[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
701-
801-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
【場】『 大通り ―星見街道― 』 その3
1
:
名無しは星を見ていたい
:2022/10/03(月) 20:25:40
星見駅を南北に貫く大街道。
北部街道沿いにはデパートやショッピングセンターが立ち並び、
横道に伸びる『商店街』には昔ながらの温かみを感じられる。
---------------------------------------------------------------------------
ミ三ミz、
┌──┐ ミ三ミz、 【鵺鳴川】
│ │ ┌─┐ ミ三ミz、 ││
│ │ ┌──┘┌┘ ミ三三三三三三三三三【T名高速】三三
└┐┌┘┌─┘ ┌┘ 《 ││
┌───┘└┐│ ┌┘ 》 ☆ ││
└──┐ └┘ ┌─┘┌┐ 十 《 ││
│ ┌┘┌─┘│ 》 ┌┘│
┌┘ 【H湖】 │★│┌─┘ 【H城】 .///《//// │┌┘
└─┐ │┌┘│ △ 【商店街】 |│
━━━━┓└┐ └┘┌┘ ////《///.┏━━┿┿━━┓
┗┓└┐┌──┘ ┏━━━━━━━【星見駅】┛ ││ ┗
┗━┿┿━━━━━┛ .: : : :.》.: : :. ┌┘│
[_ _] 【歓楽街】 │┌┘
───────┘└─────┐ .: : : :.》.: :.: ││
└───┐◇ .《. ││
【遠州灘】 └───┐ .》 ││ ┌
└────┐││┌──┘
└┘└┘
★:『天文台』
☆:『星見スカイモール』
◇:『アリーナ(倉庫街)』
△:『清月館』
十:『アポロン・クリニックモール』
---------------------------------------------------------------------------
前スレ:
【場】『 大通り ―星見街道― 』
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453647631/
【場】『 大通り ―星見街道― 』 その2
ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1586906856/
2
:
桜庭『アイアン・シャープネス・アイアン』
:2022/10/14(金) 20:52:11
某日、商店街。
「……」
ぷかぷかとタバコを吸う。
今どき、それはマナー的にどうなんだと思わないでもないが、子供が通ると煙を吐いたりするのを辞めたりしているので、一応気を使っているらしい。
そもそも、商店街内でタバコを吸うのがアリかナシかという話もあるが。
「こりゃ、ドヤされるな……」
キャンプで使うような椅子に座り、客を待っている。
看板替わりのダンボールに紙を張りつけたそれには『刃物 研ぎます』と書かれていた。
「……あー」
3
:
百目鬼小百合『ライトパス』
:2022/10/16(日) 05:14:13
>>2
客を待つ桜庭の前を、
白いスーツを着た年嵩の女が通りかかる。
口元にホクロがあり、桜庭と同じように煙草を銜えていた。
片手には扇子を持ち、
『白百合』を象ったイヤリングを身に着けている。
ジッ
不意に足を止めると、
『刃物研ぎます』と書かれたダンボールを見やる。
4
:
桜庭『アイアン・シャープネス・アイアン』
:2022/10/16(日) 09:46:47
>>3
「ん?」
「どーもどーもいい日和で」
ポケット灰皿に煙草をねじ込んだ。
一応、客の前という意識はあるらしい。
「刃物、研ぎますよ」
適当な物言いだった。
5
:
百目鬼小百合『ライトパス』
:2022/10/16(日) 13:11:16
>>4
「あぁ、こんにちは。いつもここで商いをしてるのかい?」
――――――パチン
扇子を僅かに開いて閉じると、小気味良い音が軽く響く。
個人的に見回っている最中に、
あまり見かけない看板が視界に入った。
それで覗いてみる気になったのだ。
「ウチにも切れ味が悪くなった包丁があるんだよ。
今度、持ってこようと思ってね」
「ちょいと聞きたいんだけど、
どの程度までやってもらえるのかねぇ。
『新品同様』になるとか『新品以上』になるとかさ」
会話をしながら桜庭の周囲を観察し、
それとなく道具の類を目で探す。
6
:
桜庭『アイアン・シャープネス・アイアン』
:2022/10/16(日) 15:23:06
>>5
「今日はここってだけですよォ」
「スーパーの前でやることもあるし。まぁ店の前ならどこでも」
特に場所は決まってないらしい。
「お客さんの使い方による」
「雑に使ってたら新品並ってところかな」
「そもそも、その包丁がどんだけのもんかってのもありますけどね」
ダンボールの看板の裏に砥石やらそれ用の道具が置かれ、他にも包丁やハサミが置いてあった。
7
:
百目鬼小百合『ライトパス』
:2022/10/16(日) 15:57:15
>>6
「ははぁ、色んな場所で商売してるんだねぇ」
(道理で見かけてなかった訳だ)
答えと共に、心の中で一つの納得を得る。
「出刃包丁なんだけどね。
まぁ、どうって事のない並の品さ」
「外見は大して変わってないように見えるんだけど、
どうもアタシの扱い方がガサツだったせいか、
何だか魚の骨が切りづらくなっちまったんだよ」
ここに立ち寄った理由は、もう一つあった。
「そういうのを持ち込んだとしたら、
一本いくらくらいで研ぎ直してもらえるんだい?」
『流星刀』を追っている事が原因で、
刃物に対して敏感になっていたのだ。
8
:
桜庭『アイアン・シャープネス・アイアン』
:2022/10/16(日) 18:30:10
>>7
「今この場でって話なら、1500円くらいですかね。手早く、出来る範囲で」
「ただうちで預かって研ぐなら2000円。ものによっては3000円だけど、まぁ家で使う包丁ならそれくらい」
「状態がそんなに悪くないなら1000円くらいでも……」
どのみち、道具を見ない限りは、と言葉にする。
「普段家で料理に使う分なら結構使いますかね」
9
:
百目鬼小百合『ライトパス』
:2022/10/17(月) 02:49:09
>>8
「毎日って程じゃあないけど、結構よく使う方だと思うよ。
魚を捌いたりするからね
なかなか年季が入った代物だから、そのせいもあるか」
その時、百目鬼の背後から近付く人影があった。
小学生くらいの子供だ。
性別は判然とせず、少年にも少女にも見える。
「おっと――お客さんが来たみたいだ。
邪魔にならないように退いておくとするよ」
スッ
百目鬼が桜庭の前から離れると、
入れ替わりに子供が歩み出た。
「あの……すみません。
これを研いで欲しいのですけれど――」
「……切れにくくなってしまったもので」
鞄から取り出されたのはハサミだった。
いわゆる文房具としてのそれで、
さほど酷い状態には見えない。
この手のハサミは、わざと切れ味を鈍くしてある品もあるが、
見た目に使用感があるため、
ハサミの作りが理由で持ち込んできたのではないだろう。
10
:
桜庭『アイアン・シャープネス・アイアン』
:2022/10/17(月) 13:23:29
>>9
「んー……」
ハサミを受け取り、刃を見る。
「これは普段、なに切ってる?」
「工作の厚紙? それとも普通のぺら紙か、布か」
「それと、時間かかるけどいい?」
言葉を吐いている間も、刃を見ている。
何事も、己の目で見たものしか確かでは無い。
「この仕事してて言うことでもないけどな」
「買い換えた方が安く上がるかもしれないけどいいか?」
11
:
百目鬼小百合『ライトパス』
:2022/10/17(月) 23:02:13
>>10
百目鬼は少し離れたところに立ち、
二人のやり取りを見つめている。
「昔から家にあるハサミです。
だから、色んなものを切っていると思います」
「今は厚紙や普通の紙を切る事が大抵です」
「買い換えた方が安いかもしれませんけど、
壊れるまでは使ってあげたいんです」
「時間も大丈夫です」
刃だけを見る桜庭に向けて、子供は小さく頷いた。
実際、買い換えた方が安そうではある。
当人も分かっていて持ち込んできたようだ。
「…………ダメでしょうか」
最後に、呟くようにポツリと一言だけ付け加えた。
12
:
桜庭『アイアン・シャープネス・アイアン』
:2022/10/17(月) 23:06:46
>>11
「別にいいが……」
「ひとまず一、二時間後においで。早ければそれくらいには終わるから」
「あー。取りに来る時に……五百円持ってくるように」
それだけ言って、持ってきていたらしい桶に水を注ぎ、砥石を入れる。
「とりあえず、これは研いでおく」
13
:
百目鬼小百合『ライトパス』
:2022/10/17(月) 23:21:13
>>12
「ありがとうございます。それでは二時間後に戻ってきます」
ペコリ
「――よろしくお願いします」
丁寧なお辞儀をして、その子供は歩いていく。
入れ替わるように、再び百目鬼が桜庭の前に立った。
子供の背中を一瞥し、それから桜庭の手元を眺める。
「仕事振りを見させてもらってもいいかい?
