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【ミ】『星屑のサラウンド』

1『朝山』:2019/02/11(月) 18:55:27
―――私としては確かなことは何も知らないが
星の光景は私を夢見させてくれる。
                       『ゴッホ』

―――――――――――――――――――――――――――――

★ここは『朝山』がGMのミッションを行うスレです。

849黒羽 灯世『インク』:2020/05/25(月) 23:02:22
>>846

「頼もしいわね……何より『扱いやすい』のが良い」

これが効かないなら他の武器も効くまい。
より正確に言うのであれば、
効く武器は他を巻き込むことになるだろう。

(速い……至近からの弾丸を回避は出来ないにしても、
 考えなしで撃ち続けるだけじゃ『間に合わない』)

「筆術…………『薄雲(うすぐも)』」

水鉄砲とは逆の手に持った『インク』を、振るう時だろう。
後退しながら、筆を何度も何度も何度も細かく振い(スB)続ける。
その間、二度までは途切れて良いが、筆先から墨は出し続けている……
つまり黒羽前方の空間に、極めて入り組んだ一筆書きの『筆跡』を、いくつも刻み込んでいく。
言わずもがな足止めのためだ。綺麗に引いた一本線などでは、猿は容易に飛び越すだろう。
迷わせる、あるいは即断でも迂回を選択させて黒羽までの到達の時間を稼ぎたい。

それは、あくまで足止め……もう片手も休ませない。『水鉄砲』を乱射する。
細かな線を・たくさんにするのは『片手ずつ違う動きをするため』でもある。
集中するのは、どちらかと言えばこちらの手だが……それも深い狙いでは無い。
猿は小さく素早い。動き回る事も考慮し、『今いる一点』を突くのではなく、
猿三匹に『弾幕』を貼って『面制圧』するようなイメージで『連射』して対応する。

850『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/05/26(火) 23:01:54
>>849

 ――ガァァ゛ァ゛    キィィ゛ィ゛アッッ゛

>筆術…………『薄雲(うすぐも)』

シャァ―――zノアァ シャッ シャッッ シャッ シャッッッ!!

笑い声でない、獣特有の声と共に猿三匹は貴方に対し飛び掛かろうと試みた。
 そして、その対処としての行動は『最適解』だ。

『インク』による高速で筆を振り空中に留めた即席の防壁。
レクイエムの効果もあってか、ガラス強度だった筆の軌跡も少し厚みをもっており
破壊を試み突進した猿の内の一匹は、ガンッと言う鈍い音と共に唸りながら後退し
貴方の水鉄砲によって悲鳴を上げつつ後退する。

  パシュッ‼ パシュッパシュッパシュッパシュッ……!!

『キィィゥゥウ゛』

猿達は、その鉄串? のようなものを投擲しようとする素振りもあったが
貴方の作成した防壁とアリーナ製の水鉄砲乱射により、それも叶わない。

完全に硬直し貴方の水鉄砲の勢いが少し弱まり、どうやら残量が切れかけたと
思えた瞬間。猿達の頭は一斉に突如消し飛んだ。

 見回せば、既に他の敵を討伐し終えたハガネが貴方の横に立って
少しだけ血を滴らせるアイアン・セイヴィアーの形を長方形から何時もの形に
戻す様子を見せていた。

ハガネ「……他は怪我は?」

ヤジ「お、俺は問題ない」

小林「私は少し手に彼等の武器が当たりましたが、問題はないですよ」

アリゼ「私もちょっと太腿を掠ったぐらい。さっさと天文台で
こいつ等の能力を解除出来るもん探そう」

成田『オレも、問題ないです。……バックの中一応確認します?』

『……やめておきましょう。こいつ等の事だから、開けた途端に
何かしら仕込んでたものが発動するかも知れません』

ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライトは、未だショックは引き摺っている
様子ながら、しっかりした声でそう成田の言葉に助言する。そして貴方に振り向く。

『……私は大丈夫です。バックをこの生物達が背負ってたと言う事は、それを
用意した者達もいると言う事。何処に潜伏してるか知りませんが
立ち止まってる暇はありません。先を急ぎましょう』

そう促す。……天文台はもう後一歩で到着する距離だ。

(※何かしたい行動がなければ、そのまま次のロールで天文台へ
到着する描写へ移したいと思う)

851黒羽 灯世『インク』:2020/05/27(水) 01:59:12
>>850

「……助かったわ、ハガネさん」

「そうね、リュックについては触れなくていいと思う。
 『こっちが得するもの』が、入ってるとも思えない。
 もし、仮に、それに何か意味があるにしても、
 『自爆特攻』用の『爆弾』なんかが入ってるリスクが勝つ」

猿たちにそんなものを持たせる理由は無い。
『スマイリー・スマイル』は『道楽』で攻めてくるわけじゃあない。
持たせる道具は全てこちらを『害する』ためのものだろう。

「……『傷を貰った』所は意識しておいた方がいいわね。
 意味もなく、『武器』の先端をわざわざ布で覆うとは思えない。
 突き刺すより意味のある何かが『ある』と考えた方が自然よ」

「なにか、後から危険な症状とか、出てくるかもしれないわ」

『症状』を回復できる存在に当てはある――――が、最終手段だ。
成田を解除せねば『それ』は出せないし、出して解決するとも限らない。

「とりあえずは……行きましょう、天文台へ」

(※特に行動ありません)

852『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/05/27(水) 22:31:30
>>851

貴方は小林やアリゼの『傷』を懸念しつつも、そのまま天文台へ
行く事に賛同して歩みを進める。

・・・着いた。時間にすれば未だそれほど時間が経ってない筈だが
随分と長く過ごしたように感じつつ凡そ3階建ての天体観測可能な
施設が忽然と佇んでいる。

観測の為に直接上に行ける階段と、他の設備が付属した一階の入り口があり。
どちらの扉も今は閉じられている。

アリゼ「…………さて、ようやく……これで何か手掛かり」


  ……ガ   ㇰ

アリゼ「……ぅ゛」

全員がその場所へ辿り着いた時、アリゼの体調は急変し膝から崩れ落ち
大地に手をつく。その顔面には脂汗が噴き出て、両手足が痙攣している。


 ―ガㇰ

ヤジ「!? おい、ジョーっ」

小林「……っ゛」

見れば、小林も崩れ落ちていた。彼も同じく手足が痺れ、筋肉が麻痺しており
動く事が出来なくなっている。

貴方の脳裏に過るのは……先程猿達の襲撃によって受けた『傷』だ。

853黒羽 灯世『インク』:2020/05/28(木) 00:28:59
>>852

果たして想定より早く、『それ』は表れた。

「…………っ、毒ね。布は『染み込ませるため』」

「ここで……更に二人が脱落するのは痛すぎるわ。
 動ける人たちは周囲を警戒していて。
 私は『治療法』を……『インク』で探してみる。
 すぐ治せるなら、それをしない理由はない……」

…………第一手段。インクで『赤いサソリ』と書く。
自分で見たものでは無い(>>546)が……『知っている』。
アリーナが作り出した、極めて高度な『道具』を。

(問題は、効くかどうか……)

効くとは限らないが、少ない手数ならやる価値はある。
毒を消す手段が手元にあるならば、使う方が合理的だ。

確実な手段ではないが……効かないならそれはそれで『当て』はある。

854『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/05/28(木) 22:09:09
>>853

貴方は『赤いサソリ』を発現する。
 直ぐ傍にいたのはアリゼだったであろう。周囲の警戒に狼狽えつつも
ヤジは素直に、頼む 治してくれと懇願しつつ辺りを見回し。
ハガネも心配気に一瞥しつつ熟練の戦士ゆえに気配を鋭く変える。

仰向けになり、秒ごとに顔色が段々悪くなる彼女にサソリを突き立てる。

 ズギュンッ

アリゼ「ハッ……ハッ……良く、ちょっとだけ、なっ……ガフッッ!」

一瞬だけ、土気色になりつつある顔に赤味が差し込んだように思えたが
直ぐに赤黒交じりの液体を口から噴出する。

記録の中では、サソリは肉体をドーピングするものだった……小林や
アリゼの回りつつある毒を治せるものでは、無い。

アリゼ「ヒュッ ヒュッ……気に、すんなよ くろ、はね……ヘ
ヘマ したの…私……だからな」

アリゼ「……ハ ガネ……に、もっと色々……新しい事
教えて やり……」


 ……目から光が失った。傍で同じく倒れこんでいた小林も同様である。

『……嗚呼』

ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライトは天を仰ぎ、小さく神よと唱える。
背を向けるヤジは未だ気づいてる様子はない。ハガネのほうは、ピクリと
肩を震わせた為、悟っているようだ……。

855黒羽 灯世『インク』:2020/05/28(木) 23:59:39
>>854

手を間違えた、のかもしれない。
あの『サボテンの医者』であれば…………
だが彼には『解析』の時間が必要なようでもあった。
無条件でなんでも治せるというわけでもないなら、
発症からこれほど早く死に至る毒には手が及ぶまい。
成田を解除する必要があるのも、著しく危険を感じる。

「…………」

黒羽は立ち上がる。
『やらなくてはならないから』だ。

「天文台へ。…………行きましょう」

言葉のままに動く。探索に過程を飛ばす意味はない。一階へ。

856『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/05/29(金) 22:30:51
>>855

確かに『サボテン医者』であれば、傷を受けた段階の時に発現すれば
直ぐに二人の命は救われたかも知れない。
 だが、時間は戻らない。それを貴方は承知している。

ヤジ「…………ぁ? おい、ジョー……んだよ、おい。
ジョー、ジョーってば……おい、冗談きついぜ 起きてくれよ……ジョー」

ハガネ「止せ」

ヤジ「っ離してくれよっ! おい、ジョー起きろって!?
お前がこんな所で死ぬような奴じゃないってわかってんだ。
目ぇ覚ましてくれ……おい、頼むから……!」

ヤジは涙を零し続けながら小林を揺さぶっている。ハガネはそれを諫めようと
したが彼は振り払い意味のない行為を続けている。

『…………私は先に調べてますよ』

ハガネ「……俺はこいつを見ていようと思う。
……アリゼも、出来れば土の上でない場所で寝かしてやりたい」

ヤジは動けない。ハガネも、貴方の護衛を仰せつかっているが
流石に今まで連れ添っていた女性の死は応えるらしく、ヤジと既に事切れてる
アリゼのほうに居るほうに決めたようだ。


貴方はそのままウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライトと共に
天文台へ入る。その中は幾らか整頓されたオーロラや天体の写真のある
展示室となっている。上の階には天体観測の望遠鏡があるのだろう。

『……特に何もない? いえ、そんな筈はない! なかったら、今までの
行動が全部無意味になってしまう!
 黒羽さん、何か手掛かりはないんですか?
電話の主が伝えようとした事を……どうか!』

元芦田のスタンドは、貴方に必死な様子で問いかける。

此処には何かある筈。だが、『天文台』のワードだけでは何も得られない事も
確かではある。ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライトの過去改変もレクイエムの
力は得ているが、それがどの程度 事態を良好へ進ませるかも分からない……。

(※成田は貴方の傍に黙って付き添っている)

857黒羽 灯世『インク』:2020/05/31(日) 02:41:50
>>856

「……ええ、分かったわ」

ハガネらの気持ちは分かる。
連れだった者の死は、簡単には受け止められない。

「私は――――神さまじゃない。『記者』よ。
 まだ何も調べもしないのに、何を答えるというの?」

「『スマイリー・スマイル』でもわかるような、
 つまり……『目立つ』ヒントは残さないはず。
 探すわ。あなたは『壊れてる物』でも探してみて」

まず上の階に行き、望遠鏡を調べる。
それ以外でも、『目立つ』ものがあれば記憶にとどめておく。

858黒羽 灯世『インク』:2020/05/31(日) 16:55:09
>>856

「それと……成田くんはここに残っていて」

天文台内に伏兵がいる可能性はあるが、
外で待機する面々の方が危険性が高いだろう。
成田を残しておくことで、襲撃にはある程度備えておく。

859『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/05/31(日) 20:25:25
>>857-858

『……そうですね。すみません、私もどうしようもない人でしたけど
本体だった彼を失って知らず知らず気が立っていたようです。
なら、一階を……』

沈んだ声でウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライトは展示室や備えてるであろう
トイレなどの探索を開始し始めた。

更に『成田』を一階の出入口付近で待機させる事にする。



二階には天体観測用の大型望遠鏡が設置していた。
とても、大きな望遠鏡だ。それが人サイズの大理石らしい石に載せられて
設置されている。

 ……パタパタッ

? ……蝶が、紅色の蝶が望遠鏡の台座に止まっていた。だが、貴方の
接近に気づくと直ぐ、少しだけ開放されていた窓の方向へと飛んで行った。


二階付近をあらかた貴方は探索した。
だが、特筆する程に違和感のあるものは存在しないように思える……。

860黒羽 灯世『インク』:2020/06/01(月) 21:10:02
>>859

成田は『外』の様子が見える位置に待機させている。
ハガネらが『スマイリー・スマイル』に襲われたら、
音波を放って少なくとも『笑い』は無効化出来るだろう。

「…………」

簡単に見て分かる答えがある、とは考えない。
ひとまず、『望遠鏡』を『覗いてみる』事にする。

台座に関しても、細かい作りなどに違和感が無いか見ておこう。

861『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/06/01(月) 21:53:47
>>860

貴方は天体観測の大型望遠鏡を覗き込もうとする。
 太陽は未だ東の方角に輝いてる為に目が失明するような事態には
至らないものの、その空には特に不思議なものは映りこんでいない。

『台座』には少々違和感があった……『真新しい』


 ――ガシャンッ

成田『――黒羽さんっ! 動物だっ、無数の動物達が此処ら辺一体を
取り囲むように集まっているのが聞こえてくる!』

出入口を閉める音と共に、成田が緊張した声で一階から告げる声。
 下を見れば、ハガネとヤジが出入口を封鎖して入ってきたのが確認とれた。

ヤジ「袋の鼠か、俺達」

ハガネ「突破は出来るだろう。だが、情報の入手が先決だ……」


事態は動いている。『スマイリー・スマイル』も、貴方達が何かしら
浸食に対し大きく障害となるものがあると踏んでるからこそ妨害して
貴方達を抹殺したいからこそ動いている……。

