧倒的に有利なのだ。
なにせ、この女は『動かなかった』のだから。
『移動してないのに全ての部屋の構造を知っている』など『有り得ない』。

「………………多分………………それも利用できる………………」

「………………『3人』………………来て………………」

サーベルを鞘に収めてレックレスに渡すと同時に、
彼らと共に『隣の部屋』に移動しながら、
以前の場面(>>554)を踏まえて『指示』を出す。
ギターケースを『空』の状態にし、そのケースを背中から下ろす。
モメ子から目を離さず、開いたままのギターケースを両手で『構える』。

>>627(グリム)
>>628(烏丸)

「………………さっきの発言は………………訂正する………………」

「………………別のやり方を思いついた………………。
 私が『落とす方法』を用意してくるから………………『時間稼ぎ』して………………」

「………………とりあえず………………バレないように………………」

2人に声を掛けてから、『レックレス一派』を伴って移動を開始する。

631グリム『グリム・ランタン』:2025/03/09(日) 18:51:56
>>628-630
「ふむ・・・・・・?」

なにか感づいたらしい。歌っていた言葉・・・能力を見抜いたか。
しかし、『時間稼ぎ』――『グリム・ランタン』からすれば、得意分野だ。

「ならば、尚更・・・・・・この方針が正しいか?」

テグスを受け取り、窓へと向かう。
しかし、視線は『モメ子』から逸らさず。

「これで切り刻む――ということだな?」

口に出すのは多少露骨すぎるだろうか?
こちらの狙いは『窓』に近づくことではなく、テグスを『モメ子』にぶつけることだと認識させる。

632烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2025/03/11(火) 22:46:02
>>629-631
「枝原さん……じゃあない、あの男はずっと泥酔していた男……
なぜ、今になって……?」

姿を見せた男の方を見て声を掛ける。

「しかし、少なくとも『敵』ではない、その筈だ……。
ああ、グリム。アイツは私達で今度こそ倒す……!
『シュリンガラ』をもう一度ぶつけてやる……!」

(御影さんの作戦、詳細はわからないが乗るしかない。
そして、私の方も全く勝算がないわけじゃあない!
アイツに直接『シュリンガラ』を設置できれば、『窓』へアイツの体を運ぶことができるかもしれない…!)

自身は逆にじりじりと『モメ子』へと近づいていく。
少量の母乳による攻撃ならかわせるように、
掌を床に向けて、掌(手相)から『シュリンガラ』を発現できるようにしておく。

633『常寂光土の檻』:2025/03/15(土) 15:10:12
>>630-632(お待たせしました)

 >『Shub-Niggurath(シュブ・ニグラス)』

君…『御影』が述べた言葉。コズミックホラーの怪物、それが化け物同然の敵の能力の名。
 そう確信して告げた言葉に……全体を打ち震わせるような感じで奴(モメ子)が反応した。

 「アハハ💓 御影ちゃんってば、ニキシちゃん達とおんなじ事言ってるぅ💑
きっと、私の中でどっちも良い友達になれるよぉ💖」

エクリプス残党の仲間の一人の名だろうか? 今気にするには些細な事柄だが
少なくとも君は綽名だろうが奴の仲間らしき者と関心を引く。
レックレス達との合流も可能だ。サーベルを渡された彼は敵の挙動を一つも漏らさないように
警戒に満ちつつ……他二人も先ほどの魔乳のガス室同様のダメージで、かなり子供っぽい
肌色に頭髪も薄くなりつつ口早に小さく告げる。

「俺やこがらし、佐保も勿論だが奴の液体か気体を少しでも浴びるか吸えば……終わる。
気が変になったと思われても当然だが、赤子のようになって奴の体の中で納まる幻覚すら
見ちまった……! ブライアン・アダムスの力も……もう使えるかどうか」

勝算はあるのか? と彼は心を折ってはいないものの不安を隠せない眼差しで問いながら
二人を引き連れて隣室へ移動しようとする。その、移動の途中で入れ替わるように
泥酔男は君の横を通るように徒歩のスピードですれ違いつつ。

