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【個】『烏兎ヶ池神社』【場】
1
:
『星見町案内板』
:2019/02/02(土) 00:04:12
〜ご由緒〜
星見町の『鵺鳴川』沿いに存在する『パワースポット神社』。
インターネットで『S県 パワースポット』と検索してみれば、
まず『20番目』までには間違いなく表示される程度の知名度である。
ご利益は主に旅の安全、学業成就、病気平癒、安産祈願など。
境内池が『霊池』として名高い。神社名も池に由来する(池が先にあったのだ)
霊験の由緒は諸説あり『京で討たれた鵺の一部が、この池にも落ちたのだ』とか、
『転落し、水を飲んだ人間が御利益を得たのだ』といったものが比較的多く見られる。
現在は厳重に柵で囲っており、出入りが許されるのは社家をはじめ関係者のみ。
一般の参拝客に向けては、柵の前までのみを開放している。撮影などは自由。
専用のボトルに詰めての授与(300円)も行っているが、飲用の際は『煮沸』推奨。
社務所では他に御守りや、おみくじ、絵馬、御札、御朱印帳などを頒布しており、
特に『御守り』については半ばアクセサリーのようなデザインの物も多く、
神社(池)の名にちなみ『カラスとウサギ』を戯画化したストラップ型のものが人気。
---------------------------------------------------------------------------
ミ三ミz、
┌──┐ ミ三ミz、 【鵺鳴川】
│ │ ┌─┐ ミ三ミz、 ││
│ │ ┌──┘┌┘ ミ三三三三三三三三三【T名高速】三三
└┐┌┘┌─┘ ┌┘ 《 ││
┌───┘└┐│ ┌┘ 》 ☆ ││
└──┐ └┘ ┌─┘┌┐ 十 《 ││
│ ┌┘┌─┘│ 》 ┌┘│
┌┘ 【H湖】 │★│┌─┘ 【H城】 .///《//// │┌┘
└─┐ │┌┘│ △ 【商店街】 |│
━━━━┓└┐ └┘┌┘ ////《///.┏━━┿┿━━┓
┗┓└┐┌──┘ ┏━━━━━━━【星見駅】┛ ││ ┗
┗━┿┿━━━━━┛ .: : : :.》.: : :. ┌┘│
[_ _] 【歓楽街】 │┌┘
───────┘└─────┐ .: : : :.》.: :.: ││ #
└───┐◇ .《. ││
【遠州灘】 └───┐ .》 ││ ┌
└────┐││┌──┘
└┘└┘
★:『天文台』
☆:『星見スカイモール』
◇:『アリーナ(倉庫街)』
△:『清月館』
十:『アポロン・クリニックモール』
#:『烏兎ヶ池神社』
---------------------------------------------------------------------------
589
:
小梅『ヘヴン・フォービッド』
:2024/06/08(土) 13:39:53
ヒュー
春と夏の間の気候
涼やかな風が吹き、神社の木々を揺らめかせる
池の水は風の動きにあわせて波を立てる
爽やかな神社の1シーンだ
そして神社には鳥居という物がある
神様が通るとても大事な門だ
そんな鳥居に、幼稚園児くらいの女の子が一人
縄で縛りつけられている
ぐぃっ
「い、痛っ……」
結構きつめに縛り付けられているのか
縄が体に食い込んで少々辛そうだ
「うぇへへ…♡」
でも本人は楽しそうだからまあいいだろう
神社にはよくあるとても平和な日常風景だ
590
:
鳥舟 学文『ヴィルドジャルタ』
:2024/06/09(日) 21:56:47
>>589
「え!?」「うわっ」
タタッ
「……ちょっとちょっと、困るなァ。
そういうのはウチの許可を……
いや、許可があってもダメっていうか、
聞かれたら絶っ対、許可はしないんですけども」
境内奥から駆けつけてきたのは、
髪をアシンメトリーに整えた巫女だった。
その金色の双眸が見上げる先には『緊縛プレイ』あり。
『事件性がない』ということは、
なんとなく様子から伺えるが、
こんな事あっちゃいけないだろう。
「えーっと!ちょっときみ、保護者の人は近くにいる?」
『自分であんなところに縛りつけるのは不可能だ』。
だから『加担』したヤツが近くにいるのだと、そう思った。
591
:
小梅『ヘヴン・フォービッド』
:2024/06/10(月) 13:07:08
>>590
どれだけの時間が経ったのだろうか?
あれから姿勢を変えてみたり、色々試してみたものだ
そして今、小梅は巫女さんを逆さまに見ている
どうして逆さまに見ているのかって?
単純な話だ
小梅の今の状態は、後ろ手に縛られながら
足を鳥居に結び付けられて逆さ吊りにされている状態だからだ
逆立ちというのは血行をよくする健康法であるが
長時間の逆さ吊りは血流が全身に回らなくなり死ぬ可能性もあるちょっと危ない
「あー…
え〜と、なに〜……?」
ちょっと頭が回らないのか
ぼーっとした感じで鳥舟に聞き返す
「何で逆立ちしてるのぉ〜…?」
子供をこんな所に縛り付けて放置する保護者とかどんな保護者だよ
592
:
鳥舟 学文『ヴィルドジャルタ』
:2024/06/10(月) 13:36:32
>>591
(いや。保護者は、いたとしても絶対、まずい人だ。
来るまで呼び続けるなんてぜんっぜん意味がない)
「……うわ、まずいなァ、よくないよね!
