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【個】『観覧席』【ミ】

1名無しは星を見ていたい:2021/04/30(金) 19:56:44

     ┌───────────────────
     │・『アリーナ』の観戦
     │・『イベント』の見物
     │その他、あらゆる『観客』を歓迎します。
     └───────────────────

★当スレッドの使い方について★
・GMを問わない『共用スレ』になります。
・メインとなるミッションやイベントの『応援』や『観戦』を行うスレッドです。
・メインミッションのGMが許可した時のみ、使用できます。

204東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/05/04(火) 23:17:34
>>200

「まぁそうじゃな。所詮個人の作り出すモンじゃけぇ、出せる力にゃあ限界がある」
「あくまで『再現』じゃあ。あんたの説明してくれた神話の通り、
 『銀貨』で物を殺して自分の手元で『復活』、そしてその後は強力に使えるっちゅうわけじゃな」

搦手を得意としない、自分の『ザイオン・トレイン』と似たようなタイプか。
いや、氷山の能力が道具を発現することのみだとするならば、あの場においては
搦手を用意できたとしても、それも意味を成さないだろう。

「そっちか。『キューコ』、あいつと闘ったんか?」

後退する氷山。賢明な判断だ。正面から撃ち合えば不利は明白。
そして明智の言動からして、『銀貨』は人体には通用しないようだ。
もし明智の武器のストックをゼロにできたなら、道具を使わずに接近戦をすることで有利には立てるのかもしれないが。
しかし、そんな方法があるならば、だ。再生した武器を、自分以上のスペックを持つ相手から壊せるか。

205『最悪の相性』:2021/05/05(水) 21:11:28
>>201(ジョン)
>「、、、、、、、この試合のマッチメイクは誰が?」
>「少なくとも、その『誰か』は、こういう展開になることをわかっていたはずだよな?」

     「さあ、そこまでは解らないが……。
      もしも、『マッチメイカー』が全てを知っているのなら、
      ――――この試合に、何かを望んでいるはずだ……」

『ピエール』も観戦者の一人に過ぎず、この試合の仔細は解らない。
だが、この試合の行く末にある何かを期待し、じっと試合を眺めている。

>>202(セララ)
>     「……ちょっとー! そんなのはズルいですよー!
>      ユキトさんユキトさん、そーゆーのありえるのー!?」

    「ま、待て待て! あくまでも『可能性』の話だ。
     今回の試合は、あそこで『解説』をしている、
     『タダヒト』さんがマッチングしたと聞いている」

詰め寄る『セララ』を『山本』は慌てていなしていく。

    「見たところ、現在は『氷山』選手に『不利』な試合だが、
     あくまでも『明智』のタネが割れていないからに過ぎない」

    「『氷山』選手の『エド・サンズ』は、シンプル故に突きどころがない。
     試合が進んでいけば、『逆転』は必ず起こるはずだ――――」

>>204(東雲)
>「そっちか。『キューコ』、あいつと闘ったんか?」

    「違う」

『キューコ』は表情を一つも変えず、『東雲』の言葉を否定する。
――――『試合』を見ていないにも関わらず、『明智』の能力を知り、
『東雲』の顔と名前も(読み方は違うが)覚えている。
あまりにも『不可解』な物言いだ。

>ALL

    タッ!
           バシィ!

『氷山』は『陣傘』を避ける為に飛び退いた。
だが、『明智』の投擲した『陣傘』は『エド・サンズ』の右耳を裂いた。
『明智』は接近せず、そのまま足を踏み込んだ。

          ブシュゥゥゥゥ!!!!

    ≪こ、これは―――――≫

          ≪す、スモークだぁぁぁぁ〜〜〜〜〜!!!≫

動揺する『セカイ』の電子音が響き渡る。
尋常ではない『煙幕』が『明智』の足元から噴き出し、瞬く間に二人を包み込む。
その一方、『煙』が噴き出る直前、『氷山』が『何か』を投擲したのが見えている。

206東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/05/05(水) 21:27:59
>>205

「…ほぉん。まぁええわ」

となると、こいつがウソを付いていない限りはそれが『能力』ということか?
もっとも『キューコ』がスタンド使いならば、という前提の話だが。
だがまぁ、これ以上追求する話でもない。この場の主役は、『明智』と『氷山』だ。
二人の動向に注目しよう。

「チッ、場慣れしとるのォ。『相性差』があるにも関わらず、仕掛けまで使いよる」

足元から出てきたのなら『明智』の仕業だろう。『氷山』も応戦したようだが、
果たしてそれは煙幕の中でも有効なのか?そして何より、この状況で『明智』は何故視界を塞いだのか。
あまり良い予感はしない。

207ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/05/05(水) 21:40:47
>>205
>もしも、『マッチメイカー』が全てを知っているのなら、
>――――この試合に、何かを望んでいるはずだ……

「それか、あいつ(明智)に金を握らせられたってだけかもな」

一応指摘するが、自分でもそれほど信じているわけではない。

>≪す、スモークだぁぁぁぁ〜〜〜〜〜!!!≫

「目くらまし?狙いはなんだ?」
現状は明智の圧倒的有利に見える。
あえて状況をかき回す必要があるとも思えないが、、、、、。

208円谷 世良楽『リトル・スウィング』:2021/05/05(水) 22:08:30
>>205

「あっ、なーんだ! 『そうかも』ってだけですかー!
 あはーっ、よかったよかった!
 あたしってば早とちりしちゃいましたー」

     「ユキトさんごめんネ。
      ポップコーン食べますー?」

素直に聞き入れて、
ポップコーンを少し勧めつつ、
試合に視線を戻す。

「わーっ!わー! 痛そー!
 明智君つよーい、ずっと押してますもーん!
 でもでも、たしかに氷山ちゃんすっごい不利なのに、
 まだおっきい怪我とかしてないですもんねー!」

「逆転あるよー! 氷山ちゃんファイトファイト――」

と、また声援を送るが……

 「――ってなになに、なんですかー!?
   えーうそー! スモークの機械壊れちゃったー!?」

         ガタ

突然の白煙に視界を塞がれ、
立ち上がって上から煙中を見ようとする。無論無駄だが。

209『最悪の相性』:2021/05/06(木) 22:35:07
>>206(東雲)
>「…ほぉん。まぁええわ」

『キューコ』への疑念は脇に置き、『東雲』は観戦に意識を向ける。
『スモーク』への攻撃は『一度』は目撃し、『一度』は体感している。
その時よりも『噴出』の勢いが強い。――――『スタンド』の影響下にあるのは明白だ。

>「チッ、場慣れしとるのォ。『相性差』があるにも関わらず、仕掛けまで使いよる」

     「『明智』が攻めに回っている。
      臆さぬ姿勢が、そのまま強さになってるから」

>>207(ジョン)
>「目くらまし?狙いはなんだ?」

     「視界を塞ぐのは有効だが、
      ――――あの状況じゃあ『イーブン』だ!」

     「完全に『明智』が有利な試合運びだったぞ!
      わざわざ、あんな大層な仕掛けをするか!?」

『ジョン』が疑問を抱くのと同様、『ピエール』も両目を見開いている。

>>208(セララ)
>     「ユキトさんごめんネ。
>      ポップコーン食べますー?」

    「じゃあ、折角だから頂こう」

『山本』は細い指先でポップコーンを摘まむと、口に放り込んでいく。
『氷山』に声援を送る『セララ』だが、試合が『白煙』に包まれると、
慌てて立ち上がって『煙幕』を覗き込もうとする。

    「値が張る機械だから、丁寧に扱って欲しいんだが――――」

『山本』は諦めたように口にする辺り、この戦術は珍しくないようだ。
勿論、『セララ』が立ち上がっても『煙幕』の中は覗けなかった。

>ALL

    ≪このスモークッ!  全く『両選手』が見えませんッ!≫

    ≪で、出来れば『実況』のやりがいがないので、
      こーいうのはヤメて欲しいところなのですが……≫

    「クッソ、またこの手口かよ!」

    「俺達は殴り合いのしのぎ合いが見たくて席取ってるんだよ!」

    「『Vtuber』なら、この状況もべしゃりで盛り上げろっつーの!」

    ブシュゥゥゥゥ―――――

困惑する『セカイ』にヤジを飛ばす観客達。
『タダヒト』は黙したまま、広がる白煙に視線を送っている。

     「やってくれたな……。
      何か混ぜてやがる……お前の『カプセル』か」

『東雲』、『ジョン』、『セララ』の脳内に『声』が響いて来る。
これは『スタンド会話』だ。位置の特定を恐れた『明智』は、
『氷山』に対して『念話』を送って来ている。

      ブシュゥゥゥ   ゥゥゥ...

広がり終えた『白煙』の勢いが収まって来ている。
もうすぐ、両選手の姿がハッキリと見えるだろう。

210東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/05/06(木) 23:17:36
>>209

「最初は『銀貨』を使って『陣笠』を奪い取っとったが、別に『銀貨』を使わんでもええようじゃのぉ」

直接攻撃で『スモークマシン』を破壊、再生して強化させたようだ。
『銀貨』は既にどこかにしまったか、腰に括り付けているのか。あるいは、もう『使えない』のか。
しかし『陣笠』も使わずに足で踏んでも能力が発動するとは、範囲が広い。
それ故に『スモーク』も使ったのだろうか。『スモーク』の中で攻撃すれば、強化された状態を維持できるのか?

「しかし、氷山もやられるばかりじゃあないようじゃのぉ」

明智の声を聞いて、ニィッと獰猛な笑みを浮かべる。ここからが、より楽しくなってくるところだろう。
氷山の応戦は効果があったようだ。

211円谷 世良楽『リトル・スウィング』:2021/05/06(木) 23:22:13
>>209

「どーぞどーぞ! こーゆーお菓子って、
 人と一緒に食べた方が美味しいですよネ。
 あたし一人だけおやつ食べてるのも、
 なんか悪い事してるみたいですしー」

ちょっと悪いな〜……くらいの気持ちだ。
『コーヒーチェーン』で、みんな甘い飲み物を頼んでる中、
一人だけ財布も電子マネーのチャージも切れていて、
一番安いアイスコーヒーを頼んだ子がいた……という気持ちに近い。

スモークが覗けないと分かると、再び腰を下ろす。

「そっかそっか、ユキトさん機器担当ですもんね。
 見えづらいしもったいないし、あたしもこれイヤでーす!」
 
「機械の上から固い『カバー』とか掛けちゃったら?
 あ! でもそれだとスモークが出なくなっちゃうかー、うーん」

真剣に『スモーク故障対策』を考えたのもつかの間。
頭に響いた声は――――

「あれー!? スモーク壊した明智君が、
 なんか逆にやられてるっぽいー!?
 氷山ちゃんスゴーい! いきなり『逆転』一歩目じゃないですかー!」

           「ユキトさんにはごめんねですけど、
            これならスモーク壊れてよかったかも! あはーっ!」

明智の受けた何かの悪影響を察し、自分に都合よく手のひらを返した!

212ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/05/06(木) 23:33:03
>>209
>わざわざ、あんな大層な仕掛けをするか!?
「何か見せたくない物でもあるのかもな。この瞬間に何か仕込んでいるのか、、、、、」

>何か混ぜてやがる……お前の『カプセル』か
「これは、、、、これもスタンド能力なのか?」

スタンド会話は初めてなので驚いている。

213『最悪の相性』:2021/05/07(金) 00:01:37
>>210(東雲)
>「最初は『銀貨』を使って『陣笠』を奪い取っとったが、別に『銀貨』を使わんでもええようじゃのぉ」

    「『トウグモ』はそう思う?
     ――――私には解るよ」

仏頂面のままだった『キューコ』が、初めて唇に笑みを乗せた。
『東雲』の考えとは異なる。『キューコ』は『銀貨』を使ったタイミングが見えたようだ。

>「しかし、氷山もやられるばかりじゃあないようじゃのぉ」

    「いい……。一方的じゃあ、面白くない」

>>211(セララ)
『セララ』は腰を落とし、晴れぬ『スモーク』の行く末を見守る。
脳裏にも響いたのは『明智』の苦悶の声。
してやられた、と言ったところだろうか。

>「ユキトさんにはごめんねですけど、
>これならスモーク壊れてよかったかも! あはーっ!」

     「『アリーナ』の環境上、一方に形勢が傾くと『逆転』は困難だ。
      その意味で、『スモークマシーン』は『仕切り直し』の意味も込めて、
      敢えて、あのような作りにしている。――――しているのだが、」

     「整備に時間が掛かるから、出来れば……」

一応は『仕様』のようだが、それでも歯にモノが残った口調で『山本』は渋っている。

>>212(ジョン)
>「これは、、、、これもスタンド能力なのか?」

     「『ジョン』は初めてか。

      一種の『テレパシー』だろうな。
      スタンド使い同士が、ああやって『念話』が送れるんだ」

『スタンド会話』に驚く『ジョン』に対し、『ピエール』が補足を入れる。

>ALL
『煙幕』に囲まれた中、両者がどう闘っているかは解らない。
大きな物音が響かない以上、ぶつかり合いは生じていないようだが……。

――――否、『明智』は先んじてその姿を見せた。

    ≪あ、ああ!!  『明智』選手―――――!!≫

途端、つんざくような『セカイ』の電子ボイスが響き渡った。
『明智』はアリーナの『東側』で目を擦りながら、
片手を『壁』に付けて南進している。――――『壁』に。

――――『明智』は今、『網籠』の外に出ている。

    「お、おいおい、あれ『反則』じゃあねぇーのか?」

    「それより、どーやって出たんだ?
     『網』を壊すようなデカイ音、鳴ってねぇだろうが」

    「それより、って、ルールの根幹だろうが。
     『リングアウト』は反則負けだぜ。普通は起きねぇけどさぁ……」

『観客達』は眉を潜めて囁き合っているが、
『氷山』に配慮して大声は出していない。この声は聞こえないだろう。

『セカイ』もまた、『実況』の声を途中で止めた。
『氷山』が『明智』の位置を特定できないよう、配慮しているのだろう。

     パチッ

『タダヒト』がマイクのスイッチを入れる。
この事態に対し、何らかの『裁定』を下すつもりだろう。

214東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/05/07(金) 00:32:54
>>213

>    「『トウグモ』はそう思う?
>     ――――私には解るよ」

「ほぉ。『陣笠』の影で何かしとったんか?」「『キューコ』、あんたええ『眼』を持っちょるのう」

こいつはどうやら『明智』の仕掛けを一つ見抜いたらしい。素直に感心する。
さて、それなら『銀貨』に弾数制限がある場合、話は早い。長期戦なら『氷山』にも分があるか。
『キューコ』の言うように、明智の攻めっ気が強さに繋がっているなら、どこかでそれを挫く必要があるだろう。
もし弾数が無限ならば、また別の策を考えねばなるまい。

「同意見じゃあ。どっちが勝つか分からん勝負ん方が面白いけぇの」


「─────あぁ?」

『明智』の現在地に、眉根を寄せる。これもヤツの能力の一つなのだろう。
だが、何故外にまで逃げたのか?これも氷山の作戦の内ということか?
それ程までに氷山の取った策が強烈で、外に逃げざるを得なかったか。
それとも、その策により『能力』が暴発せざるを得なかった結果、外に出てしまったのか。

「なぁ『キューコ』、あんたはどっちだと思っとるんじゃ?」

215ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/05/07(金) 00:42:43
>>213
>一種の『テレパシー』だろうな。
「こういうこともできるんだな。スタンド使い同士でないと使えないだろうが、便利そうだな」

>――――『明智』は今、『網籠』の外に出ている。

「、、、、は?どういうことだ?」

話を聞く限りはこのまま明智の負けとなってもおかしくない事態のようだが。

「何らかの理由で意図せずに外に出てしまったのか?金網がある以上偶然外に出たというのは考えづらいが」

216『最悪の相性』:2021/05/07(金) 00:51:18
>>214(東雲)
>「─────あぁ?」

『東雲』は怪訝そうに眉を顰めた。
『明智』が何故、わざわざ『外』に出たかは不明だが、
――――『金網』が邪魔立てすれば、『明智』の有利は明らかだ。

>「なぁ『キューコ』、あんたはどっちだと思っとるんじゃ?」

    「どっちって、……どっち?」

『キューコ』は小首を傾げた。
『東雲』の思考は当然ながら、『キューコ』には届かない。

    「『網籠』は『ステージ』じゃないから、
     ――――『リング内』だと思うけれど」

>>215(ジョン)
>「何らかの理由で意図せずに外に出てしまったのか?
>金網がある以上偶然外に出たというのは考えづらいが」

     「いや、『氷山』のスタンド能力じゃあない。
      あれは恐らく、『明智』が意図して『脱出』した……!」

『声援』が送れぬのももどかしく、『ピエール』は臍を噛んでいる。

     「あの『金網』を介して撃ち放題だッ!
      地の利が今、『明智』に傾いているぞ!」

>ALL

      サ ァ ァ ァ ァ ァ ・ ・ ・

『煙幕』が薄れ、『氷山』の様子が明らかとなる。
『鉤縄』を大きく振り回した『エド・サンズ』は前身するも、
そこには『明智』はいない。――――『空振り』だ。

       ギギィンッ!!

             ―――――ビスッ!

