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【場】『 大通り ―星見街道― 』 その3
778
:
百目鬼小百合『ライトパス』
:2025/02/24(月) 22:15:22
>>777
最初に見た時から思っていたが、目の前の若い女には『既視感』に近いものを覚える。
「アンタの姿を見てると『知り合い』を思い出すよ。
寒空の下で逞しく生きてる『根無し草』さ。
案外どこかでバッタリ出くわすかもしれないねえ」
ここ最近、どうも『こういった人種』に縁があるのかもしれない。
そんなことを考えながら、向かいに座る女を観察していた。
相手が『酒を呑んだこと』を確認した後で、自らも酒器を口元に運ぶ。
「ところで、アタシは『タダで呑ませる』なんて言ってないよ」
適温に温められた酒が、外気で冷えた身体に染み渡り、一息つく。
「『勘定』はアタシが持つ。
その代わり、さっきの店について知ってることを話してもらう。
さっきアンタが道端でブチまけてた『悪行』を詳しく説明してくれりゃあいい」
ここに連れてきたのは『情報を聞き出すため』だ。
そして、既に『酒を呑んだ』。
その『見返り』を要求する。
「まぁ、ちょっとした『酒の肴』だと思えばいいさ。
アンタが『食うもの』に困ってるなら、『知り合いの店』を紹介してもいい。
『食料品』を『付け値』で買える店さ」
スッ
親指と人差し指で塩を摘み、天麩羅に振り掛けながら、さらに言葉を続ける。
「そこでは『1円』から売ってくれる。
『品質』は『値段』に比例するから、その場合の味は最低だろうけど、
『工業用アルコール』やら『雑巾臭いビール』が平気ならイケるんじゃないかい?」
サクッ
「『安全性』だけは保障されてるから、不味くても死にゃあしないよ」
今が旬の『ふきのとうの天麩羅』を齧ると、歯触りの良い衣が軽い音を立てた。
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