[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
701-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
【場】『 大通り ―星見街道― 』 その3
1
:
名無しは星を見ていたい
:2022/10/03(月) 20:25:40
星見駅を南北に貫く大街道。
北部街道沿いにはデパートやショッピングセンターが立ち並び、
横道に伸びる『商店街』には昔ながらの温かみを感じられる。
---------------------------------------------------------------------------
ミ三ミz、
┌──┐ ミ三ミz、 【鵺鳴川】
│ │ ┌─┐ ミ三ミz、 ││
│ │ ┌──┘┌┘ ミ三三三三三三三三三【T名高速】三三
└┐┌┘┌─┘ ┌┘ 《 ││
┌───┘└┐│ ┌┘ 》 ☆ ││
└──┐ └┘ ┌─┘┌┐ 十 《 ││
│ ┌┘┌─┘│ 》 ┌┘│
┌┘ 【H湖】 │★│┌─┘ 【H城】 .///《//// │┌┘
└─┐ │┌┘│ △ 【商店街】 |│
━━━━┓└┐ └┘┌┘ ////《///.┏━━┿┿━━┓
┗┓└┐┌──┘ ┏━━━━━━━【星見駅】┛ ││ ┗
┗━┿┿━━━━━┛ .: : : :.》.: : :. ┌┘│
[_ _] 【歓楽街】 │┌┘
───────┘└─────┐ .: : : :.》.: :.: ││
└───┐◇ .《. ││
【遠州灘】 └───┐ .》 ││ ┌
└────┐││┌──┘
└┘└┘
★:『天文台』
☆:『星見スカイモール』
◇:『アリーナ(倉庫街)』
△:『清月館』
十:『アポロン・クリニックモール』
---------------------------------------------------------------------------
前スレ:
【場】『 大通り ―星見街道― 』
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453647631/
【場】『 大通り ―星見街道― 』 その2
ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1586906856/
655
:
エリー『サドゥンリー・アイ・シー』
:2024/09/28(土) 22:48:13
>>653-654
やっぱり…
そんな『道具屋』は一人しかいない
「あの……
もう、もらった、というか……」
>ザパァアアアン!!
「ぁ…あぁ、あっ……」
猫のような叫び声をあげミサイルのように川に突っ込んでいくマオを見て
何と言えばいいのか……
わ、わたしのせいで…
「おお、もう…」
川の流れは然程早くはないとはいえ、緩くもない
さっさと川から出ないとどんどん流されていきそうだ
「あの…あの……大丈夫で、ですか…や…」
身を乗り出してマオの様子を見ようとして
つるっ
「ぁっ…」
あかん
656
:
マオ『イントロ・マモン』
:2024/09/29(日) 00:28:37
>>654-655
「ぷはーっ!!」
川をダイブしたあと、すぐさま彼女は川から顔を出した。
が、流れもそこそこあるため
「あ、あぶあぶ…
ここはきけんな川なのだわ…」
慌てて泳いで行き、どうにか川岸に
「うぐぅ、あぶないのだわ!」
必死になってしがみつくと
疲れたように一息ついた。
「ふぅー…してんのうのダイちゃん、
わたしはみごとに帽子をかくほしたのだわ。
…ぶかにはならなくても『しぶちょうほさだいり』にはなってもよいのだわ
だからぜひとも、たすけるのだわ。」
なかなか這い上がれないらしい。
それでも帽子はどうにか川から這い上がらせて見せた。
「ところで、どうぐやというのは…?」
と、言ったところでエリーが近寄ってきたのを確認する。
「みてのとおりなのだわ、えっとそこのかっこいい髪のひと!
きゅうしゅつ成功したのでわたしに感謝をするのだわ」
そう言って帽子を見せるが、
つるっ
「ん?」
なにか滑ったような音がして、目を丸くした。
657
:
ダイアナ『オンリー・ガール』
:2024/09/29(日) 12:21:37
>>655-656
『もうもらった』というエリーの声は聞こえていたが、
この時のダイアナは『川に落ちたマオ』に意識が向いていたため、
頭の中で意味を処理するのに時間が掛かっていた。
「エラそうな『羽』はアクセサリーなのかしら?
それを使って上がりなさいよ!」
偉そうに言いながら『黒い翼』を指差す。
両手が塞がっていても『翼』は動かせるはずだ。
そこに気付かないということは、
まだ『スタンド使い』になってから日が浅いのだろう。
勝手に決めつけたダイアナは優越感に浸っていた。
今日まで負け続けてきたダイアナだが、
スタンドを得てから割と時間は経っている。
スッ
「でも、助けてあげるわ。
こういうのを『器が大きい』っていうの。
フフン!覚えておくことね!」
グググ…………
マオの身体を引っ張って、近くの岸に上げようと試みる。
だが、なかなか上手くいかない。
5歳の腕力では厳しいようだ。
『スタンド』を使えばいいのだが、そのことをスッカリ忘れていた。
人のことは言えないダイアナである。
「こ、この…………!ちょっと!エリーも手伝いなさい!」
後ろにいるはずのエリーに呼び掛けながら、そちらに顔を向ける。
「え?」
眼前の光景が理解できず、反応に一瞬の遅れが生じた。
「――――捕まえるのよ!『オンリー・ガール』!」
ドヒュンッ!
『半透明の人型』が素早く動き、
エリーの身体でも服の裾でも、どこでもいいから掴もうとする。
『ダイアナのスタンド』は、近距離型の中では射程がそこそこ長い方(8m)だ。
おそらく距離的には問題ないだろうが、果たして間に合うだろうか…………!?
658
:
エリー『サドゥンリー・アイ・シー』
:2024/09/29(日) 23:18:54
>>656-657
つるっ、ときたら
そりゃもうどぼんだ
頭から真っ逆さま
でも、そうはならなかった
ならなかったんだよ、マオ
だから、この話はここでお終いじゃないんだ
ガシッ
「……ッ」
「……?」
滑るっ!
頭から川に落ちて呼吸も出来ず溺れて流される事を覚悟し
閉じていた目をパチリと開けてみる
「おち…てない…?」
足を何かに掴まれている感覚がある
『オンリー・ガール』が足を掴んでいるのだ
体勢的に被っている帽子は落ちてしまいそうだが
何故か落ちていない
なお、『オンリー・ガール』が手を離せばそのままポチャン
お魚さんの餌だ
「ぁぁぁぁ、あの」
「ありがと、う…」
「ダ、ダイアナ、サン…ネキ…」
助けてくれたのはダイアナ、それは理解している
659
:
マオ『イントロ・マモン』
:2024/09/30(月) 18:10:44
>>657-658
「はふぅ、わたしのおはねは
そこまでながく飛べないのだわ!」
そう言ってダイアナが引っ張ってくるのを見て
なんとか這い上がろうとする。
「ふふーん、ダイちゃんはうつわが大きいのね。
どれくらい大きいのか、わからないけどすごいことはわかるのだわ。
…とりあえずはやくあがりたいのだわ…」
そう言って必死に上がろうとするが
「はっ、危ない!」
エリーが落ちそうになっているのにびっくりするマオだったが
…直後、『オンリー・ガール』…ダイアナのスタンドを今度は目の当たりにした。
「すごいのだわ、そのイスは…
…あっ、とくべつな力といったほうがいいのかしら?」
エリーが落下せずに済んだのを見てホッと一息ついた。
「あ、そうそうそこのひと」
そう言って帽子をエリーに見せる。
「ようやく帽子を手に入れたのだわ。
なくさないように、気をつけなさい。」
帽子を見せながら、マオはニッコリと笑って見せる。
まだ川から這い上がっている最中であるが。
660
:
ダイアナ『オンリー・ガール』
:2024/09/30(月) 19:10:35
>>658-659
間一髪!『オンリー・ガール』がエリーの両足を掴む!