『明智』の放った『銀貨』が『氷山』の右脇腹に命中した。
その体勢が大きく揺らぐ。彼女にとっては『不意打ち』だったのだ。

     ≪『明智』選手、『脱獄』だァァァ――――!!≫

     ≪『ギミック』の『金網』から抜け出しています!
       ええっ!?  でも、これ、『リングアウト』じゃあ……?≫

     「『明智』、テメェー『インチキ』やらかしやがったな!」

     「態度も悪けりゃルールも守らねぇのかよ!?」

     「反則負けだバカ野郎! ウラでボコるぞテメェー!」

『観覧席』からの野太い罵倒が飛び交っている。
何処吹く風、とばかりに『明智』は鼻で笑うと、一言だけ呟いた。

     「コイツが用意した『ギミック』だぜ」

     「その通り。
      『網籠』はあくまでも『ギミック』。
      だから、『観客席』を区切る『金網』を残してある」

     「――――『ステージ』内だ。『試合』は続行する」

『タダヒト』がマイクを手にし、『明智』に同調する『裁定』を下した。
ブチキレた『観客達』の怒号は依然として鳴り止まない。

     「そもそも、この『試合』おかしいんじゃあねぇーのか!?」

     「二度も続けて、『明智』に武器持ちあてがってんじゃあねぇーよ!」

     「『A級』サマが許そうとも、ワイはゼッタイに許さへんでぇ!
      こっちは『アリーナ』見る為に、わざわざカラ出張組んどるんや!
      こうまで無様な試合じゃあ、土産の一つにもなりませんわ!」

      オ オ オ オ オ オ オ ォ  ォ ォ  ォ  ォ  ォ ―――――

一つの『唸り』となった観客達のブーイングが、『観覧席』に響き渡る。
汚い関西弁まで混じり合い、いよいよ『アリーナ』の民度が露呈し始めた。

217円谷 世良楽『リトル・スウィング』:2021/05/07(金) 00:51:45
>>213

「試合のために色々考えてるんですねー、
 すっごい大変そう! 偉いと思いまーす!」

軽薄な労いをしつつ、
ステージを見ていたが……

「……あれ? えーっ!? なになに!?
 ユキトさん、あれって……反則なんですかー?」

途中で周りが声を潜めている事に気付く。
 
「……煙で目見えなくなっちゃってー、
 間違えて出ちゃったんですかね?」

   「だったらかわいそーですけど、
    明智君強いし、そんなことあるかなー……?」

何が起きたのか分からないが、
とりあえずセララはジュースを飲んで見守る。

218円谷 世良楽『リトル・スウィング』:2021/05/07(金) 01:00:26
>>216

――――と、そこで裁定が下った。

「……なーんだ、そっかそっか!
 あそこはまだ『セーフ』なんですねー。
 やっぱり明智君つよーい!」

セララはのみ込むのが早い。
こだわりがないから、だ。

「って! わー、すっごい盛り上がってる!
 ってゆーか盛り下がってるんですかねー!?」

耳を両手で抑えながら、
ステージの氷山を見下ろす。

「氷山ちゃんかわいそー、まだ負けてないのに!
 こんなうるさかったら集中できないと思いまーす」

相性差は確かにあるだろうが、
その点は山本に説き伏せられたし、
先ほど氷山が一矢を報いた瞬間を見た。

「氷山ちゃん氷山ちゃーん!
 まだまだ戦えるでしょー!? 歓声に変えちゃってくださいよー!」

――『相性』だけが、勝負を決めるとは今は思っていない。

219ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/05/07(金) 01:03:13
>>216
> あれは恐らく、『明智』が意図して『脱出』した……!
「だが、どうやって?網籠に穴を開けたわけでもなさそうだが、、、、、、、ああ、その方法を悟らせないための煙幕か」

>一つの『唸り』となった観客達のブーイングが、『観覧席』に響き渡る。
「うわ、、、、こりゃおさまりがつきそうもないな」

あまりのうるささに指で耳栓をする。それでも聞こえるだろうが。

220東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/05/07(金) 20:42:39
>>216

「あぁスマン。『明智』が外に出たんは本意だったんか、訊きたかったんじゃが」

こいつの能力は、『読心』とは違うらしい。それもそうか。
仮に、『キューコ』と同じように自分の名前を間違えて覚えている相手がいたとしても、
そいつだけから情報を得たと仮定するのは、あまりに確率が低い。
やはり視覚的に情報を得る能力、が近いか?
何にせよ、『明智』が外に出たのは意図的で間違いないだろう。

「はン、つまり外からカモ撃ちっちゅうことか」

銃を始めとした飛び道具使いを否定するつもりはないが、それは遠距離時の有利と
近距離時の不利が隣り合わせだからだ。接近し辛い状況を作って撃ち放題は興醒めだ。
それもギミックの妙だと言えば、それまでかもしれないが。最初から『明智』はこれを想定していたのだろう。

「しかし今まで見た『明智』の性格なら、あのまま近距離戦で勝利したがりそうなモンじゃが」

そうできない理由があるのか。
氷山の投げた『カプセル』とやらは関係あるまい。その前に『スモーク』を破壊していたのだから。

221『最悪の相性』:2021/05/07(金) 22:54:22
>>218(セララ)
>「……あれ? えーっ!? なになに!?
> ユキトさん、あれって……反則なんですかー?」

    「いや、あれは――――」

>「……なーんだ、そっかそっか!
>あそこはまだ『セーフ』なんですねー。

    「ああ、『リング』の中、ということだな。
     しかし、少々騒がしくなって来たな……」

『観覧席』の怒号は止まらない。
『セララ』は耳を塞ぐが、ブーイングは鳴り止まない。

>「氷山ちゃん氷山ちゃーん!
>まだまだ戦えるでしょー!? 歓声に変えちゃってくださいよー!」

この歓声も果たして、この最中で聞こえるかどうか……。

>>219(ジョン)
>「うわ、、、、こりゃおさまりがつきそうもないな」

    「私の時はまだ静かだったが、
     ……この試合、まだまだ荒れそうだな」

『ピエール』もうっとおしそうに眉を顰めている。

>>220(東雲)
>「あぁスマン。『明智』が外に出たんは本意だったんか、訊きたかったんじゃが」

    「それなら、間違いなく『本意』」

『ブラフ』は失敗したが、『キューコ』は気にせずに意見を伝えてきた。
『明智』の有利に働いた『金網』。それも『想定済』だとしたら、
『相性』以上の『知略』を用いて戦闘を進めている。

>「しかし今まで見た『明智』の性格なら、あのまま近距離戦で勝利したがりそうなモンじゃが」

    「――――何か、『不利』がある?」

>ALL

    『明智ヨォォォ・・・・ イツノ間ニカ金網の外ニ出タソノ「逃げ足」ノ速サハ褒メテヤルケドヨォ
     ビビッテルンジャネエゼ! 真正面カラ向カッテキヤガレ!』

    「バカみてェに真正面から突っ込み続けた結果が、
     自分が用意した『鳥籠』にハマっちまったって結末だろ?」

『氷山』が身体を捻らせた瞬間、『明智』の『銀貨』が『氷山』の右足首に命中した。
『氷山』が体勢を崩し、動きを止める。

>「そもそも、この『試合』おかしいんじゃあねぇーのか!?」
>「二度も続けて、『明智』に武器持ちあてがってんじゃあねぇーよ!」

>「ちょっと! 観客席の人! いい加減、ブーイングはやめてください!

    「マヌケ共がッ!  今更気付いたのかよ!」
                                 . .
    「ああ、知ってたぜ!  コイツのスタンドが武器を発現するってなぁ!
     グーゼンにも、こうしてマッチング出来て、誠にゴチソウサマって話よ!」

    「C級の二連覇でB級! B級の二連覇でA級だッ!
     この『通過点』は軽々突破して、『本物』の闘いってのを見せてやるよ!」

『明智』は観客のブーイングを煽り立て、観覧席は火が付いたような騒ぎだ。
『氷山』はブーイングを止めようとするが、既に収まりが付かない状況だ。

    「んな話で済むと思ってんのかよぉ!」

    「ナメたガキはこの世で一番キライなんだよ!」

    「『氷山』はん、このボケジャリをイワすとこ、ちゃいまっか!?
     クサっとる場合じゃああらへんで! チャキチャキせえな!」

観覧席からの怒号は止まらず、いくつかは『氷山』にまで飛び火している。

222東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/05/07(金) 23:41:12
>>221


──────────うるせぇ。


「じゃかあしいわアホんだらぁッ!!」
「こうして『明智』が舞台に登っちまっとる以上、それは『アリーナ』の落ち度じゃろうが!」
「そんでなァ!!仮に『明智』がこんなやり方だけで勝っていったとして、
 『B級』も『A級』もやっていけると思っちょるんかッ?!」
「んなバカ野郎だけ勝手に能書きたれとれ!!」

立ち上がって周囲に叫ぶ。
正直『金網』の外から撃っている明智も気に食わないが、ただ座って見てるだけの連中が罵声を浴びせるのはもっとだ。
勝負を見て楽しむのはいいが、その勝負に外野が余計なものを持ち込むのはとてもイラつく。
深く息を吐きながら、席に座ろう。

「ああ、何か自由には闘えん制限があるはずじゃ」
「そんで気になるのは、『明智』がこの先の勝負も見据えているってことじゃのぉ」
「正直、『アリーナ』が何も対策をせんとは思えん。しかも『B級』や『A級』に
 最低でも二人は武器持ちがいないと話にならん。そこも何か策があるんか…?」

223ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/05/08(土) 00:23:40
>>221
(というか、だ)

せっかくなのでピエールにスタンド会話で話しかけてみる。
これならうるさくても聞こえるだろう。

(『明智』の奴、わざと客を煽ってないか?単に性格が悪いだけか

224円谷 世良楽『リトル・スウィング』:2021/05/08(土) 00:34:24
>>221

「えーっ、ぜんぜん少々じゃないですよー!
 アリーナっていつもこんな感じなのー?」

戦況自体に大きな動きは無いこともあり、
耳に両手を当てたままステージを見る。

「明智君もずっとやなこと言ってますしー、
 氷山ちゃんがマジメなだけなのかな」

「てゆーか観客まで煽ることないのに! 口悪ーい!」

対戦相手を煽るのは分かるが、
観客を煽るのは意図があるのか?
性格かもしれないし、
ヒールの演出かもしれないが……

敵を作って意味があるのか? セララには分からない世界だ。

225『最悪の相性』:2021/05/08(土) 01:01:17
>>222(東雲)
>「じゃかあしいわアホんだらぁッ!!」

     「んだとォォォ〜〜〜〜ッッ」

     「面ァ覚えたぞ!」

『東雲』は椅子から立ち上がり、その場を一喝した。
野次を飛ばしていた観客二人が、『東雲』を睨み付ける。

     ギュッ  ギュッ

『キューコ』が『東雲』の服の裾を引っ張り、座るように促した。
無論、それに従わずとも、『東雲』は座席へと再び腰掛ける。

>「そんで気になるのは、『明智』がこの先の勝負も見据えているってことじゃのぉ」
>「正直、『アリーナ』が何も対策をせんとは思えん。しかも『B級』や『A級』に
> 最低でも二人は武器持ちがいないと話にならん。そこも何か策があるんか…?」

     「『B級』も『A級』も『市街地』で闘う。

      余所では『高速道路』を使って、試合をした。
      『ギミック』に頼らなくても、あの『銀貨』を活かせる」

『キューコ』が補足するように『東雲』に伝えてきた。
親指をグッと上げている。先程の一喝に対するものだろう。

>>223(ジョン)
>(『明智』の奴、わざと客を煽ってないか?単に性格が悪いだけか)

     (君も気付いたか。性格は確かに悪いだろうが……。
      あれも一つの『戦略』だろうな。暴徒と化した人間は、
      その怒りを際限なくぶつけてくる)

     (一種の『心理戦』だろう。
      怒号を誘発し、『あきは』に圧を掛けるためか――――)

>>224(円谷)
>「えーっ、ぜんぜん少々じゃないですよー!
> アリーナっていつもこんな感じなのー?」

     「まあ、……多少は、あるな……」

『山本』も歯切れが悪そうに『セララ』の質問に答える。
明らかな一見さんである『セララ』がドン引きしてないか、
それなりに気にしているようだ。

>「てゆーか観客まで煽ることないのに! 口悪ーい!」

     「あそこまでやるのは、彼くらいのものだが……」

あまり現状のフォローにはなっていないのだが、
『山本』は今回が珍しい、のだと一応は念押しをしてきた。

>ALL
『氷山』は歯を食いしばって姿勢を維持する。
明らかな『劣勢』ではあるが、彼女はまだ試合を諦めていない。

     ≪み、みなさぁん! やっきりしないで、落ち着いてぇー!≫

     ≪『明智』選手の『アンチクライスト・スーパースター』、
       『銃弾』にも匹敵する銀貨の一撃、やっぱり強い!≫

     ≪能力も勿論ですが、これを防ぐだけでも、
       普通のスタンドでもおとましいはず!≫

『セカイ』が電子ボイスをキンキンに響かせ、実況を続けている。
時折、聞き知れぬ言葉が混ざるが、『アンチクライスト・スーパースター』は、
能力抜きでも強いのだと、伝えているようだ。

      「テメェ、『尾藤』を倒しただけだろーがァ!」

      「刀一本しか持ってねェ、スタンドもマトモに使えないヤツだろ!」

      「ワイもその試合は見させてもろたで!
       何発か『尾藤』の腹にブチ込んで、刀にぶつけておしまいやったがな!」

      「今回はコスい手ばっかり使いおって、そんなにゼニが惜しいんか!?」

イキリ続けている『明智』に対し、『観覧席』の野次は止まらない。
四方八方、この会場にいる大多数が、この展開に苛立っている。

     グッ

『氷山』は姿勢を正し、『エド・サンズ』を『明智』へと向ける。

226東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/05/08(土) 01:29:43
>>225

四六時中、どっからでもかかって来いやァ!!
と、叫ぶ返しそうになるも、『キューコ』に促されてそれに従った。
確かにここで乱闘を起こして試合をメチャクチャにしてしまえば、自分も彼らと同類だ。
なるべく冷静で努めようとしていたが、やはり闘いの事になるとつい熱くなってしまう。

「…成る程のォ。ここさえ越えれば、『明智』には勝算があるっちゅうことか」

『キューコ』の反応に、小さく笑う。やはりこいつも『闘士』側の人間か?
しかし、ある意味反則とも言えるこの取り組みが『C級』でしかやるつもりがないのなら、
そこから先は『明智』も身一つで勝負するつもりなのだろう。思ったよりは覚悟があるようだ。

「さて、『弾数制限』か。はたまた能力の方の『使用制限』かのぉ…?」

同時に行使可能な対象に制限があるなど、『スタンド能力』とて万能ではない。
何かしら、『明智』がこの環境では本来戦えないと思う程の弱点があるはずだ。

227ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/05/08(土) 17:42:24
>>225
「なんにせよ、状況は明智の圧倒的有利、、、、、、か?」

何か違和感がある、、、、、が、上手く言語化できない。

「明智は安全圏から一方的に攻撃できる状況、氷山はそれを無傷で凌ぐのは困難、、、、
 なんだ、何がおかしいんだ、、、、?」

状況を言葉にして整理するが、答えは見つからない。

228円谷 世良楽『リトル・スウィング』:2021/05/08(土) 22:01:34
>>225

「えー!? そうなんだ。コワーい!
 でもでも――――
 普通の歓声でも、いーんですよねー?」

山本の答えに、また質問を返した。
悪口を言うのは好きじゃあない。
だが、この状況にドン引きしてるというよりは。

「明智君はこーゆーのが好きかもですけど、
 あははは、あたしそーゆー気持ちわかんないし!
 氷山ちゃんは普通のほうがいーですよーきっと」

「だからあたしは氷山ちゃんだけ応援しまーす!」

セララなりの楽しみ方を前向きに理解した。

それを言い終えてからはステージを見ていたが、
『セカイ』の実況に顔を上げ、また山本を見た。

「ユキトさんユキトさーん!
 あのあの、あたし知らないんだけど、
 『やっきり』ってどーゆー意味でしたっけー!?」

          「『おとましい』も分かんないでーす。
           あの子の『口ぐせ』みたいなヤツかな?」

状況は分かるのだが、言葉がよく分からない。
これも『アリーナ』の専門用語なのだろうか?

229『最悪の相性』:2021/05/08(土) 22:50:56
>>226(東雲)
>「…成る程のォ。ここさえ越えれば、『明智』には勝算があるっちゅうことか」

     「『B級』は闘いに優れたスタンド使いばかり。
      ……でも、あのスタンド能力なら、どうかな」

『スモークマシーン』の出力を見るに、『銀貨』による『蘇り』は相当のものだ。
機械の跋扈する現代であれば、その実力は計り知れない。

>>227(ジョン)
>「明智は安全圏から一方的に攻撃できる状況、氷山はそれを無傷で凌ぐのは困難、、、、
> なんだ、何がおかしいんだ、、、、?」

     「それは……『あきは』が解き明かすと信じているよ。
      私にも、なんとも『予測』が付かないところではあるが――――」

『ピエール』も同じく違和感を覚えながら、その正体を突き止められていない。

>>228(セララ)
>「明智君はこーゆーのが好きかもですけど、
> あははは、あたしそーゆー気持ちわかんないし!
> 氷山ちゃんは普通のほうがいーですよーきっと」

>「だからあたしは氷山ちゃんだけ応援しまーす!」

     「ああ、声が届けばいいんだ。
      『アリーナ』で闘う者は孤独だ。
      傍に頼れる味方もいない。一対一の戦い」

     「それを見届ける者がいるだけで、『勇気』になる」

『山本』は静かに肯定の返事を送った。
そして、『セララ』に言葉の意味を聞かれれば、しばらく沈黙する。
少なくとも、ファンである『山本』が知らない以上は、
普段から使う言葉ではなさそうだが――――

>ALL

     『ヨシッ!』

             ズギャァァアアア!

『エド・サンズ』は『鎖帷子』を『金網』へと押し付け、
『金網』をぶちやぶる体当たりを敢行するが、まだ破壊されない。

     「そんなに倒したかったら、こっちをやっとくんだったなッ!」

身を反らした『明智』は『金網』に思いっきり蹴りを叩き込み、
『金網』が半回転し、『氷山』目掛けて倒れ込んだ。

     「ぶっつぶれろッ!」

         グアアアァァァァ――――

     ≪あ、あの『金網』で『氷山』選手を圧し潰すゥゥ――――≫

     ≪狙ったような『一撃』、ここまで予測していたとは!≫

     ≪これは『口先』だけでも『相性』だけでもありませんッ!
       『明智』選手、この『環境』を完璧に利用しきっています!!≫

        スチャッ

     「話を聞く時間はねェだろ。
      お前に出来るのは、『銀貨』のお恵みを受け取るだけだよ!」

そして、『明智』の指には『銀貨』が摘ままれている。
『氷山』の両手が塞がった時、金網越しの一撃を放つのは明白だ。
――――完全に狙われた一撃。

230東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/05/08(土) 23:38:49
>>229

「まァ『明智』の言う通りに連戦連勝となるかはともかく、勝ちの目は十分あるっちゅうことじゃな」

『B級』以降での明智の闘いは、少なくともあからさまに有利な相手を見繕った
この闘いと違い、もっと見応えのあるものになるだろう。
その先ならば、環境を上手く闘いに取り入れる人気選手になれるかもしれなかったが。
何故この段階で、ここまで敵を増やすのか。…そういう性格と言われてしまえば、それまでだが。

「…正念場じゃのォ」

倒れていく金網を静かに見る。ここが戦局を左右するだろう。
さぁ、氷山はどう出るか。

231ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/05/08(土) 23:45:17
>>229
「うわっ!?こりゃまずい!」

思わず声を上げる。
金網と銀貨、どちらも対処を怠れば勝負が決まりかねない。

「どうする、、、、?」

自分が氷山の立場ならどうするか、考えても答えは出ない。そもそも考える時間もない。

232円谷 世良楽『リトル・スウィング』:2021/05/08(土) 23:51:49
>>229

「あはーっ、ですよねですよね!
 野次はやだけど、
 歓声ってテンション上がるし!
 よーし、あたしが氷山ちゃんに勇気をたっくさん――――」

       「って、わーーーー!?
         氷山ちゃん、危なーーーい!」

応援よりも先に緊急事態が起きた。
こうなってはセカイの謎の言葉も意識から消え、
倒れてくる『金網』――事故のようでさえある光景にに思わず身を乗り出す。

233『最悪の相性』:2021/05/09(日) 00:20:44
>>230(東雲)
>「…正念場じゃのォ」

    「逃げ場はない。……詰んだ」

『キューコ』は小さく首を振り、諦めたように視線を投げた。

    「次、『トウグモ』が闘うの?
     ――――でも、もう『B級』に行くから、
     もう一度勝つまで、会えない」

>>231(ジョン)

>「うわっ!?こりゃまずい!」

    「金網と銀貨の二段構えッ!