 ボソッ  ――時間は稼いでおく。

そう呟くのが聞こえた……。

 ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

隣の車両、星見町の残骸を象った『廃墟の間』と言える車両に御影は三人を
引き連れて入ると、このような光景が見えた。

 ハナナ「リーダー、しっかりして下さいっ」

ミーナ「御影さんに、三人ともっ!
……無事、とは軽々しく言えない様子ね」

まず、枝原は苦し気に蹲っていた。メグに放り投げられ、赤子当然に肉体の
耐久力が低くなった状態でオブシディアンに強かに受け止められた衝撃で幾らか
打ち身か骨に罅が入る重傷になった可能性もあるが。この場合、自身が敵にほぼ
何も出来ず仲間二人を失った不甲斐なさが大きな原因かも知れない。

君たちが枝原を追い、モメ子と交戦する中でレックレス達が応援するまでに
僅かな時間があった。その過程で佐保が用意してたのであろう行軍前に雪だるま化して
保存してた荷物に入ってたらしい救急キットらしきものでハナナは応急処置を施し。

そして……ハナナもそうだが、ミーナも廃墟の間を漁って見つけたらしい
ある程度頑丈そうな鈍器になる鉄パイプらしきもの等と混じり……奇妙な物体。
 『青く錆びている小鳥』らしき物を抱えている。

634『常寂光土の檻』:2025/03/15(土) 15:33:32

君達、『グリム』と『烏丸』のシュリンガラで倒す方針。

無謀だ。奴の体にそのような攻撃を加えては……! と誰しもが考えるに最悪な
選択肢を取ろうと会話(演技)する君たち。これまでの短いながら濃厚な死闘を
踏まえると、少々臭い演技にも感じるが。

「へへへ💞 グリムちゃんも烏丸ちゃんもこわ〜い❥ ママ、悲しい💔」

……どうやら、奴には君たちの真意を見抜けないようだ。

そして、此処で敵も今まで棒立ちであり積極的な行動は取らなかったが……動き出す。

「ん〜、そろそろ良いかなぁ。『オブちゃん』
あの、さる…でっかいネズミ? なんだっけ?」

オブシディアン「メ グ だっっ゛!!!!!」

「そーそー、メグちゃんは、ママのお腹に残念ながら居ないけど。
でも、大丈夫💓 代わり見たいな生き物、どっかでいずれ出会えるから
オブちゃんも、私の中でおねむして、果報は寝て待てよー💕」

オブシディアン「殺す、お前だけは殺す……俺の全てを引き換えにしてでも
殺してやる…っ゛!!」

ザ・ホワイト・ストライプスの弾丸は撃ち尽くしたようだ。カチカチと
引き金だけが乾いた音を立て、、発砲音が無くなる。

微かに彼の種の弾丸は顔にも当たったのが、僅かな出血が涙と入り混じり
文字通りの血の涙を流しながら普段の温厚な彼からは想像つかない様子で
敵に身構えるものの、戦力の差は圧倒的だ。片割れ(メグ)を失ってるのも
踏まえて、この場の車両に居るメンツと敵一人で後者が圧倒的に優位だ。

 「…… ――『秘密の皇帝』」

 その時、ぽつりと『泥酔男』が呟いた。
素性不明の彼は、烏丸の声かけも意図的に流してるのか、オブシディアンの
近くの横に立ちつつ、ズボンのポケットに両手を入れた、かなり無防備な体勢ながら
この場の緊迫した空気に何か淀みを入れるかのように呟いた。

 「 ――へぇ💘 もしかして、貴方が?」 ググッ……

モメ子は、オブシディアンへ近寄ろうと動きを示したが
泥酔男にも関心が向き始めたようだ……。

635御影憂『ナハトワハト』:2025/03/18(火) 16:15:17
>>633-634(GM)

あの男の役目は『運搬役』で、それ以外の場面で役に立つことは最初から期待していない。
だが、『ブツ』を持ち帰れなければ、こいつも『任務失敗』だ。
自ら『敵の気を引く』と言うなら、やらせてみてもいいだろう。

「………………この仕事が終わったら………………『欲しいもの』がある………………」

「………………『防腐処理』して………………持って帰りたい………………」

「………………あの女の『取れた首』を………………」

『勝算の有無』を問うレックレスの言葉に『終わった後の話』を返す。
それだけでも真意は伝わるだろう。
もっとも綱渡りなのは変わらないが。

「………………『眼球』くらいにした方がいいと思う………………?」

「………………置き場所に困りそうだし………………」

倒れた枝原には目もくれず、その脇を通り過ぎていく。

    「………………『それ』………………」

                サ ッ

                「………………『貸して』………………」

ミーナに歩み寄ると、有無を言わさず『小鳥』を掠め取り、そのまま調べ始める。
これは『青錆』か?
なら、この金属は『真鍮』である可能性が高い。

        「………………『枯野』………………」

真鍮製と思われる小鳥を調べながら、枯野を手招きして『第二の指示』を出す。

「………………この列車を………………」

「………………『消灯』できる………………?」

「………………私の声が聞こえても………………『まだ』やらないように………………」

小鳥に呼びかけて耳を澄まし、『リアクション』を確認する。

636烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2025/03/22(土) 02:41:01
>>634
(私が今からするのは『時間稼ぎ』……だが、
全力でやらなければ、『本気』でないとバレては終わりだ……!)