一応、アタシも客の候補ではあるからね」
「どんなものか知っておきたいんだよ」
(刀だって何遍も斬ってりゃ切れ味も鈍るだろうが、
果たして『流星刀』はどうなのかねぇ)
頭の中で考えているのは、包丁ではなく刀の事だった。
14
:
桜庭『アイアン・シャープネス・アイアン』
:2022/10/17(月) 23:45:17
>>13
「……」
百目鬼の提案に顔を上げる。
「挑戦的だねぇ。品定めしようってんだ」
そうは言うものの、不快感などは顔にない。
そういう性格なのだろう。
「最初に言っとくが、私の本業ってのは刀鍛冶だ。研ぎもやるから修行がてらこういうこともするだけだ」
工具を取りだし、器用にハサミを分解していく。
パーツを分けて、分かりやすいように広げた新聞紙の上に。
「ひとまず、砥石は水に馴染ませておく」
それから、布を出して。
「液状研磨剤で濡らした布でサビを取る」
「研ぐのはそれから。ただし、ハサミの刃だけだ」
「裏面だとか、段差になってる刃の部分以外は研がない」
濡らした砥石の上を、ハサミが滑る。
その時ばかりは黙り込み、目の前のものに集中している。
研磨し、磨き上げる。
それが一通り済んだら、またパーツを組み合わせる。
「これなら前の噛み合せよりもいいだろ」
15
:
百目鬼小百合『ライトパス』
:2022/10/18(火) 00:07:11
>>14
「なぁに、ちょいと興味があるだけさ」
軽く笑って答えたものの、桜庭の言葉は間違っていない。
「――――なるほどねぇ」
途中までは相槌を打っていたが、桜庭が黙り込んでからは、
同じように口を閉ざして作業を観察していた。
「よく見させてもらえたよ。
もっとも、アタシは素人だから、
大した感想を言える立場じゃないけどね。
だけど、仕事に対する向き合い方が真摯な事は分かる」
仕上がったハサミを眺めながら、さらに言葉を続ける。
「ついでに聞きたいんだけど、
今でも本物の刀を作ったり研いだりする事はあるのかい?」
特に興味を引いたのは『刀鍛冶』という点だ。
16
:
<削除>
:<削除>
<削除>
17
:
桜庭『アイアン・シャープネス・アイアン』
:2022/10/18(火) 00:21:36
>>16
>>15
「そりゃあどうも」
照れることもない。
仕事に真摯なのは当然のことだ。
自分たちがすることの意味と、繋げてきたものの意味を考えれば。
「……」
そして、投げられた質問。
その言葉にすぐには答えなかった。
ただ、目の前の相手の目をじいっと見つめている。
それこそ、品定めをするように。
「あぁ」
「それが仕事だ。きょうび、それそのものを打てってやつは少ないがな」
「だけど、変な話をするなあんた」
「刀を使うやつなんてのは、刀を欲しがるやつより少ない。現代では」
「なんで刀を作るってだけ聞かないんだ」
「なんでわざわざ研ぐってことを別のこととして口にした?」
18
:
百目鬼小百合『ライトパス』
:2022/10/18(火) 00:49:32
>>17
「いやぁ、参った。そこを突かれるとは思わなかったよ」
百目鬼の表情は、至って自然なものだった。
だが、その目の奥には、一種の真剣さが垣間見える。
桜庭には、それを読み取る事が出来たかもしれない。
「つい慎重になるのが体に染み付いた癖でね。
気に障ったんなら謝るよ」
知りたかったのは、刀を研ぐ方で作る方ではない。
刀を作る話を一緒に出したのは、
意識を逸らすカモフラージュに過ぎなかった。
質問を投げ掛ける際には、よく使う手だ。
「アンタの言う通り、おかしな質問だ。
だけど、世の中にはおかしなヤツがいるもんでね。
アタシの事じゃあないよ」
「この町で刀を使ってる人間がいるって話を聞いたのさ。
本来の使い方で、だ」
フゥゥゥゥ――――…………
言葉と共に、一筋の煙を吐き出した。
19
:
桜庭『アイアン・シャープネス・アイアン』
:2022/10/18(火) 00:56:18
>>18
「知らん」
一刀両断。
百目鬼が万の言葉をここで使ったとしても、こうとしか答えないのだろう。
「少なくとも私がこの街に戻ってきたのは最近だ」
「うちのジジイに聞いてみないとだが、私はそんなやつ聞いたことがない」
嘘を言ってる、という風には見えない。
ここで誤魔化す理由もない。
「あんた、見た目通りなら現役引退って歳だろ」
「前職が警察かヤクザか探偵か知らないが、私は白だと言っとくぜ」
20
:
百目鬼小百合『ライトパス』
:2022/10/18(火) 01:44:56
>>19
「アンタが黒だなんて思ってやしなかったけど、
それを聞いて安心したよ」
「ただ、実のところアタシが気になってるのは、
今の時点で知ってるかどうかよりも、
これから知る機会があるかどうかって話でね」
扇子を片手で開き、立ち昇る紫煙を扇いで払う。
生地には白百合の図柄が描かれている。
イヤリングと同じ意匠だ。
「ずっと使ってれば、切れ味も鈍ってくるのが自然だ。
『刀を研いでくれ』って言って、
アンタに持ち込んでくるヤツが出る可能性がある」
「刀を作る仕事より、研ぐ仕事の方が少ないそうだね。
だったら間違える事もない」
盗品を捌くには相応の店に持ち込む必要があり、
そのために警察は故買屋に網を張って待ち構える。
方法としては、それに近いと言えるだろう。
この町の中で刀を扱う仕事など、そうそうあるものではない。
「今後そういうヤツが現れたら教えて欲しいんだよ。
もちろんアタシに権利がある訳じゃないし、
アンタに義務がある訳でもない。
だから、お願いする事しか出来ないけどねぇ」
スッ
扇子を閉じると、懐から名刺を取り出し、
ダンボールで作られた看板の近くに置いた。
21
:
桜庭『アイアン・シャープネス・アイアン』
:2022/10/18(火) 08:59:33
>>20
「考えといてやるよ」
「これでも忙しいんだ」
そう言って、煙草に火をつける。
面倒事に巻き込まれるのはごめんだ。
22
:
百目鬼小百合『ライトパス』
:2022/10/18(火) 13:50:41
>>21
名刺には『大門総合警備保障:百目鬼小百合』とある。
「そうしてくれると大助かりだ」
(ま、こんなもんだろうねぇ)
言葉を掛けた丁度その時、
先程の子供が歩いてくるのが見えた。
まだ一時間しか経っていない。
早めに戻ってきたというところだろう。
「お客さんが帰ってきたみたいだし、
そろそろアタシは退散するよ。
次に見かけた時は包丁を研いでもらいたいねえ」
ザッ ザッ ザッ
そう言い残し、桜庭の前から立ち去っていく。
「あの、さっきのハサミを引き取りに来たんですけれど……」
子供が右手を差し出す。
そこにはピカピカ光る500円玉が乗っていた。
ハサミを受け取れば、子供も帰っていくだろう。
23
:
桜庭『アイアン・シャープネス・アイアン』
:2022/10/18(火) 20:52:45
>>22
「次会える時があるといいな」
そうとだけ言って、視線は子供へ。
「終わったところだ。持っていけ」
刃のところを新聞紙で巻いて手渡した。
(まったく、面倒事があるならここにゃあ戻ってこなかったぜ)
24
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『D・L』+猫『マシュメロ』
:2022/10/26(水) 18:08:08
「…………」
大通りの隅に猫を抱きかかえて子供が寝転がっていた。
金髪碧眼という事もあり、そこだけパッと見、
外国のストリートチルドレンみたいな雰囲気になっているが、
薄汚れているのは道端でゴロゴロしてるからだ。
いやでも、家はあるけど勝手に住んでるだけだし似たようなものか?
食い物には困らないが、レパートリーは少ないので、栄養状態は偏ってるかもしれない。
25
:
カリヤ『タイプライター・トーメント』
:2022/10/26(水) 20:48:55
>>24
「うわー、何きみ。ホームレスって奴?
あははぁ、小さい子は珍しいよねぇ。どうやって生活してるんだい?」
灰色の髪にロイド眼鏡の女がずかずかと近づいてきて、
しゃがみ込んで声を掛けた。
声に憐憫の色はなく、物珍しそうにナイを観察している。
26
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『D・L』+猫『マシュメロ』
:2022/10/26(水) 21:10:06
>>25
「ん……なんじゃ?」
「ナーン」
空をポケーッっと眺めていた子供の視界を遮って、謎の女が出現する。
垂れていたよだれを拭うと、腕の動きで耳をまくられた猫が文句の鳴き声をあげた。
「ほーむ……れす。
知っておるぞ。家が無い奴の事じゃろ。失礼な。
家はあるぞ。わしのじゃなくて、死んだ爺の家じゃが……
ん? じゃあ無いのか? ……ん?」
「わしは……色々拾ったり、『交換』したりして生活しておる。
『交換』屋さんじゃ。
お前さんも何か『交換』するか?」
謎の女に対しても素直に答える。
まだちょっとボーっとしているのかもしれない。
27
:
カリヤ『タイプライター・トーメント』
:2022/10/26(水) 21:26:20
>>26
「ふーん。それじゃあ、
こんなところでごろごろとしない方が良いんじゃあないの?
何か目的があるのかい? きみ」
なんとはなしに猫へと手を伸ばす。
「ふうん……ふんふん、面白そうな話じゃあないか。
交換屋さん……そうだなあ、それじゃあ、これとかどうだい」
鞄から、持ち歩くには少し大きな本を取り出してナイへと差し出す。
「私は読んだから、もう不要なんだ。
何と交換してくれるんだい?
見たところ、あまり色々と持っている感じはしないけれど」
表紙には『ラッコちゃん』と書いてある。
絵本のようだ。
28
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『D・L』+猫『マシュメロ』
:2022/10/26(水) 23:55:07
>>27
「普段は真面目に『交換』屋さんしておる。
じゃが、こういう気分の時だって……ある」
「フナガッ」
猫へ手を伸ばすと、その手を両前足で挟み込み、さらに齧りついてきた。
もちろんじゃれている程度の甘噛みだが、歯が尖っているので軽く刺さる。
「本、か?
お店屋さんとしてはお客さんが欲しいものを選ぶべきじゃろうが……
最近はわしの『交換品』も増えてきたしの。並べるわけにもいかんし。
お客さんが欲しそうなものを考えるのも必要、ということか……」
「よっこらせ」
子供は、猫を手放す(猫は後ろ足もカリヤの腕に絡ませて完全に食いついた)と、
あおむけからうつ伏せになる。
すると背中の大きなリュックがあらわになった。
大きいが、それほどものは入っていないらしく、寝転がるのに邪魔にはなっていなかったらしい。
「うーむ、これとかどうじゃ。
こういうのが好きそうな眼鏡をしておるじゃろ!
ほんものは持っておらんので菓子で悪いが……」
取り出したのはタバコ……型お菓子。ココア〇ガレットだ。
「フスッフス」 カジ
カジ
29
:
カリヤ『タイプライター・トーメント』
:2022/10/27(木) 18:43:06
>>28
「ギャーッ!噛んだ!
ム、しかし、あまり痛くないな……」
猫にじゃれつかれて悲鳴を上げる。
「真面目に交換屋さんって……なんか、あまり聞かないワードだねぇ。
何これ、駄菓子?
……まあそうだよねぇ。こんなもんだよねぇ……」
露骨に消沈した様子を見せながらも、シガレット型のお菓子は受け取り、口に咥えた。
そして勢い良く噛み砕く。
「結構美味しいね。
きみ、他に何を持ってるんだい?
その『リュック』、ちょっと見せてみなよ。
ね、悪いようにはしないからさぁ〜」
片手に猫を装着したまま、
もう片腕でごそごそと背中のリュックを漁ろうとする。
30
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『D・L』+猫『マシュメロ』
:2022/10/27(木) 19:48:43
>>29
「不満ならしなくてもいいが……受け取ったという事は『交換』成立ということじゃな?」
噛み砕いておきながら了承していないとか、なんてヤロウだ。という話だが、
さすがにそんなわけがあるまい。
「や、やめるんじゃ!
ひとのものを勝手に……!」
カリヤは片腕だが、子供はうつ伏せである。ガードしようとするが、手が届かない。
足も上がってきてエビぞりになるが、リュックを漁られてしまう。
new!『なんかのネジ』
new!『亀裂の入ったボールペン』
new!『えっちそうな雑誌』
31
:
カリヤ『タイプライター・トーメント』
:2022/10/27(木) 20:41:09
>>30
「ん? ああ、うん。
交換は成立だよ。ありがとう。
その本はきみのものだよ」
『ラッコちゃん』を改めてナイに渡す。
「ふんふん、ム……これは?
……あははぁ、ゴミばっかりだねぇ〜。
あ、でも『本』があるじゃあないか!
違った、『雑誌』かぁ。
こーいうのって、あんまり面白いってイメージはないけど」
勝手に期待しておいてラインナップを見て勝手に失望し、こき下ろした後、
おもむろに『えっちそうな雑誌』を手に取ってパラパラと捲る。
32
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『D・L』+猫『マシュメロ』
:2022/10/27(木) 21:01:42
>>31
如何にも道端に落ちていそうなものばかり。
実際、先ほど「色々拾ったり」と言っていたので、そうなのだろう。
「ふん、ゴミでもわしの手にかかれば……わぷ」
視界を絵本で塞がれた子供が、エビぞりからしおしおと地面に戻っていく。
カリヤは片手で……あるいは猫をくっつけたままもう片手も使い
(3〜5kgの重りがついているようなものだ)『えっちそうな雑誌』を捲る。
薄着だったり下着だったり裸だったりする女性の写真や、下世話な文章……
ポロリ
の中に紛れ込んでいたのは、『ムカデ』だ。
ポロリ。落ちていた雑誌にはこういうサプライズもある。
33
:
カリヤ『タイプライター・トーメント』
:2022/10/27(木) 21:22:22
>>32
「ふーん、ゴミとゴミを交換するのがきみの仕事かい?