862黒羽 灯世『インク』:2020/06/02(火) 11:03:19
>>861

「『窮鼠猫を噛む』……袋の鼠も結構よ。
 この包囲網は相手の『作戦』じゃあなく、
 あくまで私たちの行動を恐れての『対応』のはず。
 つまり……ここに来たのは、『無意味』ではない。
 この望遠鏡……なぜかしら、『台座だけ新しい』わ」

「天体望遠鏡の『台座だけを交換する』……
 望遠鏡が劣化しない内に台座だけ……なんて、ある?」

台座は動かせるだろうか?
あるいは、引き出しなどはないだろうか?
最悪破壊も視野に入れて、その『手がかり』を調べる。

「それと……これは『無意味かもしれない』から、
 そう思うならしなくてもいいわ……『臨床試験』もしてないしね」

そして……調べながら、ハガネとヤジに語りかける。
それは、『涙』がこの事態を一時的にでも抑えられる薬である事。

「……小林さんが症状を脱した時のことを考えれば、他人の涙が良いのかもしれない。
 とはいえ……あの日記の『泣き虫』が症状を抑えてたなら、自分のでも、問題はないのかしらね」

強要はしない。涙を流すための行動は隙になると言えばそうだし、
今は成田がいる。笑い声による攻撃は、一応抑えることが出来ている。

が、もし……涙が効能を見せるのなら、より攻撃性の高いスタンド使いを呼び出す事も可能だ。
もっとも、症状が『根絶される』とは限らない以上、過信は禁物……そもそも効くかも分からないのだから。

863『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/06/03(水) 09:26:56
>>862

ヤジ「涙がぁ!? そりゃあ、さっきから俺は涙出まくりだけどよ」

ハガネ「そうなのか?」

貴方の言葉に、言われずとも流し続ける涙を舌でヤジは舐めとり。
ハガネは、僅かに指で目元に触れると。反応の涙を一筋流し口に入れる。

『台座が新しい? なら、私が調べますっ……っあの音が!』

成田『大丈夫。オレが封じ込めますから、その間にでも……っ』


     ガシャン……ッ!!   タタタッッ!

成田『……入って!!?』

突如、一階の窓を突き破り入って来たのは野犬のようだった。
その程度なら成田とモノディでも十分対処出来たであろう。
 だが、咥えてたものがいけなかった。『爆弾』らしきものを咥え
ソレが成田に突撃したのを対処出来なかったのは。奴等の『笑い声』に
意識を彼等が割いてたのも大きな要因の一つだろう。


成田と犬を中心に広がる閃光と赤い光。不幸中の幸いながら二階にいる貴方に
負傷させる程の余波は来なかった。
 爆音が轟く。建物を揺さぶるような振動と共に二階に上がり終えようと
していたウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライトが蹈鞴を崩し。
黒煙が漂う中にハガネとヤジは姿を消したが……。
 そこに気を取られる余裕は無い。

『あぁ……あの音が建物中に響き渡っている!』

発症の進行が低かったであろう元芦田のスタンドが呻くように呟く。
 気の所為かも知れないが、精神体であるその輪郭が薄まってるように
見えるのは間違いでないのかも。

貴方も、体が段々低温となり呼吸が乱れていくのが感じ取れた。


『成田』は爆発によって破壊されただろう。レクイエム・インクは
万能であれ、破壊された存在を再発現させる行為は。破壊された瞬間に
直ぐと言うのは難しい。

このままでは、『記録』にも書かれた貴方の仲間達のように奴等との
『同化』が完成してしまう。魂が奴等の元に引き摺り込まれるだろう。

864黒羽 灯世『インク』:2020/06/03(水) 19:34:23
>>863

「っ…………………」

(聞こえない……! 『涙』だけで完治はしない……)

『インク』で「水のコップ」(>>760)と書く。
ヤジの持っていた水を、コップに注いだ状態で再現し、
それを飲むことで改善しないかを試したい。

今、それ以外のことに意識を割くのは間違い無く危険だ。
集中し、速やかに、行動する。分かる範囲で手を打ち続ける。

865『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/06/03(水) 23:25:58
>>864

貴方は『水の入ったコップ』を具現化する。インクで構成された黒い
コップには並々と水が入り、それを啜る。

……駄目だ。体の中にじわじわと震えが走る 
冷たさが胸の中に広がり、意識が少しずつだが確実に沈みゆく感覚が走っている。

『く・・・ろ・・・はね・・・さん』

ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライトは精神体故か、足先から幽霊のように
消えかかりつつ、必死な様子で貴方の助けになろうと這いつくばるように近づくが
今の状況では手助けは殆ど期待出来ない。

『こんな……形で、まだ……あの人が言った約束も……果たせず』

口惜しさを含む呟きと、その顔の目元には涙が浮かんでいた。

状況は絶望的だ。そんな貴方の脳裏に走馬灯のように情景が浮かぶ。
学園で覚醒してから、今までの出来事が脳裏に。

ヤジと小林と裏路地から逃げのび、ヤジが泣きながら小林と回し飲みした事。
斑鳩や成田とアリーナに潜伏した事。オペラとの対峙、様々な出来事が浮かぶ。

【お前は『強い』さ……でもな黒羽。たまには弱さを見せたって良いんだ。
強さ、弱さの意味を履き違えるな】

心象風景の中で、ベリルが最後に告げた言葉……。

866黒羽 灯世『インク』:2020/06/05(金) 03:13:31
>>865

「…………っ、………………!!!」

(あ……諦めるのは『停滞』……

  てい……っ……停滞は『落ちる』のと同じ)

浮かぶ記憶の光景。
黒羽灯世の記憶は『ここで終わる』のか?
志半ばで……自分の志だけではない。

(ベリルさん…………あなたは『強さ』を理解してたの?)

(…………、さん……私に教えてくれた『強さ』は…………)

      (『絶対の強さ』じゃない……『相対……)

悔悟か? 無念か? 涙が溢れる。
筆の先につけるまでも、無いだろう。口に流れ込むのは。

筆は、最後まで遊ばせない。
『ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライト』の涙を取る。
穂先に付けたそれをも口に運ぶ。

強さと弱さを履き違えるな。その『意味』は、分かっていなかった。
ベリルが黒羽の考える『強さ』を完全に理解していたかも、今は分からない。

確かなことは……不格好に見えても、黒羽灯世は常に『上』を狙う。行動を止めない。

867『星の女』:2020/06/05(金) 22:40:45


   クルクルクルクル    
            クルクルクル    ……ギィ  

「…………さて」

「この終焉の世界線に降り立った三つの星屑。
二つの内、一つは呑まれ、一つは空へ還った」

「彼女は、その二つの道を辿るのか。或いは……

868『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/06/05(金) 22:52:00
>>866

まず、貴方(黒羽)は『自身の涙』を摂取した。
 これに対する自分自身の体の変化だが。
『少しだけ、体の震えが収まり活力が戻る感じ』だった。
だが、まだ体の震えは残り 冷感が纏っている。然しながら
貴方が『インク』を振るい、次の行動を成功させる余力を持たせた。

そして、ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライトの『涙』だが……。


    ――『アハハハハ!!!!』……

! 『聞こえた』
時間にすれば、恐らくまだ半日程度か その前に聞いた『笑い声』
それが全方位から建物の外からであろう大音量で放たれる音が……!

だが、その音波による影響が持続してる為にだ。また声が途切れる
否 正確には毒が再度こちらを蝕む為に緩和したであろう症状が
再度発生したのだ。

 
『…………」

ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライトは既に動く気力もない程に
その精神体が欠けている。
 上半身から下半身も透けており、辛うじて口元部分がしっかり
発現出来てるかどうかと言った瀕死体である事がわかる。

   ――ガシャンッッ!!

窓を突き破り、数羽のカラスらしき物体が飛び込む。
貴方達向けて口を開いた状態へ至る。

ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライトの涙はもう手に入れられない……ッ。

869黒羽 灯世『インク』:2020/06/07(日) 00:53:27
>>868

間違っていなかった。
『集中攻撃』を受けていないのであれば、
涙を摂取し合う事で『人間』は『負けない』。

――――『感情』の零すそれこそが『特効薬』!

「まだ……『まだ落ちてない』
 ……私が負ける事はないッ」

      「『インク……レクイエム』」

最初に――――『ハガネ』を呼び出す。
カタカナ3文字、体が動けば『再現』は容易。
彼にとっての『烏の迎撃』は、それ以上に容易だろう。

そして。

「この『災害』で……泣いた人間が『尽きる』事なんてない。
 私は『記者』としてそのすべてを、『事実』を……世界に書き刻むッ!」

斑鳩(>>326)は泣いていた。
ソイル(>>660)は泣いていた。

『涙』を『再現』する。それを連続で行い、摂取を続ける。
インクの『筆記』は『高速(スB)』――――『後れを取る』事は考えない。

870『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/06/07(日) 22:30:57
>>869

――そうだ 『感情の涙』だ。

あの時、奴等『スマイリー・スマイル』から無事逃げた『ヤジ』は
『小林の無事に安堵し、裏路地の知り合いの喪失』を想って泣いた。
 それが回し飲みする水筒へと入っていた。

紅茶を振舞われた時も、落ち着いた中で幾らか過去の回想で
誰かを想った涙は、くしゃみによるものと共に紅茶へ混じっただろう。

 ――『…アハハハハ……ハハハ……ハハハハハ!!!』

涙を口から摂取する度に、断続的に笑い声が耳へ劈くように聞こえ、止まり
聞こえ、止まると繰り返される回復と中和、浸食が交互になされてる証拠だ。
 少なくとも、これにより貴方が短時間で奴等の仲間となる可能性は大幅に減った。

貴方は『真実』を知る。『ハガネ』をインク・レクイエムで呼び出す。

『……外から……西が一番煩い か』 ブゥン!! ガシュッッ゛!!

インクにより呼び出された『ハガネ』は突き破った鳥達を一閃し薙ぎ払う。
 
 カクン……ッ。

『……なるほど この発現された状態でも影響あるのか』

レクイエムで現れたハガネは、貴方と同じ笑いの渦中にいる。
基本的に感情を表に発露しない彼はウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライトのように
足先から薄れる。だが、貴方が真実を知った手前 無抵抗に消える事もなく
その目の片方から一筋涙が出ると、それを舐めとり。再び像がしっかりとした
彼はスタンドを担ぎ窓に足をかける。

ハガネ『少し時間が掛かるが……源を殲滅する』 タンッ。

貴方が命令するより早く、彼は地上へと躍り飛び出た。

そのタイミングと同時だったろうが。

  ――ブォンッッ!  ドンッ

「ハッ ハッ ハァ……いてて。あっ く、黒羽ちゃん
ぶ、無事か? 俺の事はいいから、早く手掛かりを」

まだ粉塵が舞う一階から打ち上げられるように、貴方のいる二階の床へ
腰を強かに打ち付けつつ転がりながら出てきたのは『ヤジ』だ。
 随分汚れてるが負傷は少ない様子。どうやら爆発前に近くに居た
ハガネがスタンドで被害を極力抑えてくれたのだろう。そして、この瞬間に
投げ飛ばして貴方のいる場所へと強引に転送させたといったところか。

腰をさすりつつ俯せな状態で、貴方に片手で気にせずしたい事をしてくれと
ジェスチャーしつつ、自衛の為に用意したのであろう腰にしまっていた
改造銃を残る手で掴む。

そうだ、『台座』の『手掛かり』

それを一番調べられるとすれば『ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライト』だ。
 その存在は、今やもう口元部分のみ見える形で完全に沈黙状態で
1,2m程向こうの床に転がっている。今ならば、涙を口にいれてあげる事も可能かも。

871黒羽 灯世『インク』:2020/06/08(月) 23:33:51
>>870

「あなたの事も『よくない』わ――――『後に回す』けれど!
 優先順位を決めるのは『私』……『上に立つ』この私よ」

「『捨てないといけない』なら捨てる。
 でもそうじゃあないなら持っていく。
 『強い記者』っていうのはそういうもの」

               シュッ

自分の涙(>>866)。
ヤジの涙。
ソイルの涙。
斑鳩の涙。

生物ではないそれらはハガネを解除せずに再現可能だ。
『ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライト』に有無を言わさず連続摂取させる。
万一発現出来ない場合も考え、『まだ一度も再現していない』自分のそれを優先する。
むざむざ見殺しにはしない。『絶対にやる』。

「ヤジさん、今ので完全に分かった。
 感情を持たない笑いに対抗できるのは、
 『感情を伴った涙』……それが『特効薬』になる!」

「完治したり笑いの『抗体』が出来たりはしない。
 でも、十分な人数と『物理攻撃』に対抗する戦力さえあれば、
 『持続的に』笑いの影響を免れる事が出来る……!
 なにせ、こんな状況で『泣かずにいられる』人間なんてそうはいないもの」

高らかに宣言する。
ヤジに聞かせるためでもあるし、
『聞いているかもしれない』……あの『オペラ』にも聞かせている。

あの女は『いけすかない』が、『この事実』を知る事に意味はあるだろう。
『エクリプス』残党どもの天下を招く可能性はもちろんゼロでは無いが、
もし仮にこの状況を何かの手段で監視しているなら、どうせ把握されるのは同じ。

「これは間違いなく、この状況を打開する……『収穫』よ! この私のね」

                 『高らかに宣言』……その意味は一つ。これは『マウント』だ。

872『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/06/09(火) 00:19:31
>>871

貴方は『ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライト』に対し、『インク』により
『感情あるであろう涙』を再現させ流し込む。
 つまり、今の貴方は元芦田の現自立スタンドに対し注視し無防備だ。
もっとも自分自身は誰かの事を想い涙して口に含めば、未だ周囲に鳴り響く
『スマイリー・スマイル』の魂を溶解する音波を防ぐ事は出来る。
インクのハガネも、ソレを殲滅せんと動いてる。

>ヤジさん、今ので完全に分かった。感情を持たない笑いに対抗できるのは、
『感情を伴った涙』……それが『特効薬』になる!