     なんてことだ……『口』は最悪だが、
     『明智』という少年、ここまでの動きを見せるとは――――」

『ピエール』も苦々しくも白旗を上げたかのような言葉を口にするが、
すぐに思い直し、その視線を『氷山』へと向ける。

    「いや、まだだ――――
     まだ諦められん!」

>>232(セララ)
>       「って、わーーーー!?
>         氷山ちゃん、危なーーーい!」

     「マズい、『エド・サンズ』の攻撃直後ッ
      すぐにはスタンドを戻せない――――」

『山本』も『セララ』と同じく身を乗り出し、決定的瞬間を見届けようとする。

>ALL

 「しまっ・・・・!」

           『あきはッ―――――!』

倒れ込む『金網』。『氷山』は身を反らそうとするも、
『足首』の激痛が邪魔してか、咄嗟には身を引けない。

      ≪『あきは』ちゃん、絶体絶命ッ!
        もう受け止められないィィ―――――!!≫

      「アイツ、『金網』に『スモークマシーン』、ここまで使いこなすとは」

      「口だけじゃあねェ!  ムカつくが、『実力』は本物だァ!」

      「チッ、認めざるを得ないっつうの!」

『観客』達の諦めたような声が聞こえる。

      「これで俺は、『B級』でアガるッ!
       俺の『復讐』が、やっと始まるんだよ!」

     ギィンッ!!

『照明』の光を受けた『銀貨』が煌めいた。
その一撃は『金網』の網目を抜けて――――

         バュンッ!

     ≪あ、あれは――――≫

     「利用したな。――――『金網』の弾性を!」

『セカイ』は叫び、『タダヒト』は察した。
『エド・サンズ』のタックルによって圧された『金網』が跳ね返る。
その勢いのまま『エド・サンズ』が背後へ飛び、『氷山』の下へと戻る。

     「こ、コイツ……」

     「戻って来れたのか、『エド・サンズ』ゥゥ!!!!」

『明智』の顔が蒼褪める。絶叫の声は『悲鳴』にも似ていた。
『エド・サンズ』は両の手で『金網』を受け止め、放たれた『銀貨』は――――

        バスゥ!!
                  ――――ガシャァンッ!!

『エド・サンズ』の頭部を貫いた。
たちまち、『エド・サンズ』の全身が『茨』として紐解かれていく。

 ≪『エド・サンズ』、消失ゥゥゥ――――≫

    「ヤベェぞ、喰らっちまったッ!」

    「ち、違ェ! 『氷山』の頭に『ダメージ』がねェ!」

    .「血が出て、ありゃあさっきの『陣傘』か!?」

『明智』は必死の形相となり、先程までの威勢がウソのようだ。

      「クソッ、解除、解除、解除、解除されろォォォ――――!!」

『エド・サンズ』が再び発現される。
――――その身を『銀色』に変え、迸る『オーラ』を纏いながら。

234ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/05/09(日) 15:44:16
>>233
>『明智』は必死の形相となり、先程までの威勢がウソのようだ。

>      「クソッ、解除、解除、解除、解除されろォォォ――――!!」

>『エド・サンズ』が再び発現される。
>――――その身を『銀色』に変え、迸る『オーラ』を纏いながら。

「は?なんで、、、、、?あっ、ブラフか!」

予想していなかった展開に思考が止まり、その一瞬後に疑問の答えが脳内に降りてくる。

「そうか!違和感の正体!あそこまで有利な状況を作っておきながら、一気に攻めなかったのはおかしい!
 それができなかった理由がこれか!」

一気に疑問が解けていくカタルシスに我知らず声を張り上げる。

235東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/05/09(日) 21:14:28
>>233

「『キューコ』。あんたは良い眼を持っとるが、ケンカを見た経験はそんなにないようじゃのぉ」

勝負というのは、最後の最後まで分からない。
残り数秒での逆転劇を見たことがある。自分も立ち上がるのがやっとの状況から勝ちを収めたこともある。
それは有利な側には、『油断』や『スキ』が生じやすいからだ。
こればかりは例え意識していたとしても、防ぐのは難しいだろう。

「何より、『氷山』の目がまだ死んじゃいねぇけぇの」

そして『銀貨』を受ける『エド・サンズ』。成る程、そういうカラクリか。
再び発現された『エド・サンズ』はより強化された状態で動き出すのだろう。
さて、今度試されるのは『明智』の側だ。これで一気に勝負が決まるか?

「見てみろや『キューコ』。まだまだ面白くなりそうじゃ」

236<削除>:<削除>
<削除>

237円谷 世良楽『リトル・スウィング』:2021/05/09(日) 22:11:03
>>233

「わーーーーーっ、氷山ちゃん助かって!!」

                バッ

    「ひゃーっ! え、うそうそ!
     頭撃たれちゃいましたってー!
     あんなの死んじゃうよー!?」

頭を撃ち抜かれた『エド・サンズ』!
思わず目を覆いかけた。
だが――――

「……あれ? あれあれ!?」

何か――――

「ユキトさん見てあれ!
 当たったよねー? 絶対当たってましたよ今の!
 だって『氷山ちゃんのスタンド』は消えて、
 また出てきて、さっきまでの攻撃と同じなのに!」

当たれば破壊し、再生させる『アンチクライスト・スーパースター』。
それが『エド・サンズ』を破壊したのだ。
間違いなく――――だが。

「なのにほらー! 何で何で!? 氷山ちゃんは全然効いてなくって――――
 逆に、明智君がすっごい慌てちゃってますよ! あはーっ! 光ってて強そー!!」

                    「氷山ちゃん、反撃ごーごー!」

        ――――『復活』した『エド・サンズ』と氷山に、惜しみない声援を送る!

238『最悪の相性』:2021/05/09(日) 22:15:24
>>234(ジョン)
>「そうか!違和感の正体!
>あそこまで有利な状況を作っておきながら、一気に攻めなかったのはおかしい!
> それができなかった理由がこれか!」

     「そうかッ!  アイツは『エド・サンズ』が『武器』を発現できると解っていたから、
      最初の一撃だけは『武器』で防御できるように、万全の『エド・サンズ』に撃った!」

     「その武器を奪って至近距離から圧倒し、煙幕を使って『銀貨』で仕留めるッ!
      だが、――――そのシナリオは『あきは』と『エド・サンズ』に阻まれたッ!」

『ジョン』の疑問が氷解し、それに同調するように『ピエール』も声を荒げる。
既に形勢は逆転している。ここからは『氷山』のオンステージだ。

>>235(東雲)
>「『キューコ』。あんたは良い眼を持っとるが、
>ケンカを見た経験はそんなにないようじゃのぉ」

     「……む」

『キューコ』はサンバイザーに隠れた両目で、『東雲』を横から睨んだ。
だが、その視線は『白銀』の輝きへと吸い寄せられていく。

>「見てみろや『キューコ』。まだまだ面白くなりそうじゃ」

     「―――――ッッ
      あの位置から、『エド・サンズ』を戻したの……?」

『キューコ』は両目を見開き、開いた口を両の手で覆った。
既に『試合』は決したと言っても過言ではない。

>>237(セララ)
>「ひゃーっ! ……あんなの死んじゃうよー!?」

     「い、医療班は大丈夫か――――!?」

『山本』はその視線を入場口へと投げている。
既に彼の心配は、試合後の処置へと移っていたが……

>「ユキトさん見てあれ!
> 当たったよねー? 絶対当たってましたよ今の!

     「あ、いや、その、見てなくて」

>「ほら! 氷山ちゃんは全然効いてなくって――――」

     「――――な、何が」

> 「逆に、明智君がすっごい慌てちゃってますよ!」

     「ど、どうなっているんだ……!?」

『山本』は眼前の光景を疑うように、両目を白黒とさせている。

239『最悪の相性』:2021/05/09(日) 22:18:27
>АLL

「明智さん・・・・ あなたの能力は『破壊した対象の蘇生と超常化』・・・・
 いや〜、誤魔化されてましたね・・・・『銀貨で破壊した物体』だの『その武器は』だの
 あなたは事あるごとに、武器や道具しか対象に出来ない事を強調していた・・・・」

      「そ、そーいう話じゃあねェーの!?」

      「おい黙っとけ、聞こえねぇだろ!」

       ブラフ
「全部、『 嘘 』だったんでしょう?
 本当は・・・・あなたの能力は『スタンド』すら蘇らせる事が出来る能力だった
 この事実に気づかれないように、観客を扇動までして私にプレッシャーをかけていた・・・・」

      「クッソ、そういうことかよ!」

      「まんまと一杯喰わされたっつーの!」

     どよ どよ どよ どよ どよ どよ どよ ・ ・ ・

『氷山』の推理を裏付ける、『エド・サンズ』が纏う白銀の輝き。
『明智』は何の反撃も出来ない。――――それもそのはずだ。
手にある『銀貨』は今、何も傷付けられない……。

  「本当にあなたは凄い人だと思います・・・・・・・でも」

       グイッ

『エド・サンズ』が両の拳を握り締め、『明智』の前に立ちはだかる。
全身に漲るスタンドエネルギーは、常時を遥かに凌駕している。

 「『さんずさん』を侮辱した事は許せない」
              . .
     「またか……また、見抜かれたのか……」

 『行クゼ・・・・ 「借りモンの力」ダロウガナンダロウガ関係ネェ
  自分自身デ味ワッテミナ・・・・・「超常の力」ッテヤツをヨォォォ!』

     「俺が、負け―――――」

        『オ
  ド        ラ  オ
   ゴ          ラ』    『オ オ
                      ラ ラ』
     ゴ
          『オ  オ
   ゴ       ラ   ラ』
     _ i /
     _|
                『才_
     オ    『オ      フ
    /_    ラ』     ァ/
     ̄/           ・  』
    /
     ッ

     ≪決まったァ――――――
       『エド・サンズ』のオラオラのラッシュッ!!≫

     ≪速い速いッ!! フレームに収まらない高速ラッシュッッ!!
       ああッ! もう鼻筋もボロボロだぁぁぁ――――ッッ!!≫

     「あ、がぁぁぁぁ――――――ッッ!!!」

既に『明智』とを分かつ『金網』は存在しない。
『明智』が振るっていた超常の力を宿した『エド・サンズ』のラッシュは、
今までのボルテージを発散するかのように、『明智』の全身に叩き込まれた。

      ジャリンッ
                  ジャリリィィンッ!!

『革袋』から四散する『銀貨』達が宙を舞い、照明に反射する。
『明智』の首元を飾るホック式のネクタイが吹っ飛び、
ブレザーは引き裂かれ、ワイシャツのボタンまで弾け飛ぶ。

       ズザザァァァァァァァ――――

        「ぅ、ぁ、  う……   ま、負げ……」

『明智』は吹っ飛び、仰向けに倒れ込む。
全身に打撲痕を浴び、その両手足を投げ出している。
辛うじて意識は保たれるも、既に戦闘の続行が出来ないのは明らかだ。

240東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/05/09(日) 22:57:49
>>238

「決着、か。存外早かったのォ」
「にしても、流石『タダヒト』とやらが目をかけているだけはあるわ」
「あがいに追い詰められても冷静に、『明智』の挙動からも能力を暴いていきよった」

『明智』にも能力を暴かれた後、せめて何か一太刀を繰り出す程度の技はあるかと思ったが、
それも叶わないようだ。『エド・サンズ』と氷山がダメージを共有するからだろうか?
もはやあの『銀貨』でそいつらを攻撃することは不可能らしい。

「…惜しいの。気概は認めるが、どうも『アリーナ』には向かん『スタンド』か」

それを埋めようと、あらゆる策略を張り巡らせたのは見事だったが。
氷山がそれを更に上回った。そうなれば、明智はもうどうしようもないのだろう。
勝負の決着を見届ける。

241円谷 世良楽『リトル・スウィング』:2021/05/09(日) 23:32:33
>>238

「もー、ユキトさんが分かんないなら、
 あたしが分かったら超スゴいってコトですよー!」

何が起きたのか――
セララにはその全容は分からなかった。
だが、舞台の上で起きた事は分かった。

「でもでも、一個だけあたしユキトさんより先に分かりました!」

敗北の事実だけを確信する明智。
そして――――

「この試合は、氷山ちゃんと『エド・サンズ』さんの勝ちってコトでーす!!
  イヤーな明智君を、やっつけちゃった! あはーっ! やったやったー!!」

               ガタッ
決着の事実だ。
立ち上がって、喜ぶ。

「氷山ちゃんはやってくれるって、あたし信じてたー!
 タダヒトってひともさっすがー! 見る目ありますよー!」

そして、セララから導き出される事実もある。
深い対戦の読みが出来ずとも、『興行試合』は楽しめる。

「まー、明智君もがんばりましたけどねー。最後は、悪口言わなかったし!
 それにそれに、金網倒してきた時とかあたしもやられたーって思ったもん!」

             「これで反省して、良い人になったらいーですネ」

完全に終わった気で見ているが、実際のところはまだ『ゴング』は鳴っていない。
あとは『決着』――――それを決めるのは、『闘士』の、『二人』だ。

242ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/05/09(日) 23:45:15
>>238
>>239

「やっ、やったっ!」

嵐のような連撃で派手に吹っ飛ぶ明智を見て拳を握る。

「あんたが応援するわけだ。大したもんだなあのお嬢ちゃん!」

バン、バンッ!

ハイになった勢いでピエールの肩を叩く。

243『最悪の相性』:2021/05/10(月) 00:03:37
>>240(東雲)
>「にしても、流石『タダヒト』とやらが目をかけているだけはあるわ」
>「あがいに追い詰められても冷静に、『明智』の挙動からも能力を暴いていきよった」

    「そう、知らないんだ」

『キューコ』はボソリと呟いたが、それは『歓声』に掻き消された。
『明智』はボロボロになって倒れ、既に勝負は決している。
『銀貨』の反撃も出来ない。――――完全に詰みだ。

>「…惜しいの。気概は認めるが、どうも『アリーナ』には向かん『スタンド』か」

    「『トウグモ』と違って、ね」

>>241(セララ)
>「でもでも、一個だけあたしユキトさんより先に分かりました!」

    「な、何が――――」

>「この試合は、氷山ちゃんと『エド・サンズ』さんの勝ちってコトでーす!!
>  イヤーな明智君を、やっつけちゃった! あはーっ! やったやったー!!」

    「……そうだ、そうだな」

『山本』は気張らせていた細い肩を下ろし、笑んだ。
ファイターの思惑や、スタンドについて考えるのが『観戦』の楽しみではない。
純粋に『氷山』の勝利を喜ぶ『セララ』を眺め、それを悟ったようだ。

>「まー、明智君もがんばりましたけどねー。最後は、悪口言わなかったし!
> それにそれに、金網倒してきた時とかあたしもやられたーって思ったもん!」

>「これで反省して、良い人になったらいーですネ」

    「ああ、これに懲りて、あの減らず口も少しは収まるだろう。
     『明智』にとっても、いいクスリになっただろうな――――」

『山本』は背凭れに身を委ねながら、満足気に息を吐いた。

>>242(ジョン)
>「あんたが応援するわけだ。大したもんだなあのお嬢ちゃん!」

     「ああ!  文句の付け所がない!」

     「やったぞ『ジョン』ッ!!
      『あきは』の勝利だ!!」

『ピエール』もまた満面の笑みを浮かべ、『ジョン』の肩を叩く。
このままダンスでも踊ろうかという勢いだ。

244『最悪の相性』:2021/05/10(月) 00:03:49
>ALL

    うおおおおおおおおおぉぉぉ―――――ッッ!!

    「『氷山』、とんでもねェラッシュだぁ!!」

    「威力やスピードがどうのこうやない!
     拳に籠った気迫、しかと見せてもろうたで!」

    「こんな大逆転劇、生の映画そのものだっつうの!」

『観客』達の惜しみない称賛が聞こえてくる。
だが、『氷山』は右足首を引きずりながら『明智』の下へと向かう。

    『ヨウ・・・・ お前ノ・・・負けダゼ・・・・』

『エド・サンズ』が『明智』へ静かに敗北を告げる。
『明智』は無理矢理上体を起こし、『エド・サンズ』を眺める。

     ≪完全に、『弱点』を看破しての大・逆・転!!≫

     ≪スゴイ、スゴイよ『あきは』ちゃん!
      ほら、『タダ』ちゃんも、だんまりじゃなくて解説解説!!≫

『セカイ』は長裾をビュンビュン振り回しながら、
『LEDパネル』を所狭しと跳ね回っている。
『タダヒト』も『セカイ』に押される形で、マイクのスイッチを入れる。

     「――――ここまでの『カタルシス』、
      中々見られるものではない……いい、『試合』だった」

     「そう、締めくくりたいのだが――――」

『タダヒト』は静かに言葉を紡いでいく。
その視線は『明智』へと見下ろされたまま。

     「俺、は」

     「もう、負げ  だく  なぁぃ――――」

      スチャッ

『明智』の指先に乗る『銀貨』。
その指先が向かうのは、――――己が『額』に。

     「もう効かねぇだろ、その『銀貨』ッ!」

     「ええかげんにせぇ! 腹ァ括って、『負け』を認めるんや!」

鮮血の混じった『明智』の涙が、頬を伝った。

                        . . .
     「こうやって、恥を晒して、二度も負けるんなら――――」

     「勝って死んだ方がマシだァァァ!!!!!」


        ドパァンッ!


『銀貨』が『明智』の額を砕き貫き、脳漿の混じった血液が四散する。

245ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/05/10(月) 00:56:15
>>243
>>244

>「ああ!  文句の付け所がない!」
>
>     「やったぞ『ジョン』ッ!!
>     『あきは』の勝利だ!!」

「ああ!最初はどうなることかと思ったが、こんなスカッとする勝ち方を、、、、、何ィィィィ!?」

明智の思わぬ行動に驚愕する。

「なんだ!?何してやがるんだ明智の奴ッ!?」

246東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/05/10(月) 21:38:08
>>243-244

「ああ。『スタンド』っちゅうんはそれぞれ得手不得手が分かれちょる」
「例えば飛んどる鳥を落とすには、わしの『ザイオン・トレイン』より
 あいつの『アンチクライスト・スーパースター』の方が向いとるじゃろう」
「優劣の話じゃなく、要は使い方じゃ。しかしその使い方も『アリーナ』じゃあ、ある程度は限られちまうけぇの」

これで言うなら、尾藤サンもそうだろう。
あの能力は、初見殺しとしては中々に恐ろしい。
しかしタネが割れてしまうと、この『アリーナ』では対策が比較的容易になってしまう。
『観戦』などによって己の能力を知られてしまうこの場では、活躍が難しい。

これは何も『スタンド』に限ったことではない、と思っている。
自分のような若造が、あまり悟ったようなことを言うべきではないだろうが。
だが、どうしようもない事は確かに存在するのだ。

「しかし、良い試合じゃった。早速わしも、試合の申請をして来るかの─────」

『銀貨』を手に取った明智が、最後の一撃を繰り出すかと思った。
しかし、それは氷山ではなく自分の頭部へと放たれた。どういうことだ?

「『キューコ』、苦手なら目を閉じとれ」

それともこういうのは平気なタイプか?まぁどちらでもいい。
『アリーナ』のスタッフは、この状況からでも明智を助ける事ができるか?
…『慧観』の息子のことを思い出す。あの試合も、頭部を著しく破壊されての死亡だった。
明智の能力が終わった後に、何か対策はできているのか?