こーいう本とか、ネジとかみたいな、
誰かにとってはゴミだけど、他の誰かにとっては有用……とかさぁ。
そういうこと?」
ナイの台詞を勝手に解釈して尋ねる。
猫を引っ付けた手はだらんと垂らして、器用に雑誌を捲っているようだ。
「うわー、やっぱり。写真ばっかりだよ。
男性の好奇を煽るような文章は、独自の構文があるよねぇ。
『物語』(ストーリィ)としては、情景描写と心情描写ばっかりでつまらないけど」
> ポロリ
「……ひゃっ!」
思わず雑誌を手放す。
34
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『D・L』+猫『マシュメロ』
:2022/10/27(木) 21:37:25
>>33
「そうとも言えるがそうでもないとも言える。
『わらしべ長者』とはそういうものじゃ。
まだまだ道半ばじゃが、結構色々良いものも揃ってきたんじゃぞ」
本当にゴミしかないというなら、駄菓子など出てこないだろう。
駄菓子が拾ったものである可能性もあるが……
もうカリヤは食ってしまったが、一応未開封ではあった。
「ナッ」
横を落下する雑誌を猫がパンチし、そのままカリヤの腕から離れる。
子供は絵本を顔からどけてはいたが、角度的によく見えなかったようだ。
地面に降りた猫は、ムカデをいじめはじめる。
「ナナッナッン」
35
:
カリヤ『タイプライター・トーメント』
:2022/10/28(金) 14:18:53
>>34
「『わらしべ長者』。知ってるよ、藁を持って歩いてたら、なんだかんだで長者になるって話。
昔話は『転』がすくないよねぇ。
『良いもの』?」
猫がムカデと戯れるのをげんなりした表情で見て、
興味をナイへと移す。
「きみ、この辺をうろうろして物を拾ったり交換したりしてるわけ?
なんか面白い話知らないかなぁ。
申し遅れたけど、私はカリヤという。
端的に言うと、面白い話が好きなんだ、私は。
そーいう奴なんだよ。
『物語』となら、なんでも交換してあげるよ」
胸に手を当てて、仰々しく自己紹介をした。
36
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『D・L』+猫『マシュメロ』
:2022/10/29(土) 00:14:46
>>35
「話か……『交換』屋さんじゃから色んな人とは会うがの。
物語と言われると、うーむ」
ごろりと再度仰向けになって、そのまま起き上がり、
軽くゴミを払って、首を傾げて、腕を組み、考える。
「そういえば最近、変なことがあったの。
急に動画が送られてきて……
前の夏にクリスマスやったの知っておるか?
わしもちょっと手伝ったが、
あれは『オバケ退治』じゃったんじゃが……」
「動画が言うには、死人が出ておったらしい。
えーと、コバヤシ? じゃったか。
オバケがやったわけじゃなくて、
なんかアリーナが悪いとかなんとか言っておったな」
夏のクリスマス自体は、関わっていなくても、
なんかやってたな、くらいに知っている者も多いだろう。
動画は……そもそもカリヤも見ているかもしれないので目新しい話ではないかもしれない。
ちょっと手伝った、との事なので、多少は深掘りできるかもしれないが。
37
:
カリヤ『タイプライター・トーメント』
:2022/10/29(土) 21:22:16
>>36
「んん、なんだいそれ……『夏』に『クリスマス』をやった?
あはぁ、面白い話だねぇ。
なんでそんなことしたんだい?」
ナイの横にしゃがみ込み、話を促す。
「まってまって、お化け退治……死人?
もーちょっとゆっくり、順番に話してよ」
ぎらぎらと目を輝かせ、ナイの両肩を掴んだ。
38
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『D・L』+猫『マシュメロ』
:2022/10/30(日) 11:01:39
>>37
「ん? 『夏のクリスマス』の事も知らんか?
結構有名にしたと思ったんじゃが……
それとも夏は街におらんかったか?」
『夏のクリスマス』は多数の人間を巻き込んだ活動だったので、スマホで調べれば、
ネット上にも、『夏のクリスマス』が行われたという情報くらいはあるかもしれない。
少なくとも完全に作り話ではなさそうだ。
だが記憶力の問題で情報が薄れたのか、理解力の問題で元々情報取得に難があったか、
子供の語る夏の記憶は、ところどころあやふやだった。
『夏のクリスマス』については語られたが、
その裏の、『お化け退治』『犠牲者』についてはあまりよく知らないらしい。
話に出てきた『小石川』と呼ばれる女性の家に集った参加者たちなら、
もっと詳しい話を知っているかもしれない。
カリヤの知る者も話には出てきたが……話に期待は出来なさそうだ。
ラッコと会話は出来ない。なんでも結構活躍したらしいが。
「それでサンタ……偽サンタ? に頼まれて、心臓を届けに行ったんじゃ」
最終的に子供の話は、クリスマスの一環でサンタをしていたスタンドと共に、
心臓病の親子に、心臓をプレゼントする話で終了した。
あんまり話の本筋には関係ない部分だが、
最初のうちはムニャムニャごまかしていた部分(このせいもあって、余計話が曖昧だった)が、
語り終える頃には、自分がスタンド使いで、一度『交換』したものを複製できるような能力という事までバレバレだった。
39
:
カリヤ『タイプライター・トーメント』
:2022/10/30(日) 19:14:04
>>38
「この街に来たのは最近だからねぇ。
そんな面白そうな物語があったとは知らなかったよ。
『スタンド使い』もだけど。
それにしても……あははぁ、い〜い話を聞いちゃったなぁ……ひひひ」
話の中で、ムニャムニャと誤魔化していたナイへと
痺れを切らしてスタンド使いである事を明かしたりした。
途中から地面に正座してナイの話を聞いて、全てが終わった今、放心状態で中空を眺めていた。
「しかし、『心臓』をあげるなんて、すごい『能力』だねぇ。
きみ……きみ、名前聞いたっけ?」
40
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『D・L』+猫『マシュメロ』
:2022/10/30(日) 23:36:29
>>39
「ンナナ」
猫がムカデを千切って遊んでいた路上に正座したカリヤ。
なにか虫の体液とかついてる可能性もあるが、気づかない方が幸せだろう。
素足だろうか……?
「はっ……しまった。
まあよいか。
わしが言ったのは秘密じゃぞ」
スタンド関連については一応隠しておくつもりはあったらしい。
バレたと気づき、一瞬焦るが、それほど重要でもなかったのか、すぐにどうでもよくなった。
『夏のクリスマス』には他にも大勢関わっているので、一応、自分が喋った事は秘密と付け足したが。
「聞かれておらんが?
それより話したから何かくれるんじゃろ。
何か強くなりそうなものがよいぞ」
名前を聞かれたか尋ねて、聞かれていないと答えるのは素直なのだろうが。
あまりコミュ力が強いとは言えない。
単にご褒美をお預けされた犬のように意識がそっちにいってるだけかもしれないが。
41
:
カリヤ『タイプライター・トーメント』
:2022/10/31(月) 19:06:21
>>40
「うんうん、当然だよぉ。
私、誰かに話をするのは別に好きじゃあないしね」
正座したまま素直に頷く。
履物は脱いでいないようだが剥き出しの脚に小石が食い込んだり
虫の体液がへばりついたりはしていそうだが、意に介していないようだ。
「もぉー! 違うよ!
名前聞いたっけ? っていうのは、君の名前は?
と同じ意味じゃあないか! 本とか読まないの、きみ!
『ある』んだろう、名前。『ない』ってことはないよねぇ」
「『強くなる』って何だい?
『スタンドが強くなる』ってこと?
うーん、別に何をあげてもいいんだけれど……
あ、そうだ。『部屋』とかどうだい。
私の家、部屋が余ってるんだ。そういうのはナイのかな?」
42
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『D・L』+猫『マシュメロ』
:2022/11/01(火) 12:41:04
>>41
「本はあんまり読まん。漢字が苦手での。
そういうことなら、『ない』ってことが『ある』……という事になる……の?」
自分で言っててよくわからなくなったのか、首を傾げる。
猫が寄って来たが、半分になったムカデを咥えていたので、そっと持ち上げて反対側に置いた。
猫はそのままカリヤに寄って来た。
「ナン…」
「まあ、家の持ち主じゃった爺の苗字からユキシラとか、そのまんまナイとか呼ばれておるが……」
「強くなるっていうのはあれじゃ。
……あの……あれじゃ。まあ、強い方がいいじゃろ。弱いより」
特に明確な理由があって言ったわけではないらしい。
「お前さん、お家持っておるのか? 若いのに凄いの。
貸してる部屋とかではなくか?
最近この街に来たと言っておったが。実は金持ちか?」
賃貸なんかであれば、さすがに借主の所有物とは言えないだろうから、
『交換』の対象にはならないだろうが。
「『部屋』って強いじゃろうか……強いかもしれん」
43
:
カリヤ『タイプライター・トーメント』
:2022/11/02(水) 15:09:55
>>42
「へえー、名前がない?
そんなことってあるの? オモシロイなぁ。
『ユキシラ』『ナイ』、それがきみの名前かい?」
話を聴きながら百足を咥えた猫を撫でる。
「ああ、家はね、貰ったんだ。
私の持ち物であることには間違いないよ。
ただ、そんなにお金持ちってわけじゃあないかなぁ。
働かなきゃ生きていけないくらいにはね」
「あははぁ、私の話はいいや。
それで? 交換できるの? できないの?」
44
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『D・L』+猫『マシュメロ』
:2022/11/03(木) 00:47:51
>>43
「そんなこともある。
見てみろ、こいつも名前など無いぞ」
カリヤに撫でられている猫をつつく。
猫に名前が無いのはともかく、それと同列なのは人としてどうなのだろうか。
「まあ名前が無いと言っても、こいつは色んな人が勝手に色んな名前で呼んでおるがの。
時々、気に入らないのかなんなのか、他に押し付けてしまうが」
「家が貰える……そんなことも……ある! というわけじゃな。
しかし部屋か。
モノの一部となると、こう、なんか取れないくらいくっついた部分があると難しいんじゃが……
壁とか天井とか床とか、反対側も『交換』してもらえるならいけるか……?
それか、報酬上乗せで、家まるごととか。
別にすぐ返してもよいから損はさせんが、どうじゃ」
反対側というのは、つまり隣の部屋の壁ということだ。
『交換』したという事実が必要なだけなので、すぐ返してもいいらしい。
実際、話に出てきた『心臓』を『交換』した女の子も、『心臓』を失ったわけではなかった。
「どっちにしろ、『話』と『交換』と言っても現物が無いから、
代わりに何か出さんといかんからな。
さっきの話の『心臓』とかどうじゃ。レアじゃろ」
『話』は物質的に存在しないし、それを構成する声も空気中に拡散してしまった。
『交換』を成立させるには代わりの物が必要なのだ。
適当なものでもいいし、報酬上乗せという事でスゴそうなものを頼んでもいい(あればだが)
45
:
カリヤ『タイプライター・トーメント』
:2022/11/03(木) 17:56:49
>>44
「えー、心臓なんていらないよ。
別になんでもいいけど、家がなくなるのは困るなぁ。
すぐ返すってどういうことなの?