同時に、掴まれている部分を通して、エリーに柔らかな感触が伝わる。
空気が入ったバルーンとか、そういうものに近いかもしれない。
「フ、フフン!こんなの余裕!楽勝よ!」
本当はギリギリだったが、なんとか間に合った。
ホッと胸を撫で下ろし、改めて『エリーの帽子』に目を向ける。
普通なら落下しているのに、重力に逆らうかのように落ちない。
「――――ん…………?」
そこで、先程のエリーの言葉を思い出す。
『もうもらった』という一言。
それは『帽子をもらった』という意味なのだろうか?
「ねぇ、それって『道具屋』にもらった帽子なの?」
逆さ吊りにした状態で、エリーに問いかける。
傍から見ると、まるで拷問でもしているかのような光景だ。
実際は帽子に気を取られたせいで、
引っ張り上げることが頭から抜けていただけなのだが。
オンリー・ガール
「『唯一無二』よ!今度からは、そう呼びなさい!」
「フフン!」
「それから、この子は『エリー』!同じ幼稚園にいたでしょ?
まぁ、急にいなくなるから覚えにくいけれど」
『姿を消す能力』の影響で、
マオが覚えていなかったとしても不思議はないかもしれない。
それはそうと、ダイアナはマオが這い上がるのを手伝う。
『オンリー・ガール』は動かさず、エリーの足を掴み続けるだけなので、
本体とスタンドの『同時行動』にはならないのだ。
661
:
エリー『サドゥンリー・アイ・シー』
:2024/10/01(火) 21:01:35
>>659-660
『オンリー・ガール』に足を掴まれ
逆さまにされたまま持ち続けられている
「ウゥ…ゥ……」
頭に血が上るというのか
三半規管の機能が低下するのか
とにかく、そんな状態でいるとこう、気持ち悪くなってくる
ちょっとずつ顔が青ざめてくるが気付いてくれるだろうか……
>ようやく帽子を手に入れたのだわ。
>なくさないように、気をつけなさい。
「あ、ありがとう…」
青ざめたちょっと困り顔で笑いながらマオにお礼を言う
何か気の利いた返しも、猛虎弁を使う余裕も無い
ぐしょ濡れの帽子はしばらくは被れないだろう
>ねぇ、それって『道具屋』にもらった帽子なの?
「は、はぅ…はい
そう、です……わゾ……」
恥ずかし気に帽子のツバを目深に被る
帽子を目深に被る事は隠影の発動条件だが、ここでは不発する
『オンリー・ガール』が接触し続けているからか
そもそもエリーに隠影を使おうという意思が無いからか
そして…
帽子に隠れているグルグルのお目目が原因か
662
:
マオ『イントロ・マモン』
:2024/10/01(火) 22:44:48
>>660-661
「『オンリー・ガール』…それがその…
なんといったかしら?…その人の名前ね。
とてもかんしゃしているのだわ!」
そう言って這い上がっていく。
どうやらなんとか出られたようだ。
案の定びしょ濡れになってしまっているようだ。
「ちなみにわたしの羽は『イントロ・マモン』というのだわ。
とてもかっこいい『魔王』の羽なのよ!」
「あ、そこのかっこいい髪のひとは…
エリーっていうのね?
名前を…聞いたことはあっても
見た目については覚えていなかったのだわ…
そんなかっこいい髪を忘れるなんて…」
と言って軽く自分の服を絞っている。
暑い日なのでちょうどいいと思っているのかもしれない。
「ええ、どういたしましてなのだわ。」
「…ところで、エリーがひどくかおいろが悪くなっているのだわ」
そう言ってじっと見つめる。
明らかにエリーが危ない顔になっているのだ。
「ところで、『どうぐや』とはどのようなものなのでしょう?」
不思議そうな顔で答える。
彼女は道具屋については知らないようである。
663
:
ダイアナ『オンリー・ガール』
:2024/10/02(水) 06:59:34
>>661-662
マオが岸に上がったことを見届け、ホッとした様子で思わず表情を緩めた。
「『道具屋』っていうのは…………なんてね!
フフン!そんな手には引っ掛からないわよ!」
小さな身体で胸を張りながら、両手を腰に添えて言葉を続ける。
「わたしを試そうとしたんでしょうけれど、
マオの『イントロ・マモン』だって『道具屋』からもらったんでしょ?
ほら、エリーも『帽子をもらった』って言ってるんだから!」
『魔王の翼』を指差して得意げに言い募る。
スタンドを与える存在は複数いるし、自発的に目覚めるスタンド使いや、
生まれつき能力を自覚していた者もいるだろう。
だが、そうした複雑な事情をダイアナは知らない。
「まぁ、その『羽』も結構いいセンスだわ。
わたしの『椅子』程じゃあないけれど……フフン!」
ほくそ笑んでいた時、マオの指摘を受けてエリーの変化に気付く。
「あっ」
「わ、忘れてた訳じゃないんだからね!」
「その………………」
グイッ
「――――――ご、ごめんなさい」
躊躇いつつも自分の非を認め、エリーを橋の上まで引っ張り上げた。
大人が子供を膝の上に乗せるような形で、
『オンリー・ガール』の上にエリーを座らせ、しばらく休ませたい。
『空気』で構成されたボディが背もたれの役目を果たし、
『柔らかい椅子』に腰掛けた状態と近い感じになるだろう。
664
:
エリー『サドゥンリー・アイ・シー』
:2024/10/02(水) 20:57:11
>>662-663
>――――――ご、ごめんなさい
「え、ええん……やで……」
よーやっと逆さま状態から解放されたが
ダメージは大きく、すぐには回復しない
「あ……
これ、すっごいきもちー……」
空気で出来た椅子はとっても柔らかく、
エリーは座り心地の良いそれにぐったりともたれた
>ちなみにわたしの羽は『イントロ・マモン』というのだわ。
>とてもかっこいい『魔王』の羽なのよ!
「あの……あの……」
「私の……『サドゥンリー・アイ・シー』って……
言うんだけど……ゃ……」
ダイアナの『オンリー・ガール』もマオの『イントロ・マモン』も名乗ったために
自分も名乗った方がいいのかな……
と思って名前を出したが、みんなが名前を出したからといって自分まで名乗らなきゃいけないという道理は別にない
『サドゥンリー・アイ・シー』
ある日、突然分かったという意味だが
一体何が突然分かったというのだろう
ちなみにこの帽子、能力も使わず出している意味が無いかと思われたが
実は今現在、結構役に立っている
川に水没してびっしょびしょの帽子に代わって直射日光から守ってくれているからだ
665
:
マオ『イントロ・マモン』
:2024/10/02(水) 22:07:36
>>663-664
「むー、なんだかよくわからないけど
どうぐやについておしえてもらえないのだわ!」
少し顔をむくれさせながら答える。
「私のもってるかっこいい羽は、
魔王になりたい!っておもっておもって…
そんなあるときに突然!
誰かがこの力を教えてくれたのだわ!
魔王軍結成のための力、とかなんとか言われて!
もらった…というわけではたぶんちがうと思うのだけど…」
少し自身なさそうに答える。
思えばあの啓示は道具屋と言われるようなお店ではなかったように思うのだ。
「むむむ、羽について褒めてもらえると嬉しいのだわ。
…そのイスもちょっと座ってみたくなってきたのだわ…」
エリーが座り込んだ椅子を見て、どこか羨ましそうな顔になっている…
「サドゥンリあん…サドン…サドゥォン…
あうおー、よめないのだわ!!」
エリーのスタンドを復唱しようとして
思わず舌を噛みそうになってしまったようだ。
「むふ、そのICちゃんが、帽子を作る能力なのかしら?
とても素敵なのだわ!」
なんだかんだ最後までフルで言えずに
最後の部分だけで呼び始めた。
「それで、えっと…お顔はだいじょうぶなのかしら?」
エリーに対して少し羨ましそうに空気のイスを触りながら聞いてきている。
666
:
ダイアナ『オンリー・ガール』
:2024/10/03(木) 11:53:24
>>664-665
『オンリー・ガール』は包み込むように、エリーの身体を支え続ける。
「フフン!そうでしょそうでしょ!