「なにを今更……! 『勝算』があるのか!?」

『テグス』の片方を『グリム』に持たせたまま、床に擦り、たわませるように持って『モメ子』を挟む位置へと移動する。

(グリムの能力は『テグス』には適用できないが……
物体を選択的に侵食しているのならこの糸が溶けることもない。
彼が何かするなら、それに合わせてこちらも仕掛ける…!)

637グリム『グリム・ランタン』:2025/03/22(土) 18:22:51
>>634
「・・・・・・」

『テグス』を気にも止めていない。
脆くすることで突破可能と読んでいるのか、
これを起点の攻撃も当然無効化出来るので、考慮に入れていないか・・・。

(・・・・・・あの男、動くのか)

『泥酔男』の出方を伺う。
場合によっては、この『テグス』もそれに合わせる必要があるだろう。

638『常寂光土の檻』:2025/03/25(火) 19:30:09
>>635-637

君…『御影』の言葉に、レックレスは一瞬怪訝な顔つきを浮かべかけたものの
『意図』を読み取ったのだろう。
 そうだな、首は手に余るだろうと返す中で君は真鍮小鳥を調べる。

 『・・・』

青く、全体的に錆びており物言わず固まった鳥。
 だが、その質感や形状は以前の奇妙な車両での短い旅ではっきり見覚えある。

彼野は問題なく、君の声に反応して近づき言うことを聞いてくれるだろう。
ミーナが、何か反応か無いか擦って見たり試してみたけど反応無いのと説明する中で
声を掛けてみるが、やはり反応が無い。
 この廃墟をモチーフとした車両に埋められるように放置されてたのを
見る限り、異世界人達が旅行してた車両とは異なって、この真鍮小鳥は
正常な機能を何らかの理由。電池切れとか故障とかが原因で此処に放棄されたか。


ミーナ「その鳥の置物が、今の打開策に繋がるのよね?
お願い…どうか、私たちを助けて…痛っ」

 反応のない小鳥、最初に瓦礫を漁って見つけた功労者である彼女も
鳥に触れてみて刺激を与えようと手を伸ばす瞬間に、瓦礫の残骸で
切れたのか微かな切り傷と指の腹から生まれた血の豆が微かに
錆びついた小鳥へと付着した。

     ・・・キ ィ    ン

 『……容量…『溶液』……が……誤って……ピー…チチ…ます。
……母…乳…精………再…………に必要……で…………』

 !……小鳥に、一瞬活力が戻ったらしく、そう短くも何かが不足してる為に
これ以上稼働が難しい事を仄めかす内容を告げる。

佐保「今、一番聞きたもくねぇ母乳だとか何だとか抜かしたかっペ
その鳥はよ!? 御影の姐さん、んなもん構ってる暇あるのか?
 すぐ隣で、あの乳の化け物が残りの引き止めてるメンツちんたらしてたら
餌食にするぞ!」

 佐保も、自分に出来る限りの作業を君が見える範囲で行っている。

君の仕込みは、出来る限り整えられるだろう。
 それが、何処まで通用するかは未知数であり。
また、この真鍮小鳥の復活となる霊薬が何かもまた、未知数だ……。

639『常寂光土の檻』:2025/03/25(火) 19:55:31
>>638続き

君たち…『グリム』と『烏丸』はテグスで敵(メモ子)を包囲出来る位置。

つまり、立ち位置的にはオブシディアンと正体不明の泥酔男も巻き込みかねないが。
そこは声かけなり何なりでフォローは出来る範囲だ。

テグスでの攻撃。それでシュリンガラが発現されてモメ子を両断する程の
攻撃が加えられても。先ほどのレックレスでの頭部切断が室内一杯を
魔乳で満たす程のチャージを可能にしたのを参考にすれば、だ。
モメ子にとって君たちの攻撃は攻撃とならず、むしろ自分の一撃必殺の
回避不能と言える力を都合よく充填させてくれるとしか考えてないだろう。