交換するのが目的ってことだよねぇ」
首を捻って尋ねる。
46
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『D・L』+猫『マシュメロ』
:2022/11/04(金) 11:09:29
>>45
「わしは一度『交換』したものを何度でも『交換』できる。
つまりじゃ……さきほど『交換』した、この『絵本』
『交換記録』に入ったわけじゃ。
そうすると、何個でも同じ『絵本』が『交換』できる」
右手にカリヤが渡した『ラッコちゃん(絵本)』
左手に『えっちそうな雑誌』を持つ。
次の瞬間、『えっちそうな雑誌』が『ラッコちゃん(絵本)』に変わった。
両手にまったく同じ『絵本』を2冊持っている事になる。
「そうすると、こっちの『絵本』はお前さんに返してしまっても構わんわけじゃ。
いるか?」
と、右手の『絵本』をカリヤに膝の上……にいる猫の上に置く。
猫は大人しく『絵本』を被った。
「だから家を貰うと言っても、実際にお前さんの家を持って行くわけじゃないということじゃな。
何個でも出せるんじゃから。
しかし『心臓』はいらんか? 中々レアだと思うんじゃがの。
もっとレアなものか……うーむ、スタンド関連のものは出しても射程とか時間で消えてしまうしの」
子供は『絵本』を破くと、紙片を『紙コップ』(デザインから見るとかき氷のカップのようだ)に変え、
からに別の紙片を中に入れた。中の紙片が変わったのは『赤い液体』だ。
「『りんちゃんの血』!
『心臓』と同系統なのにしょぼくなってると思ったじゃろう……」
「じゃがこれは、何か心臓に効く薬? なんじゃ。
……まあ、これも時間がで効果が消えるんじゃが」
「でもこの『血』自体は残るぞ。
スタンドって普通殴れないじゃろ?
でもこれはなんか特別な『血』じゃから、塗るとスタンドを殴れる。
どうじゃ?」
47
:
カリヤ『タイプライター・トーメント』
:2022/11/04(金) 22:20:56
>>46
「ええっ!何それ…………!
それは……かなりすごいんじゃあないの?
あははぁ、なんでもできそうだねぇ」
『ラッコちゃん』を手に取ってまじまじと見る。
「うーん、本当に何でも良いんだけどなぁ。
『血』? 猟奇的だなぁ、なんか。
まあいいや、それでいいよ、それで。
それでいいから、きみの話をもっと聞かせてよねぇ。
別に、今日じゃなくても良いから」
『りんちゃんの血』をあまり興味なさげに受け取る。
48
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『D・L』+猫『マシュメロ』
:2022/11/05(土) 00:06:22
>>47
「ぬう。お店屋さんとしてはこう、お客さんに満足いく取引がしたいところじゃが……」
あまり気のない態度のカリヤに眉を寄せる子供。
いっちょ前に商人(?)としてのプライドはあるらしい。
「まあ、いいならいいとするかの。
それで、部屋か? 家か? 部屋ならいい感じに分けられそうな所まで対象にしてもらうが」
『絵本』をどけられた猫が膝から降り、
『りんちゃんの血』が入ったカップが渡された。
「話か……わし自身はそんな冒険とかしておるわけではないからの。
アリーナとかいうのに関わっておれば何か色々あるっぽいが……
とりあえず今はりんちゃんがどんな子かでも聞くか?」
再度新たに出した『絵本(ラッコちゃん)』をパラパラめくって見ながら、そんなことを言う。
49
:
カリヤ『タイプライター・トーメント』
:2022/11/06(日) 20:08:45
>>48
「あははぁ、私は物欲あんまりないんだよねぇ。
それにまつわる物語(ストーリィ)が好きなのさぁ。
そういう意味では、きみは十分なものを提供してくれたと思うよ。
不本意かもしれないけどねぇ」
ナイに手を伸ばして、わしわしと頭を撫でながら言う。
「それじゃあ、『部屋』にしておくよ。
区分はきみに任せるし、良いようにしてよね。
だけど、これ……どうしよっかなあ?」
血の入ったカップを眺める。
「『アリーナ』。話だけは聞くよねぇ。
りんちゃん、この血の子かい?
何か面白い話があるんだね!?」
50
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『D・L』+猫『マシュメロ』
:2022/11/07(月) 08:20:41
>>49
「ほう、それでどんな部屋なんじゃ?」
子供の髪は手入れが雑なのか、ボサボサだった
(あと直前まで路上に寝っ転がっていたのでゴミがついていた)
が、元々の髪質が柔らかいのか、撫でるとふわふわしていた。
「何かに塗っておけばいいんじゃないかの。
今なら薬としての効果も消えておらんから飲んでもよいし」
サプリじゃないんだから、薬だとしても無意味に飲んではいけない。
あと、味は普通に血だと思われる。
「面白い話ではないが、その子が面白い……というか変わった子での。
わしと同じくらい? の女の子で、なんと頭に花が生えてるんじゃ。
公園で花を育てて売ったりして暮らしておると言っておった」
読み返してみたら、りん『フューネラル・リース』の血がスタンドに効くとまでは聞いていなかったが、
まあ、後日『ディスタント・ラバー』に血がついたとかで知ったんだろう。
そういうことにしておいてくれ。
「花を抜くとヤバいらしい。
脳から生えてるのかもしれん」
51
:
カリヤ『タイプライター・トーメント』
:2022/11/08(火) 20:03:26
>>50
「どんな部屋?
ええとぉ、私の服とか本とか、要らないものが置いてある部屋だよ。
あれ?そういうことじゃあないかな。
どういう事をしたら、きみと交換できるんだい?」
髪の毛のゴミをとりながら漉きつつ適当に答える。
「何それ、それも『スタンド能力』の一種かなぁ?
なにか『物語』をもってそうな子じゃあないか。
その子もホームレス仲間なら、みんなで集まって何かこう、したら良いんじゃあないの?
互助的な…わからないけど」
最後の方は適当に話している風を隠そうともせずに言う。
52
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『D・L』+猫『マシュメロ』
:2022/11/09(水) 12:41:08
>>51
「うーん、タタミとかフロリング?とかあるじゃろ? 木とかコンクリートとか。広さとか。
お前さんの服とか本は部屋の一部じゃないから対象ではないしの。
それとも中の物もセットで『交換』しれくたりするか?
『交換』は『交換した』と分かっているならそれで十分じゃ。
『位置ごと交換』することも出来るが……それじゃ家が壊れるし、部屋だけ持ってきても仕方ないしの」
まあ、聞かなくても、後で『交換』で出して確認すればいいのだが、
メタ的には後で他の場所で出す際にどんな部屋かわからないと困る。
あと、よく考えたら『ラッコちゃん』も、中身がわからないと後で出す際に困る。
どんな内容なのだろう。
再度パラパラとめくってみる。
「りんちゃんは家も仕事もあるぞ。公園に住んで花を売っておるらしい。
公園に行けば会えるかもしれんの。
わしも……わしもまあ、家はある」
53
:
カリヤ『タイプライター・トーメント』
:2022/11/09(水) 20:07:11
>>52
「ええとぉ、こう、なんだろ。
普通のマンションって感じの部屋だよ。
窓がひとつある!」
少し考えた後に出てきた言葉に大した情報はなかった。
実際は六畳程度のフローリングの部屋だ。
『ラッコちゃん』を捲ってみる。
‘’ラッコちゃんは、すいすい泳いで、ぷかぷか浮いて、くるくる回って遊びます。’’
そんな文章と共に、水に浮かぶラッコの絵が描いてあった。
全編そんな感じのようだ。
「ふーん……?
花を売るってあれでしょ? 売春の比喩!
って……そんなわけないか。
いろいろうろうろしてみるよ、ありがとねぇ」
54
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『D・L』+猫『マシュメロ』
:2022/11/10(木) 10:19:14
>>53
「なるほど? まあ後で見てみるかの」
絵本らしい内容の割に漢字も使われてる……まあフリガナあるだろう多分。
『ラッコちゃん』を閉じて、リュックにしまう。
「りんちゃんが売ってる花は確か……スズラン? とかいうのじゃったか。
売春ってあの、女が男と遊びに行くやつじゃろ? テレビで見たぞ。
お前さんのマンションを貰ったっていうのもそれか?」
貰ったという事は分譲マンションというやつだろうか。
若い女性がマンションを貰ったというと如何にもそっち系なイメージだ。
さすがにテレビでは具体的な事まで放送しないからどういう遊びなのかは知らないだろうが。
「ナーウン」
「痛たた。
こちらも『交換』してくれて助かったぞ。
話は……あんまり期待されても困るがの」
しゃがんで猫を捕まえると、猫は子供に登り始めた。
そろそろ帰るようだ。
55
:
カリヤ『タイプライター・トーメント』
:2022/11/11(金) 18:24:09
>>54
「あははぁ、そっちの『話』はあんまり面白くないから、したくないなぁ。
それより、きみの話は十分面白かったよ。
良い話が聞けて満足、きもちい〜って感じ」
こちらも立ち上がり大きくのびをする。
「きみはそう言っても、また話を聞かせて欲しいなぁ。
できたら、起承転転転転結みたいなやつ!
そしたら、また何か交換しようよ。
それじゃあねぇ〜」
手を振ってナイと別れ、家に帰った。
56
:
ナイ『ベター・ビリーブ・イット』『D・L』+猫『マシュメロ』
:2022/11/12(土) 09:13:47
>>55
「わしはそんな話になるような大事件には関わりたくないぞ……」
こんなレス頻度ではミッションには出られないし、
場スレ活動でそれは無理があるのじゃ(メタ発言)
「長々とすまんかったの。
ではな」
「ナウナウニャウナウ」
金髪の子供はカリヤを見送った後、猫を抱えてその場を去った。
57
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2023/01/23(月) 18:30:04
普段は小回りの利く『ベスパ』を愛用しているが、
運転の腕が鈍らないように、たまに車にも乗っている。
車種は『ランドクルーザー70』。
高い耐久性と悪路走破性能を持つ大排気量の4WD車だ。
「――――どこに行きましょうか?」
ハンドルを握りつつ、助手席に声を掛ける。
一人でドライブするというのは何となく味気ない。
だから、今日は『知人』を誘った。
(言い切りで知り合いという事にして構いません)
58
:
朱鷺宮笑美『トループス・アンダーファイア』
:2023/01/24(火) 17:54:45
>>57
「どうも、わざわざありがとうございます。」
助手席に居るのは、先日知り合った涙音の母、笑美である。
「そうですねー。おすすめのお食事処はありますか?」
バックミラー越しにくるみへ話しかけた。
涙音と知り合いになったのと同様に
彼女もまた、くるみと知り合いになったようである。
59
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2023/01/24(火) 20:08:42
>>58
車のボディーカラーは、
『ヴェスパ』と同じ『カナリアイエロー』に塗装済み。
日常的に『足代わり』として使っているスクーターとは対照的に、
『質実剛健』を絵に描いたような『オフロード車』。
職業柄、常に『引き出し』を増やしておかなければならないので、
『どんな場所でも走れる車種』を選択した結果だった。
ただ、その反面お世辞にも燃費が良いとは言えず、
『街乗り』には向かない。
持ち主が機動力に優れた二輪による移動を好む事もあって、
乗る機会は少なく、あくまでも『遠出用』だ。
「でも、初めて見た時は驚きましたねぇ。
てっきり『姉妹』かと思いましたから」
きっかけは数日前に遡る。
朱鷺宮親子が歩いているところに、偶然出くわしたのだ。
その際、お互いに『知人』となっていた。
「ホントに羨ましい限りですよぉ〜。
若さを保つ秘訣とか、あったりします?」
ガコ
シフトレバーを握り、『ギアチェンジ』を行う。
今では少なくなったマニュアル操作。
その所作は滑らかで、手慣れた運転だった。
「『オススメ』ですかぁ…………」
グッ
頭の中で検索を行いつつ、アクセルを踏み込みながらハンドルを切る。
「じゃあ、少し『遠出』しますか。
良さそうな『道の駅』があるんです。
チェックはしてたんですけど、まだ私も行った事がなくて」
「ええと、『フカヒレ姿煮ラーメン』とか『サメかつバーガー』とか。
そこでしか食べられないみたいですよ」
「あとは『ふかひれソフトクリーム』なんてのもメニューに載ってるそうです。
フフ、ちょっと興味ありません?」
一般的な食事処とは違い、いかにも奇抜な品々だが、
『話のタネ』には相応しい。
少なくとも『行き損』にはならないはずだ。
味の方も――――おそらく『不味くはない』だろう。
60
:
朱鷺宮笑美『トループス・アンダーファイア』
:2023/01/24(火) 20:47:22
>>59
「いえいえ、私も…
あのラジオの人とお会いできるなんて驚きでした。
涙音とも知り合いだったんですねー。」
数日前に彼女と出くわした笑美は
彼女と涙音が知り合いということもあって
すぐに知り合うことになったようだ。
「若さの秘訣ですかー?
