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【場】『 大通り ―星見街道― 』 その3

840小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』【4/7】:2025/08/13(水) 19:43:48
>>839

次第に沈みつつある夕日が星見町を照らし、茜色に染め上げていく。
小野塚から疑惑を向けられた喪服の女は、悲しげな面持ちで目を伏せる。
帽子の下には濃い影が差しており、町並みの風景と対比を成していた。

  「……詳しい事情を明かせない以上、
   私が『彼の敵』ではないことを証明できません。
   疑われる可能性は承知しています」

だから、この場で無理に疑いを晴らそうとはしない。

  「それは――いえ……考えておきましょう」

その口調からは『方法がなくて困っている』というより、
『方法はあるが使うことを躊躇している』といった雰囲気が窺えた。

  「――では、こう伝えてください。
   『夕暮れに初めて出会った場所で』と……。
    きっと彼は覚えていてくれるはずです」

小野塚に託された言葉には、『秘密』に関わる意味が隠されている。
これに気付いた上で、彼が応じてくれるかどうか。
それだけが気掛かりだった。


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