烏丸の声が届いてるのか届いてないのか、意を介さずに泥酔男は
淡々とした声で、モメ子に語り掛けている。

「俺も、幾らか生きたが。こんな極東でウゥンドの極致のような力を
発現出来る輩を見る機会があるとはなぁ。長生きするものだってかぁ」

 エへへへ💓 続きはママのお腹の中でじっくり喋っていいでちゅからねぇ💕

オブシディアン「おいっ、死ぬ気か…っ」

泥酔男は、完全にモメ子に肉薄し、直ぐに乳袋で形成された体に密着寸前の
距離でも抵抗する様子を見せない。愕然としつつ、オブシディアンは2〜3m
程離れた場所で少し啞然とした様子で見てたが、流石にこれ以上赤の他人に
近い存在とは言え、同行していた仲間の内の一人を見過ごせず何とか
救出出来ないかとスタンドを構えるものの、彼には荷が重いだろう。

泥酔男は、明らかに次の瞬間には死ぬであろう結末を理解してるのか
理解してないのか落ち着き払った顔でモメ子が次の瞬間には自分に
覆いかぶさる事を承知の上で動かないでいる……。

640御影憂『ナハトワハト』:2025/03/28(金) 15:59:44
>>638(GM)

まず前提として、この列車内の物体は破壊困難な物質で構成されている。
これは烏丸の行動から教えられたことだ。
その上で全体の計画を組み立てた。

「………………あの女………………」

「………………可愛げのない化け物でも……………『位置を探知する能力』はない………………」

「………………索敵は………………『目』に頼っている………………」

何よりも『順番』が大切だ。

「………………まず枯野に………………あいつの『視界』を阻害してもらう………………。
 ………………『やり方』は………………目の前を飛び回らせればいい………………」

完全に視界を封じられるとは思っていないが、
敵の意識を散漫にする程度には十分だろう。

「………………レックレス………………もし『一回』でもスタンドを使えるなら………………」

       「………………『やって欲しいこと』がある………………」

さらに、自分の『意図』をレックレスに伝える。

     「………………『種類と量が違う』………………」

             ボソッ

         「………………か………………」

ここまで来たら、深い『意味』など考えるのは止めだ。

「………………ミーナは………………『ほぼ敵の能力を受けていない』………………」

「………………こいつが求めてるのが『母乳』だとしたら………………
 『別の反応』を示す可能性がある………………」

            ス ッ

「………………『あれ』を大量に取り込んだ『枝原の血』に対して………………」

試しに、枝原の『出血箇所』に『小鳥』を触れさせる。
彼は『敵の能力』を『相当量』食らってしまった。
つまり、彼の身体は『乳の成分』を多量に取り込んでいるはずなのだ。
この『小鳥』が『それ』を求めているなら、
『ほぼ能力を受けていないミーナの血』と比べて、
異なる反応が返ってきてもおかしくない。
これで多少なりとも変化が見えれば、御影が選択するべき方針は確定する。

641グリム『グリム・ランタン』:2025/04/01(火) 22:55:47
>>639
「チッ・・・何を考えている、あの男」

特別扱い、何かしらの切り札としての運用を期待されているようだったが・・・。
この怪物が出てくる事を想定していた訳ではないだろうが、何をするつもりなのか。
動向を見守る。

642烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2025/04/08(火) 01:46:44
>>639
「だっ、大丈夫なんだな…!?
『ウゥンド』……? その言葉……あの『卵』で見た……『ウゥンドの儀』」

モメ子を睨みつけながら呟く。
『テグス』のラインは『移動』にも使用できる。
一気に2人へ近づき、男だけを救出することもできる体勢ではあったが、そうはしなかった。

(私はなにも知らない……あの2人のことも、打開方法も……
ならばせめて横入りは避けるべきか……)

643『常寂光土の檻』:2025/04/26(土) 18:37:21
>>640(大変お待たせいたしました)

君…『御影』は、新たな指示を下しつつ真鍮小鳥を一層と出血が激しい
枝原に触れさせる。今度は、より小さな声量で真鍮小鳥は先ほどと同じく
溶液が違いますと言う内容を途切れ途切れに伝える。
 音声を発するだけでも、既に未知なるエネルギーで稼働してるらしい
この小鳥には酷なようだ。正解の霊薬を後、1、2回で塗布しなければ
今度は完全にその機能を喪失して置物に成り果てる可能性が高い。