こんなのを持ってるのは、きっとわたしだけでしょうね!
だって、今まで見たことないもの!」
座り心地を褒められると、超高速(スA)で図に乗るダイアナ。
横ではマオが『オンリー・ガール』に触っている。
その感触は柔らかく、まるで空気が詰まっているかのように、
マオの手には感じられるだろう。
「――――『突然分かった』?
そういえば、『エリーの帽子』にも特別なことが出来るの?」
パタ パタ パタ
先程の経験を活かし、今度は自分の手で帽子を持ってエリーを扇ぐ。
風力はかなり落ちる代わりに、不幸な事故が起きることはないだろう。
エリーを介抱しながら、マオの言葉にも耳を傾ける。
『魔王軍結成のため』なんて、随分とスケールが大きい。
そんな話を聞くと、なんだか無性に対抗心が湧いてきてしまうのだ。
「わたしだって、
わたしだけが座れる『わたしだけのための椅子』が欲しいって、
ずっとずっと思ってたのよ!」
「この世は『椅子取りゲーム』なの。
椅子の数と人の数は同じじゃなくて、座れなかったら『ドロップアウト』。
ほら、幼稚園でもやってるでしょ」
椅子取りゲームは定番の室内遊技であり、3人の通う幼稚園でも何度か行われていた。
「でも、椅子取りゲームで勝つことなんて気にしないわ。
そんなのは『子供の遊び』よ。
わたしは大人になった時、誰にも負けない『立派な椅子』に座りたいから。
『わたしだけが座れる椅子』にね!フフン!」
自信満々に言い放つが、勝てなかったら不機嫌になるのがダイアナだ。
椅子取りゲームとはいえ、やはり勝つ方がいいに決まってる。
そんなことを考えていると、ふと思い出した。
「…………そういえば『七夕』の時に『短冊』を見たわ。
【サイキョーのまおうになって、せかいせーふくだ!】っていう。
マオみたいなのが他にもいるなんてね!
せっかくわたしが『自信作』を『目立つところ』に飾っておいたのに!」
『七夕の短冊』。
あの日、ダイアナは『オンリー・ガール』に乗ることで、
通常は手が届かない『高い位置』に短冊を吊るした。
しかし、『翼』を持つマオは『さらに高い位置』に吊るしていたのである。
667
:
エリー『サドゥンリー・アイ・シー』
:2024/10/03(木) 21:29:33
>>665-666
今度はダイアナが自らの手で風を扇いでくれている
子供の手によるものなので、風力は弱いが
強過ぎたさっきと比べれば丁度良い感じで心地が良い
「あ、あの…
ダイアナさん…ネキ、こんなにしてくれ…もろて
イイ…ええ、の?」
『オンリー・ガール』に座らせてもらったり
こうして風を扇いでくれたり、さっきからお世話してもらってばかりだ
迷惑かけてばかりでちょっと申し訳なさそうな顔になる
>魔王軍結成のための力、とかなんとか言われて!
「魔王軍……カッコイイ……」ボソッ
>むふ、そのICちゃんが、帽子を作る能力なのかしら?
>とても素敵なのだわ!
「え、あの……」
「アイ、アイシーは…この、帽子で…」
帽子を作る能力を素敵と言ってくれたのに
がっかりさせてしまわないかと不安になる
>そういえば、『エリーの帽子』にも特別なことが出来るの?
「えっと、あの……
わたし、のは……
隠れる、能力です……」
帽子を深く被り込んで、軽く自分の能力について話した
能力を他人に安易に話すのはあまり良くはないが
他の二人が話したのに自分だけ教えないのは……
という心理的な効果が働いている
>『椅子取りゲーム』
「椅子取りゲーム……
うぅ……」
こういう遊びの時、エリーは途中から居なくなってる時がよくある
668
:
マオ『イントロ・マモン』
:2024/10/03(木) 23:13:07
>>666-667
「そうねー、願い事をしたことは覚えているのだわ。
そしたら、誰かに能力を教えてもらって…
それで使えるようになったというふうな…
そんなかんじなのだわ。」
マオの言い方は少しふわっとしている。
能力を自覚したことで覚醒したとも言えるが
或いは、誰かから授かったものであるとも言える。
マオにとってもよくわからないかもしれない。
「へぇ、じぶんだけのイスをねぇー。
私もほしいのだわ…魔王にふさわしいイスを!」
「イス取りゲーム…はよくやるわね!
…イス取りゲームはとても楽しいものよ!
おとなになってもできるなら…それはいいことだわ!」
どこかマオは脳天気な返答である。
マオの考えている『イス取りゲーム』とダイアナのいうイス取りゲームは
まったくちがうのだろう。
更に少し羨ましそうにイスを触るマオ。
「魔王軍、やっぱりかっこいいわよねー!
…あ、その帽子がその、ICちゃんなのね?
勘違いしてしまったのだわ…」
エリーの帽子についてちょっと恥ずかしそうになっている。
そこまでガッカリしてはなさそうだ。
「隠れる能力…
あ、もしかして…あんまりようちえんで見てなかったのは
そののうりょくのおかげかしら?
でも隠れるのもかっこいいわねー」
能力について聞いて、彼女はとても羨ましそうな顔になった。
と、そこでダイアナの話を聞き、振り向いた。
「あ、その短冊…きっと私なのだわ。
お星さまに見てもらうには、それが一番だと思って…」
どうやら彼女はダイアナの短冊については気づいていなかったようだ…
669
:
ダイアナ『オンリー・ガール』
:2024/10/04(金) 15:22:13
>>667-668
こういう時、ダイアナは『なんで自分が』とはならない。
どんなことでも一番になりたいために、あらゆる物事を率先して行おうとする。
具合が悪くなった子を助けることも、その中には含まれていた。
「フフン!別に気にしてないわ。
わたしが頼りになるのなら、どんどん頼りなさい!」
「で、気持ち悪いのは治ったの?」
緩やかな風を送りながら、体調を確かめるようにエリーの顔色を観察する。
「隠れるのが上手なら『かくれんぼ』は得意そうね。
でも、わたし程じゃないでしょうけれど?」
そう言うダイアナは、かくれんぼが『下手』だ。
大体いつも真っ先に見つかっている姿を、エリーやマオも見かけたことがあるだろう。
やはり何かと目立ちやすいのかもしれない。
ただ、ダイアナに鬼をやらせた場合は、なかなか上手かった。
だから、周りが彼女を鬼にさせないために、
『わざとダイアナを見つけない戦法』を取ることがある。
そのせいで、結果的に見つかりにくいという状況が生まれ得るのだ。
ただ、本人は純粋に『隠れるのが上手いから見つからない』と思っているが。
「まぁ、エリーも結構やるじゃない。
あんまりお話したことなかったけど、同じ『道具屋』仲間だし、
これからは仲良くしてあげてもいいわよ」
押し付けがましく片手を差し出し、握手しようとする。
『サドゥンリー・アイ・シー』について尋ねたダイアナだが、
『オンリー・ガール』の能力は『椅子に変形すること』ではない。
特に隠しておこうという意思はないのだが、必要な場面でもないので披露されなかった。
「まったくマオは世間知らずなお子様なんだから。
そんなのじゃあ大人になった時が思いやられるわ」
「って――――『マオの短冊』ですって!?
よくも『わたしの短冊』のジャマを…………!
やっぱり、あなたとは一度キッチリ話をつけないとダメみたいね!」
ついキレそうになるが、びしょ濡れになっているマオを見て思い留まる。
「フン!今日だけは許してあげる!
ところで、その格好で帰るつもりじゃないでしょうね?