「勝って死んだ方が、っちゅうんならまだ戦うつもりじゃろうが」

明智の言葉通りなら、生物に対しても『死』を覚悟してなら能力を使えるのか。
だが、それは『アリーナ』の規則に適応しているのか。そしてその後、『明智』を助ける事ができるのか。
状況次第では、自分も『ザイオン・トレイン』を発現して動くつもりだ。

247円谷 世良楽『リトル・スウィング』:2021/05/10(月) 22:58:34
>>243-244

「あはーっ、そうですよ、そうなんですよー!」 

喜色満面。いつもそうだが、今は更にだ。

「どーしよどーしよ、あたし氷山ちゃんに学校で会ったりしたら、
 嬉しくなっちゃうかもー!
 ここでのことって、お外で言ってもいーんでしたっけ?」

ポップコーンを二つ同時に指に挟みつつ、
終わった後の事を呑気に語っていたが。

     「え」

      ポロ

一粒が、容器の中に落ちた。
 
  「ユキトさん、ユキトさーん」
    
  「あれ、何してるんですか、あれ?
   あたし分かんないんですけど、
   あのコインって、人間に当たったら――――」

         「どうなっちゃうんですか?
          どーにもならなくないですよね? ネ?」

氷山に当たった時は『傷付けただけ』。
本体である彼自身には、『違う』のか?

明智の行動の意味が分からず――――
飛び散る血と脳漿に笑みは薄れ周囲を見回し、流石に困惑した様子で、問いかける。

248『最悪の相性』:2021/05/11(火) 00:57:28
>>246(東雲)
『東雲』は得手不得手を語りながら、『明智』の今後を惜しんだ。
『銀貨』がスタンドに効かないという現実が目の当たりになった今、
彼の『勝利』が遥かに遠のくのは、間違いないだろう。

激闘に発奮された『東雲』だったが、その興奮は彼方へ飛んだ。
『キューコ』を心配するも、彼女はその視線を『明智』から離さない。
サンバイザーを目深に被り直し、その表情を閉ざした。

>「勝って死んだ方が、っちゅうんならまだ戦うつもりじゃろうが」

     「――――それは、闘いとは言わない」

>>247(円谷)
>「どーしよどーしよ、あたし氷山ちゃんに学校で会ったりしたら、
> 嬉しくなっちゃうかもー!
> ここでのことって、お外で言ってもいーんでしたっけ?」

     「あまり口外しない方がいいが、
      ……あの娘に『祝勝』を告げるのなら、構わないよ」

観覧席の荒れ具合にやきもきしていた『山本』も、
全てが終わったとばかりに、『セララ』へ穏やかに言葉を返す。
その光景を、目の当たりにするまでは――――

>     「え」

>      ポロ

     「おい、……見るな。
      大丈夫だ。優秀な『医療班』がいる」

>   あのコインって、人間に当たったら――――」

>         「どうなっちゃうんですか?

薄れた笑みが貼り付いたまま、『セララ』は困惑するように辺りを見回した。
『セララ』と異なり、野太い怒号を飛ばしていた、スジモノと見紛う観客達も、
誰もが口を噤み、『セララ』と変わらぬ様相で事態を見守っていた。

     「スタンドの中には、『本体』にとって『有利』に働く能力もある。
      だから、大丈夫だ。『明智』は勝つと言った以上、生き残る気――――」

『山本』は『セララ』の不安を拭おうと、知恵を駆使して安心できる材料を並べる。
その言葉は、すぐ後に『タダヒト』によって裏切られることとなる――――

>ALL

  『オイ! 待テ、ヤメロ!』     「明智さん―――――――ッ!」

    ド パ  ァ  ンッ

         ―――――シルルルルルル...

『氷山』と『エド・サンズ』の制止は敵わなかった。
『茨』となって紐解かれていく『明智』の姿がじょじょに消えていく。

     ≪あ、『明智』ちゃん!!
       なんで、え、 ――――ウソ、あれじゃあ……≫

     「な、あれじゃあ『自害』だろ!」

     「おい、バカ何やってるんだ! 黒服、早くしろ!」

     「わ、わいが……わいが、負けを認めろ、って言うたから……」

『観覧席』もざわめきを抑え切れず、『黒服』達も入場口から飛び出し、『網籠』の格子扉を掴む。

     「『解説』をする。
      まずは『黒服』達、――――『動くな』」

『タダヒト』がマイクのスイッチを入れ、その一言によって『黒服』の動きを止めた。
駆け付けた五人の『黒服』はその場に留まる。まるで『拘束』されたかのように。

       シュカァァァァァ――――

離れた位置に散らばった『銀貨』が光り輝き、『明智』が姿を現した。
『銀色』のオーラを纏った立ち姿には、『ラッシュ』の傷が色濃く残っている。
その『命』を絶った『額』の傷は存在しない。双眸だけが命の色を宿していた。

249『最悪の相性』:2021/05/11(火) 00:58:26
>>245(ジョン)
>「なんだ!?何してやがるんだ明智の奴ッ!?」

      「バカな……。あれは、『致命傷』だ」

      「――――『ジョン』。
       君のスタンドは、『治療』に向いているか?」

『ピエール』も愕然とした表情で『明智』の末路を見届ける。
『ジョン』への問い掛けを聞くに、『ピエール』のスタンドでは治療は出来ないだろう。
観覧席からも動揺が広がる。――――誰も、この結末を予想していない。

>ALL
  『あきはァッ! ワカッテルト思ウガ「10秒」ダ!』

  「ええ・・・・『10秒間』、この凄まじい力に耐えろって事でしょう?
   人間の身体がここまで破壊される程の力に・・・・・・ ああもう!やってやりますよ!」

覚悟を決めた『氷山』は『エド・サンズ』を放ち、『投卵子』を握った右拳を唸らせる。
それを認めた『明智』は思いっきり身体を仰け反らせ、

      ガシィッ!!

突き出された『右拳』に合わせるように『バク宙』を披露し、右拳を蹴って背後へと跳んだ。
ダラリと垂れ下がった『左腕』を揺らしながら、『明智』は『氷山』に視線を向ける。

     「これが、――――俺の『最期』だ。
        『氷山あきは』、『エド・サンズ』……」

     「『アダージョ』を倒したテメェらに勝って、
      俺は、俺のまま死んでやる!」

見栄を切るような台詞に沸く『観客』は誰一人としていない。
拘束された『黒服』の一人、『氷山』を案内した『後藤』は悲痛な叫びを上げた。

     「や、やめ、『タダヒト』さん!  やめて下さい!
      『殺人』は何であろうと、『ルール違反』のはずです!」

     「『アンチクライスト・スーパースター』は、『銀貨』で破壊した物体を『蘇らせる』。
      その能力によって『明智』は超常の力と共に蘇る。……それだけの話だ」

     「この世には『死』によって発動するスタンドが存在する。
      かの『スカイモール』の闘いも、そうしたスタンド使いが相手だった」

     「アンタの蘊蓄を聞きたいわけやないで!
      死んだ『明智』が、ちゃんと生き返るかを知りたいんや!」

『セララ』の傍に座っていた『関西弁』の男が立ち上がり、『タダヒト』に喰って掛かる勢いで叫んだ。
それを一瞥した『タダヒト』は、落ち着いた声調のまま『解説』を続ける。

     「――――さあ、私には解らないな。
      一つ言えるのは、そんな『便利』な応用が利くのであれば、
      彼はあそこまで必死になって、『弱点』を隠す必要はなかっただろう」

     「何を無責任な……!  『明智』が死んだら、どう責任を取るつもりや!」

     「『試合』を止めろよ!  今ならまだ『治せる』んじゃあねぇーのか!?」

     「『吉田』さんの『カナディアン・スウィートハーツ』の『生分解プラスチック』で、
      『脳』の血管を、――――ああ、なんでもいいからさっさと『治療』しろよ!」

観覧席から一人、また一人と席を立ち、『タダヒト』へと非難の声を浴びせる。
『黒服』達は格子扉に手を掛けたまま、必死の形相のまま立ち尽くしている。

     「まず一つ、私は『ギブアップ』を認めたことはない。
      そして、『明智』の戦意は十分であると判断する」

     「よって、この試合を『続行』する」

『タダヒト』の宣言は『セカイ』の電子ボイスよりも、遥かに冷たく響き渡った。
呆然とする観客達。――――『明智』の復活から、『5秒』が経過。

     「……へんで」

     ズギャンッ!

     「こんな試合、認めへんで!」

『関西弁』の男が人型スタンドを発現し、『金網』を思いっきり殴りに掛かる。

250東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/05/11(火) 16:54:25
>>248-249

「ああ、少なくとも『アリーナ』の闘いじゃあねぇ」
「互いに命を懸けないっちゅうんが原則じゃけぇ。相手はもちろん、
 自分も死んじゃあならん。相手の心に大きな傷を残しちまうかもしれん」

『エミカ』のことを思い出しながら、頷く。
『明智』にも何らかの誇りがあるのだろう。命を懸けてでも、勝利を優先する理由があるのだろう。
しかし、それはあくまで『明智』個人の都合にならない。その為に『アリーナ』、そして『氷山』を付き合わせるのは筋が通らない。
恐らく、『氷山』自体には『明智』に対しての因縁などないのだろうから。

「しかし、なんじゃあの『タダヒト』とか言うヤツは。人の命が懸かっとるっちゅうのに随分と冷静じゃ」
「…こいつはたいぎぃのぉ。『アリーナ』ん中でも意見が割れちょる」

『ザイオン・トレイン』を発現。
『関西弁の男』の近くに移動する。人混みが邪魔なら、そのパワーとスピードで飛び越えるように動きたい。
そのさながら、『氷山』に向けて叫ぶ。



「氷山ァッッ!!!」
「やれんのか!!!!!!!」

251ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/05/11(火) 20:56:04
>>249
>「――――『ジョン』。
>君のスタンドは、『治療』に向いているか?」

「いや、傷口にばい菌が入らないようにするくらいならできるが、あれを直すのはとても、、、、」

明智の姿を凝視する。

「アイツのことを見誤ってたな。自分に有利な対戦カードでイキってる、いけ好かないやつだと思ってた。
 、、、、、そうじゃなかった」

「アイツが渇望しているものがなんなのか、俺にはわからないが、それのためになりふり構ってなかっただけなんだ。
 そして、『それ』のために命すら投げ捨てようとしてる、、、、、、クソっ!」

席を立つ。
観客席と戦場を隔てる金網へ走る。
何をしたいのか自分でもわからない。
ただ、自分のいるべき場所はこの椅子ではない。ただの観客でいるべきではない。
そう、感じた。

252円谷 世良楽『リトル・スウィング』:2021/05/11(火) 22:27:26
>>248

「……あはっ! ですよねー。びっくりしちゃいますよー!
 明智君ってばまだ強い攻撃持ってたなんて、スゴーい。
 性格悪いけど、やっぱり強いなー」

    「でもでも、怪我とかすっごいし、 
     氷山ちゃんの有利は変わってないなーい!
     もう能力のタネってゆーのも分かったんですしネ!」

    「だったら――――」

山本の言葉に丸め込まれ、
ポップコーンを口に入れたセララ。
だが、『完全に信じ込んだ』わけではない。
だから――――――

「ユキトさん、ユキトさーん。
 あたし、あたし――――これ、どうしたらいいの!?
 アリーナって、こうなんですか? こういうことって、あるの!?」

          「でも、みんなすっごい慌ててるし、
           あの人も――――」

ヤジを飛ばしていた『関西弁の男』に、視線を向ける。

「氷山ちゃんは戦ってるし、タダヒトって人、まだやるって。
 明智君も、絶対、戦わなきゃイヤって言ってるけど!
 でもでも、こんなのさ! こんなのあたし、止めた方が良いような気がしまーす!」

               シャララララ ラ

手首に『5つの輪』が浮かび上がり、セララはそれをすべて取り外す。
スカイモールで闘いがあったのも、吉田さんとやらの能力も、
平時のセララなら山本に説明を求めただろう。

「明智君が死んじゃったら――――そしたら明智君以外、みんなイヤじゃん!」

「氷山ちゃんだって絶対ヤですよ」 「あたしも楽しくない!」 「でも」

男の人型のスタンドと、山本の顔をせわしなく視線が行き来する。
芯の無いセララは、正義感だけで動けるならすぐに動き出せる。
敵にどんな事情があれ、それが敵であればやっつけてしまえる。
だが、この『アリーナ』の戦いの論理は『知らない』し、
ほかならぬ明智自身が『やらされている』のではなく、望んでいる。
この場に『敵』など何もいない。あるのは『闘技』と『何か』の境目だけだ。

                   ――――だが。

「ユキトさんが、あたしにやるなって言ったら!
 アリーナなら止めないって言ったらさー!
 そしたら―――――あたし、ちゃんと、じっとしてますから」 

                   「アリーナの事、教えて、ユキトさん」
 
じ、っと山本の顔を見る。

この会場の空気の中で、『戦いを望む』のは、『当事者』と『タダヒト』だけだ。
だが、『アリーナ職員』である山本の見解を聴く『理性』がセララにはある。
何より今、試合を中断したとして、セララに出来る事はない。それでも、『スタンドを出してしまっている』―

253『最悪の相性』:2021/05/12(水) 00:23:09
>>250(東雲)
>「しかし、なんじゃあの『タダヒト』とか言うヤツは。
>人の命が懸かっとるっちゅうのに随分と冷静じゃ」

『東雲』が呟く通り、『タダヒト』は顔色一つ変えずに事態を見守っている。

      ズギャッ
               ――――バンッ!

『東雲』は地面を蹴り、『関西弁の男』の傍まで駆け寄る。
その最中、依然としてアリーナに立つ『氷山』へと叫んだ。

>>251(ジョン)
>「アイツのことを見誤ってたな。
>自分に有利な対戦カードでイキってる、いけ好かないやつだと思ってた。

     「ああ。――――私も、君と同じ思いだよ」

>「アイツが渇望しているものがなんなのか、俺にはわからないが、
>それのためになりふり構ってなかっただけなんだ。
>そして、『それ』のために命すら投げ捨てようとしてる、、、、、、クソっ!」

     「『ジョン』! この試合を止めるぞ!」

『ジョン』は観客席を立ち、真正面にある『金網』へと駆ける。
『ピエール』もその手に『西洋剣』を発現し、『ジョン』を追う。

>>252(セララ)
『セララ』は『山本』の言葉を受け止めたが、
……無論、この状況を受け入れるに足る材料ではない。

>「明智君が死んじゃったら――――そしたら明智君以外、みんなイヤじゃん!」
>「氷山ちゃんだって絶対ヤですよ」 「あたしも楽しくない!」 「でも」

     「――――俺は、『タダヒト』さんの配下だ。
      この試合が続けると、あの人が伝えた以上、
      ……俺は、この試合を、止められない……」

     「『タダヒト』さんも、『明智』の生存を見出してるからこそ、
      ――――『殺害』の禁止ルールによる、試合の停止をしない」

     「私は、そう思っている……」

>「ユキトさんが、あたしにやるなって言ったら!
> アリーナなら止めないって言ったらさー!
> そしたら―――――あたし、ちゃんと、じっとしてますから」 

>「アリーナの事、教えて、ユキトさん」

      ガシャンッ

『セララ』は『山本』の顔を覗き込む。
蒼褪めた『山本』は手にしたタブレットを、力なく隣の椅子へと置いた。

     「だが、『死』のチラつく試合を、試合と呼びたくはない……。
      それに、『セカイ』の実況を、『死』のはなむけになんて――――」

     「俺は、俺は、タブレットの中でしか、スタンドを動かせない。
      ――――俺に出来るのは、それしか、ない」

     「俺は、君を止める。―――この言葉だけで。
      今は座って、『氷山』を応援してくれ……」

『職員』としての立場、『タダヒト』への敬意、『明智』の命に対する憂慮、
今だ闘い続ける『氷山』への期待、信奉する『セカイ』、緊急事態への動揺。
二人の試合を純粋に楽しんでくれた『セララ』の応援を裏切る無念さ、
そして、自身の無力さへの『絶望』が、その言葉に現れる。

254『最悪の相性』:2021/05/12(水) 00:25:19
>ALL

      「『ザ・ナショナル』ゥゥ――――!!」

      「マサさぁん!」    「ブチ破ってくれ!」

『マサ』と呼ばれた『関西弁』の男は、
屈強なスタンドの豪腕を『金網』へとぶちかます。

       バヂヂヂヂッ!!

      「が、はぁ!」

しかし、その一撃は完全には届かなかった。
強烈な『放電音』が弾ける。『マサ』は白目を剥いて背後へよろけ、
空いた椅子へとでっぷりとした尻を落とした。スタンドも解除されている。

      「―――――その金網に『電流』を流した。
       『カナディアン・スウィートハーツ』による『導電性樹脂』を介し、
       『スタンド』が触れても『感電』する。……今の出力は、『警告』に過ぎない」

      「大人しく、席に戻るように。
       『オープン・ハンド』の『菅谷』、『跳躍』によって『金網』を飛び越える気だな」

      「『Tボーンズ』の『湯河原』、『骨細工』の発現はムダだ。
       背中に隠した『バネ』の細工も、すぐに解除するように。
       そして、『東雲』と『ピエール』、……ああ、『白人』の君も。
       君達も『金網』から離れるんだ」

『菅谷』と呼ばれたライダーズジャケットの男が、苦々しげに『タダヒト』を睨んだ。
『湯河原』は苛立ったように地面へツバを吐き、手首から突き出した『骨鋏』を解除する。

     「明智さん・・・・ 『ギブアップ』してください!
      まだ間に合うはずです・・・・まだ・・・・生きられるはずなんですよ!」

      「ふざ、けるなよ!」

      「『氷山』、スタンドがバレた以上、
       俺はもう、アリーナじゃあ勝てないんだよ!」

     「『タダヒト』にも、二度と届かねェ!
      ――――負けて、ヘラヘラと笑って、
      このキズと一緒に生きるなんて……」

       「俺の心が、許すはずもねェんだよ!」

アリーナでは『明智』が超人的な身体能力を発揮し、『エド・サンズ』の真横を取る。
『氷山』は『明智』にギブアップを求めるも、『明智』は聞き入れようとしない。

       ≪あ、あれは……。『銀貨』が、消えました……≫

       ≪う、う……。床に残った『銀貨』は、『13枚』……≫

       ≪あれが全部消えたら、『明智』ちゃんは――――≫

『明智』の存命が危ぶまれる事態に、『セカイ』の実況も精彩を欠く。
『ピエール』が首筋に手を当て、ハッと口を開けると、その掌を覗き込んだ。

      「その『線』もまた、『警告』だ」

『菅谷』、『湯河原』、『ピエール』、『東雲』、『ジョン』の首筋に、
ドロリとした液体で、喉を裂くような『線』が刻まれている。
――――これは、『プルコギバーガー』のソースだ。全く気付きはしなかった。

いきり立つ観客の誰もが、一言のヤジも飛ばさない。
天空に座る『タダヒト』が視線を交わしただけで、『諦念』が支配した。

255東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/05/12(水) 01:42:21
>>253-254

『マサ』という大阪弁の男が倒れたのをチラリと見る。
大の男が即座に気絶するレベルとなると、中々の高圧電流だろう。直接触れるのは危険だ。
もし金網を破壊するなら、重量のある物を投擲するのが上策か。


>      「その『線』もまた、『警告』だ」

「じゃかあしいわッ!」
「こちとらおどれが怖くて『闘士』をやっとるんじゃねぇ!!」

『ザイオン・トレイン』で自らに能力を行使、軽く動きつつ『岩塩』の鎧を纏う。
あの『タダヒト』とやら。少なくとも、目にも止まらぬ『スピード』はあるようだが。
しかし『パワー』の方はどうだろうか?…とはいえ、現時点で確かに動くつもりはない。

この大阪弁の男に近付いたのも、『氷山』の返答次第ではこいつを取り押さえる為にだ。
もっとも今はその必要はなくなったが。
仮に『氷山』がこのまま試合としての継続を望むのであれば、自分は観戦を続けるだけだ。
だからこそ、問いかけた。
故に、今はアイツの返答を待つ。

256ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/05/12(水) 11:51:59
>>254
動揺はなかった。
関西弁の男が気を失っても、いつの間にか自分の首にソースが塗りたくられていても。
それでやっと気づいた。自分はこの戦いを止めに来たのではないと。

「すまんピエール」

小さくつぶやき、大きく息を吸う。

「明智ィィーーーーー!!」

男に向かって声を張り上げる。今はかすかに敬意をいだきつつあるその男に。

「思いっきりやっちまえ!シャバい終わり方したら承知しねえぞっ!!」

馬鹿げた話だ。娯楽として命のやり取りを消費するなど。
あの関西弁の男は正しい。こんなものは見世物にすべきではない。

見世物でないなら、必要なのは観客の満足ではない。

戦場に立つ二人の『納得』!この戦いの結末になにより必要なのはそれだ!