涙を摂取すると、急激に巻き戻すように目の前のスタンドは五体の部分まで
幽体が広がり復元しようと開始をし始めた。ただ、もうあと一歩遅ければ
消滅したであろう状態の為、まだ少しだけ時間掛かりそうだが。

>完治したり笑いの『抗体』が出来たりはしない。
でも、十分な人数と『物理攻撃』に対抗する戦力さえあれば、
『持続的に』笑いの影響を免れる事が出来る……!
なにせ、こんな状況で『泣かずにいられる』人間なんてそうはいないもの
これは間違いなく、この状況を打開する……『収穫』よ! この私の

 敵となる存在は建物周辺には今誰も



     カチッ      ――パァァァッッンッッ゛

……突然、真横から頭にかけて『男性に思いっきり殴打』でもされたような
衝撃、そして濡れる感触。そして遅れて頭部から望遠鏡の台座の硬い石へと
ぶつかる痛みが起きた。『インク』は手に持っている。

何が起きた?? 敵なんて、いない筈……そう、此処にいるのは
瀕死から回復しようとする『ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライト』と……


 コツ カツ コツ……

     「……ハァ 成程    何故同化しないか ようやく理解できた」


   ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…………ッッッ

 敵……は。

     「つまりは。『お前』だ。『お前』さえ除去すれば済む」

           ――『ヤジ』


(※現在の状況↓

 □□□□□
 □□ヤ□□  ヤ=ヤジだった存在 見た限り水鉄砲以外の武器は所持してない
 □□□□□
 □ウ□□□  ウ=ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライト
 □□□□□    涙の摂取で全身の像は確かになったが未だ起きれてない
 □□黒□□
        黒=黒羽 状態は望遠鏡の台座の壁に横たわる形で転倒

873黒羽 灯世『インク』:2020/06/09(火) 00:32:26
>>872
確認。

・ヤジとの距離は何m?

・水鉄砲は何度か使ったため把握できていると考えるが、『弾速』はどの程度?

874『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/06/09(火) 00:45:02
・ヤジとの距離は何m?
□=約1mです。よって互いに3m程間合いがあります

水鉄砲は何度か使ったため把握できていると考えるが、『弾速』はどの程度?
連射速度に関してはB相当。弾丸の威力と合わせ5〜6mでパスCC
>846でも掻い摘んだ説明をしたが、1〜2mであればCの中でも最大威力の
ダメージを繰り出せると考えて良い。

875黒羽 灯世『インク』:2020/06/09(火) 12:25:47
>>874
回答感謝。

>>872

「っ………………………」

ヤジへの意識を完全に消したわけではなかった……
声をかけてはいた、しかし『油断があった』のだろう。
仕方がない、と考える。気を割ける事には限界がある。

(ヤジさんを……完全に乗っ取った、ということ?
 今までの『スマイリー・スマイル』とは……違う。
 つまり敵にとっても、今は『看過できない』状況……)

今、重要なのは……『連射』が『高速』だとしても、
到達までの速度は『人並み』でしかないということ。
つまり弾丸の到達より早く、この行動は可能だ。
そして『黒羽灯世』は倒れており、『的が小さく』、
狙える箇所というのは限られてくるということ。
つまりこの行動によって、大部分をカバー出来る。

スタンドを維持できている。
意識も掠れているような覚えはない。
ダメージを受けたのは、頭部だけ。

記者は、足で稼ぎ…………………手を動かす。

         シャシャシャシャシャシャシャシャッ

筆を、逆手に持ち、振るう。(スB)
縦。曲線と横線。点に、縦。縦と曲線。複雑な、曲線。
そこまでで『一塊』の筆記を終え、また同じ動きをする。
高速で振るう『鉄並みの強度』を誇る筆と、引く線。
繰り返し、重ねて同じ線を引きまくり、『防壁』とする。

まともに受ければ死ぬかもしれない。だがこれで『一定量は防げる』。
後の先を狙って撃たれてから防ぐのではなく、まず最初に防壁を作り、
頭を打った消耗からの完全な回復……そして『反撃のための布石』を打つのが狙いだ。

876『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/06/10(水) 22:54:05
>>875

もう、貴方の知る仲間(ヤジ)は居ない。
 そう理解すると同時に走らせた『インク』 
ヤジが無表情で躊躇なく引いた銃の引き金と水弾の発砲はほぼ同時だった。

 シャシャシャシャッ     パシュパシュッパシュッッパシュッッ゛

レクイエム化による強靭となる筆で描く防壁。単純にえして今は頼もしい盾
必死に振るう筆の向こう側で夥しい水の跳ねる音と連続して反響する弾丸が
当たる音が響く。強化された筆の壁は不動に貴方を守る。
 だが、実体化した墨の壁がどこまで保つかは未知数だ。
(※能力詳細には『空中に書いた線や文字』が何時まで発現可能か書かれてないが
レクイエム化も踏まえ一分弱は発現可能と考える)

奴等は乗っとった者達の記憶も保有し得る。前にその情報を貴方は受け継いだ。
 元々一般人だった『ヤジ』は、直接貴方のスタンド像を認識せずとも今までの
共闘で貴方の能力がどう言うものか大凡理解してるだろう。インクで呼び出した
ハガネが帰還するであろう事も考えれば、自ずと短期決戦に繋がる。

  ――タタッ   タン――ッ     ジジジッ

不意に、墨の防壁の向こう側から水音が止んだ。それと共にこちらへ駆ける音と
跳躍音……ともに、何かに火が連続して点いてるような音が……。

877黒羽 灯世『インク』:2020/06/11(木) 00:28:00
>>876

ありとあらゆる行動より『早く』『速い』ものがある。
それは『思考』――――すなわち『能力の発動』だ。

「『筆術』――――『夕霧』」

防壁は『反撃のための布石』。

>・本体が見た『事実』を文章として書くことでその『行動を再現』する能力。
>・最低でも主語述語のあるものでないと文章と認められない。


縦。      『I』

曲線と横線。『f』
点に、縦。  『i』
縦と曲線。  『r』
複雑な曲線。『e』


壁を描きながら『文字を潜ませる』術を、黒羽はそう名付けた。
―――――『日本語でなければならない』ルールは無い。


「『筆法・ゴースト・ストーリーズ』。
 筆術(どりょく)で筆法(さいのう)を活かす……私の戦術に『上限』は無い」


『I』 私は。 『Fire』 発砲した。(.>>849
己自身の行った『水鉄砲』の乱射を今、ここに『再現』。
『ヤジ』を目論見の成就より『早く』打ち倒す。

また、自分自身の目の前に現れる『墨の再現体』は、万一の場合最低限の『盾』にもなるだろう。

878『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/06/11(木) 22:45:10
>>877

 ――タンッ   ジジジッ……。

視界の中には、跳躍しつつ胸元に導火線のついた空き缶などで工作された
簡易爆弾が認識された。生前に彼が工作し、此処までの道程でも鼠の大群
などで撃退に使用していたであろう威力は中々のものだった彼の切り札。

もしも、貴方がいまこの瞬間に認識してから筆術で迎撃を描いたとしても
間に合わなかっただろう。だが、黒羽は『上位』だ。

  パシュッ パシュッ パシュッ!!!

猿達を迎撃した時と同様の乱射、貴方自身の面での制圧連射は
自爆特攻を試みたヤジに対しても同様に進撃の妨害が着実に功を奏した。

 
       ――ド――――zノッゴォオオオッッ゛

連撃の水の弾丸に、苦悶やそれ以外の表情を浮かべる事なく
表情が無の彼だったものは前に爆弾を突き出しつつ着火したそれと共に
自爆した。その余波は貴方の元まで降りかかるも、それは『インク』の
貴方自身がダメージを代わりに引き受ける。

爆発の影響を中心から受けたソレは、焼け焦げになりながら二階の手すりに
激突し、そして頭から一階へと墜落した。見送った限りでは、頭部は黒ずみ
人の形を辛うじて留めていただけだ。這い上がって此処に戻る事は無い。
 周囲からは、未だ笑い声はちらほら聞こえるものの。インクのハガネが
成果を上げてるらしく、徐々に声の勢いが衰えてきていると感じられた。

『……ハ……ハッ、もう、敵は周りには本当に居ません、か?
黒羽さん……貴方は黒羽さんで大丈夫ですよね?
 いえ、馬鹿な事を聞きました……私は、役目を果たします』

ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライトは回復し、ヨロヨロと流れる涙を
含みつつ台座からフィルムを引き出す。

『――此処』  ズギュンッ   キ ィ―――ンッ

フィルムを抜き出し、ある部分に指を滑らせたスタンドと共に
台座のある部分が瞬く間に円形の黒い穴が出現した。そしてスタンドが
手を伸ばし、そこから引き抜いたものは何かのメッセージとかでなく
ある種異様な物体だった。


         ――『仮面』

『……この、異様なものは一体? これが、手掛かりなんでしょうか』

更にスタンドが台座の中に隠されてた穴を探るものの、それ以上に何も
隠されていない。あるのは『仮面』のみだ

879黒羽 灯世『インク』:2020/06/11(木) 23:55:25
>>878

「…………あなたも『持っていく』」

聞こえはしないだろう。構わない。自分に言い聞かせただけだ。

「まだ油断はできない……でも『今この瞬間』は大丈夫。
  ……『ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライト』。貴女の力を貸して」

ゆっくりとでも立ち上がる。
万全では無くとも、動けるくらいには回復しているだろうか?
頭を打った、という事実はあまり軽視したくはない。

「……これは……?」

仮面を調べてみる。

「この仮面にも能力を使って……いえ、まずは見てわかる所を調べてから」

既製品か何かだろうか? 『材質』……仕掛けなどが無いかも、探る。

880『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/06/12(金) 00:20:58
>>879

上体を起こし、立ち上がる。不意の一撃を受けた手前 全く頭が
痛まないと言うわけにはいかないが、少なくとも僅かに頭が痛い事以外に
今のところ変調はない。周りから聞こえる笑い声と言うのを除けば。

貴方はじっくり『仮面』を観察してみる。
 既製品と言うには材質は随分と古めかしく、知識にある範囲のものと
実物の手触りでは噛み合わさらない。貴方の知る限り、この『仮面』は
地球上の物質で構成されてるような気がしない。
 どちらかと言えば、隣で一緒に観察している自立型スタンドのように
スタンドで出来ているとか、未知の物で作られたように感じられる。

『フィルムの引き出しが……力が上がってる私でも出来ない。
これは、只の仮面では無い』

レクイエム化しているウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライトでも
その過去を見通す事は難しいようだ。つまり、当たり前だが普通の
仮面でないと言う事だけは確かだ。

『……宜しければ、私がこの仮面を被ります。
何が起きるのか不明なら、私がお役に立ちます』

何か文字を書かれているでもない。だが、その用途を顧みれば
最終的に顔に装着するべきだろうと判断して力強く言い切る。

貴方には二つの選択肢が提示されてる。
自分で被るか。またはスタンドに任せるかだ。

881黒羽 灯世『インク』:2020/06/12(金) 00:26:08
>>880

「……………『仮面』の役目は『被る事』、でしょうけれど」

手に取る。

「『自立型スタンドが被る事を想定した仮面』なんて、
 さすがに回りくどすぎる……恐らくこれは『人間用』」

     「私が被るべきな『可能性』が高い」

そして――――――『自分で被る』。

「……先に一応言っておく。
 私に何かあっても諦めないでね」

仮面を被った事で、何か変調はあるだろうか?
それも『ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライト』に任せづらい理由だ。

『自分のみに起きた事』であれば、余さず把握できる――――『死ななければ』。

882<削除>:<削除>
<削除>

883『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/06/12(金) 21:55:39
>>881

貴方は『仮面』を被る。ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライトの
心配気な眼差しに見守られつつ、視界が狭まり顔にそのマスクは気持ち悪い程
フィットした。口元は遮蔽されてるタイプ故に呼吸はその瞬間出来ない。

それでも普通の仮面ならば外す事は簡単だろう。何か接着の薬品が付いてるとか
頭に固定するような紐なども無いのだから。だが、どう言うわけか貴方には
外そうとする意志が、それを装着した瞬間に忽然と頭から消えていた。

意識が急速に現実から引いていく。この『感覚』は……知っている。

『レクイエム』の矢の時と同じ……また貴方は何処かしら知らない空間に
引き摺り込まれるのを実感した。




……暗闇が世界を覆っている。以前のような心象風景の学校とも違うようだ
此処を一言で表現するとすれば、『宇宙空間』……だろうか?
 辺り一面には星を表現するような塵のように小さな輝きが少なからず見える。

そして、貴方の前に一つの手で掴めるサイズがあるかないか程度の石ころと
同等の小さな輝きが接近すると共に、それは人の形へと移り変わった。

  ――『貴方』だ。それは貴方の姿形をしている。

だが、その姿は少々今の黒羽と異なっている。服装こそ同じだが
若干ながら背が高く、少しだけ歳を経た出たような。まるで未来を
映し出してるかのような貴方だった。

 『……』

その未来なのか不明ながら、少し成長を帯びた黒羽は無言で少々
疲れか、哀愁かは判別つかぬものの微笑を向け。そして『インク』を発現した。

『Abbey road』 そう、筆で走らせてから口開く。

黒羽?『【遠州灘】に辿り着いたら、そのまま止まっているボードで
真っ直ぐ水平線のある場所へ向けて走らせて。
 【エクリプス】が、貴方を迎えてくれるから。
……どうしてかって? あのいけ好かない女も多少は義理堅かったって事』

黒羽?『きっと最初は貴方を受け入れるかどうか難色を示すでしょうけど。
貴方が見聞きした全てと、このインクのワードを告げれば大丈夫。
 ……辛い事実は未来にある。でも、貴方は私だもの』


     ――黒羽灯世は……常に 上を…………


――――――――――――――――――


 ガシャン!!