今、『タクシー』を呼んであげるわ。
わたしは『タクシークーポン』を持ってるの。フフン!」
ゴソ
「同じ幼稚園に通ってる子が濡れて帰るなんて恥ずかしくて、
仕方なく助けてあげるだけなんだから!」
念を押しつつ、テディベアの中から『子供用スマホ』を取り出し、
『タクシー会社』に電話を掛け始める。
「――今いる場所は『星見街道』の……。
それで目的地は……『マオのおうち』はどこなの?」
何度か利用した経験があるらしく、慣れた様子だった。
支払いは『プリペイド式』のタクシークーポンで行う。
タクシー会社が発行する金券の一種だ。
670
:
エリー『サドゥンリー・アイ・シー』
:2024/10/04(金) 21:34:58
>>668-669
>エリーの帽子についてちょっと恥ずかしそうになっている。
「わ、ワタシの言い方が、悪かったから…」
ハッキリ喋らないせいで
誤解させて恥をかかせてしまった事を謝る
ガッカリはしてなさそうなのはよかった
>でも隠れるのもかっこいいわねー
「か、かっこイイ?」
髪の毛を隠したいだけで使っているこの力
自分では思った事も無い評価にちょっと分かんない
でも、悪くない気持ちになる
>フフン!別に気にしてないわ。
>わたしが頼りになるのなら、どんどん頼りなさい!
「…カ、カッコイイ……」
自信満々に自分を頼れと言えるダイアナに
素直にかっこいいとエリーは思った
照れ屋で恥ずかしがり屋で、自己主張が出来ないエリーにとって
ダイアナはキラキラ輝いて見えて憧れる存在だ
>で、気持ち悪いのは治ったの?
「ちょっとは……
よくなりました……」
座り心地の良い椅子と、ダイアナの送る風のおかげでリラックス出来たのか
顔色はさっきよりは良くなっている
>隠れるのが上手なら『かくれんぼ』は得意そうね。
>でも、わたし程じゃないでしょうけれど?
「う、うん、せやね…」
子供達の使う戦法はせこいが実に理にかなった戦術だ
責められるような謂れは無い
この事実に関しては……言わぬが花だろう
エリーの隠影はかくれんぼはもちろんだが
盗みや潜入、やろうと思えば暗殺等、使い道は多岐に渡る
欠点としては、機械の目は誤魔化せないし
誰かに触れてしまえば隠影が解除されてしまう事
そしてエリー本人があまりそういう事に使おうと思わない事だ
>押し付けがましく片手を差し出し、握手しようとする。
「よ、ヨロシクオネガイシマス…
ヨロシクニキ!」
片手を差し伸べるダイアナに両手で握って応えようとする
握る手は緊張からか小刻みに震えている
「あ……
あの、代わります、か?」
さっきから椅子を触っているマオに
座りたいのかなぁと思って代わろうか聞いてみる
椅子の持ち主のダイアナにも聞くべきなのだが
>タクシー
「……濡れたまま乗ってええんかな……」
聞こえるか聞こえないかってくらいの声で呟く
こういう事を言うのは水差しな気がして気が引けるようだ
671
:
マオ『イントロ・マモン』
:2024/10/04(金) 22:50:36
>>669-670
「しんぱいないのだわ!
私が魔王になったときには
世界が私についてくるのだわ!」
世間知らずなお子様…とダイアナに言われても
そこまで気にしている様子はないようだ。
それはそれで将来が思いやられそうであるが…
「き、きにしなくでいいのだわ!
その帽子はとても素敵だと思うのだわ!
そして、隠れて『やみうち』なんてこともできるじゃない!
かっこいいに違いないのだわ!」
と言ってエリーに向けて笑顔で答える。
「話をつけるですって?
ふふふ、それなら魔王である私は受けてた…
ハックシュン!!」
カッコを付けてダイアナの言葉に乗ろうとするマオであったが
流石にちょっと冷えたのかくしゃみしてしまった。
「はふぅ…さむくはないんだけど…
みずがお鼻に入ってしまったのだわ…
タクシー、よんでくれるの?
とてもありがたいのだわー…」
濡れている分、服が重くなっているのかもしれない。
少しぎこちない動きで返事を返した。
「ああ、じゅうしょは…
ここからちょっと離れたところだけど…
ちょっと待って、いま地図を」
そう言ってスマホを取り出すマオだったが
「あっ、動いてない…」
どうやら水没したせいでスマホが動かなくなったようだ。
672
:
ダイアナ『オンリー・ガール』
:2024/10/05(土) 06:55:55
>>670-671
当のダイアナ自身は堂々と『頼れ』と宣言したものの、
実際に頼れるかどうかは別問題だろう。
しかし、そんなことは関係なく、褒められた本人は上機嫌だった。
ダイアナを『担ぐ』のは難しいことではない。
「フフ!なんだかエリーとは気が合いそうね!
元気になったら一緒に遊びましょう」
ギ ュ ッ
対照的な性格の2人が、しっかりと握手を交わし合う。
見たところ、エリーの体調も良くなってきているみたいなので一安心だ。
あとはマオの方なのだが…………。
「えっと――じゃあ……」
チラッ
『水没したスマホ』を横目で見ながら、『幼稚園の住所』を指定して通話を終えた。
ずぶ濡れの客だからといって乗車拒否は出来ないし、
普通のタクシーなら原則しないということをダイアナは知っている。
シートにカバーを取り付けている会社もあり、電話を掛けたのもそういう所だ。
普段は抜けた部分の目立つダイアナだが、
世の中については平均的な5歳児より知識はあった。
おそらくは両親の英才教育の賜物だろう。
「とりあえず『幼稚園』まで行ってもらうようにしたわ。
そこからだったら、おうちまで遠くないはずでしょ?
わたしも一緒に行ってあげるから」
「それと!濡れたスマホは『お米の中』に突っ込んでおくと直るのよ!
お米が『水分』を吸収してくれるの!フフン!」
どこから得るのか不明だが、
たまにダイアナは『変な知識』を披露することもあった。
生米に入れて直すというのは、実際に使える方法だ。
絶対確実ではないとはいえ、既に水没してしまっているのなら、
それ以上に悪化することはないだろうから、試す価値はある。
「まぁ?このくらいは大したことじゃあないけれど?フフ!」
……………… ……………… ……………… ……………… ………………
先程エリーが褒めたお陰で、ダイアナは天狗になっている。
マオが『オンリー・ガール』に座っても気付かなさそうだ。
今がチャンスなのかもしれない――――。
673
:
エリー『サドゥンリー・アイ・シー』
:2024/10/06(日) 20:20:40
>>671-672
>そして、隠れて『やみうち』なんてこともできるじゃない!
>かっこいいに違いないのだわ!
「そ…せやろか…?カッコイイ…かな?」
隠密行動はお手の物、使いこなせればきっとかっこいいだろう
けど、エリーは今まで生きていて「かっこいい」と称された事は初めてだ
銀髪も綺麗と言われた事はあるが、かっこいいと言われた事は無かった
人生で初めてかっこいいと、それも何回も言われるとは思わなかった
何か分からないけど顔がにやけてしまう
きっと気持ち悪い顔してるんだろうなと思いながら
帽子を深く被り表情を隠そうとする
なお、口元は微妙に隠せていない
>ハックシュン!!
>どうやら水没したせいでスマホが動かなくなったようだ。
「あっ…あっ…」
川に飛び込んだせいで風邪を引いちゃった?
スマホも壊れた?
だとしたら自分のせいだ…
と、責任を感じる
本人は水が鼻に入っただけだというが
「あ、あの…体拭かないと…」
と言っても拭くものが…
ハンカチを出して椅子から降り、マオを拭こうとする
焼石に水とはこの事だ
>とりあえず『幼稚園』まで行ってもらうようにしたわ。
>そこからだったら、おうちまで遠くないはずでしょ?