考えたこともなかったですけど…」
そう言ってから少し考える。
「まず心をずっと若々しく保つこと、ですかね?」
一応笑美なりの返答を返してきたようだ。
見たところ、彼女は若さだけでなくその性格からも若々しさが感じられるようにみえる…かも知れない。
「道の駅ですか?
そういえば私もそういうところに行ったこと無いんですよー。」
どこか嬉しそうな表情を見せている。
「サメづくしですねー。
でもどんな味なのか気になります。
美味しいかどうかも是非試してみたいです。」
聞けば聞くほど奇抜なメニューだが
それはたしかに興味が惹かれるものだった。
笑美はとても乗り気である。
61
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2023/01/24(火) 22:12:36
>>60
「『病は気から』って言いますからねぇ。
今も若々しい笑美さんを見てると、
すっごく説得力がありますよ」
「年始の頃に、涙音さんともお話したんです。
考え方次第で、『マイナスもプラスに変えられる』って」
談笑を交わしながら、ふと『今年の初詣』を思い出していた。
「ところで、笑美さんも『スタンド』をお持ちなんですよね?」
互いの共通点と言えば、やはり『それ』だ。
詮索する訳ではないが、気にならないと言えば嘘になる。
『涙音のスタンド』を知っているせいもあるだろう。
「ちなみに、私は『これ』です」
ズキュンッ
肩の上に『小鳥』が現れる。
『マイク』と『スピーカー』を備えた『機械仕掛けの小鳥』だ。
その名は『プラン9・チャンネル7』。
「『右手をご覧下さい』」
唐突に、『カーオーディオ』から『声』が聞こえた。
『プラン9』を通して、『自身の声』を流したのだ。
現在は海沿いの道を走っている為、ちょうど海岸線が見えている。
「――――他にも色々ありますけど、
とりあえずは『こんな感じ』ですかねぇ」
『能力の片鱗』を軽く披露する。
直接的な戦闘力を持たない自分は、迂闊に『能力』を明かせない。
しかし、笑美は『信用に値する』と感じられた。
62
:
朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2023/01/24(火) 22:59:37
>>61
「フヒヒ、やっぱりわたし
若い感じですかー?」
改めて言われるとちょっと恥ずかしいらしい。
「涙音にもその言葉、前向きに捉えてもらえると思います。
その初詣の頃はありがとうございました。」
そう言って頭を下げる。
「…ええ、私もスタンドを持ってますよ。
その言い方は、涙音のスタンドも見たってことですよね。」
きっと初詣のときだろうと思った。
「あらあら、可愛らしいスタンドですね。
おっと?」
肩の上に置かれた小鳥を見て微笑んでいると
突然のカーオーディオの声に驚く。
「なんだかいろいろなことが出来るスタンドみたいですね。
このカーオーディオを動かす以外にも…」
興味を持ったようで、スタンドの動きをじっと見ている。
「それじゃあ私もスタンドを…だしますね。」
そう言うと途端に
ドギュン!!
笑美の隣に工作兵を思わせるスタンドが現れた。
「これが私のスタンド、『トループス・アンダー・ファイア』です。」
人型で見た目はパワフルそうだ。兵士じみた外見といい、やはり涙音のスタンドと雰囲気が似ている。
63
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2023/01/24(火) 23:34:40
>>62
「わッ――――――」
「やっぱり『親子』だと似るものなんですねぇ〜」
運転中の為、しっかり見る事は出来ない。
しかし、それでも『特徴』は掴めた。
『トループス・アンダー・ファイア』は、
確かに『フォートレス・アンダーシージ』と同じ雰囲気を持っている。
「涙音さんと同じで、いかにも『力持ち』って感じの姿ですね。
『スタンド使い同士の試合』を観戦した事があるんですけど、
そこに出ても違和感ないですよ」
『アリーナ』で目にした対戦。
壮絶な力と力のぶつかり合いだった。
ああした闘争の場に出られるのは、
それこそ笑美のようなスタンドを持つ者だけだろう。
「でも、実は私も一度だけ参加した事があるんです。
私の『プラン9・チャンネル7』は、荒っぽい事は不向きなので、
生憎『試合』じゃないですけど」
「強いて言うなら『競技』ですかねぇ。
『大きなステージに立つ』っていうのは、なかなか楽しかったですよ。
普段あんまり出来ない経験ですからね」
昔、『アイドル』だった頃は、そこが自分の居場所だった。
しかし、今は違う。
『パーソナリティー』になってからは、
そういった場所から遠ざかって久しい。
64
:
朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2023/01/24(火) 23:47:58
>>63
「血縁関係がそうさせるんでしょうかね?
私のスタンドと涙音のスタンド…
パワフルなのもそうですけど、相性もいいみたいです。」
夏の魔物との戦いのときも二人で相性良く能力を使っていた。
親子故にだろうか。
「スタンド使い同士の試合…
なんか聞いたことがありますね。
アリーナ…とかでしたか?」
夏の魔物の一件でそれに関する話は多少聞いたことがある。
どうやら笑美もある程度走っていたようで、少し首を傾げた。
「あそこも色々あるみたいですねー。
試合以外にも競技も…
結構楽しいこともあるんですね。」
アリーナ関係の物事に巻き込まれた人物がいることを思うと
笑美も少し複雑そうな表情を見せる。
65
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2023/01/25(水) 00:17:52
>>64
「ええ、『それ』です。
『あの一件』に関わったのなら、ご存知だと思いました」
「私も一枚噛んでましたからね」
『夏の魔物』の事を言っているのだろう。
美作自身も、その件には深く関与していた一人だ。
『自分の番組』を通じて、街中に情報を拡散したのだから。
もっとも、自分としては不本意な部分もあった。
仕方がなかったとはいえ、メディアに携わる者として、
『電波の私的利用』は、決して好ましい事ではない。
「『試合』や『競技』以外にも、
『パフォーマンス』をやろうとしている所もあるみたいですよ」
その『一員』が美作くるみだ。
『勧誘』を行っている身でもあるが、今は止めておいた。
いくら見た目が若々しいとはいえ、『年齢制限』は覆せない。
……………… ……………… ………………
「――――――着きましたね!」
キ ィ ッ
しばらく海岸沿いを走り続けた末に、ランドクルーザーが停車する。
ここは『道の駅』の駐車場。
少し離れた所にある建物が、今日の目的地だ。
66
:
朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2023/01/25(水) 20:26:32
>>65
「パフォーマンスですか…
ライブとかそういうのもあるんですかね?」
閉鎖的な場所なのではないかと思っていただけに
笑美は少し意外そうに感じているようだ。
「戦い以外にもある、そういう場所なんですねー。」
そう言って少し考え事をする顔をした。
やがて、ランドクルーザーが止まった場所は、目的地である道の駅だ。
「どうもありがとうございます。
えっと、ここがその道の駅ですね?」
少し離れた場所にある建物を見つめる。
どんな場所なのだろうか。
67
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2023/01/25(水) 20:54:37
>>66
この道の駅は、最近リニューアルオープンされたばかりのようで、建物は新しい。
レストランはガラス張りのオーシャンビューとなっており、
海を眺めながらの食事が楽しめる。
日帰り入浴施設も併設され、温泉に入る事も可能だ。
「無料の足湯もあるみたいですよ。
後で行ってみませんか?」
ガチャ―――――
「まずは腹ごしらえからですけどね」
―――――バタン
車から降りてドアを閉め、手にした鍵でロックする。
鍵にはキーホルダーが取り付けられていた。
番組のイメージキャラクターである『電気カナリア』のマスコットだ。
(何かありそうだったけど…………)
『ラジオ』は音だけで伝えるメディアであり、
だからこそ『パーソナリティー』は声の変化に敏感だ。
相手の表情が見えなくとも、声色から事情を察する事が出来る。
笑美が抱いていた複雑な感情も、直感で理解できていた。
(軽い気持ちで踏み込むような事じゃない、かな)
そう考えて、追及はしなかった。
その代わりに、今の時間を楽しんでもらいたい。
もちろん自分も楽しむつもりだ。
そうでなければ、人を楽しませる事は出来ない。
『エンターテイナー』は、まず自分を楽しませなければならないのだ。
「お腹空きましたねぇ〜。
海が近いですし、新鮮なお魚が期待できそうです」
フフッ
明るい笑顔を浮かべながら、レストランに向かって歩き出す。
68
:
朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2023/01/25(水) 21:22:11
>>67
「へぇー、温泉もあるんですねー。
道の駅と言っても、お土産屋さんだけじゃないんですね。」
そう言ってあたりを見回す。
足湯という言葉に少し興味を持ったようだ。
「じゃあ後で足湯に入ることにして、
せっかくなのでまずはお食事にしましょう。」
笑美はレストランの方へ、くるみと一緒に歩き出す。
「このあたりだとどんなお魚が取れるんでしょうね。
サメも興味ありますが、旬のお魚というのも食べてみたいです。」
笑美はアリーナの一件…ある人物が行方不明になった話がアリーナとなにか関わりがあるかもしれない…
という考えから、アリーナに対してはやや懐疑的な思いを抱いていた。
(まぁ…アリーナのことは今は考えなくていいか…)
それでも普通に楽しそうな事もやっていると聞いて、悪く考えすぎかもしれないとも思っている…
とりあえず笑美は努めて気にしないようにして、レストランに足を運ぶ。
69
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2023/01/25(水) 21:54:42
>>68
「最近は、こういう道の駅が増えてるそうですから。
休憩で立ち寄るだけじゃなく、
そこ目当てで来る人も結構いるみたいです。
なんていうか、観光地に近いのかもしれませんねぇ」
星見町から道の駅までは、そこそこ離れている。
長距離のドライブになった為、ここに到着したのは、
通常のランチタイムから少しズレた時間帯だ。
それでも客が多い所を見ると、人気があるのだろう。
ただ、満席ではなかったので、海を臨む席に座る事が出来た。
やはり目を引くのは奇抜な品々だが、新鮮な魚介を使った海鮮丼など、
注文しやすい料理も提供されているらしい。
「―――――笑美さんは何にします?」
テーブルの中央に広げたメニューを見下ろし、
特に目立つ名前の上に人差し指を置く。
ソッ
「私は『フカヒレ姿煮ラーメン』で」
値段は『2500円』。
少々お高めだが、写真では大きなフカヒレが丸ごと乗っている。
それを考えれば、妥当な価格設定なのかもしれない。
フカヒレのサイズが小さい『フカヒレラーメン』というのもあった。
こちらは『1000円』だ。
70
:
朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2023/01/25(水) 23:24:04
>>69
「ふーん、そうなんですねー。
このあたりの観光地となると…
一体どんな場所があるのでしょうね?」
このあたりは比較的観光客も多いように感じる。
あたりを見回しているようだ。
やがてテーブルの近くに寄ってから
じっとメニューを見る。
「ふかひれラーメンですかー…
他にもなにかあるかなー…」
笑美は興味深そうにメニューを一通り確認する…
「私はー、このフカヒレラーメンと…」
そう言ってふかひれラーメンを指差し、
「ミニフカヒレチャーハンもセットでお願いします。」
更にもう一つも指さした。
71
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2023/01/25(水) 23:49:48
>>70
「道の駅自体が観光地化してるのかもしれませんね。
ほら、『ご当地モノ』ってあるじゃないですか」
まもなく、注文の品が運ばれてきた。
フカヒレ姿煮ラーメンは、醤油ベースのスープに細めの麺。
具材はネギとメンマとチンゲン菜だ。
その上に、麺が隠れるくらい大きなフカヒレが乗せられている。
さすがに値段分の価値はあるといったところか。
通常のフカヒレラーメンは、
控えめなサイズのフカヒレがトッピングされていた。
フカヒレチャーハンは、中華風のあんかけになっている。
「さてさて、遂に『ご対面』できましたよ」
スッ
「それでは、早速いただきます」
手を合わせてから箸を手に取り、『実食』に入る。
「スープは魚介系のダシがハッキリしてる感じですね。
ゼラチン質のフカヒレに良く染みてます」
「『珍味』と呼ばれるだけあって、やっぱり独特の食感がありますねぇ。
ゼリーっぽいんですけど、繊維の歯応えがあって」
「食感というと、こちらのチンゲン菜も見逃せません。
フカヒレとは反対にシャキシャキしてて、バランスが取れてる」
クスッ
簡単な『食レポ』を終え、軽く笑う。
「――――――なぁんて。
もし『取材』するとしたら、こんな感じになりますかねぇ」
珍しい物を前にすると、つい『リポート』を意識してしまう。
一種の職業病のようなものかもしれない。
ただ、こうして日頃から訓練を行い、常に感性を磨いておく事も、
パーソナリティーとしては大事なのだ。
72
:
朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2023/01/26(木) 00:05:59
>>71
「その場所のグルメを食べ歩いたりとか
グッズやお土産を購入したり、みたいな感じですかね。
たしかにそうなると道の駅も一つの観光地ですね。」
そう言ってうなずいた。
「わぁ!とても美味しそうです!