貴方の意識は覚醒した。黒羽さんっ と元芦田のスタンドは少々
声を裏返す形で大丈夫か!? と暗に秘め声をかける。

体調に異常は無い。ただ、仮面は一人でに貴方の顔から離れ地面に
落下して粉々になったようだ。

もう『仮面』は使えない。だが、仮面の内側の中で貴方は『真実』を聞いた。

海に向かって進め。そして彼等(エクリプス)の元に必要な合言葉は
今の『Abbey road』と言う単語なのだろう。

884黒羽 灯世『インク』:2020/06/13(土) 20:04:40
>>883

「……私が言うなら、正しいんでしょうね?
 それに……その『分かったような顔』!
 貴女が今の私より『下』だったら承知しないわ」

「私は常に、上に行くのだから」

そう溢した時にはもう光景は消えている。
『芦田』の遺したスタンドの問いに頷いて、
外に出るべく『一階』に下ることにする。

言うまでもないが、敵襲には警戒……具体的には、
『ヤジの水鉄砲(>>872)』を再現し、持っておく。

「…………行きましょう『遠州灘』へ。そこで全てを運びましょう。
 着いてきてくれるかしら、『ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライト』」

『Abbey road』……意味はわからない。
だが、意味を分からずとも動くことはできるというのは、
この戦いが始まってから何度となく考えた通りのことだ。

遠州灘までの道のりが『安全』とは言えまいが……今はただ目指す。

885『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/06/13(土) 22:35:53
>>884

『着いてきてくれるかしら? 何を言ってるのです、黒羽さん。
――嫌と言われようとも、最後まで御供します。
これは貴方に対しての恩義とかの理由でなく、私自身の意思です』

一階へと下る。そこで発見したのはヤジの死骸は勿論だが
ハガネの死体もだ。レクイエムでなく、本物のハガネの死体。
彼は、どうやら自分で胴体をスタンドで貫いたらしい。膝をついた状態で
もしかすれば、また動き出しそうとも思える何時もの寡黙な顔つきで
胸の一点から蛇口を軽く捻った程の勢いの血が彼を中心に血の水たまりを
形成していた。笑いに対し、感情のない涙を摂取しても中和が出来ない事から
彼は対抗手段を見出せず、傀儡になるぐらいなら死を選んだ、と言う事だろう。

『……っ もう少し早ければ……。
ヤジさんを上に飛ばしたのは、早めに同化したが為にハガネさんへ二階にいる
黒羽さんを助ける等の旨を告げたのを鵜呑みにしてしまったんでしょう』

死因と、敵と化したヤジを黒羽の元に強制移動させた理由を推測しつつ
天文台から貴方達は出る。
 笑い声の勢いは、弱まっているか……いや、これは途絶えてる?

『……止んだ? 私も、黒羽さんも感情の涙は摂取してます。
症状の進行とは思えない』

困惑するウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライトを他所に。周りを見渡せば
倒壊した木々や陥没して地形が幾分変化した大地が見える。
インクで呼んだハガネが大いに暴れた結果だと見えた。

           『――走れ! 車のほうまで!』

そこで、西の方角からであろう。ハガネの怒声に近く命じる声が轟いた……。

886黒羽 灯世『インク』:2020/06/13(土) 23:12:14
>>885

「貴女も『上等』―――――」

       ザッ

   「…………『走り』ましょう」

本物のハガネの『死』を見届け、
己の創り出した彼の声に従う。

『インク・レクイエム』は『死者のための力ではない』。
『自分のために死者を借り出す』ものだと、改めて思う。
だが、それに何かしらの感情を抱くより先に、足を動かし、『西』へ走る。

887『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/06/13(土) 23:38:02
>>886

すみません、書き方で語弊がありました。

正確に言うと、レクイエムのハガネが西の方角で戦闘してる辺りから
怒声に近い声で、車のある元来た道まで走れ。と言う形の描写です。

それを受けて、レクイエムのハガネが戦闘する地帯まで向かうか。
此処まで来るのに移動手段としてたキャンピングカーのある場所まで
向かうかのレスは任せます。

888黒羽 灯世『インク』:2020/06/13(土) 23:45:35
>>887
では、キャンピングカーの方まで走ります。

889『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/06/14(日) 23:15:31
>>888

 ――『ソレ』は『浸食』を惑星の生き物たちに対し粛々と行っていた。
ウイルスのように機械的に、ただただ同化と言うプロセスを全ての対象に
作動させて同化を続けていく。最初は人、それが過半数を超えれば
別の種類の生物、果ては虫 植物……やがては無機物へと。

ただ、その中で一つ問題が生じた。

ソレは『貴方』だった。何の問題もなく浸食を行い変わりない同化の
プロセスが妨げられ、どれだけ試みても成功しない。
 そして、貴方の発言を聞いて『全体』は思った。

       ――コレは『除去』しなくてはいけないものだ、と。


――――――――――――――――――――――――――――


『……ッ! ヘリの音……でしょうか?』

 
   ――ババババババッッ

それは、貴方達のいる天文台より東側。街のある方角から聞こえた。
空を見上げれば、未だ距離は遠いものの幾つかの民間用なのかも知れない
ヘリがこちらへ向けて飛んできている。

 更に両隣の森のほうの茂みからも音が聞こえ、姿を現した生物達が居た。

猪……熊……狐……鹿……山犬。ありとあらゆる森に生息していたであろう
星見町の生き物達が姿を現している。
 本来ならば決して同じ場所に共同しないであろうソレ達は、貴方を視認
するや否や、走り出そうと身を低めている……。

 『――ッ!! 急いでッッ!!』

 キャンピングカーまで 残り『50m』

無数の生き物達、否 無数の生き物で『あった魂亡き残骸達』は
貴方をこの町から決して出す事なく、この世界から肉体を破壊させ
抱えている真実を表に出さないようにしたいのだ。

ハガネは、まだ遠方で戦っている。此処まで戻るのには時間が掛かる……。

890黒羽 灯世『インク』:2020/06/15(月) 00:00:08
>>889

「ここまで来て――――――止めさせはしないッ!」

まず最前提として、走る。『50m』は『10秒未満』で十分に駆け抜けられる。
準備に『筆記』の時間がかかる『インク』をヘタに使うより、走る方が早い。
が、『10秒以内に追いつかれる』という事は十二分にありえる。
茂みから奇襲を受ける事もあるだろう。『無策で走る』のは、死ぬ。
ゆえに、走るだけではなく……『走りを補助するための手段』を用いる。

――――――『捕獲された赤いサソリ』(>>550)。

インクにより『それ』を再現し、即使用する。
『肉体出力のドーピング』を以て、この『苦境』を乗り切る。
反動による肉体の停止は、殺される事による永遠の停止より万倍マシだ。

50mを走りきったなら、即座にキャンピングカーに乗り込み『遠州灘』を目指す。

891『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/06/15(月) 22:40:19
>>890

  シャシャッッ    ――ズギュンッ!

アリーナにあった『赤いサソリ』 発現と同時にサソリは貴方の腕
絡みつくようにして尾の針を突き刺す。
 少しだけの痛みと共に、体の内側から迸るような熱が広がっていく。
今の貴方は短距離の世界大会に出場しても負けない程の運動能力を肉体に帯びている。

 タタタッ   バンッ!!

『成功』だ。間一髪に近かったが、キャンピングカーに乗り込み扉を閉めた。
少し遅れて、多数の獣達が体重をかけて体当たりを仕掛けて車体が大きく揺らぐが
頑丈な車を一度で大破させるのは難しい。何度も連続して攻撃を行い破壊される前に
『ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライト』が運転席のキーを回しアクセルを踏み抜くと
急発進を行った。それでも構わず攻撃を続けようと獣達の幾つかは纏わりつこうと
必死に車体に爪を突き立てるが。そこは自立スタンドが運転テクニックで振りほどき
『遠州灘』へと目指して走る。
最初に『遠州灘』から天文台に着くまでの時間は約『20分』程度だった。
20分……今は限りなく気が長く感じる時間でもある。

後方を見れば、大多数の獣達が道を犇めくようにして貴方達を追っている。
上空のヘリも、着実とだが距離を狭めているのが視認出来た。


            ド――ゴォォォォ……!!

その時、天文台の方面から爆発音が轟いた。
 音源のほうを見てみれば、段々離れていく天文台近くの森林が
大きく炎上しているのが確認出来た。それと共に、貴方のレクイエムから
何か欠けていくのが実感出来た……。
(※レクイエムのハガネがロスト。これにより、成田とハガネの召喚は不可)

『遠州灘……あのボートが例え、先回りして壊されても私の能力なら問題ありません。
だけど、もし奴等が待ち構えていたら……いえ、弱気になってはいけませんよね』

貴方達は走る。『未来』へ 希望の種火と言う情報を届けなくてはいけない。

892黒羽 灯世『インク』:2020/06/15(月) 22:47:56
>>891

「……待ち伏せは『無い』方が不自然なくらいよ。
 そうでなくても、ヘリコプターには追い付かれる。
 当時の目的地までに最低であと一戦は『あるもの』
 そう考えておいた方が、準備はしやすい……………」

20分。
限りなく『長い』……つまり『準備が出来る』。

「『時間を掛ければ火力を出せる』人が2人いる。
 ボートを壊してもいい、って考えれば……決まりね」

        スラスラ

「…………貴方の『怒り』を、私の力にさせて」

――『斑鳩』を呼び出しておく。

目的地に着くまでに彼に『攻撃』の準備をして貰えば、
到着後の敵はおそらく、『一掃』する事が可能だろう。
また、最悪の場合『ヘリ』への対空火力も彼なら放てる。

それ以外では『手製の爆弾(>>840)』を一つほど、再現しておく。

893『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/06/15(月) 23:05:33
>>892

斑鳩『ロスト・アイデンティティ』を招来させる事に対して
問題はありませんが。能力に関しては、主に弾丸のような正確無比の
鎖弾は可能として、鎖の爆弾(ボール・ブレイカー)なり
溶解炉程の高温の鎖攻撃(アッシュ・ローズ)などは質疑で不可能と
されたと思うので、攻撃は主に鎖弾や鎖鞭などでの行動で動くと思いますが
それでも宜しいですか?

894黒羽 灯世『インク』:2020/06/15(月) 23:18:07
>>893(回答)
能力が黒羽視点で不明瞭かつリソースが必要らしい『アリゼ』や他のスタンド使いに比べ、
斑鳩PCは数分準備をすれば確実に一定以上の火力を出せる点で優れるため、行動に変更は無いです。

895『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/06/17(水) 23:21:50
>>894(回答感謝)
>>892(レス遅れ失礼しました)

     スラスラ   キィィ――ンンッ

 『……変な感覚だよね。自分だけど自分じゃないって言う感じ
まるで他人の家で、その衣服を少し拝借して着ているような、そんな風に』

 『――口よりも手、だ』 ジャラジャラ

レクイエムより招来した『斑鳩』 ロスト・アイデンティティを発現すると
共に鎖での投擲攻撃の用意をし始める。

ヘリのパラパラパラ……と言う音は次第に大きくなってる。後もう少し(1レス)
でキャンピングカーに追いついても可笑しくない速度だ。

『私が見た限り、ヘリは四台程こちらへと飛んでいます!
例え爆弾が降り注がれたとしても、合図さえしてくだされば直ぐに
回避しますよ!』

ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライトはハンドルを制御しながら告げる。

周囲の木々や茂みの間隔が次第に薄まり、もう少しすれば
星見駅の線路が見える距離だ……。

896黒羽 灯世『インク』:2020/06/18(木) 21:00:16
>>895

「車の中からじゃ取れる手は少ない……運転に期待してるわ」

窓の外は、見ておく。

『空爆』や『機銃掃射』は考えたくないが、
理屈だけで判断出来る敵では無いのは分かっている。

また念のため、ドアはすぐ開けられるようにしておく。

897『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/06/18(木) 22:18:05
>>896

  ブゥゥゥゥゥ―――ッ

『線路を横切れば、あと十分もすれば遠州灘に到着します!
海に出るまでにヘリも何とか対処すれば奴等の手から逃れ……』

   ウゥゥ……。

星見駅の線路、木々の視界が開け其処まで凡そ200mかそこらで
キャンピングカーの速度が急速に緩まった。
 ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライトに変調が起きた訳ではない。
レクイエムの斑鳩も、少し乾いた音色で感想を紡ぐ。

『・・・僕は良悪関係なしにパニックホラーは見てきたけど。
実物のこんな有様を見ると稚拙な感想も言えないね』


 ――線路が『新幹線と大多数の武器を掲げた群衆』で封鎖されてる。
全長400mもある頑丈な車体がレールの上で停車され、そこに
ぎゅうぎゅう詰めであらん限り乗り込んでいたのだろう。もはや
慣れしたんだと言って良い笑顔を浮かべる、数えるのも馬鹿らしい人数が
刃物や鈍器を構えて貴方たちのキャンピングカーを待ち受けている。
 不幸中の幸いは、遠距離で放てる小火器を携えているような自衛官などの
奴等は居ない事だけだろうが。中には警察官の姿も入り混じっている為
拳銃などを携行してる者もいるだろう。
 そもそも、無数にいる集団の波で突撃されれば。幾ら頑丈な車両に乗っていても
このままでは覆いつくされて数の暴力で文字通り圧死されかねない。

 空も問題だ。ヘリ達が密集している、そして今は未だ点ほどにしか
見えないが何かが投下されたようなものが辛うじて視認出来た。

『迂回……出来るでしょうかっ。いや……しなくてはっ!!』

運転するスタンドは必至になってハンドルを回し何処か抜け穴が無いか
探すものの、奴等がそれを許すとも思えない。

発現した爆弾、レクイエムの斑鳩。
ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライトと貴方の『インク』

これで何とか奴等の悪夢めいた猛攻撃を切り抜けるなり何なりの
手段を思いつかなければならない……!