ジョンは祈りを込めてエールを送る。男が成そうとしていることをやり遂げるための力になることを願って。

そして、もう一人にも。

「氷山!」

呼びかけて、一瞬言うべき言葉を考える。
答えはすぐに見つかった。

「悔いの無い戦いを!」

257円谷 世良楽『リトル・スウィング』:2021/05/13(木) 20:24:11
>>254

電気に倒れる『マサ』や、警告を受けた闘士達。
彼らとの大きな違いとして――――
攻撃自体にダメージフィードバックが存在せず、
かつ『タダヒトという男を知らない』セララは、
電流も警告も意に介さず攻撃することも出来た。
それは勿論、確実にセララの不幸を招いただろうが……

「あーあ、ユキトさんそんな顔するんだもん」

だが――『リトル・スウィング』を解除する。
そして、消えかけていた笑みを浮かべた。

「……いーですよ。あたし、信じたげますから!
 あのえらそーだけど頭良さそーなタダヒトって人のこともですし、
 ユキトさんがあたしに優しくしてくれたこともですし、
 それにー、氷山ちゃんのことは最初から信じてますし、ネ!」

全ての言葉が本心では、無い。
セララには『隠せる』くらいの社交性はある。

「だから、だから元気出してーっ、ユキトさん!
 氷山ちゃんなら、きっとなんとかしてくれますよ!」

だが…………ほとんど見ず知らずだが、
これまでの試合を見てセララは『知っている』。

この戦いにおいて『窮地』であることは。

「これまでも全部! ぜーんぶ!
 あたしの見たかったみたいに、反撃してくれたんですから!」

        「氷山ちゃーん!!
         『サンズさーーーん』!!
         明智君の好きになんてさせちゃダメーー!!!」

氷山と『エド・サンズ』を信じることには、助けにさえなる事を。

258『最悪の相性』:2021/05/13(木) 21:53:53
>>255(東雲)
>「じゃかあしいわッ!」
>「こちとらおどれが怖くて『闘士』をやっとるんじゃねぇ!!」

      「――――素晴らしい『闘志』だ」

      「その『心』を振るわれる時を、楽しみにしている」

    シュゥゥゥゥ ・ ・ ・ 

『東雲』は『ザイオン・トレイン』を発現し、その身に『岩塩』を纏う。
『タダヒト』は賞賛の言葉を贈るも、これ以上の『追撃』はないようだ。

>>256(ジョン)
>「すまんピエール」

    「待て、『ジョン』! ヤケを起こ――――」

>「明智ィィーーーーー!!」
>「思いっきりやっちまえ!シャバい終わり方したら承知しねえぞっ!!」

>「氷山!」  「悔いの無い戦いを!」

『ピエール』の制止は杞憂に終わった。
『ジョン』は大声で両者に声援を送り、この闘いを見届ける決意をした。

>>257(セララ)
『セララ』の発現した『リトル・スウィング』は、
明るく人好きのする彼女の態度に反し、優れた『殺傷力』を持つ。
その一撃は『金網』の打破に役立ったかも知れない。だが、『セララ』は――――

>「……いーですよ。あたし、信じたげますから!

>「だから、だから元気出してーっ、ユキトさん!
> 氷山ちゃんなら、きっとなんとかしてくれますよ!」

     「すまない……すまな」

     「スマンて言うところやないやろ、兄ちゃん。
      ワイは、あの嬢ちゃんの言う通りやと思うで」

電流から復活した『マサ』が大儀そうに身体を起こし、
鎮痛な表情をした『山本』の肩を力強く叩いた。

>ALL

  「やりますよ! こんな結末・・・・許せるわけないじゃないですか!
   だから、明智さんには『負け』てもらいますよ・・・・
   そんな『意地』なんて通せないくらいに完膚なきまでに・・・・ね!」

  『明智ノ小僧ヲ打チ負カス・・・・・了解シタゼェェ!』

     「どいつもこいつも……、もう俺が負けた気でいやがる……」

     「――――ふっざけんじゃねぇ!」

横っ飛びから着地した『明智』の左腕に、『エド・サンズ』の投げ縄が絡んだ。
『明智』は前へ進み、右の拳を振り上げる。

    「明智ィィーーーーー!!」

    「思いっきりやっちまえ!シャバい終わり方したら承知しねえぞっ!!」

    「氷山!」     「悔いの無い戦いを!」

一瞬、声を留まらせた『白人の男』が『明智』と『氷山』に声援を送った。
その切欠により、堰を切ったかのように、『観覧席』が湧き上がった。

        「氷山ちゃーん!!
         『サンズさーーーん』!!
         明智君の好きになんてさせちゃダメーー!!!」

    「そうだ!  下らねぇー死に逃げで負けをゴマかすんじゃねぇ!」

    「あのクソガキの根性、叩き直してやれ!」

    「俺達は、テメェーが死ぬのが見たいんじゃねぇ、
     負けるところが見たいんだっつうの!」

『氷山』の手中に現れた『さすまた』。『明智』は接近する。

    「『セカイ』ィィ―――――!!
     『実況』を、続けてくれェ――――!!」

    「これは『死闘』じゃあない、『試合』だァァ――――!!」

『マサ』に肩を叩かれた青年が、意を決したかのように大声を張り上げる。
立ち上がった観客達は誰も席に戻らない。『タダヒト』もそれを黙して見守る。

床に落ちた銀貨は――――、残り『12枚』。

259東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/05/13(木) 22:04:20
>>258

「…ハン」「流石は『A級』、タダでは闘らせてくれんか」

『ザイオン・トレイン』を解除。
『タダヒト』の方へと視線を向けるのを止めて、再び『リング』へと振り向いた。

>  「やりますよ! こんな結末・・・・許せるわけないじゃないですか!
>   だから、明智さんには『負け』てもらいますよ・・・・
>   そんな『意地』なんて通せないくらいに完膚なきまでに・・・・ね!」

>  『明智ノ小僧ヲ打チ負カス・・・・・了解シタゼェェ!』

にやりと笑う。良い『覚悟』だ。

「よう言ったッ!!ここにいる全員で、結末見届けたるけぇ!!」

それだけ『氷山』に伝えて、自分の席まで戻ろう。

260円谷 世良楽『リトル・スウィング』:2021/05/13(木) 23:09:11
>>258

「そーだよそーだよユキトさん!
 マサさんの言う通りでーす!
 謝るとか楽しくないし、あたし、ほしくないですよ」

「良いこと言いますねーマサさんは!
 ねえねえ、ビリビリしたの大丈夫?」

山本とマサに、それぞれ笑いかけた。
マサについて多くは知らないし、
野次を率先して挙げもしていたが……
そういう昔のことにはこだわらないタイプだ。

それに。

「あはーっ! 氷山ちゃんもサンズさんもやる気全かーい!
 ユキトさんも元気になったし、よかったよかった!
 あとはー、うんうん! セカイちゃんの実況も、あたしも聴きたいなー!」

なによりセララ自身も、良かったと思った。
山本の、セカイへの指示に同調して頷き、
ジュースを飲み、試合に再び視線を向ける。

       そう、『試合』だ。

野次も今となっては『そういう声援』に聞こえてくるし、
タダヒトの沈黙も無言の応援に感じられる。
いつだって都合よく考える。

「氷山ちゃーん!! その『棒』で押さえ込んじゃえー!!」

だが、単なる思い込みでも、ないような気はしている。
的外れなアドバイスをしつつ、それでも、『楽しさ』は返ってくる。

261『最悪の相性』:2021/05/13(木) 23:43:14
>>259(東雲)
>「よう言ったッ!!ここにいる全員で、結末見届けたるけぇ!!」

アリーナに立つ『氷山』は、クラスにいそうな普通の女の子だ。
だが、その湧き上がる『闘志』は、『東雲』にも決して引けを取らない。

      ダッ!

『東雲』がステージに戻ると、『キューコ』が座したまま試合を見届けていた。
周囲の観客達は上半身を裸にされ、
『ロープ』を猿轡のようにハメられ、席に座らされている。

     「やり遂げた、って顔してる」

>>260(セララ)
>「良いこと言いますねーマサさんは!
> ねえねえ、ビリビリしたの大丈夫?」

     「ワイは関西一の『電気工』やで!
      これくらい、屁でもないっつうねん!」

『マサ』は強がりともいえる豪快な声で『セララ』に応える。
観客達もいきり立つ中、『マサ』も『山本』の肩を引っ張り、
まるで元気づけるように、無理矢理席から立たせる。

>「氷山ちゃーん!! その『棒』で押さえ込んじゃえー!!」

    「せやでぇー!  ふんじばったれや!」

    「ほら、兄ちゃんも大声出せェ!
     『氷山』はんと、あの『ゆるキャラ』ちゃんを信じるなら、
     その思い、デッカイ声で届けなアカンで!」

>ALL

   ギィッ・・・・

        「ぐ、あああああ!!!!」

左腕を引っ張られた『明智』が悲鳴を上げるが、その拳が『エド・サンズ』に命中する。

          ボグシャァ!!

      「死んだ身が、そんなロープで、どまるがよォ!」

だが、『エド・サンズ』は体勢を崩さない。
『氷山』は『さすまた』のゴルフスイングを『銀貨』目掛けて放つ。

         シュカッ

      「コイツ、倒れ、ね――――」

     ≪い、今の、今のは――――≫

     ≪『銃撃』じゃあないッ!  『透過』してますッ!
       ああ、『明智』ちゃんの足首を、抜け――――≫

『セカイ』の実況通り、『明智』の足首を『銀貨』がすり抜けた。

     「『銀貨』とは忍び寄る『裏切り』の象徴だ。
      つまり、放たれれば命中した物体に『同化』し、
      『銀貨』の『解除』によって、物体に『空白』を生む」

     「何故、『射撃』なき『銀貨』によって、
      『スモークマシーン』が破壊されたのか、
      観客の皆にも、納得頂けただろう――――」

     「そして、拘束された『スタンド』は『解除』できない。
      だから、『力有る像』によって『同化』した『銀貨』は、
      ――――『力』を与えるに留まるのだ……」

『タダヒト』が『解説』を挟む。この言葉が何を意味するのか……。

    「氷山ちゃーん!! その『棒』で押さえ込んじゃえー!!」

    「せやでぇー!  ふんじばったれや!」

『観客席』が大声で賑わい、一つの大きなうねりとなる。

262東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/05/14(金) 00:12:45
>>261

「・・・・・・・・・・」
「『キューコ』…こいつらはあんたがやったんか?」

思わず真顔になりながら訊ねる。
うるさかったのは事実なので、助けたりはしないが。
ひとまず席に座ろう。

「ああ。どうやら『氷山』は『明智』の覚悟を正面から受け止め、そんでブッ倒すつもりじゃ」
「そいつが聞けりゃあ十分じゃな。気持ちのええヤツじゃ」

さて、戦局はどうか。
『タダヒト』の解説と『氷山』の動きにより、状況が少しずつ飲み込めてきた。
現在『明智』はあの銀貨の能力により、身体と同化して頭の負傷を補っているようだ。
それが解除されれば、恐らく死ぬ。さて、どうするか?

「わしの『スタンド』ならば、まだ『拘束』もしやすいが…しかし、あの動き相手には中々難しいのう」

顎に手を当て、思案する。

263円谷 世良楽『リトル・スウィング』:2021/05/14(金) 00:55:50
>>261

「関西で一番すごいの!? うそーっ、すごーい!
 アリーナってほんっと色んな人がいるんですねー!」

山本の言う通りだ。学生だけでは無い。
立場のある人間も、無い人間も集っている。
多種多様が、『試合』を求めここに集っている。

「見て見て! 氷山ちゃんが押してるーーー!
 あはーっ! そのままやっちゃえ! やっちゃえーーー!!」

そして。

「……ユキトさんユキトさん!
 どっちかの応援したらダメなんだったら、
 どっちも応援しちゃえばいーですよ!」

――今、誰もが『応援』をしている。

「あとあと、セカイちゃんも応援したげましょーよ!
 まだあんまり元気なさそーですもんネ!」

ならば、中立とは言っても、
山本も――『ユキトさん』もそのうねりを楽しむ権利がある。

    「あ、タダヒトって人でもいーですよ。
     いま解説すっごいがんばってたし! あははーっ!」

いや、楽しんで欲しい。楽しむべきだ。セララは、短絡的なのだ。

264ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/05/14(金) 21:03:49
>>258
>>261

「すまんピエール」

もう一度謝る。

「氷山を応援するという約束だったが、反故にしちまった」

詫びながらも、視線は闘技場の二人に注がれている。

「この先は『ネットに弾かれたボール』だな、、、、。
 あの二人はそれぞれの最善を尽くすだろう。それでも、結末がどうなるかは、終わってみなければわからない」

265『最悪の相性』:2021/05/14(金) 21:58:45
>>262(東雲)
>「『キューコ』…こいつらはあんたがやったんか?」

    「『明智』を助ける、ってうるさかった」

『キューコ』はイヤそうに眉を顰めている。
『東雲』の喉に付いた『プルコギソース』を睨むように見咎めると、
『キューコ』はまた、『ティッシュ』を差し出した。

>「ああ。どうやら『氷山』は『明智』の覚悟を正面から受け止め、そんでブッ倒すつもりじゃ」
>「そいつが聞けりゃあ十分じゃな。気持ちのええヤツじゃ」

    「そう。――――死にたいなら、死なせればいいのに」

冷たい声色で『キューコ』は切り捨てると、『東雲』と共に試合の観戦に戻る。
『明智』のスピードが上回る以上、『鉤縄』で拘束した今となっても、
その『機動力』は脅威だ。

>>263(セララ)
>「見て見て! 氷山ちゃんが押してるーーー!
> あはーっ! そのままやっちゃえ! やっちゃえーーー!!」

『セララ』が応援をする間も、『山本』は黙したままだ。
その理由を察して、『セララ』が『山本』に水を向けた。

>「……ユキトさんユキトさん!
> どっちかの応援したらダメなんだったら、
> どっちも応援しちゃえばいーですよ!」

    「いや、俺は……」

>「あとあと、セカイちゃんも応援したげましょーよ!
> まだあんまり元気なさそーですもんネ!」

    「――――ああ、……そうだな」

    「『セカイ』ィィ――――  盛り上げてくれェェ―――!!」

『山本』が細い喉を振り絞って、『セララ』に声援を送る。
横に立つ『マサ』は暖かい視線を『山本』に向けていた。

>>264(ジョン)
>「すまんピエール」
>「氷山を応援するという約束だったが、反故にしちまった」

    「バカを言うな! ――――見てくれ、この盛り上がりを!」

    「『タダヒト』が制した時とは違う。
     ……君の『応援』が、『アリーナ』に火をくべたんだ!」

状況は何も変化していない。だが、『ピエール』は希望を見出している。
『氷山』の奮闘だけではない。――――観客の声援が織りなす大きな『うねり』が、
この試合を変えようとしているのだと、『体感』しているのだ。

>ALL

     「お前のパクった『銀貨』は、『解除』しねェ――――」

『氷山』は手にした『さすまた』を振るい、『明智』の額へと突き抑える。
だが、『明智』は姿勢をブレさせ、『さすまた』の一撃を回避する。

    「この『至近距離』で、ヨユーで突っ立てるんじゃねぇ!」

        ゴォッ!!

『明智』の右フックが『エド・サンズ』の胴体に突き刺さる。
右フックを下ろした『明智』が身を屈めて、地面に片手を付ける。

    「『観客』が全員、味方に付いたら勝てると思ったかぁ!?
     俺はな、今日は『10:0』で勝つって決めてるんだよ」

    「渋谷のハロウィンとの区別も付いてねェ、
     バカ騒ぎしてェだけのアホ共全員に、
     誰が『勝者』が教えてやるよォ!」

吼えた『明智』がその身を跳ね伸ばし、
『カポエイラ』のように両脚を『エド・サンズ』の顎下目掛けて打ち上げる。

     「『明智』ィィ――――、大した『大技』じゃあねェーか!」

     「テメェーがどーなろーと、最後まで見届けてやるぜ!」

『大技』に沸いた観客達が惜しみない声援を『明智』にも送る。

266ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/05/14(金) 22:46:28
>>265
>「『タダヒト』が制した時とは違う。
> ……君の『応援』が、『アリーナ』に火をくべたんだ!」

「そこまで言われるとさすがに照れ臭いな、、、」

照れ隠しに頭を掻きながらも視線は『氷山』と『明智』から離さない。

「、、、やはり至近距離では明智に分があるみたいだな。
 だが、氷山が明智を救うためには近づかざるを得ない、、、。
 まっとうに戦っていては勝ち目は薄いが、、、、どうする、、、、」

誰に聞かせるわけでもなく呟く。
まるで自分が明智と戦っているかのように。

267東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/05/14(金) 22:50:13
>>265

「ああ、そういや付いたままじゃったか。ありがとな」

『キューコ』に礼を述べ、首元のソースを拭った。
『ザイオン・トレイン』自体に防御力はないが、存在はしている以上、何かに干渉することも、されることもある。
しかしながら、『タダヒト』は体に直接このソースを塗ってみせた。
そこにアイツのスタンドの秘密が隠されているのだろうか、などと推測する。

「なんじゃあ『キューコ』。そがいに『明智』が嫌いか?」

自分も『明智』は好きな方ではないが、その根性と情熱は買っている。流石に死んでくれ、とは思わない。
それに『アリーナ』という場所が成り立つ為にも、死人が出てしまっては困るというのもある。
しかし、『氷山』はどうしたものか。
『明智』本人の意思で『解除』が決められているならば、それこそ心を折るぐらいの勝利を見せつける必要があるか?