なかなか、いい匂いです。」
フカヒレの魅力の一つ、かぐわしい香りを
じっくりと味わってみる。食欲が湧く思いを感じた。
「ふむふむ…
実に素晴らしい食レボですね。
聞いてるだけでこう…食べたくなってきました!」
くるみの食レポをとても嬉しそうに褒め称える。
「それでは私も…いただきます。」
自分もなにか気の利いた言葉が言えるだろうか。
みたいなことを考えながらふかひれラーメンを箸で救い、
ゆっくりと食べ始めた。
「うーん、たしかにこれは…
不思議な歯ごたえですねー…
これはとても…」
そう言ってしばらくもぐもぐしていたが
「美味しいですねー!」
結局気の利いたことは言えなかったようだ。
73
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2023/01/26(木) 03:03:52
>>72
「あははははっ!」
笑美の素直な感想を聞いた瞬間、思わず笑みが零れた。
「その一言を言われちゃったら、もう『私の負け』ですね。
だって、それに勝る表現はないんですから」
「『美味しい物は美味しい』。これが一番ですよ」
スープの絡んだ麺を啜り、トッピングのメンマを口に放り込む。
「ただ、それを『ラジオ』で伝える為には、
あれこれ工夫を凝らさなきゃならないんですけど」
スゥッ
おもむろに、箸の先でフカヒレを摘み上げる。
「ラーメンという料理は、全体が調和している事が何よりも重要です。
一見するとフカヒレ以外は地味に思えますが、
それが主役を引き立てる構成になっている。
まるでメインボーカルとバックコーラスのように」
「要約すると――――『美味しい』って事ですねぇ」
笑美の言葉を肯定しつつ、大きなフカヒレの端っこを齧った。
74
:
朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2023/01/26(木) 22:29:32
>>73
「えー、そんなに笑わなくっても…
でも…色々と長く言おうとしてもまず思いつくのは…」
そう言ってふかひれラーメンを食べる。
「やっぱり美味しいの一言なんですよね…」
そう言ってたまにチャーハンにも口をつける。
「たしかにそうですねー…
フカヒレは当然美味しいです。
しかし麺もトッピングもスープも美味しいんですよ。
これが『調和』というんでしょうか…」
そう言ってまたチャーハンを食べる。
「これもフカヒレとお米のバランスがとてもいい…
のかもしれません。」
75
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2023/01/26(木) 23:17:00
>>74
「あ、ごめんなさい。
笑美さんを悪く言うつもりはなかったんですよ。
ホントに美味しそうに食べてるものだから」
「気持ちの籠もった表情や言葉には、
人を幸せにする力があると思うんです。
だから、何だか私も楽しくなっちゃったみたいで」
フフッ
気さくで明るいスマイルを見せ、それから窓の外を眺める。
「そんな風に誰かを応援して、背中を押してあげられたらいいなって。
私の声が、最初の一歩を踏み出す為の力になれたらって……。
パーソナリティーとしての私の目標というか方針というか……」
ハッ
箸を進めながら語っている途中で、ふと思い出した。
「そうそう――せっかく来たんだし、食べ切る前に撮っておかなきゃ!」
パシャッ
スマホを取り出し、目の前に鎮座する品をカメラに収めた。
続けて、『SNSアプリ』を開く。
『番組公式アカウント』とは別に、美作くるみの『個人アカウント』もある。
主に日記代わりに使っており、仕事の話も出るが、プライベートな話題も多い。
写真にコメントを添えて、そこに投稿されるようだ。
……………… ……………… ……………… ……………… ………………
「――――そろそろ『足湯』に行っちゃいます?」
しばらくしてラーメンを食べ終え、席を立つ用意を済ませる。
足湯は入浴施設の方にあるらしい。
寒さが厳しい今の時期には、うってつけのスポットだろう。
76
:
朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2023/01/26(木) 23:46:11
>>75
「いえ、くるみさんもきっと
私と食事をしてて楽しいんだと思います。
気になんてしてませんよ。」
「確かに、あの美味しいって言葉は…
なんというか心からの言葉ですね。
本心で言うとそれが一番なんですよ。」
といったところで、笑美もスマホを取り出した。
「あの真夏のクリスマスのときに大きな助けになりました。
きっとくるみさんは、それだけの力を持っていますよ。」
彼女がラジオパーソナリティとして素晴らしいものだと、笑美は感じていた。
「…せっかくだから涙音にも見せてあげようと思います。
このご飯。」
そう言って笑美は目の前のラーメンやチャーハンを撮影した。
やがて、笑美もご飯を食べ終えると。
「ごちそうさまです。
…そうですね。行っちゃいましょう。足湯。」
笑美はくるみについてくる形で足湯へと向かっていく。
77
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2023/01/27(金) 00:28:38
>>76
「そう思ってもらえたなら、私も『本望』ですよ。
私の声が、誰かの助けになれたのなら、それ以上の喜びはありません」
電波の私的利用は好ましくない。
それは確かだ。
しかし、悪い事ばかりではなく、『人助け』に繋げられた。
「それに、涙音さんや笑美さんとも、こうして関わりを持てましたから」
新たな人間関係。
それを築けた事も収穫の一つだ。
自分を取り巻く物事を前向きに考えれば、マイナスもプラスに変えられる。
……………… ……………… ………………
温泉施設の一角に小さな休憩所のような場所があり、
そこに足湯が設置されていた。
今は石造りの湯船に人はおらず、貸し切り状態だ。
靴と靴下を脱ぎ、ジーンズの裾を捲り上げて、湯船の縁に腰を下ろす。
チャポン
「あぁ………………」
「――――い〜い湯加減ですねぇ〜…………」
適度な温度に保たれた湯の中に足を浸けると、
じわじわと全身に熱が伝わっていく。
それに伴い、自然と身体から力が抜けていった。
普段の入浴時に近いリラックスした表情で、
ぼんやりと窓の外に広がる海を眺める。
78
:
朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2023/01/27(金) 21:26:31
>>77
「きっともっと人気になります。あなたのラジオは。
…せっかくだから私も…もっといっぱい聴いてみますね。そのラジオ。」
そう言って微笑みかける。
「まさか親子で知り合いになるなんて思ってませんでした。
家族で知り合いになったりするのも…悪くないかもしれないですね。」
少し楽しそうに答えた。
そのうち朱鷺宮一家と仲良くすることになるんだろうか…
…やがて足湯に入ることになった。
「ふー…これは心がほぐれますねー…」
足を湯船の中に浸からせると、一気に気持ちがリラックスする。
普段から割と歩いている笑美にとってはほぐれるような気分である。
「のんびり出来たら、足湯ばかりでなく
全身浸かれるお風呂にも行ってみたいですねー。」
足湯でもゆっくり出来るこのお湯なら
温泉に入れたらさぞ気持ちいいのだろう。そう笑美は考えた。
79
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2023/01/27(金) 21:59:27
>>78
目の前には凍える冬の海。
足元には温かな温泉。
『頭寒足熱』というか、なんとも贅沢な気分に浸れる。
夏になれば、海にも大勢の観光客が集まりそうだが、
この季節では流石に誰もいない。
誰もいない海を眺められるというのも、それはそれでオツなものだ。
「ええ。そうなれるように、これからも頑張りますよ。
何よりも『リスナー』の期待には応えたいですから」
「ラジオは音だけで伝えるメディアなので、『ながら聴き』できるのがメリットの一つです。
家事をしながら……なんて聴き方もオススメですよ」
フフッ
「なんだか宣伝みたいになっちゃいましたね」
番組に興味を持ってくれる人が増えるのは、素直に嬉しい。
美作くるみにとって、『Electric Canary Garden』は掛け替えのないもの。
大切な『今の自分の居場所』なのだから。
「ええと――忘れない内に、と……」
パシャッ
先程と同じように、スマホを構えて写真を撮る。
人のいない今が、絶好の撮影チャンスだ。
SNSには『足湯の写真』が投稿される事になるだろう。
「そういえば……さっきの続きなんですけど。
『アリーナ』でパフォーマンスをやろうとしてるって話の」
スマホから顔を上げ、笑美に向き直る。
「『門倉』っていう人でして。
時間がある時に、私も『手伝い』みたいな事をさせてもらってます」
血行が良くなったせいか、体温の上昇を感じ、
ずっと被っていた帽子を取った。
浅めのフォルムが特徴の『ジェットキャップ』。
アメリカで、バイク便のメッセンジャーが着用していた事から、
そう呼ばれるようになったらしい。
素早く移動する様子から『ジェット』を連想したそうだ。
ラジオにも共通点があると言えるだろう。
電波に乗せられた情報は、速やかに拡散し、広く伝播していく。
そういう意味では、美作くるみも一種のメッセンジャーなのだ。
「星見駅北口から、しばらく歩いた所にある『門倉不動産』。
そこが拠点になってますから」
やや分かりにくい位置にあるが、行こうと思えば辿り着けない程ではない。
「もし何かあれば、遠慮なくどうぞ。
といっても、多分そんな用事はないと思いますけどね」
日々の疲れを解すように、湯船の中で軽く足を揺らす。
「じゃあ、温泉の方にも行ってみましょうか。
せっかく来たんですし、
こうなったら徹底的に満喫しちゃいましょう!」
「お風呂上がりに『ふかひれソフトクリーム』!