898黒羽 灯世『インク』:2020/06/19(金) 23:28:56
>>897

何度目のピンチだろう? もはや『心が動く』ものではない。

まず、一切迷わず爆弾を投げつける(ス精CC)
狙うのは『警官』、かつ一番前に出ている者だ。
即断できないなら狙いやすい位置でいい。投げる。

「斑鳩さん、鉄球を『掃射』してあいつらの『先頭』を崩して!
 全員を殺すのは無理、先頭集団を崩して『足止め』するッ!」

口だけじゃあない、手も動かす。『インク』で――――

爆弾を作り、投げる。
爆弾を作り、投げる。
爆弾を作り、投げる。

滅ぼすつもりの小手調べ。『ただの人の群れ』……いや『笑いの群れ』に、
次々投じられる『爆弾』と『鉄球乱射』を処理できる手があるなら、早期にその手札は『引きずり出す』。

899『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/06/21(日) 22:47:45

>一切迷わず爆弾を投げつける(ス精CC)

これは助手席の窓を開いてと言う形で宜しいですか?

900黒羽 灯世『インク』:2020/06/22(月) 01:10:49
>>899
その認識で構いません。開けるのはごく僅かにします。

901『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/06/22(月) 22:44:37
>>900(回答感謝)

>斑鳩さん、鉄球を『掃射』してあいつらの『先頭』を崩して!

「崩す? いや、違うね ――崩すじゃなく 毀(こわ)すんだ」

 ジャッッ   ヴュュ゛ゥゥオォッッ――ッ!!

>手も動かす。『インク』で――――

      ボガンッ  ボガン゛ッ  ボガンッッッ゛!!

レクイエムの斑鳩は扉を半開きにすると、そのロスト・アイデンティティの
鎖弾を斉射させ、迫りくる集団の前線の頭を吹き飛ばし永遠に沈黙させる。

更に、インクによる爆弾の投擲。それによって更に集団の一部が吹き飛ぶが……・。

 タタタタッッッ!!  ガンッガンッ!!

『……ッ このっ……離れろ!!』  キィィ――ドンッ!!

質量が余りにも多すぎる。新幹線に詰め込まれるように乗り込んでいた
何百もの集団を殲滅させるには、鎖弾やインクの爆弾だけでは処理出来ない。
 奴等にとって自分達の命を惜しむような恐怖や忌避は存在しない。
ただただ貴方(黒羽)をこの世界で全て同化させる為の障害として駆除する。
その一念のみで動いている群れは、キャンピングカーに辿り着く矢先に
鈍器を振り翳して攻撃を繰り返す。
 ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライトも応戦して車を操縦して
車体に攻撃する者達へと逆に当てる事で幾人かを振り払うが確実に
キャンピングカー自体にダメージが入っている。

『大丈夫ッ……例えタイヤが壊されても私の能力で直ぐに修復出来ます。
このまま、新幹線を迂回して海のほうまで』シュゥゥゥ……ッッ!!

『え? なに、上から……』


     ――ゴシャアアアアンッッ!!!


……車の屋根の方面から、何やら風を切る音が聞こえたと共に
貴方達が何が落ちてくると認識したのと同時にフロントガラスが大きく変形し
そして一つの塊がガラスを突き抜けて嵌ったのを見た。

それは元人間であったであろう肉塊だ。遅れて気づくのは、それが
恐らくヘリから落ちてきたであろう存在だと言う事だ。
 常軌を逸しているのは、随分前から起きてる現象だが。もはや
表現するのも烏滸がましい程に、奴等は貴方を、魂ある生物が自由に
行動しようとするのを何としてでも阻止している。

『……ぅ……ぁ』

「ちっ……考えられる中で最悪なパターンの一つだね」

不幸は連動する。高度何百mからの場所から車体を貫く勢いで振ってきた
人間の塊の激突だ。ガラスは大破し 更に運転していたスタンドはその
衝撃を受けて一時的かも知れないが脳震盪のように体をぐったりさせている。

 ガンガンガンガンッッ!! 

「……僕(俺)を解除して、その伸びてる彼女を発現すれば
車は修復出来る。けれど、そうすると今度はどうやってこの取り囲む
スピルバーグ作品な奴等を駆除するかって言う問題が出てくるけど」

斑鳩は、キャンピングカーの出入口を強固にしつつ貴方に告げる。

状況は絶体絶命だ。ヘリからの人間爆撃が再度起きなくても未だ
100かそれ以上の奴等である集団がキャンピングカーを包囲するように
囲んでおり、各々の武器で外装を無理やりにでも破壊して開こうとしている。

爆弾や、斑鳩の攻撃では焼け石に水だ。だからと行って集団を殲滅させられる
であろうハガネは、もう呼び出すのは難しい……。

902黒羽 灯世『インク』:2020/06/24(水) 23:34:34
>>901

「こんッ……………な、事……で!! まだ諦められないッ」

『手札』は、敵に敵わない。
無限に拡大する能力は、無限のリソースを生む。
人間爆弾をやらかす『発想』まで備えるなら、
やはりこの場に留まるのだけは『死ぬしかない』手だ。
つまり、『戦力を傘増しして防衛優先』は『無い』。

「斑鳩さん……可能性が高い方に『賭ける』わ」

巨大な車体は動く事が『防衛』になる。そちらに賭けるしかない。
再現するのを、『ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライト』に切り替える。
防衛のためには毎回『ドアや窓を開ける』必要があることを考えれば、
今『武器』なりなんなりを再現し、攻撃している余裕はとても無いだろう。

903『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/06/25(木) 21:15:03
>>902

斑鳩『わかった、それじゃあ また後で』 シュンッ

 シャシャッ―――zノァ キィィィンッッ!!

『……変な感覚ですね。倒れてる自分を見るって言うのも
えぇ、わかってますよ黒羽さん。無駄口を叩く余裕なんてないですものね』 ズギュンッ

レクイエム・インク・斑鳩を解除し。再度招来するのは『ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライト』

モノクルを回し、キャンピングカーから抜き出したフィルムに対し手で弄ると
一つの部分を切り抜くようにした後に挿入する。
 すると、どうだ? 一瞬にして大破したフロントガラスは勿論、著しく変形していた
車のドアに関しても元通りになった!

『これで、再び動かせ……ッ』

      ――ガンッッ!!  ㇷ゚シュゥ――ッ

『……ッると言いたい所でしたが、敵も馬鹿ではありませんね』

キャンピングカーが走行が問題なくなったと同時だった。車外の窓を見れば
鋭利な刃物らしきものを持った幾人かの奴等達が一斉にタイヤを狙い破壊した。

『けど、何故瞬時にタイヤを狙える判断を。
――! そうかっ、私の能力を成田氏や斑鳩氏は理解していた。彼等が同化した時に
その記憶を持ってるならば、どう動くのかを予測して動けてる……!』

絶体絶命のピンチは、幾らか延命が出来たものの好転はしていない。

車は多少持ち直せる状態まで戻ったが、再びタイヤが破壊された。
レクイエムのウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライトならば幾度かもしかすれば
破壊された車を何度が元通りの状態に出来るかも知れない。だが、二の舞は見えている。

囲まれてる奴等をどうにかしなければ、車は動かせない……ッ!

904黒羽 灯世『インク』:2020/06/26(金) 11:50:35
>>903(確認)
破壊されたタイヤは『ナイフで刺されて破裂』したと認識して良いでしょうか?

905『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/06/26(金) 22:30:26
>>904(回答)

正確には鈍器、長物の刃物など持った幾人かによってタイヤをバーストさせた
と言う形。ナイフで刺して破裂したと言う認識でも問題はない

906黒羽 灯世『インク』:2020/06/27(土) 00:48:24
>>905
回答に感謝します。

>>903

「――『ニュース』は力ね、改めて『確信』したわ」

『刃でタイヤがハレツした』。
そう書いて(スB)、爆弾投擲に用いていた隙間から、
車外へ出す……『片腕』で出す。そしてすぐ引っ込め、
即座に『窓』を閉じる。無理なら窓から離れるでも良い。
もっとも、先の『破裂』で車内には被害がなかったため、
『それ』は『遮蔽物』があれば然程の被害は無いのだろう。

「車の『死亡事故』にはもちろん『轢かれた』とか、
 『横転した』『追突した』『転落した』…………
 つまり『運転』が原因となるものが『有名』だけれど」

――――『タイヤの破裂(バースト)』。
それは、ただ空気が抜けるのとは訳が違う。

「タイヤの『破裂事故』も、恐ろしい……年間で10件以上の重軽傷者を出し、
 人を『即死』に至らしめることもままあるそうよ。もちろん『専門家がやっても』……ね」

お手製の爆弾よりも、ずっと洗練された『兵器』――
本物の『手榴弾』に匹敵すると謳われる、殺傷力。
そうでありながら『爆炎』や『破片』の破壊力でなく、
ただ『風圧』により、人間を簡単に殺傷する『大事故』。

それを引き起こしてでも『車を止める』選択は、
彼らの『無知』……『傀儡』ゆえの『強さ』だろう。
もちろん敵は無数、数名の犠牲は問題ないだろうが、
それが『連続』すれば……車の周囲の『駒』は、減るはずだ。

907『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/06/27(土) 22:11:37
>>906

 シャシャシャッッ・・・ボォンッ ボォンッッ!!

黒羽 灯世は『聡い』 その機転による応用で、現状で有効に至れるであろう
文章)の爆発(タイヤ破裂)を再現させる。

ニュースでも取り上げられる、死傷者も稀に出す事故の再現。予測通り
幾らかの者達を巻き込み、その爆風で動けなくなる奴等も出るが……。

 タタタッガンガンッッ゛!!

『ッ黒羽さん このままじゃあジリ貧です! 過去の改変が出来る程度の間は
出来ますが、敵が多すぎる……多すぎるんです!』

 今の構図は、軍隊アリに包まれんとする丸まったアルマジロと言うところか。

ある程度の者達を払う事は出来る。だが、それを押しのけるように鈍器を
持った集団がタイヤを、外壁に対し息つかぬままに攻撃を連続して行ってる。

レクイエムで招来されたウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライトは何とか
貴方の攻撃の間を縫って、無事な状態のキャンピングカーを再度動かして
奴等を突破しようと試みるも、動こうとする寸前で攻撃が繰り出されると言う
悪循環が続いてる。敵はフロントガラスで見る中でも未だ人の海を形成してる。

 ヒュゥゥゥ―――!!

『ッまた頭上から音が。伏せてっ 黒羽さん!!』

 また、人間爆弾だ。直撃すれば、キャンピングカーの屋根なり
ガラスに再度大きな損傷を残すのは間違いない。
それに余りに時間を掛け過ぎては、天文台で襲い掛かって来た獣達なり
町から増援が来るのも想像に難くない。

……何か大きな一手が必要だ。この状況を好転するに相応しい大きな一手を。

908黒羽 灯世『インク』:2020/06/29(月) 00:09:58
>>840

伏せていては『間に合わない』だろう。
車に人が落ちてくるだけで『死にはしない』だろうが、
揺れによって頭をぶつける、なんてこともありえる。
伏せても好転はしない。『前進』のため、窓の外へ記事を放つ。

「なら『殲滅力』を上げるしかないわ……
 本当は『エクリプスの舟』での、保険に考えていた。
 これの『残弾』は、そう多くはないんだから」

        シャッ

『ハガネが群れをなぎ払う(>>840)』

                ロスト
レクイエムのハガネは『喪われた』した。
だが、それは『ハガネの行動再現』には関係ない。
これは『普段のゴースト・ストリーズ、ソレと同様の能力』
その事はくしくも、先の失敗(>>842)こそが証明している。
行動再現は、レクイエムの『召喚』とは、関係ない。

もっとも、『ゴースト・ストーリーズ』は一つの事実に一度切り、一発切り。
また、再現に過ぎない以上『味方を巻き込む』危険性も常に存在した。
しかし、もはや出し惜しんでいる場合でも、車の周囲を気にする必要もない。

909『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/06/29(月) 23:47:50
>>908

貴方(黒羽)は、鼠達を崩御へと導いた『ハガネの薙ぎ払い』を再現させた。
確かに、あの時の破壊力を見れば。この包囲網の奴等を一時的に切り開く要因となれる。
そう……なれる筈だが。

   ――ドォォゴォォォンンンッッッ!!

二つの大きな衝撃音が聞こえた。一つは、窓の向こうから見える貴方が再現させた
ハガネの薙ぎ払いの行動。

そして、もう残るほうは『頭上から屋根を突き抜けた元は人であった肉塊』だ。

ゴースト・ストリーズの再現は忠実な再現。鼠達を殲滅させる時の再現は少なくとも
ハガネは頭上からの攻撃でなく前方から襲来する生物達に向かってスタンドを振るってたであろう。

それ故に、再現のハガネがキャンピングカーの屋根に振り落ちてきた奴等を防ぐ事は出来ない。
貴方は、直撃ことせぬものの。その余波による大きな衝撃を受けて転倒する。
 レクイエムのウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライトも蹈鞴を崩して似たような体勢となる。

『くッ……か、改変……改変を。いま車を修理』 ブルルルゥゥ 『……ッく』

窓の向こう側から、大多数の車両が線路に沿って走ってくるのが辛うじて起き上がろうと
体を起こす貴方にも認識出来た。
 今のハガネの再現で、幾らか敵は減った。それでも、未だ敵が走り寄ってくる音が
周囲に響き渡っている。……このままでは、どう見積もっても一分足らずで奴等の群れに
覆いつくされるのが目に見えている。

910黒羽 灯世『インク』:2020/06/30(火) 00:20:24
>>909(確認)
『ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライト』の能力詳細から『切り取り』に時間は掛からないと認識しているが、
伏せていた彼女も黒羽以上に深刻なダメージを受け、現在は『切り取り』が行えない状態……という認識で正しい?