268円谷 世良楽『リトル・スウィング』:2021/05/14(金) 23:18:02
>>265

「あはーっ、ユキトさんさっすがー!」

声援を上げたユキトに笑い、
ステージ上の二人に視線を移す。

「『10:0』ってー、一回やっつけられたのに!
 でもでも、あんなアクロバットな攻撃してスゴーい!
 あれってブレイクダンスってやつですか!?」

      「押されちゃってるけど、
        まだまだやれますよネ!
         氷山ちゃんもサンズさんもー!」

勿論一度やられて蘇る所までが能力――
だと、信じている。

明智の派手な格闘には目を引かれるが、
能力の有無という差はある。氷山なら巻き返せる。
それも、信じている。

269『最悪の相性』:2021/05/15(土) 22:30:38
>>266(ジョン)
『ジョン』の視線は『明智』と『氷山』の闘いに向けられる。
目まぐるしく切り替わる展開。繰り出される技の数々。

――――『自分』ならどうするか。
『グラム・スラム』に目覚めて間もない『明智』にとって、
スタンドとの対峙を真剣に考えた瞬間だった。

>>267(東雲)
>「なんじゃあ『キューコ』。そがいに『明智』が嫌いか?」

     「今の『明智』はキライ。
      ――――死ぬなら誰もいないところで死ねばいいのに」

     「もう勝てなくなったからって、『自暴自棄』に『自殺』する。
      弱くて卑怯な男は、キライ」

『タダヒト』を過度に『冷静』と評するのであれば、
『キューコ』は極度に『冷徹』な態度で、『明智』を咎めた。

>>268(セララ)
>「『10:0』ってー、一回やっつけられたのに!
> でもでも、あんなアクロバットな攻撃してスゴーい!
> あれってブレイクダンスってやつですか!?」

    「『心斎橋』でやっとった兄ちゃんがおったが、
     実戦に交えるなんて、それ以上の技量やで!」

    「でもなぁ、あんなド派手な動き、今要るんかな?
     あんなん格闘技でやるの、『須藤元気』くらいなもんやで」

『セララ』と同様に『マサ』も派手な一撃に興奮しているが、
ふとした拍子に思案顔を見せる。汚い関西弁だけの男ではない。
彼もまた『アリーナ』を舞台とするファイターの一人だ。


>ALL

   「ええ・・・・ゴホッ 勘違いをしていましたよ・・・・ゲホッゲホッ
    勝敗はまだ決まっていない・・・・ だから!」

『エド・サンズ』が倒れ込むように重心をズラしながら、
『明智』の左腕に絡めた『鉤縄』を思いきり引っ張った。

     グィィ!!

     ≪『エド・サンズ』の『鉤縄』が残っています!≫

     ≪これは『明智』ちゃん、苦しい!≫

     「チィ――――」

       ガスッ!

軸がブレたことにより、『エド・サンズ』の右肩に甘い蹴りが命中する。
『明智』は右腕一本の『側転』で真横に移動し、
ズラした重心を庇うように移動した『エド・サンズ』と至近距離で相対する。

      「どうなる……。今のところ、『五分五分』ってところか」

      「それじゃあマズいだろ!  『明智』が死ぬぞ!」

      「クソッ、何考えてるんだ……『タダヒト』のヤツ……」

『観覧席』の観客達はやきもきしながら闘いを見守っている。

  「だから、やりましょうか本気の戦いを
   『予定調和のかませ犬』とか『通過点』とかそんなのじゃなく
   どちらが勝つかわからない・・・・・『真剣勝負』を!」

     「今の俺は、俺じゃない。
      『アダージョ』は、俺の心を殺しやがった……」

     「今の俺に、『真剣』だとか『懸命』なんて言葉はねェ!
      『アダージョ』が消えた今、『アダージョ』を再殺したお前と、
      『アダージョ』を殺した『タダヒト』を、倒すしかなかった!」

     「だから、だから……

      だから……そうすれば、やっと」

     「俺は、俺に戻れたはずなんだ!」

『明智』と『氷山』、互いに一進一退の攻防が続く。

270東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/05/15(土) 22:52:40
>>269

「…まぁ確かに、わしもアイツのやり方自体は気に食わんがな」
「わしはそんなに繊細に出来とらんけぇ、ブッ倒したい相手がいなくなったなら
 そいつを倒した相手か、そいつより更に強いヤツと闘うだけじゃ」
「『明智』のスタンドが『アリーナ』に向かん事は理解しちょる。じゃが
 それでもやりようは幾らでもあると、わしは思っとる」

端的に言えば、巻き込まれた『氷山』と『アリーナ』にはいい迷惑だ。
とはいえ、ここまで来てしまった『明智』に今更言ってところで無駄だろう。
それに今更水をかけるつもりもない。ここまでやってしまったなら、後は意思を貫き通せ。
その結果がどうなるかは─────『氷山』次第だろう。

「『キューコ』。あんた、『明智』を殺さずに倒す手段を見つけたか?」

『眼』の良い『キューコ』ならば、どこからかヒントを手に入れているか?

271円谷 世良楽『リトル・スウィング』:2021/05/15(土) 23:44:20
>>269

「わーっ、心斎橋って、『O府』でしょー!
 スッゴイ都会でもうちの駅前と同じで、
 ダンスしてる人っているんですねー!
 一回行ってみたいなー」

むしろ、人数も多かったりするのだろう。
セララには想像しかできない世界だが。

「でもでも、確かに変だよねー!?
 明智君も疲れてると思うしさー。
 あんなにすごい動きする間に、
 普通に何回もエイエイって蹴ったり出来そうですよねー?」

回避に合わせた動き――――というのはあるにせよ、
しゃがんだ状態から出来るより簡単な攻撃もあったはず。
あえてアクロバットを披露した意図は、読めない。
能力の一環というわけでもないだろう。

「なんでだろなんでだろ。あたし分かんない!
 『俺のいいとこどんどん見せてやるぜー!』
 みたいな、それだけだったりしてー?」

「だって、俺が俺が俺がー!って。
 そのことに、ずーっとすっごい真剣ですもんネ、明智君」

セララは『がっつく』のは得意でない。しかし。
明智のそれには、『自己アピール』以上の何かを感じずにいられない。

272ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/05/16(日) 17:16:56
>>269
「ピエール、あんたならこの状態で手はあるか?」

思考が煮詰まってきたので、なんとなく隣の男に聞いてみる。

273『最悪の相性』:2021/05/16(日) 20:53:57
>>270(東雲)
>「わしはそんなに繊細に出来とらんけぇ、ブッ倒したい相手がいなくなったなら
> そいつを倒した相手か、そいつより更に強いヤツと闘うだけじゃ」

    「……ふーん」

『キューコ』は『東雲』の独白に関心を向けている。
勿論、『東雲』の思う通り、『明智』以外には迷惑な話ではあるが、
……それでも、この結末を握るのは、『氷山』なのだ。

>「『キューコ』。あんた、『明智』を殺さずに倒す手段を見つけたか?」

   「見付けた。……でも、教えない。
    ――――もし、その方法があるとすれば、
    『明智』自身では出来ない。そう、なる」

教えない、と口を噤んだ直後ではあったが、
『キューコ』は『東雲』に補足するように口を開いた。

>>271(セララ)
>「でもでも、確かに変だよねー!?
> 明智君も疲れてると思うしさー。
> あんなにすごい動きする間に、
> 普通に何回もエイエイって蹴ったり出来そうですよねー?」

    「せやろせやろ!?
     なんや嬢ちゃん、解っとるやないか!」

    「――――『頭』だ。
     接近戦で『頭』を近付けたくない」

気を良くした『マサ』。何かに気付いたように、口を挟んだ『山本』。

>>272(ジョン)
>「ピエール、あんたならこの状態で手はあるか?」

    「いや、皆目見当が付かないよ。
     ――――だが、あの『額』が傷付いていない以上、
     あそこに『弱点』がある。……だが、あのスピードだ」

    「私のスタンドでも、捉えるのは難しいだろう」

『ピエール』も難しい表情を作り、二人の闘いを見守っている。

>ALL

 「『真剣』も『懸命』もない・・・・とか、私達を倒さないと元の自分に戻れない・・・・とか!
  明智さん・・・・それなら、今のあなたは一体なんなんですか!?」

 「心を『アダージョ』に殺された・・・・なんて言ってますが、あなたには意思がある!
  元の自分に戻りたくて・・・・文字通り『必死』になって戦うあなたの『心』が死んでいるなんて言わせない!」

     「俺は、俺は死にてぇんだよ!
      もう、俺が、生きてられないなら――――」

      グィィ!!

『明智』が立ち上がると同時に、屈んだ『エド・サンズ』の顔面に前蹴りを放つ。
だが、それは大きくブレる。『エド・サンズ』の手にした『ロープ』が引かれる。

 「既に・・・・あなたの心は生きているんですよ
  元のカタチとは違うかもしれないけれど・・・・確かに生きているんです!
  死なせるのが惜しいくらいに・・・・!」

     「どいつも、こいつも……。
      俺が、俺が、勝ちたいのに、勝てないなら、
      ――――勝てないなら、生きていたって……」

     「仕方ねぇのに――――」

  『心ハ決マッタナ? あきは?
   全てガ決マッタノナラ・・・・・後ハ俺ニ任せてオキナ・・・・』

   「頼       | i /
.     み      ト
    .ま       キ
.     す/       ュ /
    ・ 」          ・

姿勢を屈めていた『エド・サンズ』が、伸び上がるように『アッパー』を放つ。
その狙いは『明智』の額に埋まった『アンチクライスト・スーパースター』。
『明智』は避けられない。その一撃を、甘んじて――――

           ガスゥ!!

『額』を削るように『アッパー』が命中する。
『明智』が蹈鞴を踏む。――――『銀貨』は、どうなった。
『セカイ』も、観客達も、口を出すことなく、祈るように試合を見ている。

274ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/05/16(日) 21:49:46
>>273
「、、、、!!決まったか!?」

明智の様子を固唾をのんで見守る。

275東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/05/16(日) 21:50:31
>>273

「はァん…まぁあんたの見立てで、『ある』っちゅうことだけ分かればええわ」

元から具体的な内容まで聞くつもりはない。
しかし『キューコ』が口にするとなると、それは具体的な方法なのだろう。
圧倒的勝利で『明智』の心を折るだとか、また『明智』に対して檄を飛ばして
再び立ち直らせるだとか、そういった不確定なものではない。
もっと『アンチクライスト・スーパースター』の裏をかくような、その能力を逆手に取ったようなやり方だ。

「そういや、今まで蘇った物体にもしっかり核になる『銀貨』は残っとったんじゃな」

静かに呟く。正直、自分はこういった相手の能力を推測するのが苦手だ。
『尾藤』戦は結局カラクリが分からず、『見えずとも勝てる』ように途中から作戦を切り替えた。
だからこそこういった場でも、思考を止めずに答えを導き出さなければ。

「常に神は一人、強化できる対象は一つのみ…か」

276『最悪の相性』:2021/05/16(日) 22:08:49
>>274(ジョン)
>「、、、、!!決まったか!?」

     「ど、どうだ――――?」

『ピエール』も思わず『金網』に近付き、
その両手で『金網』を掴む。一瞬の後、慌てて手を離す。

     「あ、アブなッ!?
      い、いや、電流が止まっている」

>>275(東雲)
『明智』のスタンド能力を推察する。
――――『東雲』の『ザイオン・トレイン』は戦闘には有用であるが、
それは『身体能力』の強化であり、幅広い『攻撃手段』とは異なる。

『明智』のように『謎』が隠れたスタンド能力であれば、
それを解き明かさなければならない。

>ALL

      ≪あ、『明智』ちゃん――――≫

固唾を飲んで見守っている観客達の中、
『セカイ』がその無事を確かめるように、上擦った電子ボイスを響かせた。

『明智』は額への『負傷』によって、『蘇り』を発動させている。
そこに『追撃』が加われば、完璧に『額』が砕かれるのではないか。

      スゥゥ

『明智』が顔を上げる。
その無事を確かめる必要はなかった。

        サァァァァァァァァ―――――

『明智』に纏われている『銀色』のオーラが掻き消える。
生身に戻った『明智』の額からは『流血』が流れる。
これは、――――『エド・サンズ』の一撃によるものだ。

     わああああぁぁぁぁぁぁ―――――!!

     「い、生きてるぜ……無事だ!」

     「『あきは』ァァァ!!  よくやったぁ!」

     「俺は、やってくれるって、信じてたっつうの!」

観客達が湧き上がる中、『ピエール』も『氷山』に声援を送る。

     「ハァ……ハァ……」

 「勝ちたいのなら・・・・ 勝ちたいと本当に願っているのなら!
  かかってくればいいじゃないですか・・・・何度も・・・・何度でも・・・・!」

     「俺が、お前を倒そうと、必死こいてる間、
      ――――『氷山』、お前はずっと……」

     「俺を、助けようとしていたのか――――」

顔を上げた『明智』の双眸には、悔し涙が宿っていた。
既に『アンチクライスト・スーパースター』は『エド・サンズ』の背後にバラ撒かれ、
『明智』には闘いの手段など、何一つ残されていない。

     ≪やった! やったぁ!  やりました!!
       『明智』君は無事です!  『あきは』ちゃん、やったよ!≫

     ≪アリーナは、この試合は――――『試合』のままです!≫

       うおおおおおぉぉぉぉぉ―――――!!

声にならぬ『歓声』が飛ぶ中、『明智』は腰の革袋を手に取った。
それを『拳』に突っ込み、内側から握り込んだまま。

     「まだ、まだ終わってねぇ――――!!」

ボロボロになった身体を引きずり、眼前の『エド・サンズ』目掛けて、
『明智』は血と涙でグチャグチャになった、鬼気迫る表情のまま、
その右拳を思いっきり、『エド・サンズ』へと振りかぶる。

277円谷 世良楽『リトル・スウィング』:2021/05/16(日) 22:34:34
>>273(前レス)

「あはーっ、どもどもー! あたしも結構やるでしょ!
 これでもロボットとか倒したことありますからねーっ。
 自慢するわけじゃないですけど! ネ!」

気を良くしたマサに、調子づくセララ。
しかし、そこに挟まれた『山本』の言葉には、素直にうなずく。

「なるほどおーっ、ユキトさん冴えてます!
 あのポーズだったら、サンズさんの手から頭が離れますもんねー」

流石は『アリーナ』の『本職』という事なのだろう。
そして、その答え合わせのように――――

「あっ!! 見てみて! ユキトさんの言ったとーり! 頭! 当たった当たったー!!」

興奮気味にステージ上を指さす。

>>276(GM)

「あーーっ!!! あはーーーーっ!!!
 すごいすごい! 氷山ちゃんがやったーーーーー!!!」

        ピョンッ

              「明智君を!」

      「明智君の好きにさせないで!」

「ちゃんとやっつけたんですよ!! あはっ、やったぁーーーーーっ!!!!」

最早、歓声しかない。

「ほんとだ、ほんと、そーだよ! まだ終わってない!
 明智君は、まだまだやる気ですもんネ! だから――――」
 
「氷山ちゃん! サンズさーん! カッコいい『フィニッシュ』、魅せて魅せてーーー!」

飛び跳ねながら、思う限りの言葉をステージへと躍らせる。
そのために『ユキトさん』に聞くことは無い。今この瞬間には――――迷わず実行できる!

278東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/05/16(日) 23:19:13
>>276

「…成る程のォ」
「『神』は一つのみ。そんなら解除される前に移し替えりゃあええっちゅうことか」

納得したように頷く。
自分があの場に立っていたとして、同じように導き出せただろうか?
自信も確証もない。やはり、自分も同じような状況で場数を踏まなければ。

「大したヤツじゃ、『氷山あきは』」

顎に手を当てて、頷く。
敵を打ち倒す強さなど幾らでも見てきたが、ああいうタイプの強さは初めて見た。
面白い女だ。
そしてなお『明智』は拳を皮袋に突っ込み、殴りかかる。それで良い。
どんなにカッコ悪くても、足掻いて見せろ。それこそが『闘士』の生き様だと、自分は思う。

「わしも早う闘いたいわ」

にやりと呟きながら、勝負の最後を見届けよう。

279『最悪の相性』:2021/05/16(日) 23:53:15
>>277(セララ)
>「あーーっ!!! あはーーーーっ!!!
> すごいすごい! 氷山ちゃんがやったーーーーー!!!」

     「あ、ああ!  『明智』は無事だ!」

     「よ、ようやったで『氷山』はん!
      無事やぁ……『明智』は生きとるでぇ……」

     「……ぅぅ、グズッ  ほんまようやったわぁ……」

『マサ』は泣きじゃくりながら『セララ』と『山本』の肩を抱き、
嬉し泣きを隠さずに『試合』の結末を見届ける。

>>278(東雲)
>「大したヤツじゃ、『氷山あきは』」

     「ええ。……良かった、ね」

蘇る『明智』を目の当たりにした『キューコ』は、
僅かに眉尻を落とし、ほっと息を吐いた。

>「わしも早う闘いたいわ」

静かな闘志を燃やす『東雲』を『キューコ』は静かに眺めていた。

>ALL

     ≪あ、『明智』選手ッ!
       ――――これは、破れかぶれかぁ!?≫

     「立ち上がった、立ち上がったぞ!」

     「だが、あんな拳で、まだ勝つ気か――――」

       バキィィ――――

『明智』が振りかぶった拳が『エド・サンズ』の左頬に命中する。

 「死んでしまっては・・・・それで終わりじゃないですか!
  私はそんな終わり方を望んでなんかいない!」

     「だったら、お前が――――」

 「だから、『これ』で終わりです・・・・『さんずさん』!」

     「俺を倒して見ろォォ――――」

     ギュォンッ!

               ――――パァァァンッ!

『エド・サンズ』の掌底が『右頬』に命中した。
『明智』の脳が大きく揺らぎ、グラリとその身体を崩すと、
ヨロヨロと両足をフラつかせ、そのまま地面へと倒れ込む。

     ≪や、やりましたぁぁぁ―――――!!≫

     ≪『明智』ちゃん、最後まで闘い抜きました!
       そして、『あきは』ちゃんが、『サンズ』ちゃんが≫

     ≪この試合を、『勝利』しましたァァ――――!!≫

    うおおおぉぉぉぉ――――――!!