>わたしも一緒に行ってあげるから
「わっ、わたしも、一緒に行って、イイ…
ええ、ヤロカ…?」
ついて行った所で何の役にも立つわけでもないが
責任を感じているため、ついて行きたいと考えるエリー
「あっ、あの…
わたし、もうええから…座る?」
674
:
マオ『イントロ・マモン』
:2024/10/06(日) 21:33:55
>>672-673
「ふう…暑かったからちょうどいいかんじでしたけど…
スマホがこうなってどうすればとおもってたのだわ。
ようちえんからお家までの道はよく知ってるのだわ。
…たすかったわー…」
スマホが動かなくなったことにマオはとても不安そうな顔をしていたが
どうやらちゃんと帰れそうなことを聞いてほっと一息ついたようだ。
普段は尊大な態度のマオだが、こういうときは年相応な様子である。
「へぇー、おこめってすごいわね!
おにぎりにするだけじゃないのねえ!!
きょうすぐに!試してみるのだわ!」
と言いつつもチラチラとマオはダイアナの出した
『オンリー・ガール』に視線が向いている。
座りたいとずっと思っているようだ。
「ありがたいのだわ…
ちょっとずぶ濡れで服が重くって…」
エリーがハンカチを出したのを見て、どこか嬉しそうに呟く。
「…すわっていいの?
嬉しいのだわ。せっかくだから…
一休みさせてもらうのだわ」
エリーの座るか?という提案を聞いて
マオは喜んで座り込もうとしている。
ダイアナが気づくよりも早く座ってしまうかもしれないが
果たして彼女はずぶ濡れになったマオが座ったときにどんな反応を示すのだろうか。
675
:
ダイアナ『オンリー・ガール』
:2024/10/06(日) 23:46:28
>>673-674
同行を申し出るエリーに向けて、肯定の意味を込めて首を縦に振った。
せっかく仲良くなれたのだから、1人だけ仲間外れにしては可哀想だ。
エリーの責任感とは異なるが、ダイアナも友達に対する気遣いは出来る。
「エリーも来るの?フフ!遠慮しなくていいわよ。
このわたしがまとめて送ってあげる!」
ただ、相変わらず態度のデカさは健在だ。
もちろん送るのはダイアナではなくタクシーの運転手だが、
自分が呼んだ車に友達を乗せるというのは悪くない。
なんだか『CEO』になったような気分だった。
「まぁ?『髪の美しさ』でも、エリーはわたしと似てるみたいだし。
エリーの髪は、なんとなくミステリアスな感じがするわ。
そんな風に隠してるのはもったいないけれど」
「エリーが『そうしたい』なら、それでいいんじゃない?」
三つ編みにした自分の髪を弄りつつ、エリーの銀髪を眺める。
ダイアナのプラチナブロンドも『白に近い金髪』だ。
似ていると言えなくもないかもしれない。
「でも……フフン!
他の子を認められるなんて、
やっぱりわたしは器が大きいわね!」
ス ッ
橋に寄りかかりながら川を眺め、大人ぶって気取ったポーズを取る。
すっかり自分に酔っていたので、
『オンリー・ガール』に座ろうとするマオには気付いていない。
その隙を突いて、マオは腰を下ろすことに成功した。
――――――ポフッ
本体のダイアナが自慢しているだけあって、
『オンリー・ガール』の座り心地は非常に良い。
とても柔らかな感触で、マオの全身を包み込むように受け止めてくれる。
深々と座って休んでいると、自然と疲れも取れそうな気がした。
「?」
「なんだか『ちょっと重くなった』ような…………」
『オンリー・ガール』とダイアナは感覚が繋がっている。
ただし、ヴィジョンには成人男性並みのパワーがあるので、
幼稚園児を支えるくらいは簡単だ。
だが、マオの服は水を吸って重くなっており、
その『小さな違い』がダイアナに『違和感』を抱かせたのだった。
クルッ
「えっ――――」
その場で振り返ると、『オンリー・ガール』に座るマオの姿が視界に入る。
676
:
エリー『サドゥンリー・アイ・シー』
:2024/10/07(月) 21:28:19
>>674-675
ダイアナの態度はデカいが器もデカいのも本当だろう
多少偉ぶっても文句は言われまい
多少どころじゃない態度のデカさだが
ダイアナが眺める銀色の髪は
彼女が称したようなミステリアスという雰囲気に相応しく
月光に照らされる夜が映えそうだ
けど昼は映えないという事も決してなく、陽の光に照らされ輝く銀もそれはそれで絵になっている
「から、かわれる、と……
ハジカシイ、から……」
「で、でも……ホントは
ミテホシイ……」
恥ずかしそうにたどたどしくダイアナを見ながら喋る
中々面倒な性格だ
相手によってはイライラさせてしまうかもしれない
「ダイアナネキは、堂々と見せてて、カッコイイから…」
「そ、その…髪、似てるって言ってくれて
スッゴイ、うれしい……デスヤデ」
ここまで言って照れが頂点に達したエリーは
両手で帽子のツバを持ち顔全体を覆って俯き顔を隠してしまった
多分、隠れた顔は今真っ赤になっている
>なんだか『ちょっと重くなった』ような…………
「ぅぃ……?」
顔をあげて見ると、『オンリー・ガール』に座るマオを見るダイアナが視界に映った
「あ、あの……ダメ、だった?」
おずおずとダイアナに聞く
677
:
マオ『イントロ・マモン』
:2024/10/07(月) 23:00:49
>>675-676
「ふー、それならばタクシーが来るまでの間に…」
そう言ってエリーに席を譲ってもらったマオは
そっとイスに座り込んだ。
「おおー、これはとてもやわらかいのだわ。
今まで座ってきたイスの中でも一番いい…
のだわ。」
そういってふー、と一息ついた。
色々ずぶ濡れになりそうだが、幸いスタンドなので
びしょ濡れのままになるということはないだろう。
「エリー…だったわね?
ゆずってもらえてうれしいのだわ。」
そう言って嬉しそうに手を振った。
>「ちょっと重くなったような」
「ハッ!しつれいしちゃうのだわ!
わたしは重くなんてないのだわ!」
マオは驚いた表情のダイアナに対して
少し頬を膨らませながら答える。
一応許可は得ている(エリーの)だろうが
もちろんダイアナは聞いてないだろう。
678
:
ダイアナ『オンリー・ガール』
:2024/10/08(火) 14:16:52
>>676-677
ダイアナにとって『オンリー・ガール』は単なる椅子ではなく、
どこまでも高い『プライド』の象徴だ。
そこに『ずぶ濡れの格好で座られる』というのは腹立たしい。
一瞬ブチギレそうになったが、
そもそもの『原因』を作ってしまったのはダイアナ自身だった。
ダイアナがエリーの帽子を吹っ飛ばさなければ、
マオが川に落ちるトラブルもなかっただろう。
その事実が、ダイアナの心に『急ブレーキ』を掛ける。
「――――――っ」
ド サ ッ
唇を固く結んだダイアナが俯くと、
抱えていた『テディベア』が腕から滑り落ち、
仰向けの状態で地面に転がった。
ポコポコポコポコポコポコポコポコポコポコ
ポコポコポコポコポコポコポコポコポコポコ
ポコポコポコポコポコポコポコポコポコポコ
そして『マウントポジション』を取り、
テディベアに『本体ラッシュ(パス精DCC)』を叩き込む!!
これは『八つ当たり』だ!
しばらく軽い殴打音が続いた後、
全力疾走した時のように息を切らしながら顔を上げ、マオを睨みつける。
「――――はぁ…………はぁ…………」
「フン!今回だけよ!いい?今回だけだからね!」
ストレスを発散したダイアナは、渋々ながら『許可』を出した。
迎えが来るまで、堂々と座っていればいいだろう。
おそらく、そう時間は掛からないはずだ。
「エリー、もう少しマオの近くに来なさい。マオはじっとしてるのよ!」
自分のキッズスマホを手にして、両者の近くに歩み寄っていく。
「二人とも!『わたしと同じ写真に写れる権利』をあげるわ!