そんな感じのコースでどうでしょう?」
『入浴後のアイス』――――まさしく定番の組み合わせだ。
80
:
朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2023/01/27(金) 22:56:41
>>79
「ええ、ぜひともがんばってください。
私も、家事の最中に聴いて、日々の楽しみとさせていただきます。」
そう言って頭を下げた。
「いえいえ、宣伝でも大丈夫です。
私はもっといっぱい聞いてもいいくらいです。
…なんというか、あなたの言葉から、自分の仕事を愛してるんだと感じます。」
彼女の言葉がとても楽しそうだ。
そう思えて笑美の顔も自然とほころんでいる。
「それじゃあ私も…」
笑美もくるみにつられるようにスマホで写真を撮影した。
自分の足元、足湯に浸かっている部分だ。
「門倉不動産…
名前は聞いたことがありますね。
色んなところでアリーナとのつながりがあるんですねー…」
アリーナに割りと暗いイメージがあっただけに、意外に思えてくる。
「まぁ、私はパフォーマンス的なものは知りませんけど…
一応なにかあった時は相談しに来ますね。」
アリーナ周りで相談することなどがあったら大変…とは笑美は思っているが。
「お、温泉に入っちゃいますか?
まぁ、せっかくですから…良いですよね。」
結構満喫することになりそうだと笑美は思えてきた。
「せっかくだからフカヒレメニューも満喫しちゃいましょう!こうなったら!」
81
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2023/01/27(金) 23:26:19
>>80
「私、この仕事は『天職』だと思ってるんです。
だから、末永く続けていきたいですね」
かつてアイドルだった頃は、『応援される側』だった。
しかし、今は『応援する方』に回っている。
ただ、アイドルとしてデビューするきっかけも、元々はラジオだった。
それまで人前に出るのが苦手だった自分が、
パーソナリティーの言葉に背中を押してもらい、
若くして大きなステージに立つ事が出来た。
あの時に勇気を分けてくれたラジオの役割を、
今は自分が務めていると思うからこそ、
この仕事に心から『情熱』を持って取り組めるのだ。
「名残惜しいですけど、ぼちぼち向かいましょうか?」
温泉に入る為には、足湯から離れなければならない。
コタツから出られなくなる状態と似ている。
だが、温泉が待っているのなら話は別だ。
「道の駅の温泉って、まだ入った事ないんですよ。
どんな感じなのか楽しみです」
……………… ……………… ……………… ……………… ………………
大浴場に足を踏み入れると、本格的な檜風呂に出迎えられた。
壁の説明書きを読むと、代謝の巡りを良くし、
肌に潤いを与える効果があるそうだ。
肉体疲労や筋肉痛の回復にも適している万能湯らしい。
「わ、また『貸し切り』じゃないですか!
今日は『ラッキー』ですねぇ」
タイミング良く客が捌けた直後だった為に、誰も入っていない。
『運に恵まれている』。
もしかすると『笑美のお陰』なのだろうか。
「ふぅ〜…………」
チャポン
「…………はぁ〜」
全身を湯に浸した瞬間、心地良さに溜息が漏れた。
身体に蓄積していた不純物が、全て溶け出していくように思える。
この感覚は何物にも代えがたい。
「……こんなにリラックスしたの、久し振りかもぉ……」
すっかり緩んだ表情で、しばらくの間そんな風に寛いでいた。
「それにしても…………」
チラリ
一緒に入浴している笑美に視線を向ける。
やはり『涙音の母親』には見えない。
温泉がもたらす美肌効果よりも、遥かに驚異的だった。
82
:
朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2023/01/27(金) 23:55:37
>>81
「いいですねー。
自分が一番楽しめる仕事こそ天職です。
このまま日本一のパーソナリティを目指しましょう!」
そう言ってガッツポーズをする笑美。
なんというか若々しい感じがする。
「確かに足湯は気持ちいいですけど…
温泉が待ってますし、この辺にしましょうかー。」
ゆっくり足湯から足を離していく。
「ここのお風呂はどんな感じなんでしょうねー。」
そう言ってお風呂に向かっていく。
入ってみるとその温泉には誰もいない。
つまり貸し切りだ。
「いいですね〜。
とてものびのび入れますよ。
このお風呂は、どんなお風呂なんでしょうねー。」
肉体疲労の回復効果がある、という温泉。
とても楽しみそうにお風呂に入る準備をした。
…色々準備したあとでようやくお風呂に入る。
「あぁ〜、これはとても良いお風呂ですねー。
足湯もいいですけど、これは全身リラックス出来ますー。」
どこか笑美の喋り方も間延びし始める。
体が溶けてしまうようなきがするくらいゆっくりと疲れが取れていく感じがする。
「ふー…ん?」
ちらりとするくるみの視線がやや気になった。
「どうかしましたか?」
不思議そうな顔で見つめてくる。
笑美はオフロに入っている…のを差し引いてもずいぶんと綺麗な体をしている。
ハリがあるように思えるくらいだ。涙音と並んでいたら姉妹にしか見えなかったかもしれない。
ゆったりした服で目立たなかったが、スタイルもかなりいいようだ。
83
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2023/01/28(土) 00:36:47
>>82
「なんていうか…………『スゴイ』なぁと…………」
食事をした時の流暢な語り口とは対照的に、
ゆっくりと紡ぎ出された言葉は、随分と『率直』だった。
パーソナリティーにはあるまじき事だが、
上手い言い方が思い浮かばず、つい貧相な表現になってしまったのだ。
それほど驚かされたという事だろう。
道中の車内で、『若さの秘訣』を訪ねたものの、
『笑美の若々しさ』は自分の予想を超えていた。
これを言い表すのは『スゴイ』と言う他ない。
「私も『自信』はある方なんですけどぉ…………」
美作くるみも、スタイルの維持には気を遣っている。
シェイプアップされた身体は適度に引き締まり、
それでいて起伏に富んだ理想的なシルエット。
決して虚勢ではなく、『魅力』には事欠かない自負があった。
しかし、それは『若いから』という要素もある。
年齢を重ねれば、相応のケアが必要になってくるのだ。
「こう…………『別次元』っていうかぁ…………」
笑美の実年齢は、おそらく自分より一回りは上だろう。
それにも関わらず、この『ハリ』は尋常ではない。
『エステ』だとか『エクササイズ』だとか、
そんなレベルではない『スゴさ』を、
文字通り『肌』で思い知った気分だった。
84
:
朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2023/01/28(土) 17:34:13
>>83
「あらあら、そうですか?
私ってすごいんですねー、なーんて。」
どこか嬉しそうな顔をしている。
くるみと並んでも、年齢差がさほどあるようには見えないくらいだ。
「そうですねー、自信をもってると
人間、いつまでも若々しくなれるんですよ?」
そう言って微笑んだ。
やや冗談めいているのだが、彼女のスタイルを見ると
なんだか真実めいて聞こえるかもしれない。
「それに家族がいると、とても素敵な気分になれるんですよ。
家庭が持てると、大変ですけど楽しいですよー。」
そう言ってニコニコしている笑美。
家族も若さの秘訣なんだろうか。
85
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2023/01/28(土) 18:17:45
>>84
無意識の内に、『自分の身体』と『笑美の身体』を見比べてしまう。
両者の間には『年齢による差』が、ほとんど感じられない。
おそらく彼女には、『アンチエイジング』など不要なのだろう。
「自信…………」
「そう…………ですよねぇ…………」
やはり不思議で仕方がない。
ひょっとすると『遺伝子』とか、そういう問題なのだろうか?
最早それくらいしか思い当たらないのだ。
「えっと、何人家族でいらっしゃるんです?」
ようやく気を取り直して聞き返す。
『若さの秘訣』――個人的にも大いに関心がある話題だ。
ここは深堀していかねばならないだろう。
「私の場合は、それよりも先に『恋人』を見つけなきゃいけませんけど」
今まで何人かと付き合ってきたが、
『本気の恋愛』というのは、まだ経験した事がなかった。
いつも『駆け引き』を楽しむ程度に落ち着いている。
自分が『仕事優先』になってしまいがちなせいもあるかもしれない。
86
:
朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2023/01/28(土) 18:54:11
>>85
「正直言うと、自分でも若くあろうとは思ってますが…
特別なことをしてるかと言われるとわからないんですよね。」
アドバイスができそうにない。という感じのようだ。
「ポジティブに生きようみたいなことは常に考えてますけどねー。」
そう言って少し上を向く。
なにか特別なことはない。と言うのは確からしい。
「家族ですか?
えっと、うちの人も含めて…
涙音と…ひとつ下の妹の由楽…で、4人ね。」
そう言って指で「4」と示した。
姉と妹で子供が二人いるらしい。
「私は応援しますよ!
恋人が見つかるといいですね。」
と、どこか楽しそうに語る。
そういうのに興味が無いわけではなさそうだ。
87
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2023/01/28(土) 19:32:19
>>86
笑美の言葉を聞き、示された指の本数を見て、軽く頷いた。
「あははは…………なるべく早めに見つかればいいんですけど。
今のままだと『仕事が恋人』になりそうなので」
「でも、いざという時の為に、自分を磨いておかないと。
いつ『いい人』が現れるか分かりませんからね」
――――チャプ…………
湯に浸かった素肌を、指先で軽く撫でる。
「この温泉も、『肌に潤いを与える効果』があるみたいですよ。
しっかり入っていきましょう!」
実際は、そこまで劇的な変化があるとは思っていない。
しかし、こういうのは気の持ちようだ。
前向きに捉えていた方が、人生は楽しい物になる。
「もし良かったら、『出会いのきっかけ』とか教えてもらってもいいですか?
『恋愛の先輩』のお話は、私も興味ありますから」
フフッ
「『今後の参考』の為にも、是非お聞きしたいところですねぇ」
『若さの秘訣』については、遂に分からなかった。
しかし、『恋愛』に関しては、まだ聞ける事が残っている。
それは『未来の自分』にとって、貴重なアドバイスになるかもしれない。
88
:
朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2023/01/28(土) 20:22:31
>>87
「ふむふむ、若いうちは思いっきりやりたいことやればいいんですよー。
そこでいい人が見つかるってこともありますからね。」
笑美はそう言って笑いかけた。
彼女も彼女でそこまで老けている年齢ではないのだが…
「のぼせない程度に入るつもりですよー。
私もちょっと、お肌が気になりますからねー。」
そう言って自分の頬をなぞる。
心配なさそうに見えるが…年頃の悩みということだろうか。
「えー?出会いのきっかけですか?