     「素晴らしい試合だった。
      両者が全力を振り絞り、真に迫る闘いとなる」

     「ちょっとした『アクシデント』もあったが、
      ――――無事、『氷山』選手の手によって、
      事態が収められた。心より、御礼を言いたい」

『セカイ』が試合の終了を告げ、『タダヒト』も言葉を添える。

     ≪だで、『あきは』ちゃん!
       えーらい、じゃない、すっごく頑張ったよ!≫

     ≪さあ、『あきは』ちゃん!
       この試合を終えた『勝者』として、
       最後、最後に一言! お願いします!≫

『セカイ』は嬉しそうに『氷山』へと、最後の一言を要求してくる。

280円谷 世良楽『リトル・スウィング』:2021/05/17(月) 01:39:53
>>279

「ほんとにほんとに、ほんとよかったですよー!
 あたし、楽しくなきゃやですもん!
 楽しくって、ぜーんぶ上手くいって、あたし良かった!
 って! あはーっ、マサさん暑苦しいですってー!」

            グイ

「あははは……あーあ、あたしもつられて泣いちゃいそーです」

肩を抱かれたのにはやや身をよじるが、
それを完全には拒絶しない程度には、
全てが熱に包まれていた。どこにも凍ったものは無い。

「ユキトさん、ユキトさん!
 もう座って応援じゃなくって、いーですか!?
 あたし氷山ちゃんのあいさつ、もっと近くで聴きたいでーす!」

            コト

静かに飲み終え、氷だけが残ったジュースを置いた。
許されるなら駆け出したい。だが。

    「でも、駄目だったらじっとしてますから!
     あはーっ、だってユキトさんが言うんですからね。
     アリーナの事、ちゃんと教えてくれましたもん」

    「あたしも、ちゃんと聴くのを、ちゃんとやりますよ」

――――――――今日の興行を楽しめた理由は、氷山と明智だけじゃない。
だから彼がダメだというなら聴く。それくらいはやり遂げよう。

281ジョン・ロブ『グラム・スラム』:2021/05/17(月) 19:29:14
>>276
>>279
「は、はははっ!あの嬢ちゃん本当にやりやがった!」

ピエールの背中をバシバシ叩きながら喜ぶ。

「最高の結果だ!本当に、、、、、、最高だ!」

と、ピエールの様子を見て金網の電流が解除されたことに気づく。
ニヤリと笑う。

「『グラム・スラム』!今日の主役を讃えに行くぞ!この邪魔な金網をぶっ壊せ!」

『グラム・スラム』のラッシュで金網に穴を開け、そこから闘技場に飛び込む。

282東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/05/17(月) 20:48:45
>>279

黙って拍手をする。
『氷山』に対して、ここでかける言葉はない。いずれ闘うかもしれない相手だ。
それに、少なくとも今。会場の中は、アイツを労うヤツで溢れているだろう。
それだけのことを成し遂げた。ならば、わざわざ自分が行く必要もないだろう。

283『最悪の相性』:2021/05/17(月) 21:54:22
>>280(セララ)
『氷山』の勝利に観客達が湧き上がり、
一切のわだかまりのない爽快なる決着を称え上げる。

>「ユキトさん、ユキトさん!
> もう座って応援じゃなくって、いーですか!?
> あたし氷山ちゃんのあいさつ、もっと近くで聴きたいでーす!」

飲み終えたジュースを肘掛けのドリンクホルダーに置き、
『セララ』は『山本』へと問い掛ける。

> 「でも、駄目だ
               「行って来るんだ」

               「『勝者』は称えられるべきだ。
                それには、あの『籠』は、少しばかり狭すぎる」

安堵するように目尻を緩めた『山本』も立ち上がり、『金網』の傍まで歩み寄る。
それを追い越すように、『セララ』は『氷山』の下へ駆け出した。

>>281(ジョン)
>「は、はははっ!あの嬢ちゃん本当にやりやがった!」

     「ああ、最高の勝利だ!
      奪い取るんじゃあない、人から人へ『与える』、
      こんな決着こそ、――――本当の『勝利』じゃあないか!」

      バンバン!

『ピエール』も『ジョン』の肩を叩きながら、金網の前でステップを踏む。

>「『グラム・スラム』!今日の主役を讃えに行くぞ!この邪魔な金網をぶっ壊せ!」

      「おっ、兄ちゃんまさかぁ!」    「わいもや! わいもや!」

『グラム・スラム』が金網にラッシュを叩き込み、
それに追従するように何人ものスタンド使いが、
押し殺されていたパワーを存分に振るい――――

          バァァァ――――――ン!!

『金網』をぶち壊し、闘技場へと雪崩れ込んでいった。

>>282(東雲)
『アリーナ』が打って湧いたような歓声に包まれる中、
『東雲』は騒ぎ立てることなく、観客席に座したままだった。

     「見た目と違って、クールね」

『キューコ』は猿轡を解除し、上裸となった男達は、
我も我もと『金網』をぶち壊し、闘技場へと飛び込んでいく。
彼女もまた、この喧騒に混じる気はないようだ。

>ALL

   「あ、は、はい! そうだ、最後に一言を言わないと」

『氷山』は突如として手中に現れた『マイク』を前に、あたふたと戸惑いを見せる。
激闘を制した彼女ではあるが、この時ばかりは年相応の少女らしさを見せていた。

   「そうですね・・・・私と、明智さんをとりまく因縁について、何かを知っている方も多いかと思います
    多くの哀しみを生んだ事件ですし・・・・未だに消えない傷を残している方もいるかと」
 
   「だけど、この戦いは私と明智さんの戦いで・・・・そこに別の人間が挟まる余裕なんてない!」

   「『最高の戦い』でした!
    全身全霊を賭けて来た明智さんとの戦いは!
    だから、皆さん・・・・これだけ凄い戦いを繰り広げた『私達』に大きな拍手を!」

『氷山』の言葉が終わるのを見計らい、万雷の拍手が観客席を包む。
それに負けぬと響く、両者へのエール。誰もがこの結末を待ち望んでいた。

      ―――――バァァァァンンン!!

観客席の『金網』がぶっ倒され、観客達が雪崩れ込んでくる。
『タダヒト』は黙して騒ぎを眺めていたが、マイクに頼らぬ肉声で、ハッキリと告げた。

       「『金網』の修理代は、君達の今後の『ファイトマネー』から徴収しよう」

   うううおおおおおおおおお!!!!!

喜色ばんだ雄叫びと共に、観客達がアリーナに飛び込んだ。
ここまで来たら無礼講だ。ステージの網籠も壊され、観客達が二人に殺到する。

※『アリーナ』へと飛び込む観客の方は、此方へレスをお願いします。)

【ミ】『撃的』
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453729532/

284東雲 忍『ザイオン・トレイン』:2021/05/17(月) 22:19:49
>>283

「『闘士』同士で親睦を深めようっちゅうんなら、拳の方がええじゃろ」

そう言って立ち上がる。
もし『アリーナ』の外で出会ったなら、健闘を称えるし、何ならメシの一つでも奢ってやりたいが。
この会場の中で、同じ『闘士』としてあまり馴れ合うつもりはない。
もちろん他人にそうしろとも、自分の在り方が正しいとも思わない。ただの主義(スタンス)の話だ。

「美味いバーガーやらティッシュやら、色々と助かったわ」
「あんがとな、『キューコ』。またその内会おうや」

『ロープ』で作られた猿轡が解除されたのを、チラリと見る。
やはり『スタンド使い』か。とはいえ、想定とは違ったタイプの能力だが。
まあいい。自分は次の試合を申請して、何事もなければそのまま帰るとしよう。
無論、この場ですぐに闘えるならそうするが。

285『最悪の相性』:2021/05/17(月) 23:47:00
>>284(東雲)
>「『闘士』同士で親睦を深めようっちゅうんなら、拳の方がええじゃろ」

『東雲』は席を立つ。
『アリーナ』とは拳を磨く場。無骨な信条ではあるが、
その言葉を受けてか、『キューコ』は何も言わなかった。

>「美味いバーガーやらティッシュやら、色々と助かったわ」
>「あんがとな、『キューコ』。またその内会おうや」

    「解った。――――でもね」

去り際に『キューコ』が『東雲』に告げる。

┌────────────────────
│「悪いのう、嬢ちゃん。あんた、名前は?」
└────────────────────

    「私、『トウグモ』より年上」

     ・

     ・

     ・

後日、『東雲』は『吉田』の下を訪れ、
ある男との『マッチング』を終え、『アリーナ』へと挑む。
――――その激闘を語るのは、もう少し。後のこと。

286『最悪の相性』:2021/05/19(水) 20:51:21
>ALL

     「しかし、あの『エド・サンズ』のラッシュはシビれたねぇー」

     「『明智』が倒れた時は、あの時の再現かとハラハラしたけどな……」

     「『金網』ブチ壊したのだって、久々にやったけどスカッとしたぜ!」

     「――――しかし、何で『電流』が途切れてたんかねぇ……」

その後、『三人』は観戦の興奮が冷めやらぬ観客達の声を背に、
『土産』を手にし、それぞれ帰路に着いた。


東雲 忍『ザイオン・トレイン』
円谷 世良楽『リトル・スウィング』
ジョン・ロブ『グラム・スラム』

  →『黒船弁当』を『土産』として受け取った。
    『網掛けホワイトソースのチキンライス』、
    『椎茸の煮しめ』、『数珠繋ぎミニウィンナー』が並ぶ、
    『和洋折衷』の船盛型弁当だ。材質は経木製。

    フタを閉める『ゴム』と『さすまた型フォーク』を組み合わせて、
    『プロペラシャフト』を作ったら、お風呂に浮かべて走らせよう!
    ※プロペラ部分はフタを各自で切り取って作ってね!

287『その拳はデルタを描く』:2021/05/28(金) 00:15:14
>塞川

ある日、『塞川』は星見横丁で『キム・クァンガン』と出会った。
高級焼肉屋のオーナーである『クァンガン』に付き合い、
彼の店で『新メニュー』の試食をしている最中、
ふと、『クァンガン』から『アリーナ』の話題が切り出された。

(※『今回は冷麺だからマッチョにはならないよ』、との旨を、
  『クァンガン』は気さくな素振りながらも、『塞川』が首肯するまで何度か伝えてきた)

    「そう、実は当店でも『アリーナ』のチケットが買えるのさ。
     お察しの通り、当店は『会員制』だから、
     ほとんどの人は『ラクアクア』で買うんだけどね」

    「知ってるかな? 住宅街の方にある『飲料水専門店』。
     ――――ああ、そもそも、『アリーナ』を知らないかな」

『クァンガン』の説明を聞くに、『アリーナ』とは『スタンド使い』同士の闘いを、
『興行』として成立させている『組織』、その『会場』のことだそうだ。

    「物は試しで、一度行ってみる?
     チケットの値段は、これくらいだけど」

    「五万エン」

『クァンガン』が掌を開いて五本の指を見せた後、
その背後にいた『ユジュン』が確りと金額を伝えてきた。

>セララ

『明智』と『氷山』の闘いが終わり、何日か経ったある日。
『セララ』はまたしても、夢の中で『曳舟』に遭遇した。

    「ヘッヘッヘッ、『セララ』のお嬢様。
     『試合』をお愉しみ頂けて、何よりでごぜぇます」

    「私めも『夢』を通じて、皆様の思いが伝わる程度でごぜぇますが、
     ――――いやはや、寝ても覚めても興奮冷めやらぬとは、
     興行の一助に過ぎぬ『商売人』ながら、ヘッヘッヘッ」

    「感無量でごぜぇます。―――ところで、
     次なる試合の『チケット』があるのですが、
     ……いかがなさいますかな。『セララ』のお嬢様」

『曳舟』は相変わらず背筋を曲げたまま、フケの目立つ頭だけを持ち上げ、
卑屈にも身を丸めたまま、目ヤニの残る両目を『セララ』へと向ける。

>太田垣

    「『太田垣』さん! ご無沙汰しております!」

    「すっかり元気になられたようで、
     いやぁー、私も『山本』さんも、しばらく前に退院致しまして、
     今では、打ちっぱなしにいけるくらいには、回復しましたよ」

『ラクアクア』に顔を覗かせた『太田垣』は、カウンターにいる『吉田』に出迎えられた。
言葉通りの調子通り、カウンターの奥には『ゴルフバッグ』が置かれている。

    「つい、先程まで『東雲』さんもいらしてましたよ。
     今度、『アリーナ』に出場されると。……いやぁ、喜ばしいことです」

    「どうですか? 『太田垣』さんも『観戦』してみては。
     チケット、まだありますから。……どうです?」

>氷山

    「『氷山』さん。『氷山あきは』さん。
     ――――此方を。中を改めても構いませんので」

人通りの少ない住宅街、学校帰りの『氷山』に声を掛けたのは、『緒方』だった。
あの『講堂』では『ニュー・エクリプス』を自称する『朝山』に対し、
過度な『敵意』を向けていた女性。

薄い表情を浮かべたまま、『氷山』に話しかける姿には、
その時の苛烈さは感じられず、一枚の茶封筒を差し出している。

    「先日の『試合』、お疲れ様でした。
     チケットを含めた『収益』が計上出来ましたので、
     ――――此方は、その分の『追加報酬』でございます」

手渡された『封筒』には9枚の『一万円札』が納められている。

    「興行の成功に応じ、『アリーナ』では追加報酬が発生します。
     ……とはいえ、学生の身ではございますので、
     使いどころにも困るとは思いますが……」

    「いかがでしょう? 今度、『アリーナ』では新たな試合が催されます。
     その『観戦』のチケットを購入するというのは――――」

288塞川唯『クリスタライズド・ディスペア』:2021/05/28(金) 00:55:38
>>287
『キム・クァンガン』と再び出会ったのは、恐らく偶然だった。
『食事』の『礼と文句』をひとしきり言った後、
状況が飲み込めないでいる連れの男を一旦帰し、彼の店へついていく。

「『アリーナ』…………いや、確か……『夕立』の奴が何か言ってたなァ。
あの時に『学校』に集っていたあんた達に、そんな風に話しかけていた筈だ。
『スタンド使い』の『組織』………どんな連中かと思っていたが、
ハ! なるほど。『興行』ね。
そりゃ、面白い事を考えるヤツがいるもんだな」

「そして『スタンド使い』のコミュニティで『チケット』を販売する……か。
かなり胡散臭そうなハナシではあるが……興味はある。
あの一件の後に振り込まれた、この『カネ』の出所にもな」

鞄から財布を取り出し、机の上に札を5枚並べる。

「それで、私が見られるのはどんなヤツらの『試合』なんだ?
私の知り合いじゃあないだろうな」

289太田垣良『ザ・サードマン』:2021/05/28(金) 04:27:17
>>287
イエィ!自分は太田垣(オオタガキ)。
この『アリーナ』で何回か戦ったことがあって
…まあ、0勝なんだけども。3流ファイタ-だ。

だだ、アリーナの『裏』の側面に巻き込まれ、
ゴタゴタに身を置く羽目になったりもした…。


 「うーーーーーッス  …お久!」
 「そっちも…元気げじゃないスか……いいね!」

なんか暇だし腹減ったし、ちょっと寄ってくか。
くらいのつもりだったんだけども、

 「ん?シノノメ君?………マジっすか」
 「…チケット?………買うね お相手は?」

『吉田』『東雲』とは、先のゴタゴタとかで知った仲。
が、その後は有耶無耶になってしまって…
あまり彼らのパーソナリティを知らない。
知っているのは『闘いぶり』だけ。

290氷山『エド・サンズ』:2021/05/28(金) 13:32:50
>>287

「えっ・・・・緒方さん・・・・!?」

       バッ!

思わず、周囲を確認する
彼女に対する印象は、あの日朝山に向けた敵意の印象が強い
もしや・・・・とうとう、朝山に対して何かをしに来たのでは?と思ったのだ

しかし、周囲に人気はなく、緒方自身もあの日のような苛烈さを感じない
取り越し苦労と思い直し、茶封筒を見つめた

「『追加報酬』・・・・あ、そういえば、観戦した人の人数でそういうのがあるらしいですね
 こ、こんなにもらえるんですか・・・・・!?」

封を開けてみると『9万円』もの大金が・・・・
学生の身分からいえば、相当の金額だ

「い、いや〜・・・・先日の『報酬』の時も思いましたけど、凄い金額ですね
 じ、実は私の口座に何度も大金が振り込まれている事に両親が・・・その・・・・」

『アリーナ』から振り込まれる謎の大金に対して、
最近ちょっと両親の目が痛くなっているのだ・・・・
当初はいろいろと誤魔化せていたが、この短期間での臨時収入は・・・少しまずい

「はっ、なるほど、『観戦チケット』ですか!
 いいですね、この前の試合では観衆の皆さんに応援をいただきましたから
 今度は私が応援で返すというのも・・・・ところで、どなたの試合なんですか?」

291円谷 世良楽『リトル・スウィング』:2021/05/28(金) 19:07:07
>>287

「わ!! おじさんおじさーん! 出てきてくれてよかった!
 あたしね、お礼言いたかったんですよ。
 この前は良い物売ってくれてありがとーって。
 あの試合観れて、ほんとによかったでーす」

夢の中に出現する、謎の『みすぼらしい老人』。
最初は驚いたが、彼は自分に都合のいい存在だともう知っている。

「えーっ次のも売りに来てくれたのー!?
 うそーっ嬉しーっ買う買うー!
 今回も『5万円』でいいんですよねー? だったら安いですよ!」
 
「お金はー、おじさんがスーパー銭湯とか行くのに使ってくださいネ!
 あ、でも夢の中だったらそーゆーのってないんでしょーか?」

いつの間にか持っていた『20万円』――――
生活費にも娯楽費にも困っていないセララとしては、
『アリーナ』の観戦にそれを使えるなら渡りに船だ。

「ちなみにー、前は聞かなかったですけど、今回って氷山ちゃんの試合ー?」

           「あたし氷山ちゃんのファンになっちゃったから、
            もしそうだったらもっともーっと嬉しいでーす」

『氷山あきは』――――『明智』との試合はセララとしても記憶に新しい。
『寝ても覚めても』冷めない熱を、『5万円』で継ぎ足せるのなら安いものだった。

292『その拳はデルタを描く』:2021/05/28(金) 22:12:34
>>288(塞川)
五枚の『一万円札』を『ウジュン』が受け取り、
それと引き換えに、机の上に一枚の『チケット』を置いた。

>「それで、私が見られるのはどんなヤツらの『試合』なんだ?
>私の知り合いじゃあないだろうな」

    「毎度あり。
     ――――さーて、『塞川』さんの知り合いかどうかは、
     ボクには何とも解らないけれど、……彼等は『ファイター』」

    「彼等は己の『栄光』の為に拳を振るう、
     今回は『Cランク』の試合だけど、……ある意味で一番面白い」

『ユジュン』の差し出したチケットには、『東雲 vs 川島』と記載されている。
何はともあれ、試合当日に『塞川』は単身にて『アリーナ』へ向かったのだ。

>>289(太田垣)
> 「そっちも…元気げじゃないスか……いいね!」

    「ええっ、おかげさまで! さあ、此方もよろしければ」

『吉田』は菓子盆と紙コップに入った『ミネラルウォーター』を差し出す。
菓子盆には『通りもん』が納められており、誰かの『土産』なのだと伺い知れた。

> 「…チケット?………買うね お相手は?」

    「『東雲』さんの相手は『川島正明』さんです。
     本人の気質もあって、私も含めて『マサ』さんと呼んでます」

    「スタンドの『ザ・ナショナル』は、
     圧倒的な『パワー』がウリの近距離型。
     『東雲』さんの機動力が勝るか、見物ですねぇー」

『太田垣』は『チケット』を購入し、単身にて『アリーナ』へと訪れる。

>>290(氷山)
>「えっ・・・・緒方さん・・・・!?」

    「……?
     『ロンドン・コーリング』で『バイタルサイン』を聴いている以上、
     人気のないタイミングを狙えますので、お気になさらず」

『氷山』の取り越し苦労とは裏腹に、
何も解っていない『緒方』は涼しい顔を見せている。
しかし、『氷山』が金の出所に参っていると、
話を聞く間は、親身そうに相槌を打っていた。

    「それでしたら、今後の『アリーナ』の報酬については、
     私的団体の『奨学金』の『給付』という名目を取りましょう」

    「実際、そのような形で『ファイトマネー』を受け取り、
     大学に進学しているファイターもおりますので」

実際、『氷山』の口座に報酬を振り込んだ団体は、
どうとでも取れる曖昧な名前をしていた。

>「はっ、なるほど、『観戦チケット』ですか!
>今度は私が応援で返すというのも・・・・ところで、どなたの試合なんですか?」

    「『試合』は『東雲』選手と『川島』選手のマッチングです。
     お二人とも、貴方の試合を観戦しておりましたので、
     応援で返す、には相応しい両名となりますね」

『氷山』は代金を支払い、一枚のチケットが『緒方』から手渡された。
当日、『氷山』は再び『アリーナ』に出向く。

>>291(セララ)
> この前は良い物売ってくれてありがとーって。
> あの試合観れて、ほんとによかったでーす」

    「ヘッヘッヘッ、それは嬉しゅうごぜぇます。
     人と人を繋いでこそ、『仲介人』の本懐なるもの」

『曳舟』はへりくだった言葉通りの、深々とした一礼を見せるも、
揉み手をする仕草の中に、満足気な笑みを浮かべている。

> うそーっ嬉しーっ買う買うー!
> 「お金はー、おじさんがスーパー銭湯とか行くのに使ってくださいネ!