911『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/06/30(火) 00:53:30
>>910

衝撃により『ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライト』も転倒を受け
『切り取り』を満足に出来る状態でなかったと認識して貰って良い。
次レスからは『切り取り』も可能である。

ダメージに関しては黒羽も『ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライト』も
転倒により幾らか四肢に痛みを覚えるものの、我慢すれば通常の行動は可能。

黒羽のほうに関しては、『サソリ』の影響もある為。常人以上の運動能力は
いまも健在している。

912黒羽 灯世『インク』:2020/06/30(火) 01:49:05
>>911
回答に感謝。

>>909

「そうよ、改変をお願い……っ! 『車』……!」

「やっぱり出し惜しみは出来ないわね」

『ハガネがサルたちを蹴散らした(>>850)』

敵が寄ってくるまでに書いて準備しておく。
今すぐ使っても無駄撃ちになる可能性が高いだろう。
もっとも、窓の外に既に迫る敵がいるなら使っておく。
数匹の猿相手の攻撃だったので、『敵が多すぎ』ても効果は薄いはず。

913『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/06/30(火) 23:00:27
>>912

 ズギュン  ――キィィンッッ

『改変完了、けど また直ぐに奴等に……ぇ? 何もしてこない??』

怒涛の襲撃、ソレに変化が起きた。『奴等の車に対する攻撃が止んだ』
諦めた? そんな筈はない。そして、直ぐにその答えは前方を見れば明らかとなる。

『……ッ』

フロントガラスの向こう側から多くの自動車が走って来ており……。
それと共に、その中に混じっているのは『大型タンクローリ』だ。
中身が空っぽな筈も無いだろう。それが時速120 130……と言う具合に
こちらのキャンピングカー目掛け突っ込もうとしている。

『ば、バック・・・く、黒羽さん、後ろからも……!』

奴等によってキャンピングカーが立ち往生となった時間。そのタイムロスによってだろう
天文台のあった方角、走って来た方角から多くの生き物達が迫っている。
前方は、大型熊なり狼にしがみつくように重火器を背負った人間も入り混じっている。

『逃げ場がありませんっっ! 右側は新幹線による壁! 前方からはタンクローリ!
左側にある森林地帯を抜けようにも、木々で阻まれるし。後ろは後ろで奴等の大群ッ』

このままでは終わる。バックしようにも迫る奴等が襲い掛かれば、質量で遅かれ少なかれ
キャンピングカーが急停止を余儀なくされタンクローリが突撃される。
右や左に逸れて逃げるのも困難、だからといって前方へ走るのは自殺行為に近い。

……希望があるとすれば、タンクローリが突っ込んだとして。その爆発にも耐えうる術を
見つけるか。もしくは、聳え立つ新幹線と言う障害物を乗り越える策であろう。

914黒羽 灯世『インク』:2020/07/01(水) 02:12:58
>>913

「…………!?!?」

タンクローリー。
いつの間に来ていたのだろうか――――
今更『逃げる』には時間が足りない。

「――――――最期まで、『賭ける』しかない」

自身の能力さえ正確な把握は出来ていない状況。
取れる策は全て『賭け』の側面を持つことになる。
まして『他の能力』を当てにするなら、余計にだ。

(タンクローリーの『大爆発』が起こってしまえば、
 この大集団はほぼ間違いなく『私たちもろとも壊滅する』
 逆に言えば、爆発をしのげば『この場は切り抜けられる』)

             (『生き残る事だけ考える』)

「不幸中の幸いか、『肉』はある……『アリゼ』さん、貴女のスタンドに賭ける」

『ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライト』を一時ひっこめ、
>>791『防御力に優れ』 >>821『2人くらいなら収容できる』防壁を作れる、『アリゼ』を呼び出す。

「これで耐えきれるかは分からない……でも『何もしない』訳にはいかない」

                  「私たちはずっと、『そういう風に』やって来たのだから……ッ」

915『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/07/01(水) 22:06:30
>>914

――ブロォォォォオオオオオォォ゛ォ゛ッッッ゛

タンクローリが猛スピードで突進をキャンピングカー目掛け迫る。
周りにいる人間達、いや『スマイリー・スマイル』の群れは貴方や元芦田のスタンドが
乗車する周囲を動かない。突撃に対し、車から降りて逃げようとすれば瞬時に取り押さえるなり
攻撃を仕掛けて爆発に万が一でも逃れないようにする為だ。

 タンクローリ接触まで、10 9 8 7 6 5 ……。

――――――――――――――――――――――――――

『直ぐ私を消せ。簡潔に言うぞ ――私の能力では無理だ』

シャシャッ――zノシャッ、と招来された『アリゼ』
それは瞬時に状況を見抜くと、貴方に険しい顔で告げた。

『ピンク・クリーム69は確かに防御能力は高い。だが、忘れてないか?
あんた【達】を包み込む事は出来るかも知れんが、私は間に合わない。
私は幾ら傷ついても良い。けど、もう残ってるのはあんたと【気絶してる娘】なんだ』

……そう。此処には貴方(黒羽)と、もう一人 否 一体。
未だ覚醒出来てないが『ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライト』が居る。

アリゼは自身が既に視認であると理解してる。そして、これ以上誰かを犠牲にしてまで
自分と黒羽のみ生かすと言う選択肢は望まないらしい。

『それに、私の能力でも。タンクローリの大爆発となると完全に衝撃を消しきれるか
今からスタンドで栄養吸収し成長させても博打でしかない。
 キャンピングカーも巻き込んで連鎖的に此処ら一帯周囲は火の海になる。
衝撃であんたが気絶しても、私が気絶しても。そうすりゃお陀仏だ。
 だから、もっと【確実な生還】を考えるんだ。
……ハガネも、他の奴等も。あんたを遠くだけど、直ぐ近くで応援してるから』

要約するならば、自分の能力ではタンクローリの自爆攻撃を防ぎ切る自信はない。
自分を解除し、もっと有効な手を編み出せと発破と共にアリゼは言った。

確かに、今すぐにでも迫る火薬庫となった奴等が操作する爆弾車両を
アリゼ一人で貴方と元芦田のスタンドを守り抜けるかは一かバチだ……。

なら……何を呼び出せばいい?

916黒羽 灯世『インク』:2020/07/02(木) 03:46:47
>>615

「…………………………………『そう、それは仕方ない』」

『アリゼ』を解除する。
『感情』は、抑えて来た。

(最前提は『スタンドを知っていて、私の味方であること』
 全能に近い存在でも『私の味方じゃない』なら無意味だし、
 『私の味方』でも、スタンドが『不明瞭』なら意味がない。
 たとえば『オペラ』をここに呼び出したとしても意味がない。
 『協力してくれる』可能性はゼロではないかもしれないし、
 『大爆発から三人を守る能力』という可能性もゼロではない。
 でも……意味がある可能性があるとして、それは『賭け』。
 それなら今すぐアリゼを呼び戻して『守らせる』のと変わらない)

ベリルの死を通り過ぎても。
芦田の命を切り捨てても。
小林とアリゼを救えなくても。
ヤジを殺しても。
ハガネを見殺しにしても。

(考えるのよ……『止める』のは意味がない。
 『斑鳩さん』じゃ守るのは無理、『芦田さん』ももちろん無理。
 『ベリルさん』も身を守るような能力ではないし、
 『ソイル』や『グレイシャー』の能力は『賭け』の範疇を出ない。
 少なくともグレイシャーについては『物理実体』は遮れないし、
 『ソイル』も、瞬時に物体を引き込めるようには思えなかった……)

『死別』は黒羽には『未経験』ではないが、
それでも、何もかも『殺して』ここまで来た。
『窮地なら誰もがそうできると信じていた』。
黒羽灯世は改めて、自分が『上』だと確信した。

「ああ」

――――だから『泣き言』は、言わない事にする。
上位の実力者である自分なら『5秒』で正解を出せる。

「『非常事態』から脱出する手段は、『非常口』に決まってるじゃない」

『非常脱出口(>>706)』と書く。

あの時はまだ、『使えた』。なら再現しても『使える』。
行先は『遠州灘』だ。再現が出来次第、『ウェア・ディド・ウィ・ゴー・ライト』を引っ張り、入る。

917『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/07/03(金) 23:10:20
>>916


 ――キーン コーン カン コーン
    キンコン カーン コーン。

……終鈴の鐘の音。貴方は未だ半覚醒だった。
 此処は……? あぁ、そうだ『清月学園』だ。

辺りを見回すと人気は無く、貴方は一人だけで視聴覚室等の
PCの置いてある椅子に寄りかかっており、その画面上には作業途中の
貴方が作成していた記事が休止画面から移行した中に移っていた。

そう言えば、自分は未だ作業が残ってるからと。部活の他のメンバーが
帰る中で居残り、仕上げの為に残っていたのだ。

夕暮れの色合いが窓から差し込んでいる。そろそろ帰ったほうが良いだろう。

――カサッ。

携行してる学生カバンを提げ直そうとすると『宝くじ』が落ちた。
 以前、大通りで取材などしてた時。誰かしらに、どうせ当たらないからと
押し付けられるように貰ったものだった筈だ。

……後日、貴方は自分自身が『250万』の大金を得た果報な学生と
ローカル記事の一面に載る程の幸運を得る事になる。

だが、望外の喜びと裏腹に。貴方は、ふと

自分自身が、何か大切な成し遂げなくてはいけないものを亡くしたような。
そんな『虚無感』もフッと時々感じるのだった。

黒羽 灯世『インク』⇒『250万』get!
危難BB相当の経験値 get!

918『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/07/03(金) 23:27:20
>>916

シャラシャァ――zノッシャ  キィィ……ンンッ。

『インク』によって描く非常脱出口。アリーナの何者かは不明ながら
一度きり使用可能だった物体。どこでもドアのように便利な代物は
瞬間的に遠州灘へ行くのも遥かに用意だろう。
 発現は問題なく可能だった。後はドアノブに遠州灘と囁き開くだけ。

ガチャッ!! ……見えたのは『何の変哲もないキャンピングカーの内装』

貴方の脳裏に、記憶がフラッシュバックする。
>>714
『恐らく飛ばされてきたであろう[扉]は直ぐ近くにあったものの、そこから奴等が入り込んでくる
ような予感は無い。二人に離れてくれと命じた芦田が、へぇへぇと気のない台詞で下がり開けたドアの
向こうは学生寮の他の者の居室に通ずるだろう廊下が見えた事から、あの[スタンド扉]は三人を
こちらに送ったと同時に閉められた瞬間には、次元を捻じ曲げた出入口としての機能が消えたのだろう』

そうだ、あの『スタンド扉』は学生寮の『扉』とリンクしていた。

遠州灘には……『スタンド扉とリンク出来るような扉』は存在してなかった。
モータボート等は、あるものの。それが扉の備え付けてるようなものか貴方は明確に確認してない。

蒼褪め、別の行き先を唱えようと扉を閉める間にも……。

 ――ブロオオオオオォォォッッッ    ――ガッッッッ゛ッ゛!!!!

背後からの轟音、衝撃により体が宙に浮かぶ感覚。

後は、何が起きたか理解出来なかった。
 吹き飛ぶように、天井に体が打ち付けられる激痛と視界が回る中で最後に
貴方が見たのは、罅割れたフロントガラスから生じる閃光と、タンクローリが盛大に
破壊されされ、燃え盛る爆炎がこちらへと迫る映像のみだった。



黒羽 灯世『インク』 ⇒『死亡』

919『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/07/03(金) 23:37:59
場所:???

 ――ジジジ

?「……盗聴機器が完全に途絶えました」

オペラ「そう、野鼠ちゃん。頑張ったのだけどね
私も、もう少し頑張ったら手助けぐらいしようかと、気紛れを考えたけど」

?「アレ等の能力に関して、組織へと送信しますか?」

オペラ「…………どうしましょうかね。
――いま、この瞬間。私のみが、奴等の命運がどうなるか主導権を握ってる。
これを、海の中を泳ぎ静観する組織や。未だ息を潜め希望を求めてる世界に
居るだろう残る群れに、私が送るだけでも世界の定めが変わっていく……。

野鼠ちゃん。いえ 『黒羽』ちゃん。

聡いつもりの彼女が最後に私を世界の命綱にしようとしたのは。
上位と貫禄の羽織を纏った意地かしら?

……ねぇ ザ・カード・チート」    

 ブォンッ  『何でしょう、今代の主様』

オペラ「賭けましょうか、世界の明日を。貴方の黒太陽タロットで
一枚のみ、捲りましょう。
 それによって、私が希望の種を撒くか、撒かないか」

  
          ――ペラッ


劇の支配人は運命(札)を捲る。星の瞬きに 世界が終わる日に


オペラ「そう、つまり  ――答えは



―――――――――――――――――――――――――


 『星の瞬きに 世界が終わる日に』  完

920『星の瞬きに 世界が終わる日に』:2020/07/04(土) 00:13:19

『星(輝ける魂)』を吸いつくし、やがては『惑星』を
『笑い(虚無)』へ変えるスタンド

『スマイリー・スマイル』

破壊力:-  スピード:- 射程距離:E(現在はB)
持続力:∞ 精密動作性:-  成長性:?(測定不能)

本体は、恐らくアルカラ山脈の『堕ちたら天国も地獄にも行けない』裂け目に居る。
死亡後の発動による自動操縦型。同化した順から、その同化した生物の知識を有するが
感情の伴った記憶の認識が出来ない為、肉親など近い関係の非同化の生物には別の
存在であると看破されるリスクもあるが。この能力の場合、それより先に浸食される
メリットがデメリットを完全に上回っている。
能力の発動は、推測となるが裂け目に堕ちた本体が何かしら運命の悪戯により発動した為
このような予測不可能な力を得たが、本体自身も元々人間として何から大切な部分が
欠落していた可能性は非常に高い。
この能力である笑顔と笑い声(※人にはそう見えるだけで、実際は本当の笑顔でも
笑い声でもない、全く別の形のものであると思われる)を『毒』と仮称し
その『毒』の進行のトリガーは模倣〉聞く>見ると言う形で進行速度に差が出る。
また、『毒』は蓄積していき通常のスタンドによる精神や肉体の治癒では解毒不可能。
代わりに、完全な解毒は出来ないものの『感情を伴った涙』の摂取のみ初期状態までの
中和を可能とする。一般人参加も可とした理由は、この解毒方法が大きく含まれる。