フフン!一生の宝物にしてもいいのよ?」
要するに、ここにいる3人で『記念写真』を撮りたいらしい。
なんだかんだダイアナも、今回の『帽子騒動』は楽しかったということだろう。
インカメラを起動すると、全員が入るように角度を調整し、
シャッターボタンに指を添える。
679
:
エリー『サドゥンリー・アイ・シー』
:2024/10/08(火) 20:53:28
>>677-678
「あ、あっ、あの
お礼、は、わ、わたしじゃなくて
ダイアナネキ、にっ」
こっちに手を振って来るマオだが
お礼を言う相手が違うというか
> ポコポコポコポコポコポコポコポコポコポコ
> ポコポコポコポコポコポコポコポコポコポコ
> ポコポコポコポコポコポコポコポコポコポコ
「ひゃっ」
(こ、こわe…)
テディベアを無言で只管殴打する姿に恐れ戦く
パDとはいえこれだけタコ殴りにされればボロボロだろう…
「アノ…ゴメンナシャイ…」
>エリー、もう少しマオの近くに来なさい。マオはじっとしてるのよ!
「ふぁ…は、はいっ」
ダイアナに言われるままにマオの近くに寄る
「しゃ、写真…」
ど、どうしよう…
帽子をちょっといじいじして悩んだ様子を見せたエリー
ちょっとだけ悩んで、そして…
エリーは帽子を取った
680
:
マオ『イントロ・マモン』
:2024/10/09(水) 00:00:49
>>678-679
「とても気持ちい…
んでっ!」
突然ポコポコとテディベアを殴り始めたのを見て
びっくりした様子でダイアナを見る。
「あー、そんなことしたらでっかいぬいぐるみさんに
『ぎゃくしゅう』されてしまうのだわ…
あれはとてもおそろしくておそろしいもの…なのだわ」
テディベアのことよりも何故かダイアナの方を心配しているマオ。
多分以前見たことのあるアニメあたりに似たようなことがあったんだろう。
「ありがとうなのだわ…
きょうはなんだかわるいわね。」
先程のダイアナの様子は只者ではないと思ったのか
ちょっと申し訳無さそうだ。
「その…エリーの言う通りだわ。
席に座らせてもらったこと、かんしゃするのだわ…」
エリーに言われて頭を下げるマオ
「これからは『魔王のイス』として
このイスを認めてもよいのだわ!」
彼女なりに褒めてるつもり…なのだろう。
「写真?すばらしいのだわ!
私はぜひともうつりたいと思うのだわ!」
そう言ってエリーに手を振って見せる。
「ほらほら、エリーももうちょい寄ってみるのだわ」
その様子はとても楽しそうである。
681
:
ダイアナ『オンリー・ガール』
:2024/10/09(水) 15:23:56
>>679-680
ダイアナのテディベアは、見るも無惨な姿になっている。
ちなみに、これは『何代目かのテディベア』だ。
八つ当たりする度に重傷になるので、代替わりが激しい。
「フフ!エリーも分かってきたじゃない?
美しいものは世界に知らしめないと!」
ニヤリ
「そうすれば、わたしの美しさだって、もっともっと引き立つわ!」
帽子を脱いだエリーを横目で見やり、満足げにほくそ笑む。
金髪と銀髪が揃うと、なかなか絵になる構図だ。
無論、ダイアナは自分の髪が一番だと思っているが、客観的な評価は別物である。
「『魔王の椅子』じゃなくて『わたしの椅子』!
わたしは魔王よりもエラくてスゴいんだから!」
「…………魔王よりもエラくてスゴくなる『予定』なんだから」
さすがに現時点で『魔王より上』とは言い難いので、コッソリと小声で言い直した。
「二人とも、『一番いい表情』をして!
わたしが一緒に写るんだから、もし変な顔してたら許さないわよ!」
「『3』、『2』、『1』…………」
パ シ ャ ッ
タイミングを合わせてシャッターが切られ、撮影が完了する。
ダイアナは『自分がセンター』と言わんばかりの我が強そうな笑顔だ。
よく見ると、『オンリー・ガール』も『Vサイン』を作っていた。
一般的には『平和や友情』を表すジェスチャーだが、
英国などの英語圏における本来の意味は『勝利』。
どこまでも態度のデカいダイアナだった。
そんなことをしていると――――
ブロロロロロォ
数分後、徐々にタクシーが近付く音が聞こえてきた。
3人の側で停車し、扉が開く。
シートにはカバーが取り付けられており、濡れた身体で座っても平気だ。
「――――フフン!ほら、大丈夫だったでしょ?」
さも偉業を成し遂げたかのように胸を張るダイアナ。
電話した時のダイアナが妙に自信ありげだったのは、こういうことらしい。
おそらくは、タクシーが到着した時に言いたかったのだろうが、
わざわざ勿体ぶる程でもないだろう。
682
:
エリー『サドゥンリー・アイ・シー』
:2024/10/10(木) 19:01:44
>>680-681
マオにもうちょっと寄れと言われて近付いてみる
既に結構近いのだが、更に寄るとかなり近い事になる
そこまで詰めなくても…というくらい
>二人とも、『一番いい表情』をして!
>わたしが一緒に写るんだから、もし変な顔してたら許さないわよ!
「うぇ、い、イイ表情…」
こういう時は笑えばいいのか
でも、どう笑えばいいんだろう?
咄嗟に笑うというのも結構難しい
それも、一番いい表情と言われると
> 「『3』、『2』、『1』…………」
「わっ、あっ、あ…」
にへら
咄嗟に笑い顔を浮かべたがちょっとぎこちない
でも、照れはあるが変な顔って事はない
683
:
マオ『イントロ・マモン』
:2024/10/10(木) 23:56:35
>>681
「なにをー!
魔王よりもエラくてすごいなんて
どんなのよー!
かみさまかなにかなのかしらー!!」
そう言って少しぷくっと顔をふくらませる。
魔王が一番偉いと思ってるだけに
もはや人を超えたなにかになってしまっている。
「よし、エリーもちかくにいるわね!
それならよーし!」
そう言ってニッコリと微笑んで見せる。
「チーーーズ!」
ぐっとチョキポーズを決めてみせた
パシャッ
いつの間にやらその顔は満面の笑顔である。
「はっ、ちょうどよくタクシーが来たのだわ」
ようやくマオは立ち上がってタクシーに視線を向けた。
「これはとても柔らかそうな…イスなのだわ!」
タクシーのシートを見ながら呟く。
カバーが掛かっているので感触はそれほどでもなさそうだが。
684
:
マオ『イントロ・マモン』
:2024/10/10(木) 23:57:17
//
>>683
のレスは
//.
>>681-682
へのレスです
685
:
ダイアナ『オンリー・ガール』
:2024/10/11(金) 13:19:14
>>682-683
3人の幼稚園児が一同に介し、三者三様の表情で1枚の写真に写り込む。
あくまでも結果論だが、無事に終わった今となっては良い思い出だ。
もしかすると、また集合する日が訪れるかもしれない…………。
「フフン!『まぁまぁ』じゃない。
マオのスマホが復活したら送ってあげてもいいわよ」
「それからエリー、あなたスマホはあるの?
持ってるんだったら、そっちにも送ってあげるから、送り先を教えなさい」
ス ク ッ
『オンリー・ガール』が立ち上がり、その姿が空気に溶けるようにして消えた。
ダイアナが解除したのだ。
タクシーに向かって一歩踏み出しながら、マオに視線を送る。
「…………マオが先に乗りなさいよ。
通りかかる人に見られたくないでしょ?ほら、早く!」
ダイアナにしては珍しく『一番乗り』を譲った。
彼女なりに気を遣っているらしい。
マオが乗り込んだら、次は自分がシートに座り、エリーの乗車を促す。
「――――まで行ってちょうだい!」
既に行き先は伝えてあるにも関わらず、また同じ事を言うダイアナ。
どうしても大人ぶりたいようだ。
全員が乗ったなら、タクシーは『目的地』に向かって走り出すだろう。
686
:
エリー『サドゥンリー・アイ・シー』
:2024/10/11(金) 21:15:58
>>683-685
大丈夫かな…
変な風になってないかな?