    「ご贔屓頂き、ありがとうごぜぇます。
     ヘッヘッヘッ、どなたか『銭湯』に行く夢でも見られれば、
     私めもご相伴に預かれるのでごぜぇますがねぇ……」

『曳舟』は礼の言葉を述べながら、一枚のチケットを差し出した。
『東雲 vs 川島』と対戦者両名と、開催日時が記載されている。

>「ちなみにー、前は聞かなかったですけど、今回って氷山ちゃんの試合ー?」

    「生憎、今回は別の方々で催されます。
     ですが、お嬢様には気に入って頂けてますから、
     ヘッヘッヘッ、ちょっとだけ『サービス』をさせて頂きますわぁ」

『曳舟』が丸めた背を引きながら、『セララ』から後退っていく。
夢から目覚めた『セララ』はチケットの記載通り、再び『アリーナ』を訪れた。

293『その拳はデルタを描く』:2021/05/28(金) 22:12:59
>セララ
>氷山

『氷山』はアリーナの観覧席に腰掛ける。
以前に破壊された『金網』は修復されているようだ。

     「えーっ、今日はお好み焼きです。
      お好み焼きを売ってまーす」

     「『大阪風』と『広島風』、君はどちらを応援する!?
      あー、そういう名目で、二種類ありまーす」

男子大学生らしき男が、おっかなびっくりな口調で『お好み焼き』を売っている。
一方、『セララ』が観覧席に入った時、その正面には『氷山』が座っていた。

>太田垣

     「あ、あれ……『太田垣』、君?」

『観覧席』に腰掛けた『太田垣』の隣に座っていたのは、
見たことのない少女だった。年齢は『太田垣』より少々年上か。
ウェーブの掛かった黒髪を肩口で切り揃え、デニムジャケットを着ている。

     「お、お久しぶり……。ケガ、大丈夫?」

>塞川

     「『マサ』さんはちょっと遅れるらしいぜ」

     「『新幹線』の遅延らしいな。
      今頃、『新幹線』の中、走ってるぜ」

     「で、『タダヒト』さんも、同じ理由で来られないってよ」

     「おいおい、解説は誰がやるんだ?
      『タダヒト』とは一枚落ちるが、『B級』の誰かか?」

『塞川』は『観覧席』に座る。
周囲から聞こえる噂によると、試合はどうやら遅れるようだ。
何人かの売り子が『ビール』や『お好み焼き』、『ポップコーン』を売っているようだ。

294塞川唯『クリスタライズド・ディスペア』:2021/05/28(金) 22:49:52
>>293
観客席を物珍しそうに眺めて、自らの席に足を組んで座りこむ。

(ほー、思ったよりも人が入ってるな。
もっと『アングラ』な感じを想像していたが……。
しかし、誰か連れてくりゃ良かったぜ。
『スタンド使い』で『バトル』が好きそうな奴……)

手を上げて売り子を呼び止めて、『ビール』を買う。
そして、観客席の声に耳を傾け、席が近く、事情に明るそうな相手を見定めて声を掛ける。

「なあ……少しいいか。
今日戦うのは、どんな奴らなんだ?
私にチケットを売ったのが不親切なヤツでよぉ〜〜〜。
何も『情報』がねえんだよ。 私自身、ここに来たのは初めてって事もあるがな」

295円谷 世良楽『リトル・スウィング』:2021/05/28(金) 23:19:02
>>292-293(GM)

「ヒガシグモさんと川島さんかー、どっちも知らなーい。
 あーあ、でもこの二人もきっとあたし好きになれるんだろーなー!
 氷山ちゃんだって、この前試合見るまで知らなかったんですし!」

落胆は一瞬、すぐに前向きにとらえなおした。

「うそーっ、サービスなんてしてくれるの!?
 嬉しー、おじさんのファンにもなっちゃいそー!
 あたし、今度枕の下にお風呂の写真置いといたげますよ」

           「お風呂の夢見ますよーにってネ」

軽率なことを言いながら――――
セララは夢から覚めて、『アリーナ』の観客席に訪れ――――

「わー! お好み焼きだ!!
 朝ごはん抜いて来て正解だったー、どーしよどーしよ。
 広島焼とお好み焼きかー、あたしどっちも好きなんですよねー」

聴こえてくる『お好み焼き』販売の声に、
広島の人間に聞かれたら刺されそうな事を言いつつ、
(S県のお好み焼きチェーンは『関西風』が主流だ)

     
           「っわ!!」


席に着こうとするセララだったのだが――――

「すごーーーい!! 氷山ちゃんだ! 本物ーーーっ!!
 うわーっ氷山ちゃん氷山ちゃん、あたしきみのファンなんですよー!」

正面にいる『氷山』の姿を認めて、両手を上げて飛び跳ねながら大いにはしゃぐ。

296氷山『エド・サンズ』:2021/05/28(金) 23:41:12
>>292-293
>>295

「『奨学金の給付』・・・・?
 へぇ〜、『アリーナ』にいる人達にも色んな人がいるんですねー」

『アリーナ』という組織はどうやら、色んな名義を持っているらしい
スタンド使いとしての強さとは違う、別種の『力』に少しだけ怖さを感じるが
話を聞く限り、そちらの方が色々と言い訳しやすいと思い、そのようにしてもらう

そして、チケットを5万円で購入し・・・・会場へと向かう

>『大阪風』と『広島風』、君はどちらを応援する!?

「えーっと・・・・、私こういうのってどっちがどっちなのかよくわからないんですよね
 味が薄いのが『広島風』・・・・でしたっけ? あれ?
 まあ、それじゃあ『広島風』の方で!」

大阪府民、広島県民、双方に喧嘩を売るような言葉を投げながら、
『広島風お好み焼き』を購入して席へ着く・・・・すると背後から突然同年代くらいの女子に声をかけられた

「え? あれ? ファン? どこかでお会いした事ありましたっけ・・・?」

前回、自分の試合を見られていた事をすっかりと忘れて、
きょとんとした表情でセララを見る氷山だったが、そこに『もう一人』の声がかかる

 『オイオイオイ・・・・アレダケ激しく闘ッタンダゼェ?
 「ファン」ノ一人や二人、出来テモオカシクハナイゼ!
  ハッハッハ! 「あきは」ヨォ、ひよっこノお前ニ「ファン」ガ出来ルトハ面白ェゼ!』

彼女のスタンド、『エド・サンズ』だ
隣の席に座る様に発言した彼は爆笑したように氷山の背中を叩いている

297『その拳はデルタを描く』:2021/05/29(土) 00:05:53
>>294(塞川)
『塞川』は買ったビールを片手に、観客を品定めする。
老若男女もバラバラだが、客層は圧倒的に『男』が多い。
その中で、『塞川』は手近にいた『二人』に話しかけた。

>今日戦うのは、どんな奴らなんだ?
>私にチケットを売ったのが不親切なヤツでよぉ〜〜〜。

     「『不親切』、……すると、『吉田』さんじゃあないか」

     「何処で買ったかは、どうでもいいっつうの!」

     「まあ、それもそうだ。
      ――――今日の試合は『東雲』と『マサ』さんのマッチングだ」

     「『マサ』さんの『ザ・ナショナル』は、圧倒的なパワーが売りよ!
      対する『東雲』は、……ああー、俺知らねぇんだっつの!」

     「『東雲』の『ザイオン・トレイン』は、人の身を超えた『機動力』に目を見張る。
      パワーとスピード、どちらが勝るか、……そういう闘いになるだろうな」

月並みな解説ではあるが、痩躯の青年はそう締めくくった。
ライダーズジャケットの男も『マサ』と呼ばれる男のスタンドを語る。
『マサ』、恐らくは『川島』というスタンド使いの『綽名』なのだろう。

>>295(セララ)
>>297(氷山)
>「すごーーーい!! 氷山ちゃんだ! 本物ーーーっ!!
> うわーっ氷山ちゃん氷山ちゃん、あたしきみのファンなんですよー!」

『セララ』は沸き立つように飛び跳ね、『氷山』の下へ近づく。
『エド・サンズ』は笑い声を上げて『氷山』の背中を叩き、隣の席へ座るように勧めて来る。

>「えーっと・・・・、私こういうのってどっちがどっちなのかよくわからないんですよね
>味が薄いのが『広島風』・・・・でしたっけ? あれ?
>まあ、それじゃあ『広島風』の方で!」

     「あー、どっちだっけ?
      俺もちょっと良く知らなくて……」

     「こっちかな?  うーん、焼きそば入ってるし、
      こっちだな。1000円です。毎度どーもー」

『氷山』はとりあえず『広島風』の方を選んだ。
焼きそばの乗ったお好み焼きだ。熱が残っており、作り立てだ。

>ALL

    「間もなく、試合開始になりまーす!」

    「みんなぁー、お待たせしてごめんねー!」

会場の『LEDパネル』に美少女キャラクターが大写しとなり、
電子ボイスをキンキンに響かせながら、会場にお知らせをする。
天井付近に据え付けられた『解説席』には、まだ誰も座っていない。

               キュラキュラキュラキュラ・・・

ふと、選手入場口から『リフト』付きの『高所作業車』が現れた。
リフト上で運転する黒服の傍には、ボレロを纏った小柄な少女が立っている。

会場には『有刺鉄線』が所狭しと引っ張られているが、
少女が触れた瞬間、『有刺鉄線』はハラリと真っ二つになり、
それに合わせ、『高所作業車』はステージの中央へと進んでいき、

      ウィィィィ――――――ンン

リフトが上昇し、少女を『解説席』へと押し上げていく。
今日は彼女が『解説役』を務めるようだ。

【アリーナ俯瞰図】         北   【横から見た図。Xが金網、■が壁とする】
∴∴∴∴■■扉扉扉■■∴∴∴4   |
∴∴∴■┼柱□□□柱┼■∴∴∴  |                            〇
∴∴■┼□┼□□□┼□┼■∴∴  | XX.  .                XX        ̄/ .
∴■┼柱┼柱┼┼┼柱┼柱┼■∴  | XX.  .                XX    〇 /椅
∴■┼□□┼□□□┼□□┼■∴  | XX.  .                XX   ̄/ .■■■
∴■┼┼┼柱┼┼┼柱┼┼┼■∴  | XX..柱+++++++++++++++++柱XX. ./椅■■■
∴■┼□□┼□□□┼□□┼■∴  |■■柱+++++〇+++++〇+++柱■■■■■■■■
∴■┼□□┼□□□┼□□┼■∴  |■■柱+++++ ト+++++.ノ|+++ 柱■■■■■■■■
∴■┼柱┼柱┼┼┼柱┼柱┼■∴  |■■柱+++++ノ>+++++<\++柱■■■■■■■■
∴∴■┼□┼□□□┼□┼■∴∴  | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∴∴∴■┼柱□□□柱┼■∴∴∴  |        東雲   マサ      観客席
∴∴∴∴■■扉扉扉■■∴∴∴∴  |※二人は入場していないが、イメージ図として

298太田垣良『ザ・サードマン』:2021/05/29(土) 01:02:03
>>292-293
吉田の言葉に「ほえ〜」とか言いながらチケット購入。席へ……

「……………?」

「ケガ?全快ッスね 
 いつもみたく逆立ちしながらピザ食えるぐらい元気 見せたことあるよな?」
「………やあ!久しぶり!元気みたいでなにより!(白い歯を見せて笑う)」


だ、誰……知らん奴きたわ……
とりあえずそれっぽく話しとこ……

299塞川唯『クリスタライズド・ディスペア』:2021/05/29(土) 01:03:00
>>297
「いーや、あいつだよ。キム・クァンガン」

適当に答えた後、二人の解説を聞く。

「ほー……ふたりとも『能力』は割れてる『スタンド使い』ってわけか。
『Cランク』って話を聞いたが……そいつは『最低ランク』なのか?」

>    「間もなく、試合開始になりまーす!」

「………なんだありゃ。
案外、軽いノリなんだなァ〜〜、『闘技場』って割りには」

300円谷 世良楽『リトル・スウィング』:2021/05/29(土) 01:11:25
>>296(氷山)
>>297(GM)

「わーっ! 『サンズさん』もいる! あはーっすごーい! かっこいー!
 そうそう、この前の試合すっごい最高でしたもーん! あたし嬉しいなーっ」

誘われるがまま遠慮なく隣の席に座りつつ――――
言っても意味不明なので氷山に言いはしないが、
枕の下に『風呂』の写真を入れるのを決意した。

「じゃあじゃあ、あたしは大阪風の方がほしいでーす。
 氷山ちゃん氷山ちゃん! 良かったらちょっと交換しなーい?」

         「だって、きっとどっちも美味しいですよ!」

ファンの距離感ではないが、
そのほうが双方都合がよくて嬉しいと思ったのだ。

ともかく――――

「あはーっ! きたーっ! セカイちゃんだ! セカイちゃーーーん!!」

彼女を推す青年も、恐らくどこかで見てるんだろう。
だが、今回はいない――――

「って、あれれーっ。今日の解説はタダヒトさんじゃないんだ!?
 日によって違うんですかねー? ねえねえお好み焼き屋さーん、知ってる?」

ので、アリーナ関係者であろう『お好み焼き売り』の青年に声をかけた。

301氷山『エド・サンズ』:2021/05/29(土) 01:24:50
>>297
>>300

『オ、オウ、アリガトヨ・・・・今日モお嬢ちゃんは「応援」ナノカイ?』

「あ、いいですね、シェアしましょう、シェア!
 『大阪風』と『広島風』の違いが全然分からないので、食べ比べてみたかったんですよ」

先日の戦いでファンになったというセララの言葉に納得し、
自身のスタンド、『エド・サンズ』の良さが周囲に認知されている事に鼻高々になる
初対面ではあるが、気安い印象を受ける少女に自然と距離感が縮まる

「そうだ、改めて自己紹介ですが、私の名前は氷山 あきはって言います
 それでこっちが・・・・・」

 『「エド・サンズ」ダ・・・
  マア、お嬢ちゃんニトッテハトックニ知ッテルダロウガ、一応ナ』

「今日は『有刺鉄線』を使うんですね
 この前の『金網』に比べて、刺さると痛そうで怖いなあ・・・・
 このギミックを用意した側は、その辺の対策もバッチリだって事なんでしょうか」

「・・・・・・・?」

ふと、ボレロを纏う少女が見えた
興味深げに彼女を見つめる

302『その拳はデルタを描く』:2021/05/29(土) 22:03:03
>>298(太田垣)
>「………やあ!久しぶり!元気みたいでなにより!」

相手が誰かは解らないが、『太田垣』は朗らかな笑顔を見せ、
それに合わせるように、『少女』ははにかむように微笑を浮かべた。

     「う、うん。……あんなこともあったけれど、
      『太田垣』君達が、『闇』を倒してくれたから」

     「私も、あの『声』が聞こえなくなって、
      ――――やっと、『退院』できたんだ」

『少女』は両目を伏せながら、覚悟を決めるように息を吸い、
そっと吐息に添えるように、『退院』の二文字を口にした。

     「も、もしかして、覚えてないかな。
      ……あ、はは、そうだよね。

      ――――『百足山エミカ』です。
      始めまして、じゃないけれど、
      今日これから、改めてよろしくね」

その名を聞き、『太田垣』は彼女を思い出す。
――――『百足山エミカ』。かつて、『闇』の策略によって、
『太田垣』達に差し向けられた『スタンド使い』の一人。

彼女は『精神病院』に入院しているとの話だったが、
この様子であれば、『元凶』の打倒によって、『退院』できたのだろう。
心身ともに追い詰められ、痩せこけたあの時とは違う。
頬もふっくらと色艶を取り戻し、健康的な様子だ。

>>299(塞川)
>「いーや、あいつだよ。キム・クァンガン」

     「てことは『花郎』!  肉を、肉を食べたのか!?」

     「ま、マジかよ! 地主と芸能人しか入れないはずじゃあ!?」

二人はせっつくように『塞川』へと迫るも、
その『ランク』を訊かれれば、勢いを削がれて押し黙る。

     「ああ、二連勝後に『Bランカー』に勝利しなければ、
      『Cランク』のまま。アンタの言う通り、ひよっこということだ」

     「『湯河原』さんは『Bランカー』の『クァンガン』に負け、
      俺は『レイチェル』に負けた。……まだまだケツが青いっつうの」

この二人も『Cランカー』のようだ。それなりに気にしてるのを見るに、
『敗北』を喫したのはつい最近らしい。

>>300(セララ)
>>301(氷山)
『セララ』は『氷山』の隣に腰掛け、『大阪風お好み焼き』を注文した。
『シェア』を提案すると、『氷山』も快く受け入れた。

>「って、あれれーっ。今日の解説はタダヒトさんじゃないんだ!?
> 日によって違うんですかねー? ねえねえお好み焼き屋さーん、知ってる?」

     「俺は……本当は『お好み焼き屋さん』じゃあないんだ。
      『東雲』の試合があると聞いて、駆け付けて来たっていうのに……」

     「『タダヒト』さんが新幹線の都合で来られないからって、
      売り子の『キューコ』さんが、『解説』をするって言い出したから……」

ぶつくさと文句を言いながらも、『青年』は手際よく『お好み焼き』を『セララ』に差し出した。
観戦に来たものの、売り子の代役を押し付けられたようだ。『文化祭』でよく見かける光景だ。

『氷山』は『有刺鉄線』の張り巡らされた『アリーナ』を眺めながら、
『解説席』に座り込んだ少女――――『キューコ』に視線を向ける。
『キューコ』は落ち着いた様子で『マイク』を手にし、
その先端をポンポンと叩き、音の具合を確かめている。

>ALL

    ≪さあ、皆様お待たせしましたぁー!
      両名が揃い、いよいよ『試合』の開催となりまぁーす!≫

    ≪まずは『東雲』選手。現在の戦績は『一戦一勝』!
      身長183cm!  巨木もかくやの見事な体躯でありますが、
      鉄の茨が張り巡らされたステージで、その拳腕は輝けるのかぁ!?≫

    ≪さぁ、『入場』してくださぁーい!≫

『セカイ』の電子ボイスが鳴り響き、選手の入場が告げられる。

303太田垣良『ザ・サードマン』:2021/05/29(土) 22:32:31
>>302
「………あーーーーー……エミカ…」

覚えてたわ。殺されかけた。

「…来ても平気なん?
 そんな楽しいモンでもないと思うっスよ、アリーナって…
 こんな暗い所よりお日様の下に行った方がいいと思うっスけど」
「なんか開いたらしいぜ 遊園地」

かく言う自分も『暇だから来た』程度のもんだ…
嫌な記憶があるなら、尚更拘るものでもないとは思うが。

「おッ入場っスね」
「東雲君だぞ、あの…」


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