作中では、既に世界の半数が『スマイリー・スマイル』により浸食されてる為
本体であるだろう存在を破壊して能力の解除を行う等しての解決は実質不可能。
生存ルートは作中でも仄めかしたように、エクリプスの拠点とする海中を移動する
箱舟と謂われた移動型の能力や、或いはルートによって出た可能性もある
きらきら星の異次元の工場など。浸食を回避出来るセーフティゾーンに逃げる以外に
現時点で方法は無い。その後、PCが獲得した能力を中和する方法が世界に蠢く
『スマイリー・スマイル』の殲滅。または能力を解明し、吸収され狭間に飲み込まれた
魂を解放出来る未来を暗中模索しつつ、今は箱舟で足を休めると言う次第でエンディングとなった。

作中では、魂の捕食による肥大化の成長で霊長類から哺乳類、鳥類にまで支配が及んでいた。
それ以上日数が嵩めば、節足動物や原生生物。果ては植物や無機物にも同化する可能性もあったが
斑鳩・成田 そして黒羽PCの奮闘により、世界の明日の命運は未だ暗雲は大きく膨らんでるものの
完全に闇に閉ざされていると言うわけでも無い……。

921『微睡め輝き 星屑にて』:2020/07/21(火) 00:16:24

星の女「……」 パラッ パラッ

星の女「うん? あはは ようこそいらっしゃいました。
こんばんわ、それとも、おはようございますでしょうか?
あはは まぁ、戯言はさておき」

星の女「少しだけ、お話をしましょう」

星の女「貴方の悩み 貴方の望み 貴方の生き様
何であれ呟きたい事 普段は抑圧している心を……」

(備考※基本的にどのようなミッションをしたいかなど
かっこ内で記入してくれれば良い。また、それと共に
参加したいPCの設定の掘り下げなど希望する場合
星の女と会話すれば、開催するミッションでその設定を
加える可能性もある。ただ単に挨拶だけして 別れて
かっこ内でバトルしたい、推理系をしたいと記すだけでも構わない)

922両角 晶『アモン・デュール』:2020/07/22(水) 21:14:14
>>921
いつも通り眠ったはずだ。眠ったはずだったのだ。

「……なんだ、ここは?」
いつもの『獣の悪夢』にしてはなにかが奇妙だ。

「そこのお嬢さん……ここはどこでしょうか?」
『星の女』に話しかける。

【希望】
バトル希望。とりあえず戦ってみたい。

【キャラ設定】
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453644099/100
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453050739/102
※『産まれなかった妹』がいるという設定を掘り下げてもいいし、掘り下げなくてもいい。

【スタンド詳細】
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453644099/101-102
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453051228/179
※【『本体』に『血』を通わせ、『戦闘』を行った時】に隠された『秘密』があるようだ。

923『微睡め輝き 星屑にて』:2020/07/22(水) 22:19:07
>>922(ご意見感謝)

その空間は全てが闇。だが、10数メートルの半径にある地面や
佇んでいる髪の毛や瞳が星空のような女は、明瞭に認識出来ると言う
異様さも認識出来る空間だった。貴方を除き存在する、その星のような彩を
宿す女は、一つの椅子に座って机で何か書物を捲ってたが。貴方が声を
かけると顔を上げ、嬉しそうに微笑を浮かべて本を閉じて話し始める。

星の女「あはは ようこそ、おいでなさってくれました」

星の女「此処は『微睡み』 貴方が普段見る悔恨が映し出す心象の欠片なり
ストレスによって脳が見せる無意識の映像とも酷似してるが、掛け離れてる……。
あはは まぁ、此処も只の『夢』ですよ。起きたら 全て忘れ去られる」


星の女「――歓迎しますよ 両角 晶さん。
貴方の経歴なり、進んできた軌跡は……とても関心寄せられるものがある。えぇ」

星の女「もう少し、話すゆとりがあるのでした。私に聞かせてくださいな
今 貴方自身が望む ささやかな事 それ以外でも、なんでもね」

(※バトル希望了承。
期間は出来る限り短期間で終わるほうが望ましい? 
舞台としては星見町の幾らか自身の能力以外でも応用出来る場所
『例:廃工場など何かしら道具が寄せられそうなど』を好むか?
個人でミッションに挑みたいか、複数人でも構わないかなど
細かい部分で要望があれば、それ等の事情も踏まえシナリオを作成いたします)

924両角 晶『アモン・デュール』:2020/07/22(水) 22:54:33
>>923
「……???」

「失礼、お嬢さん。
 僕の名前を知っているということは、どこかでお会いしたことがあるのでしょうか?」

「職業柄、一度会った人は忘れないようにしているのですが……
 正直、貴女のような奇妙な方は初めて見ました。
 僕のささやかな望みはそうですね……貴女の名前をお伺いしても構いませんか?」

(希望は以下になります。
 期間:できれば短期間がよい。長期間でも大丈夫。他の方がいるならそちらに合わせる。
 舞台:できれば廃工場など、能力を使える物品があるとよい。他の方がいるならそちらに合わせる。
 人数:できれば複数がよい。他の方がいないようなら単身でもよい。)

925『微睡め輝き 星屑にて』:2020/07/23(木) 07:59:36
>>924

星の女「私の名ですか? そうですねぇ、以前は星羅と名乗った事もあります
破滅の使者等と、大仰な名を付けられた事もあります。
けど、私にはさして自分の呼称は。戯言の範疇にあたりましてねぇ あはは」

とりあえず、寛いでくださいな。と、貴方に対し謎と奇妙さ そして不気味さも
纏わせつつ。指を鳴らし、柔らかそうなソファーなり
貴方好みのテーブルや、飲み物に食べ物等も望めば出してくれるだろう。

星の女「うん……まぁ『整いました』
もう少し、待ち人達の席を設けても良いのですが。余りに輝きが多すぎても
視点がぶれるのでね。うんっ、何の事ですって?
あはは いえ、こちらの話。少々 未来(さき)の事についての有意義さを
伴った建設的会話、と言う奴ですね。あはは」

星の女「はてさて、私はもう少し貴方が打ち明けたい事があれば付き合いますよ。
その意思も無いのでしたら、ただ私から視界を外し瞼を閉じれば
直ぐに貴方を必要とする世界。現実のほうへ帰れますのでね」

(複数人 短期間 応用出来る舞台への希望 了承。
1〜2人程度のミッション。一人のみでも進行は問題ない形でシナリオは
7月の末頃にでも開催したいと思います。
このまま、こちらで何を応答する事なく黙って去って頂いても構いません。
何かしたい事、聞きたい事などもあれば お付き合いします。
こちらでの記憶については、持ち帰る事が出来ない事だけお願いします)

926両角 晶『アモン・デュール』:2020/07/23(木) 20:45:26
>>925
「星羅さんですか。また夢で逢えたら、よろしくお願いします。」

「僕が打ち明けたいこと……特にはないかな。」

「それでは、おやすみなさい……。」
ただ瞼を閉じて現実へと戻る。

(よろしくお願いします。特にこれ以上したいこともないので、ここで去ります。)

927『微睡め輝き 星屑にて』:2020/11/17(火) 23:05:20
星の女「……ふむっ」 パラッ パラッ

星の女「遊園地などにご招待するのも良いかも知れませんね」

一人の女が星屑が散りばめられたような夜空のみが包み込む空間で
安楽椅子へと腰かけて雑誌を読み耽っている……。

928俵藤 道標『ボディ・アンド・ソウル』:2020/11/20(金) 21:30:12
>>927

何だここ。


まぁいいヤ。…今この瞬間、俺はこの夜空の下にいる…夢も現も違いやしない…
…むしろ夢の方が好ましいな……目を覚ませば忘却の彼方…
…余計な記憶を背負わずに済むってもんさ…



「…あー…良い夜ですね?」

「そのォ…迷い込んじゃった。…ここ、俺居ていい感じ?」
「メーワクだってんなら…帰るが。帰って寝て忘れる。」

(これ飛び込んでいい感じのヤツですか?)
(違うぜ!って感じだったら申し訳ない。撤退して寝ます。)

929『微睡め輝き 星屑にて』:2020/11/21(土) 00:33:47
>>928

「おぉ! よくぞ、いらっしゃいました」 バタンッ

「一拍お待ちを、どうぞ お寛ぎくださいな」 パチンッ

雑誌を少し勢いつけて閉じた女性は、にこやかに指を鳴らすと共に
座り心地が良さそうなソファーを不思議な空間に出現させ、テーブルにも
貴方好みの飲料水と菓子を皿一杯に盛り付けて促す。

「ちょうど、お暇をしてたんですよ」

「宜しければ私の雑談にでも付き合ってくださいな……そうですね
今、何か差し障りない軽い悩みや、望みなどあれば聞きたいかと」

(参加有難う御座います。次回開始ミッションにて『優先権』を贈呈します)

(また、このかっこ内で戦闘や謎解きなどの希望。その他に何か
やりたい事があれば記入して頂けるとGМとしては有難いです)

930俵藤 道標『ボディ・アンド・ソウル』:2020/11/21(土) 01:39:16
>>929

「…や、気をつかわせちゃって申し訳ェ…」

 >パチンッ
    ガシャア(金属音)

…うわ…カフェイン入り缶飲料がやたら山盛り出てきた…何で…?趣味悪ぅ…
カフェイン中毒か何かなのかこの人…真夜中に起きてるために頑張ってるのかな…

俺的にはありがたいけど。頂いちゃお。 カシュ


「悩み、望みィ…」
「…まぁ……せっかく貰った『モノ』を…こう、使い切れてる気がしないんだよな…」

   ギシィ…

「例えるなら…舗装された道路を法定速度で転がしてる時…みたいな…宝の持ち腐れ感?」
「サーキットとかの無制限にブッ飛ばせる道とか…夜道、山道、獣道とかの悪路…
 …そういう道でこそ、車の限界が見えて来るワケ…」


「…俺と『モノ』の、そういう悪環境での試運転、まだやってねえなぁ…って。」
「サーキットなんて高望みは言わないケド…砂利道ぬかるみでも見えるモノはあるはず…」

「…なんかそういう、『道』との出会い、ねえかなぁ…って、ぼんやり。」
「…それこそ遊園地にでも行って、ゴーカートとかコーヒーカップにでも乗ってみるかぁ…?」

(プロフィール
 ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453050739/96)
(能力詳細
 ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453050315/148)

(・当方、正直申し上げますと全く不慣れなものでございまして。
 バトル一回ミッション一回のド初心者でごぜえやす。だからこう…サクッとしたミッションだと嬉しいです…)

 (・『振り返ってはいけない小道』とか『ノトーリアスBIG』とか『カツアゲストリート』みたいな…
  道多いな。そういう『謎』に巻き込まれたいです。)
 
 (・いや全く…こう…ミッションへの…『自動車』の持ち込み…って、許されるものなのか?

 …持ち込みがしたいって訳では無いんすよ。そりゃあ活用できるなら活用したいもんだが、
 それってアレじゃん、ジョニィPCが「俺はジョッキーだから日常ミッションでも馬を持ち込むぜー!」
 とか言い出したら嘘だろ承太郎!?ってなるじゃん?いや自分はなる。なってる。
 俺は走り屋だからミッションに車を持ち込むぜー。嘘だろ承太郎。

 別に自分のスタンドって車の存在を前提とするわけでも無いし、
 むしろ愛車無しでの立ち回りって今後も必須の技能だろうから、
 それを練習したい。車を持ち込みたいって訳じゃ無いんですよ。
  
 …ただそのォ……フレーバー的な奴で十分なんだ…
 …1シーン…導入の一レスぐらい…自分の車に乗りたいなァ〜〜!って欲望なんです。)

931『微睡め輝き 星屑にて』:2020/11/21(土) 11:41:38
>>930

「ほぅほぅ、つまり貴方は『レーサー』としての逆境を
自身のマシンと共に乗り越えつつ相手に勝ちたい、と」

「お話を私なりに噛み砕くと、そう言う訳ですね。
いえいえ、別に無理なご注文と言うわけでは御座いません。
命を賭けた戦いをしたいとか言われたら、それはちょっと困りましたけど。
むしろ、そう言った相手をご用意……いや、もっと相応しい言葉があります。
そう言った貴方と同じ欲望(苦しみ)を抱える者と引かれ合うように
整えるのが、まぁ 神たる私の役目と言えば宜しいかと。
あはは まぁ神なんて言ってますが、貴方の為に目覚めた時に眠気スッキリの
飲料水と後を引かない甘味のケーキや茶菓子位しか用意出来ない神ですがね。
あはは まぁ、戯言です。戯言 はい」

そう、あどけない笑い声混じりに。星のような瞳と髪をした女は一度閉じて
自分の隣に置いていた雑誌を再び手に取る。
 
「……ふむ、それじゃあ一つ尋ねますが」

「――貴方は『悪魔』を御存知で?
『デヴェル・シックスティーン』ならぬ『デヴェル・シックス』を?」

そう、星の女は雑誌の一つのページを貴方に見せつけるようにして聞いてくる。

↓画像
ttps://ameblo.jp/bank-jp/entry-12615892583.html

932俵藤 道標『ボディ・アンド・ソウル』:2020/11/21(土) 14:19:04
>>931

「…そんな積極的な話でもないさ…
 レースである必要もねえし、テメェのマシンである必要もねえし、勝つ必要もない…」

「ただ…オレと『ボディ・アンド・ソウル』…貰いモノの名前さ…が、どこまでやれるのか…
 それを確かめる事ができる、道とか、出来事とか…相手とか……」


「…まぁ、そうだよ。姉さんの言う通り、『逆境』との出会いさ…
 『逆境』を乗り越えようとあがいて、自分を磨きたい…」



ケーキ齧ろ。
   ガジガジ…

「んあ…『悪魔』ぁ?知らん…レーサー自称しときながら恥ずかしい話ですけど。」

首を伸ばして覗き込む…

「……。16気筒…富豪向けって感じのエンジンだな…5000馬力…560㎞/h…モンスターって感じ…」
「雑なロマンだよな16気筒…現実的じゃないけど、やっぱ妙に胸が高鳴りを…」