ミーナは、その様子を見つつハッとした表情で君に告げる。

「御影さん。この小鳥は、この乗り物の設備の一つ……で合ってるわね?
なら、私や、リーダーに他の人の血。それがこの小鳥を起動する筈が無いわ!
だって私達は此処とは無関係。なら……今までの車両にあった物なら?
 此処ならH湖のオブジェの水とか、他の場所にも何か別の液体があるかも」

口早に告げた助言。確かに、この御影が以前乗ったのとは異なるものの
真鍮小鳥がある以上、未知なる宇宙を渡り歩けるであろう汽車の備品である
小鳥が、君たちや、あの化け物の乳でエネルギーがチャージ出来る筈が無い。
となれば、この汽車を通過した車両。又は、この車両に小鳥のエネルギーが
存在する事になるだろう……。そして、その手掛かりとなるのは小鳥自身が
告げた『母乳』と言う言葉だが……どう思い返してみても他の車両には
生き物は見当たらなかった。なら……何か別の物の『暗喩』なのかも。

ハナナ「別の車両に、この場所の打開策があるなら。
御影さんは、今あっちに居る化け物を倒すのに必要な人です。
無線機は、此処でも無事に機能出来るから。もし、小鳥を再生するのに
別の車両で何か必要なら私やミーナ、どちらでも必要ならそちらに向かいます」

此処に、必要な物が存在しない可能性もある。その場合、全体が闇で
力を発揮する箇所が一つしか無い今だと。御影が往復すれば確実に
レックレス達を伴って奴と交戦する指揮系統に影響が出るだろう。

狩集、ディンが死亡している以上。あのモメ子と対峙する戦力に足りえないと
君が判断するなら、分担作業は必須だ……。

               ――キラ キラ

 ……? ふと、君の頭上で点滅するような輝きが感じ取れた。
少し仰いでみれば、照明なく明かりを発している天井に普通とは異なる
星が眩くような輝きが感じ取れた。

 枝原「……グっ……『来る』……か」
 
他の者達……スタンド使いである彼、彼女等も警戒を滲ませて君とほぼ
同じタイミングで気づき頭上を仰ぐ。その中で、彼だけはどうやら
その煌めきが何かを知り得ているらしく、そう呟いた……。

644『常寂光土の檻』:2025/04/26(土) 19:43:20
>>641-642(大変お待たせいたしました)

君たち…『グリム』『烏丸』が選ぶ行動は『静観』
 敵の行動に対して下手な攻撃が悪戯に相手の凶悪な必殺技を繰り出すのを
早める以上。そして、御影が策をこうじて時間を稼ぐのに徹している以上は
取るべき手段が少なくなるのは致し方がない。
 
 泥酔男は、そのまま何もせず動かない。対してモメ子はそのまま
抱擁するように、ゆっくりと捕食するように乳房で構成された人体で
彼を包み込む。巨大な赤子へ変異する猛毒なる母乳を滲ませながら。

 君たち、オブシディアンも含めて名も知らぬ彼がディンと同じ末路が
次の瞬間には起きると考えるのは想像に難くない。
 だが、然しながら……その予想は外れた。

                ……パッ

              『……あら?』

 一瞬、泥酔男の体が急速にピンク色へと見える肌の範囲が全て変化して
膨れ上がるように見えた。だが、その前に突如としてその体、衣類も含めて
完全に『消失』したのだ。
 余りにもモメ子の能力が強く、巨大な赤子に変ずる前に吸収されたのかと
言う可能性も、何かしら期待通りの事が起こりえなかったらしい乳房で出来た
彼女の反応からもソレは違うと考えられる。


                 …………キラ キラ キラ キラ

 
 そして、次の瞬間にだが。

 君たちの目前に『星のような輝きの粒子で構成された大樹』のヴィジョン。

それが、君たちの頭上付近。モメ子や君たちの中間で出現された。

 新たな敵のスタンドか? いや、モメ子も肉房で構成されてる為に表情こそ
不明だが、怪訝そうな感じでそのスタンド……恐らく象徴的なヴィジョンであり
触れる事などは叶わないだろう。
 泥酔男が命を途絶えたと思えた直後に、突如現れたスタンドヴィジョンは
君たちや、敵に攻撃を加えるでもなく存在感だけを発しつつ。透明な壁から見える
夜空の星座のように、大樹の形をした輝きは動かない。

       ――パ  ァ    ァ   ァ


 そのまま、その星の大樹は数秒そのまま浮遊していたかと思えば。
形を崩し、その輝きは天井付近へと散らばっていく。車両を超えて、御影達の
居る付近にまで散らばっていくのが見えた。

        『……何だかよく分からないけど』

               ググッ

       『私の赤ちゃん達💑 今度こそ一緒になろうねー💛』

 オブシディアン「! ……来るぞっ」

 泥酔男は、死亡……いや、スタンド能力によって消失したのか?