己の写真写りにちょっと心配していたが
ダイアナの反応を見るに悪くはないようだ
良かった…とほっと安堵の息をつく
「あ、スマホ…」
送り先を教えるためにスマホを出す
「これ…スマホです…」
だから何だというのだろうか
特に変わりも無い普通のスマホを出して言う
マオに続いてダイアナ、そしてエリーが最後になるだろうか
タクシーに乗り込み車内を見回す
「はぇ^〜…」
別に特に珍しいわけでもない…と思うが
こういうのに乗るとつい見たくなってしまう
「ヨ、ヨロシクオネ…オナシャス」
運転手に話しかけてエリーはシートベルトを締めた
687
:
マオ『イントロ・マモン』
:2024/10/11(金) 22:03:59
>>685-686
「おお、これはとてもいいしゃしんなのだわ!
できればほしいところなのだけど…」
送ってくれるらしいことを聞いて、嬉しそうにマオは返事を返した。
「ありがとうなのだわ!
とりあえずおこめに入れて待っているつもりよ」
どうやらお米に突っ込むというのを実行しようと思っているらしい。
果たしてそんなことをして本当に直るのかはわからないが…
「それじゃあ、おさきにしつれいなのだわ」
マオは一足先にタクシーのシートに座る。
「エリーもいいえがおなのだわよ!
そうだわ!エリーも魔王軍のいちいんにしてあげてもいいのよ!
…その気になったら連絡してちょうだいなのだわ!」
そう言ってシートベルトを締めた。
たぶん電話番号をもらうことができるだろう。
色々会った日であったが、幼稚園ですれ違っていた3人が
こうしてお互いを知り合うことができた。
タクシーの中できっと会話が弾むに違いない。
688
:
藤原しおん?『???』
:2024/12/10(火) 23:15:40
1人の女が通りを歩いていた。
目元に掛かる灰色の髪と、緑色を帯びた瞳が特徴的だ。
年の頃は二十代後半ほどだろう。
『その姿』を見たことがある者もいるかもしれない。
普段なら決して表に出てこない人物である。
「 フユガ チカヅイテキタ 」
――――――『音仙』だった。
彼女が外界を出歩いているだけでも『異例』と言える。
もちろん普通の人間は何とも思わない。
気付くことができるのは『限られた者達』だけだ。
689
:
朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2024/12/12(木) 22:12:44
>>688
「はぁー…寒い」
冬めいてきた世の中でも、とりわけ今日は寒いように感じる。
そんな中で厚着をしながら通りを歩いてくる女性。彼女の名前は笑美である。
かじかんでいるのか、手を擦りながら歩いている。
「今日はホットココアにでもしようかな…」
そんなことをつぶやきながら顔を上げると
「…あら?
あなたは・・・・」
そこに居たのはとても見覚えのある女性の姿だった。
それというのも、自分に力を授けてくれた人物だからである。
「こんにちはー…
その、珍しいですね。外で出会うなんて。」
と言って声を掛ける。
果たして彼女が本当に笑美の思った通りの人物かはわからない。
690
:
藤原しおん?『???』
:2024/12/12(木) 22:47:09
>>689
あまり外に出ないであろう『音仙』も、
たまには外出することくらいあるかもしれないが、
いずれにしても珍しい光景なのは間違いない。
――――――ピタリ
呼び掛ける声を聞き、足を止めた『音仙』が笑美を見つめ返す。
その姿は『音仙』に酷似していた。
だが、何となく雰囲気が違うような気もする。
他人の空似だろうか?
しかし、ここまで似ているのも不思議だ。
もしかすると『音仙の血縁者』かもしれない。
そんな話を聞いたことはなかったが、謎の多い彼女のことだから、
『明かされていない身内』が存在したとしてもおかしくはないだろう。
ゴソ
『音仙らしきモノ』がメモ帳を取り出し、そこに何かを書き記していく。
691
:
朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2024/12/12(木) 23:43:21
>>690
立ち止まり、顔を向けてきた『音仙』
その表情をじっと見つめる。
「あの…?」
笑美は少し違うような気がしていた。
確かに顔は全く同じだが…
雰囲気というか気配というか…
そういうものが違うように感じているのだ。
「えーと、『しおん』さんですよね?」
念の為に聞いておこうと質問する。
やや失礼な気もするが、もし血縁であれば『よく間違えられる』みたいな話にもなりそうだ。
「ん…?」
ちらっと視線がメモ帳の方に行く。なにを書いているんだろうか?
692
:
藤原しおん?『???』
:2024/12/13(金) 04:30:06
>>691
遠目からは『本人』に見えたのだが、
改めて近くで観察すると、やはり何となく違うような感じがした。
「 フフ 」
「サテ……ト」
スッ
『音仙らしきモノ』がメモ帳を目の高さに持ち上げ、そこに書かれた文章を見せる。
【ノドガ ヨクナイノデ ヒツダンヲ ツカワセテ モライマス】
ピラ
【ワタシハ 『シオン』デハ アリマセン】
ピラ
【コレカラ ヤクソクガ アルノデ シツレイシマスネ】
メモ帳をめくり、一連の内容を伝え終わった後、会釈をして立ち去っていく。
すぐに角を曲がったせいで、その姿が見えなくなってしまった。
とりあえず『音仙』ではないことは判明したものの、
『誰だったのか』は分からずじまいだ。
………………バササササァ
しばらくして、頭上から『羽ばたく音』が聞こえてきた。
693
:
朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2024/12/13(金) 18:11:53
>>692
「えっと…?」
差し出されたメモ帳を見て、軽く読み始める。
「はぁ、しおんさんではないのですね。
だとしたら、やっぱりお姉さんか妹さんでしょうか?」
「と、話せないんでしたね。」
そう言って軽く頭を下げるが。
「あっ、忙しいんですね。
呼び止めてしまってすみません。」
そう言って軽く手を振って見送っていく。
(あー、結局血縁の人なのかわからなかったなぁ)
そう考えながら顔を上げると
バサササ
「…?」
ふと、羽ばたく音のした方に視線が向いていく。
694
:
ブリタニカ『ハロー・ストレンジャー』
:2024/12/13(金) 19:14:00
>>693
視線の先には『ユニコーンカラー』の小鳥が飛んでいた。
おそらく笑美には見覚えがあるだろう。
かつて出会った『羽衣セキセイインコ』だ。
バササッ
「コンニチハ」
「トキノミヤエミ」
「トモダチ」
トスッ
向こうも忘れていないらしく、あの時のように笑美の肩に着地して羽を休める。
――――――モコッ
不意に、インコが全身の羽を膨らませ、見た目が『ふっくら』する。
この姿は『膨羽』と呼ばれており、
羽の中に空気の層を作ることによって、保温効果を高めているのだ。
主に寒い時に行う仕草で、鳥の厚着と言ってもいい。
ブルブル
…………だが、やはり『まだ寒い』ようだ。
695
:
朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2024/12/13(金) 20:53:04
>>694
「あら…誰かと思えば、ブリタニカさん」
そう言って肩に乗りやすいように肩を動かす。
「お久しぶり…といったほうがいいんでしょうかね?」
そう言って軽くナデナデする。
「それにしても今日は寒いですね…
どんな鳥さんでも身震いしてしまいますよ。」
笑美も改めて寒さを感じている。
とはいえ体を震わせたらブリタニカにも大変だろう。
気をつけながら歩く。
「どこか、暖かい場所に行きましょうかね。
…とはいえ、インコOKのところなんてどこにあるんでしょう…」
このまま立ち止まっていても埒が明かない。
とりあえず人通りの多そうな方へと歩いてみることにした。
696
:
ブリタニカ『ハロー・ストレンジャー』
:2024/12/13(金) 21:35:06
>>695
さっき笑美が話し掛けてくれたお陰で、
自分の読みは間違いではなかったことを確信できた。
『音仙』の姿に化けていれば、『スタンド使いと遭遇する確率』が上がる。
それを確認するために実験してみたのだが、この試みは成功したと考えて良さそうだ。
「ピィ」
撫でる手に合わせて、挨拶するように鳴き声を返す。
ススッ
まもなく嘴と両脚を使い、笑美の衣服を伝って下に降り始める。
向かう先は『ポケットの中』。
そこに避難することで、手っ取り早く寒さから逃れたい。
あとは何か『熱源』さえあれば言うことはないのだが……。
そう思っていた時、ちょうど『自販機』が見えてきた。
「ピッ」
首尾よくポケットに入れたなら、自販機があることを笑美に伝えようとする。
ラインナップには『ココア』もあった。
もちろん『ホット』だ。
697
:
朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2024/12/13(金) 22:38:02
>>696
「フヒヒ、なんだか私、とっても懐かれてますね。」
そう言って軽く笑いながらブリタニカの動きを見る。
「あっ、ちょっとくすぐったい…」
スルスルとブリタニカが自分の衣服を沿って下に降りていく。
段々とそれはポケットの中に入っていく。
「あら、あらあら。
確かに、そこはあったかいところですね。」
嬉しそうな顔でポケットの中のブリタニカを見る。
ピッ
「…あっ」
ブリタニカが見つめる先には自販機が置かれていた。
見るとそこにはあったかそうな飲み物が置かれている。
「ちょうどよかったです。
あったかいものでも飲みましょう。」
そう言って笑美は、持っていたカバンから財布を取り出す。
「ブリタニカちゃんもなにか飲みたいですか?