ちょっと恥ずかしいですけど…フヒヒ。」
お風呂のせいではなさそうだが、顔を赤くしているようだ。
「そうですねー。
割と普通…だと思いますよ?」
その表情はどこか恥ずかしそうだ。
「実を言いますとね〜…
うちの人との出会いは学生の頃なんです。」
「それで、あの頃の私は…
実はその…かなりの問題児というか…ワルというか…
とにかく危ない子だったんです。」
そう言って髪の毛を見せる。
「髪の毛を金髪にしちゃったりしてたんですよー。
他にも学校では不良と言えるぐらいのことを色々と…」
ふぅ、とため息を付いた。今の彼女からはとても信じられない過去だろう。
89
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2023/01/28(土) 20:49:08
>>88
「えぇ〜!?ホントですかぁ〜!?」
全く予想していなかった内容に、思わず目を見開く。
温厚な雰囲気の笑美に、そんな過去があったとは。
にわかには信じ難い話だ。
「でも――――人には色々ありますからねぇ」
しかし、受け入れる事にした。
『意外な経歴』という意味では、自分自身も似たようなものだ。
もっとも、笑美の事情とは、だいぶ毛色は違っているが。
「学生時代からのお知り合いなんですか。
それはそれは…………なんともドラマチックな馴れ初めですね」
「そういうのって、何となく憧れちゃいます」
その頃の美作くるみは『アイドル全盛期』。
スケジュールは多忙を極め、学生生活を楽しむ暇もなかった。
出席日数が危ぶまれる程だったのだ。
だから、『青春らしい青春』には、どこか惹かれるものがある。
もちろん、アイドルとしての活動も、自分にとっては大切な宝物だ。
「それで、どういった経緯でご結婚を?」
不良少女が更生し、今に至っている。
そこには、どんなドラマが秘められているのだろう。
頭の中で想像を膨らませながら、話の続きを促す。
90
:
朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2023/01/28(土) 21:28:18
>>89
「ええ、あの頃は…
学校の窓ガラスをぶっ壊したり
邪魔な他の不良も蹴り飛ばしたりって…
まぁ、今から見ると随分と悪いことをしてましたねー…」
あの時の家庭事情は複雑だったこともあって
笑美は半ば自暴自棄のように不良行為を重ねていたのであった。
「それで…学校をサボってばっかりだった私は
補修を受けないとって話になって…
その時に知らせに来た生徒会長が…」
そう言ってちょっと顔を赤くした。
「今の夫です…」
そう言って恥ずかしがった。
「あの時は、私も荒れてましたからねー…
自分を倒せないやつの言うことは聴けないとか言って追い返しちゃって…」
「で、その後しばらくは来なくなったんだけど…小さいお友達とも出会って
ちょっと落ち着いた頃に…」
そう言ってまた顔を赤くする。
「あの人ったら、死にものぐるいでトレーニングして
ヒョロヒョロだった体をメッチャクチャ鍛えてきたのよ。
それで『さあ勝負だ!』って言ってきたのよ!
…意地を張るのも馬鹿らしくなって、その後はちゃんと補修のための勉強を
一緒に受けることにしたわ。」
そう言って笑った。
「今思えばあの頃からだったかなー…
段々『校正』していったのは。」
91
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2023/01/28(土) 22:00:52
>>90
実際に聞かされた話は、
頭の中で描いていた想像よりも、更にとんでもない内容だった。
「『愛の力は偉大』ですねぇ。
言ってみれば、笑美さんの為に強くなってくれた訳ですから」
過去の笑美に負けず劣らず、生徒会長の行動力も凄い。
これが『本気の恋』というものなのだろうか。
ここまでの話は珍しいだろうが、根底にある想いは、自分にも理解できた。
「そこまでしてくれたら、そりゃあ好きになっちゃいますよね?」
クスッ
照れ顔の笑美に、悪戯っぽい笑みを向ける。
「とっても『参考』になりました。
滅多に聞けないお話が聞けて、何だか得した気分ですよ」
そうこうしている間に、
気付けば結構な『長風呂』になってしまっていたようだ。
「のぼせない内に、そろそろ上がりますか。
『ソフトクリーム』も待ってますし」
檜の湯船から上がり、ほのかに上気した裸身を眺める。
心なしか、肌の艶が増したように感じられた。
『温泉の効能』――――なのかもしれない。
92
:
朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2023/01/28(土) 22:48:27
>>91
「ええ、そうですねー…
あの時のあの人はその…
ほんとに真剣に向き合ってくれた人だったんです。」
そう言って微笑んだ。
「そうですね。結局そのまま好きになっちゃったんです。
まぁ後は健全なお付き合いをちゃんとして結婚しましたよ。」
きっと彼女は、その夫のおかげで今のようになれたのかもしれない。
「いえいえ、参考になったのであればとても嬉しいです。
ちょっと恋愛ドラマみたいで恥ずかしいですけどね。」
やや顔が赤くなっているのは恥ずかしいからか、或いはのぼせそうだからだろうか…
「はい。そろそろ上がりましょう。
お風呂の後のアイスは最高ですし、ね。」
ゆっくり湯船から上がり、彼女にも視線を向けた。
「温泉の効果は結構あるかもしれませんねー。」
93
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2023/01/28(土) 23:17:58
>>92
「フフフ――――温泉に入ったお陰で、
笑美さんが今より若返っちゃったら大変ですね」
しっとりと濡れた肌をタオルで拭き取り、ヘアドライヤーで髪を乾かす。
当然ながら、今は『すっぴん』の状態。
諸々の身支度を入念に整えてから、笑美と共に売店へ足を運ぶ。
「――――『ふかひれソフトクリーム』を二つ下さい」
カウンターで注文を出すと、まもなく目当ての品と対面できた。
蜂蜜シロップに漬け込んだフカヒレが、
滑らかなミルクソフトクリームにトッピングされている。
名前からは『イロモノ』の印象を受けるが、
実物を前にすると、わりかし普通に見えるものだ。
「ん…………」
「『甘じょっぱい』感じなんですねぇ。
てっきりオマケくらいかと思ってたんですけど、
意外と『しっかりしたフカヒレっぽさ』もあって、
それが丁度いいアクセントになってる」
パシャッ
手にした『ふかひれソフト』を、スマホのカメラで撮影する。
「ソフトクリーム自体も濃厚で美味しいですね。
この組み合わせ、なかなか好みの味かもしれません」
すっかり『オフ』を満喫してしまった。
しかし、一つだけ不安がある。
見も心もリラックスしたせいで、
『帰りの運転』に支障を来さないかという懸念だ。
「あの、笑美さん――『免許』持ってます?」
「私、もしかしたら途中で眠くなっちゃうかも……。
その時には変わってもらいたいんですけど、
大丈夫そうでしょうか?」
一瞬、『不良時代の笑美』が脳裏を掠める。
しかし、あくまでも過去の話だと思い直した。
ただ、マニュアルミッションを採用した大型のオフロード車なので、
その方面の心配はあるが。
94
:
朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2023/01/29(日) 00:04:28
>>93
「いっその事、更に若返ってみたいですねー。」
笑美もゆっくりとタオルで体を拭き、ゆっくりとドライヤーを掛けた。
「風呂上がりのくるみさんも結構若々しいですよー。」
身支度しながらも軽く返事を返す。
売店に足を運び
やがて注文を受けたフカヒレソフトクリームを受け取る。
「どうもありがとうございます。
いただきますね。」
見たところ普通のソフトクリームだが…
ソフトクリームをくるみと一緒に食べてみる。
「なるほどぉ…フカヒレの感触を確かに感じますねぇ。
味わいは塩ソフトのようですが…フカヒレの風味もなかなか奥深いです。」
意外なほど美味しい味のするソフトクリームである。
なかなか楽しめているようだ。
「えーっと、免許ですかー?」
スマホでソフトクリームを撮影しながら笑美は答える。
「一応免許は持ってますよー。
運転するのは、うちの人が多いからあまりやらないんですけどねー。
一応運転はできますけど。」
そう言って微笑む。
95
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2023/01/29(日) 00:23:20
>>94
風呂上がりの今の自分より、笑美の方が若く見えるような気さえする。
どれだけ科学が進歩しても、この謎だけは解明されないだろう。
心の底から、そう思えた。
「それじゃ、お言葉に甘えさせてもらいますね。
練習がてら、ちょっと運転してみません?
私が隣で見て、分からない事は教えますから」
「――――ごちそう様でした」
やがてソフトクリームを食べ終えると、駐車場に向かって歩いていく。
車高の高いランドクルーザーが、運転手を待つように佇んでいた。
その力強く精悍なフォルムは、
『トループス・アンダー・ファイア』にも似ているかもしれない。
――――バタン
ロックを解除し、ドアを開けて助手席に乗り込む。
笑美とは反対に、こちら側に乗るのは久し振りだ。
少しばかり緊張する。
「『よろしくお願いします』」
チャリッ
何となく姿勢を正し、笑美に『鍵』を差し出した。
96
:
朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2023/01/29(日) 00:38:20
>>95
「ええ、だいじょうぶですけど…
他の人の車なので、安全運転させてほしいですね。」
そう言ってから、しばらくソフトクリームを食べる
「こちらもごちそうさまです。
それでは…」
道の駅から外に出て、載せてもらっていたランドクルーザーに向かう。
「さてさて…
ちゃんと運転できるかなっと…
この乗り物も結構パワーがありそうですね。」
そう言ってちょうど運転席の方に座る。
「はい、では帰り道をご案内します。」
鍵を受け取った笑美はエンジンをかける。
「ふーむ、それでは行きますねぇー。」
ギューンとエンジンのかかる音が聞こえる。
「よし、と!」
アクセルをゆっくり踏み込んで駐車場から出始める。
「ふーむ、同じ車でも
ちょっと運転の感覚が違いますねぇ。」
そういいつつも割りと運転ができているようだ。
このまま進めば問題なく帰り道も行けそうだろう。
97
:
美作くるみ『プラン9・チャンネル7』
:2023/01/29(日) 01:11:46
>>96
「なんといっても、堅牢性と悪路走破性では、世界一の車種なんです。
『何があっても壊れず、壊れたとしても走れる車』が、
ランドクルーザーの開発コンセプトですから。
紛争地帯でも活躍してるくらいなんですよ」
「職業柄、私も色んな場所に行きますからね。
どこでも走れる車は、心強くて頼りになります」
「ただ、パワーがある代わりに、
『燃費が悪い』のが玉にキズなんですけどねぇ」
自身の車について語りつつ、エンジンを始動させた笑美を見守る。
「笑美さんも結構運転上手いじゃないですか。
これだったら、私が口出ししなくても良さそうですね」
しばらく観察していたが、特に危なげなく走っている。
その様子を確認して安心した。
どうやら、帰りは笑美に任せても問題なさそうだ。
「笑美さんが一緒に来てくれたお陰で、
今日は素敵な休日が過ごせましたよ」
「ありがとうございました」
後方に見える『道の駅』が、次第に遠ざかっていく。
ランドクルーザーが向かう先は『星見町』。
『二人の休日』は、こうして幕を閉じるのだった。
98
:
朱鷺宮笑美『トループス・アンダー・ファイア』
:2023/01/29(日) 01:25:19
>>97
「これは、とても素敵な車ですねぇ。
また乗せていただければ幸いです。」
「…私こそ素敵な一日に感謝します。
またいつか。行きましょう。」
そう言ってほほえみ、町へと去っていくのだった。
99
:
りん『フューネラル・リース』
:2023/03/04(土) 11:24:29
「春よ来い♪」
ぼちぼち暖かくなってきた3月の初め
鈴蘭柄のワンピースを着た10歳程の少女が
街道を特に目的も無くぶらりと散歩をする
トレードマークの頭の鈴蘭は、麦わら帽子で隠れている
100
:
宗像征爾『アヴィーチー』
:2023/03/04(土) 12:43:25
>>99
曲がり角の向こうから、カーキ色の作業服を着た男が姿を現す。
幸い、すぐに立ち止まった為に、ぶつかる事は避けられた。
少女を見下ろし、一瞬『洋服の柄』に目を留める。
「――――悪かった」
軽く頭を下げ、短い謝罪を告げると、再び歩き出す。
パサッ
その直後、何か小さな物が地面に落ちた。
『花飾り』が付いた『お守り』のようだ。
持ち主は気付いていないらしく、そのまま立ち去ろうとしている。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板