モメ子は、今起きた出来事を君たち同様に完全に把握してる様子は無い。
ただ、確かな事と言えば泥酔男は奴に吸収こそされなかったようだが
此処で彼の時間稼ぎが終わったと言う事だ。
 予め御影と交わした時間稼ぎを続けるならば、交戦するなり誰か囮に
なるにしても行動しなければ、まず間違いなく誰かが犠牲になる……。

645御影憂『ナハトワハト』:2025/04/27(日) 13:11:31
>>643(GM)

結果的に見ればミーナの言い分が全面的に正しく、
御影の行動は全くの無駄でしかなかった。
だが、極限状態の中にいる今、あらゆる可能性を試すのは『当然』だ。
たまたま違ったというだけに過ぎない。

御影に言わせれば、こんな『狂った世界』で『正論』を吐く方こそ『どうかしている』。

あるいは『一般人の視点』だとでも言うのか。
『力』を持たないからこそ、過剰な『不条理』に染まらずに済んだのかもしれない。
『戦力外』だと侮っていたが、その認識は改めよう。

     「………………『アレ』だ………………」

           ボソッ

ミーナとハナナに答える代わりに、呟きながら『一点』を指し示す。

それぞれの車両にあった備品は、なんとなく意味するところが読み取れる。
しかし、何故ここにあるのか意味不明な代物があった。
あの時、『ディン』が指摘していたはずだ。

     ――――――扉に使われている『真珠(>>554)』。

「………………『母乳パール』っていうのを聞いた覚えがある………………」

文字通り『母乳』から作られたジュエリーのことだ。
あれは真珠に見えるが、実際は『それ』なのではないか?
『真鍮の小鳥と同じ場所にある』という点も、疑いを強めるには十分な要因だった。
すぐさま『扉の真珠』に触れさせ、この仮説を検証する。
その動作を行いながら、全員に向けて言う。

「………………足りないのは『溶液』だから………………『溶質』と『溶媒』が要る………………」

「………………『溶質』は『真珠』で………………『溶媒』は………………『水たまり』………………」

「………………あの真珠を取って………………水たまりに放り込んで………………」

「………………そこに『これ』を突っ込む………………」

そう簡単に真珠が溶け出すとは思えないし、2つ揃えば溶液が完成する保証はない。
そもそも真珠が固定されていれば無意味だろう。
だが、極限状態の中にいる今、あらゆる可能性を試すのは『必然』だ。

「………………『2人』………………『やって』………………」

『できるかどうか』に関わらず、説明した『作業』はミーナとハナナに任せる。
この空間は『破壊』こそ受け付けないが、
『扉を開ける』といった動作は問題なく可能だ。
真珠が『取り外し式』になっている可能性に賭けるしかない。

もしくは――――頭上に生じた『異変』が、
何かしらの役に立つことを期待するか、だ。

646烏丸香奈枝『シュリンガラ』:2025/05/06(火) 22:28:01
>>644
「なんだ、今のは……!? 
彼の『能力』に違いないが、何が起こったのかわからない……
だが、それはアイツだって同じ『不確定要素』!」

何かが起こり、それによって『モメ子』の気が逸れたなら『好機』だ。
『グリム』との間に垂らしたテグスへと『1mシュリンガラ』を発現し、
その持ち手へと捕まって『モメ子』へと一気に接近する。
ただし逆の手にテグスの先端は掴んだまま。
高速で接近するが、狙うのは『テグス』をモメ子へと引っ掛ける事だ。

(時間稼ぎならどこかで仕掛けなければ意味がない…!
攻撃が効かないなら『シュリンガラ』の能力を直接ぶつけてやる…!)

647グリム『グリム・ランタン』:2025/05/16(金) 18:55:43
>>644
「どいつもこいつも・・・・・・説明をしろ」

烏丸の動きに合わせて、『テグス』を操作する。

(相手の攻撃に反応して何かをするタイプの能力・・・なんだろうが・・・・・・。
 傍から見れば、逃げたようにしか、思えないんだがな・・・!)


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