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【場】『 大通り ―星見街道― 』 その3

792乙街 澄『プロリフィック』:2025/04/24(木) 22:43:51
>>791

目を白黒させながらも、女のペンは止まらない。

      カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

「えっ、あっ、気にすると言いますか……あっ…………」

隣に座る少女に対して警戒と困惑の表情を向けるとともに、
2体の『妖精』が立ち塞がるかのように少女との間に飛び入った。
まるで武器のように、両手に『羽ペン』を握りしめている。
どうやら、『妖精』はこの女の『スタンド』であるようだ。

「と、隣に座るのは……構いませんが」

そして、女が持っている手帳を覗き込むと……
米粒に写経をするかのような細かな文字がびっしりと並んでいる。
一瞥でそのすべてを読むのは到底不可能であったが、
書き込まれたばかりに近い部分はこのような文章だった。

『女の子に見られていた。鼻歌を歌っている。身長は160
 センチくらい。10代半ば。金髪。青いサングラスをかけ
 ている。スカーフを頭に巻いている。フリル付きの白いブ
 ラウス。青いスカート。缶バッジ。カラフルなネイル。ト
 ランプ柄のタイツ。ストラップシューズ。近付いてきた。
 「あっ、今のは気にしなくていいよって意        』

       バッ!

見られていることに気付いたらしく、女は手帳を胸に抱え込む。
それでも右手は手帳と胸の間に挟まり、書き続けているのが分かる。
もちろん、女からもページは見えていないはずだ。

「……この手帳が…………何か?」


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