なーんて…」
そう言ってちらっとブリタニカを見る。
飲めるものがあるのかはわからないが、きっとあったかくなりたいだろうと思ったのである。
698
:
ブリタニカ『ハロー・ストレンジャー』
:2024/12/13(金) 23:19:42
>>697
冷たい外気を凌げるポケットの中は、
笑美の体温もあって暖かく、うってつけの避難場所だった。
ピョコッ
ポケットから頭を出し、笑美の顔を見上げる。
鳥類は『飛行』のために『表情筋』が退化しているので、
犬や猫などのように表情は豊かではない。
その代わり、体全体を使って意思表示を行う習性を持つ。
「ピュイッ」
――――グリンッ
大きく首を傾げ、片方の目だけで自販機を見つめる。
これは注意深く観察する際の仕草だ。
凝視しているのは『あったか〜い』のボタン。
多分、飲み物が欲しいのではないのだろう。
『温かい飲み物が入った容器は暖かい』と知っているのかもしれない。
699
:
朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2024/12/14(土) 00:39:30
>>698
「ふうー…あったかいですかー?」
ポケットの中にいるブリタニカに声を掛ける。
今は撫でるのは遠慮しているようだ。手のひらが冷たくなっているようにかんじているからである。
「ふむふむ、どうやらあったかーい物が欲しいのでしょうかね?
じゃあ私の好きなもので良ければ…」
そう言いつつお金を投入する。
カシャン カシャン
「じゃあこれにしますね…」
選んだのはココアだ。
この寒い時期に温かいココアは最適と言えるだろう。
ガシャコン
「はぁー、あったかい…」
自販機から取り出したばかりのココアの缶を手に取る。
とても温かさを感じる。きっとその温かさはブリタニカにも伝わるだろう。
700
:
ブリタニカ『ハロー・ストレンジャー』
:2024/12/14(土) 10:31:36
>>699
今、笑美とブリタニカは衣服を隔てて密着している。
つまり、笑美で暖を取っている状態だ。
笑美の体温が上がれば、同時にブリタニカも暖まるだろう。
「フウー」
「ハァー」
「アッタカイ」
笑美の体温に加えて、『ホット飲料の缶』が近くにあることにより、
ほんのりと温かさが伝わってきて心地良い。
ただ、インコの体は人間よりも繊細にできている。
熱い物からは程々の距離を保っておくのが妥当だ。
「アッタカイデスカー?」
笑美の声を真似た『オウム返し』を発する。
「カシャンカシャン」
「ガシャコン」
さらに『硬貨を投入する音』と『商品が落ちてくる音』まで披露してみせた。
インコの特技は、人の声を真似るだけではない。
『機械が出す音』をコピーするのもお手の物なのだ。
701
:
朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2024/12/14(土) 15:20:54
>>700
「ブリタニカちゃんも温かいわよねー。
私もあったかくてとても嬉しいですよ。」
そう言って微笑みかける笑美。
どうやらブリタニカも温かさを感じているようで
少し嬉しくなってくる。
ガシャンガシャン
ガシャコン
「あら、すごいわねー。
今のって自販機の音でしょう?
すごくうまいわ!」
そう言って缶を開ける。
カシュッ
「こういう音も真似できちゃうのかしらね?」
そう言ってココアを飲み始める。
「ふー、とってもあったかい…」
702
:
ブリタニカ『ハロー・ストレンジャー』
:2024/12/14(土) 23:07:49
>>701
ホットココアを飲めば体温が上がり、
その温かさは自然とブリタニカにも伝わる。
「カシュッ」
「トッテモ アッタカイ」
同じ音を出す行為は、
自分を取り巻く環境に適応しようとする習性の表れ。
『缶を開ける音』も見事にコピーされた。
インコは『生活音』を真似するのも得意だ。
と………………
「ジリリリリリ!ジリリリリリ!」
今度は『黒電話の音』を発する。
多分、どこかで誰かのスマホの音でも聞いたのだろう。
レトロな着信音に設定してあったようだ。
703
:
朱鷺宮 笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2024/12/14(土) 23:38:15
>>702
「本当にモノマネがお得意ですね。
ブリタニカちゃんは。」
どこか嬉しそうにしながらココアを口にする。
「ブリタニカちゃんも一緒に飲めたらいいんですけどねー。
でも鳥さんにはこういうのはダメなんでしょうね、多分…」
ブリタニカの楽しい声真似にはおひねりでもわたしたい気分になる。
だが、今のところいいものがないので少しもどかしくも思える。
ジリリリリ!
「うわっ、びっくりした!」
突然なってきた黒電話の音に驚く笑美。
ブリタニカが発していた音であることに気づくと、どこかおかしく思えた。
「…その音もどこかで聞いたことがあるんですか?
どこかの家…じゃなくてスマホの音でしょうかね。」
自分のスマホではないのは確かだが、
一体どこで聞いたのだろうと興味津々である。
704
:
ブリタニカ『ハロー・ストレンジャー』
:2024/12/15(日) 00:32:04
>>703
インコが食べるのは『穀物』・『野菜』・『果物』だ。
買い物帰りならまだしも、普段は持ち歩かないだろう。
おやつをあげるのが難しいなら、『一緒に遊ぶ』という選択肢もある。
たとえば『笑美のスマホ』。
それを使って適当な音を出し、
ブリタニカに覚えさせるのも楽しいかもしれない。
「♪〜〜♫〜〜♬」
「♬〜〜♫〜〜♪」
笑美の相槌に気を良くしたのか、再びブリタニカが囀る。
聞き覚えのある音色は『コンビニの入店音』だった。
『メロディーチャイムNO.1 ニ長調 作品17』。
誰もが一度は聞いたであろう馴染み深い曲だ。
おそらく街中で耳にしたのだろう。
「モノマネ」
「オトクイ」
ポケットの中で、ブリタニカが笑美を見つめている。
じっと観察しているようだ。
モノマネの『レパートリー』を増やしたいのかもしれない。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板