「……え車両重量2.3k!?16気筒っつったらブガッティな所はあるがあいつは1.9kまで抑え込んでたぞ、
 500㎏も差があるようだけどこれいったい何でこんな重いんだよ……速くしようと出力上げて、それで
 重量増えて遅くなるからまた出力を上げて。そうやってブクブク膨れ上がっていった結果か。こんなん
 タイヤが耐えられる訳ないじゃんか。ハンドル切った瞬間に路上でクルクル回るでかいコマの完成。カ
 ーブは想定してませーんドラッグレース用でーすとでも言いたいんだろうがだったらアクセル入れた瞬
 間の挙動を良くするためになおさら軽い方がいいだろうが。そもそも純粋に速さを求めるんなら別にエ
 ンジンに拘る必要ないと俺は思うねそれこそジェットエンジンでも積みゃいいじゃねーか。それじゃ飛
 行機じゃねーか?そうだよ飛行機だよスピードメーターに現れる数字だけ追っかけてる連中はとっとと
 車降りて飛行機のライセンス取りに行きゃいいんだ俺たちレーサーが求める速さってのはそういう事じ
 ゃねえだろまっすぐ走るだけならロボットでも出来る本当の速さってのはカーブでの位置取りとか地面
 に応じた適切なハンドリングとかそういう瞬時の判断を俺たちドライバーが……………………」

 

「…………ハイ………興味あります……スイマセン…………」スン…

 16気筒には勝てなかったよ…

933『微睡め輝き 星屑にて』:2020/11/21(土) 19:39:55
>>932

俵藤は雑誌に掲載された怪物馬力の車の情報に目を通すと
熱中して口早に自分の趣味を混ぜて感想を述べる。
『走り屋』なら無視出来ない内容なのだから当たり前。そんな貴方の
熱のある空気に、あはは と軽やかに笑いつつ星のような女は呟く。

「最高時速は560km、そしてエンジンは自動車の域を軽く無視した
エンジンの搭載。浪漫溢れますが、貴方のおっしゃる通り
実用性・利便性において全くこの車は大衆が好むレースに不相応。
その感想の通り『カーブなどのコース』に適してない直線コースのみ
走れれば恩の字と言うのが『デヴェル・シックスティーン』」

ですが、と少しわざとらしくタメを作ってから燕尾服の胸元を整え
彼女は蠱惑的な微笑と共に告げる。

「ですが……この車が最高速度を維持したまま
『急なカーブ及び高度なドライビングテクニックが要求される道』を
走る事が可能な車両及びレーサーを。
私は1名だけ知ってます。
その人物のあだ名こそ……」

――『デヴェル・シックス』。そう抑揚つけた調子で名を唱える。

「……無謀と思えても、挑戦したくありません?」

「貴方の愛車、大体64馬力程の『EP2M1カフェラッテ』が
5000馬力、カーブでのクラッシュと言うリスクを問題視しない
『デヴェル・シックス』を見事に差し押さえ一位の冠をとる。
まぁ あははは。中々難しいし事故も怖いでしょうから
もし自信がないのなら、遊園地の設置してるロデオマシーンが
暴れてるのを何とかする難事件でもご用意しますよ」

――『デヴェル・シックス』の力の正体を暴き、超えて一位を取れ。

そう言った『試練(ミッション)』を所望とあらば用意しようと
星の女は告げる。拒否する事も可能であろう

934俵藤 道標『ボディ・アンド・ソウル』:2020/11/21(土) 21:50:31
>>933

「…この、サイボーグのイノシシみてえにファットなクルマを
 …御すドライバー…?」

マシンスペック見る限りは…不可能。
ドライバーの腕とかじゃねえ…設計思想の話だ…曲がれる『ワケが無い』。


「…が、現世に実在すると…路上の都市伝説とかじゃなく…?」

「馬鹿みてえな車に馬鹿が乗ってやがるぜ…『デヴェル・シックス』…」
「そして馬鹿みたいな怪物に、馬鹿みたいな挑戦…」

缶飲料を啜る…馬鹿みたいな話だぜ…

 ズズ…

     ニィ―――――…

「……いいじゃんか…」

「…姉さん…そりゃあ……、
 俺みたいな、速度でしか自分を癒せない馬鹿には、拒めやしない魅力的なお話だぜ…」

「…『自信』ァ?馬鹿が…俺の意思なんぞ関係ねえ…
 『速いヤツ』がいる…走り屋が勝負を挑む理由なんて、その程度で十分なのさ…」


 …グシャアァ

飲み終わった缶を握りつぶし、夜空みたいに底の見えない女の眼を見る…
こいつこそ悪魔か何かじゃないのか?何考えてんだ…

…俺的にはありがたいけど。『話』に乗ろう。

935『微睡め輝き 星屑にて』:2020/11/21(土) 23:19:24
>>934

>俺みたいな、速度でしか自分を癒せない馬鹿には、拒めやしない魅力的なお話だぜ…

>『速いヤツ』がいる…走り屋が勝負を挑む理由なんて、その程度で十分なのさ…

「――流石
この微睡みの中に呼ばれる『資格』を貴方は備えてる。
嗚呼 とても素晴らしい その口上だけでも、貴方『本物』であるかもと
期待と躍動感で、私の中にある唯一の感慨も見て分かる形で奮えます」

ね? と。一層と夢の中で貴方に話しかける未知な女の瞳と黒い髪の中に散りばめられた
星屑のような輝きが強まるのを認識した。

その輝きを見ると共に、俵藤 道標の意識が急速に引いていく……。

「私の名、それこそ『戯言』 悪魔 邪神 破滅の紡ぎ手
色々と批難の轟きを受けつつも、望む事は今も昔も未来も変わらず。
人の中に埋もれてるかも知れぬ無色の礫が、夜空に輝く星となるか観測する事。

――それでは来るべき日まで、今一度安息を貴方に……」


(了承 ミッション開始まで今暫くお待ちを。現在参加していたミッションの
感想戦終了次第、希望のミッションを行いたいと思います)

936俵藤 道標『ボディ・アンド・ソウル』:2020/11/22(日) 00:17:15
>>935

「『本物』だと、『価値』が生まれちまう…『価値』は、『重さ』だ…」
「…『バッタもん』のが好みだな、俺は……安いし、軽いから……」


嫌な輝きだ…夜の山道ですれ違う対向車のハイビームみたいな…
目を向けていれば眩さで視界を失い、道を見失う。気を張らなきゃ崖下へ真っ逆さま…
かと言って目を逸らすと正面衝突の大事故だ…


…視界から色が消えていき、意識もホワイトアウト…
…目を開こうと抵抗するが…叶わず…
…手の中の空き缶の感触も薄れ…
…安息…
……



(ロールプレイにお付き合い頂き、感謝。撤退します。報せを寝て待ちます。)

937『残暑巳舞い』:2022/09/25(日) 15:45:52

  チチチチ チチチチ 

 「それで」

「遊部さん。つまり聞かれた事によると
夏の魔物は消滅し、痕跡は全て消えた。犠牲者であった者たちは解放され
アリーナに回収された。要約すると、それが全てだと」

遊部「纏めると、だな」

 既に蝉の音は薄れ、聞こえるのは鳥の囀りや遠くで聞こえる工事音に人々が
織りなす車の走行などの環境音。そんな日常で起こり得る代わり映えのない音が
壁越しに聞こえつつ、一人の瞼を閉じて白状の頭を撫でる女は溜息をついていた。

「少々、落胆したというのが私の心情です。
貴方は町側の人間で、人と溶け込むのも、やろうと思えば可能の筈」

遊部「小石川 文子は、私の症状を共闘した時に知ってしまった数少ない人間なんでね。
それに彼女はアリーナとの関わりも多い。藪蛇を突くのは、そちらも本意でないだろ」

「全力でテロにでも勤しめば、今でも町民を半壊させる事は可能ですよ。
あの女が邪魔しなければね。まぁ、ルールはあちら側も設けられてます。
 目的が達成出来るならば何年でも私は待てますが、それでも私は弱い人ですのでね。
出来うる限り、果報が早く来てくれればと願っていまして」

遊部「それは『レコーダー』として?」

「私としての、願いですね」

……『レコーダー』。『エクリプス』が瓦解して以降、散らばった悪の種の一つは
別の名へと変えて、一人の内通者と話し込んでいた。
 リーダーと呼称される盲目の女と遊部は話す。周囲にも、幾人か自分の趣味や
作業に没頭する者たちを一同として。

938『残暑巳舞い』:2022/09/25(日) 16:00:54

「一先ず、貴方の成果が芳しくない事はさておき。
街の動きには、私達も幾らか目を光らせてましたのでね。
 『アリーナ』は『フーヴィアン派』が色々とイベントに手を出している。
まぁ、あそこは興行に力を注いでる。犠牲者の回収もアリーナの信用を
街の外部に知らしめると共に誇示しようと下心あってでしょうし。
 ……町民の動きで特筆すべきは。
やはり『小石川 文子』。彼女の動きは星見町の中心として動いてるように思える。
 彼女は『特異点』なのかも知れません」

『特異点』。聞きなれぬ言葉に、仲間の一人が呟くように疑問の声を上げれば
リーダーは丁寧に答えた。

「物事の全ては、ある種の法則に基づいでおり、その事柄は運命と称する程に
流れが決まっている。ただし、例外もある。
 時に大河のように決まっている命運ある事象に対しても流れず自分の意思で
勝手に動く存在。それが『特異点』と称せる存在です。
 ……小石川 文子。彼女のこれまでの行動や夏の魔物との関わり合い。
少々関心を覚える。ある程度の注意は必要かも知れませんね」

遊部「他に、目を光らせなくてはいけない人物はいるか?」

その言葉に、そうですね……と彼女は評価を続ける。

939『残暑巳舞い』:2022/09/25(日) 16:19:45

 「一抹 貞世。能力は感情の鎮静化、特に悪感情を抑制するでしたか」

遊部「それでいて、夏の魔物の件の発端となった人物でもある」

 「誰であれ、犠牲者に成り得たでしょう。それに正確には氷山、でしたか?
その女性が最初に憑依されたのでしょう。
ただ、スタンドの方は半自立か自立型で随分と色々動いてたようですね。
 余り精力的に動くスタンド使いは好ましくないですね。
何をするのか、何処で我々の仕掛けに当たって暴発させかねないか不安で
夜も余り眠れず、今じゃすっかり朝5時ぐらいで起きる老人ぐらいにしか
睡眠がとれません。そこまで健康的な生活は求めてないのですけど」

リーダーのジョークに、周りの半数から少し小さな笑いが出たが
発した方も、遊部にも笑顔はなく無表情だった。

「ただ……一抹 貞世。悪感情の鎮静化、ですか。
精神に干渉しえる、その力は厄介ですね。貴方にも漏れず
私達の計画にもだ。本当なら住まいの教会とやらにでも不審火を偽装して
始末したいが、あの女やアリーナも許しはしないでしょう」

遊部「私も要注意人物として目は光らせてるよ。機会を見るしか今はない」

「神頼みは、私達はしないんですよ。既に神は居ないですし
私がこの世で信ずる人はただ一人です。この先も、これ以前も、この今瞬間もね」

 リーダーが信ずる人物に対して言葉を紡ぐ度に。空気が重くなるように感じた

心の琴線に触れる話題であったのだろう、周りも暴発しかねない空気に
少し動きが見えかねたが、その前に遊部は続けるように促して危うい気配も薄らいだ。

遊部「……他には?」

 「他? ……そうですね、他は―」

940『残暑巳舞い』:2022/09/25(日) 16:51:13

 「鉄 夕立……この彼も、幾らかの事件に深く関与してるようです。
能力までは正確に把握してませんが、動向が少し気にかかる。
 芦田……まぁ、この人物は何時も町で目立ってるので説明は不要。
悪い意味でも良い意味でも目立ちますし、進んで我々に敵対する形でも無いでしょう」

「――村田 瑛壱
この彼も注意しないといけないですね。
 アリーナに忍ばせてる者から、彼の戦力は馬鹿に出来ないと聞かされてる。
能力抜きの接近戦になれば、私達の何名かは再起不能を免れないでしょう。
 何より、彼は能力の活用が上手いようですから。敵に回るとなれば
覚悟しておかなければいけません。……とは言え、私達の中で敵に対し
容赦を持つ者や、覚悟を持たない者なんてね?
 居ないと思ってるので、そこは安心してますよ。皆さん」

遊部「仲良しなのは良いとして、だ。それで、これからどう動く?」

リーダーの労いに対しても、遊部は人形のようにただ方針を提示する。

黙考してから、彼女は告げた。

941『残暑巳舞い』:2022/09/25(日) 17:08:53

 「……今の我々にとって、頭痛の種は色々あるものの
目下のところ、優先順位は『アリーナ』です。
 お分かりの通り、アレ等の支配が町のスタンド使いの座標となっている。
善人なり、悪人なり、そうでなくとも……こそ泥のように人目を憚って
会合するしか出来ないような弱小組織に好き好んで入るものは居ません。
何らかの手段や力を使用しない限りはね」

遊部「その手段や力もあると言う感じだがね」

 「外道や外法を探せば幾らでも肥大化出来る。けれど、そう言ったものは
代償が大きい。リスクに対してリターンは見合わないんですよ遊部さん。
 ……ですが、そうですね。
貴方の話の中で、少しだけ使えそうな『種』はあった。

――小林 丈、でしたか。
 貴方の引き抜いた情報だと、村田と言う方と衝突した後に
行方は不明なのは間違いないと?」

遊部「アリーナに引き抜かれて、教育でもされたのでなければ
学校の高等部三年のクラスじゃ長期の休みだ。それ位は軽い噂になって
誰でも知ってる秘密だ。学生特有の皆の秘密と言う奴さ」

 「貴方の裏付けだと、理由不明の休学状態でしょ?
となるとアリーナのサポートなしに失踪したと言う形だ。
 ……推測は、自ずと誤りでないのなら。私達の『牽制』も幾らか
効果を出すかも知れませんね」

遊部「……動くのか」

 「えぇ、特に不都合もこれならば生じ得ない」

 ――巳(へび)が動く時節、と言う事ですよ。


                チチチチ チチチチ 


                  ――『残暑巳舞い』 終


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