こういう時どうしたらいいんだって、
ボクは二十年生きてて全然ピンとこないもんだよ。
救急車……救急車は後だ、そうだ、脚立がいい」
タッ
「落ちたらまずいから、暴れたりしないで待っててッ」
結局、少しの逡巡のあとに倉へと走っていった。
そんなに遠くの位置にあるわけじゃないので、
戻ってくるまでに死ぬことはない…‥はずだ。
ガッチャガッチガッチャ
というわけで少し経って。
「あったッ、この前屋根の掃除に使ったから、
こっちのハサミも……今もちゃんと使えるはずっ!」
額に汗を、首筋に冷や汗をかきながら、
脚立と枝切り鋏を手に戻ってくるのだ。
戻ってきた鳥舟が見る光景はどんなものだろう…………?
593
:
小梅『ヘヴン・フォービッド』
:2024/06/10(月) 15:26:28
>>592
仮に近くに保護者が居たとしても
それは本当に保護者なのだろうか?
全然保護してないし…
>落ちたらまずいから、暴れたりしないで待っててッ
「はぁ〜い、行ってらっしゃ〜い…」
巫女さんがなんか慌てているようだが
ぼーっとした頭で聞いていたのでよく分からず
生返事で返すだけだった
こうして吊り下げられながら、体の動きを封じられ
天地逆転した世界を一人ぼんやりと眺めていると
何だか……自然と一体化したような錯覚に陥る
ひゅ〜
一陣の風が草花を靡かせる
こうして風を受けると、自分も風になったように揺れる感じがする
ぶらん ぶらん
「あっはは、おもしろーい」
吊るしている縄を揺らして、ブランコのように
あるいは振り子のように揺れる小梅
暴れるなと言われたが適当に聞き流していたので知らない
そして…
「はぁ…♡」
鳥舟が脚立と枝切り鋏を取って戻って来た頃には
疲れたような、しかし気持ちの良さそうな吐息を吐いて休む小梅がいた
鳥居の上に縛られて、
その小さい体を締め付ける縄が鳥居に巻き付いて落ちないように拘束されている
縛られ方が変わっている…!?
594
:
鳥舟 学文『ヴィルドジャルタ』
:2024/06/10(月) 16:37:44
>>593
ガチャチャン
脚立を揺らしながら帰ってきた鳥舟が見たのは、
ささやかな……しかし明らかな『変異』!
「!? ……あっれェ!? なんか……落ち着いてる!?」
『こんな』だっただろうか……?
うまいこと体を動かせばああなるものだろうか?
大きな風が吹いて上に乗ってしまったのか?
ババッ
(『おかしい』……)
慌てて周囲を見ても勿論誰もいない。
「……いや、まあ! どっちにしたって、だよ。
きみさ、鳥居は『遊具』じゃあないんだよね!
自分で……降りられるわけはないんだけど、
『降りられたりする』なら、そうしてくれないかな!」
「もちろん、安全な方法で、だけど!」
何の謎であってもプレイであっても、
とりあえず鳥居で遊ばれるのは困る。
脚立を使って強制的に下ろすのは最終手段。声掛けを続ける。
595
:
小梅『ヘヴン・フォービッド』
:2024/06/10(月) 20:17:18
>>594
鳥居を緊縛遊具にするとかいう
罰当たり過ぎる行為
もし神様が見ていたら、その場で絞め殺されかねない
まさに神をも恐れぬ所業だ
神様じゃなくても宗教法人関係の人に見られたら怒り狂いそうだ
「う〜ん…」
小梅は自力で降りられるといえば降りられる
安全かどうかは微妙だが
「降りられるけど
うめ、ちょっと疲れちゃった」
やや疲労感がありぐったりしているが
どこか充足感に満ちた甘い声で答える
鳥舟が気付くかは微妙だが
さっきまできつめに縛られていた縄が少し緩んでいる
「降りるの、ちょっと怖いなぁ」
肩で息している今の状態で降りるのはやや不安がある
596
:
鳥舟 学文『ヴィルドジャルタ』
:2024/06/11(火) 06:20:39
>>595
「自由な子だなあ、縛られてるのに……」
ガチャンッ
脚立を鳥居の近くに置いた。
それでも少し高さは足りないけれど、
上に立ったらギリギリ届くハズだ。
「それじゃあ、そこにいてくれる?
ボクの手が届くンだったら降ろしてあげられるし、
無理そうなら……その時は人を呼ぶしかないけど」
ガチャ
ガチャ
(……なんだか不思議な子だ。
勝手な想像だけど、もしかするとこの子も……)
脚立を上り、『鳥居』上にいる小梅に近づく。
「よいしょ、っと」
ガチャン
「届きそうかな……」
不安定な脚立を上って――――
(ボクの『ヴィルドジャルタ』に、
動かせる手足でもあればよかったんだけど)
手足どころか、その姿を見たことすらない。
それがなくても巫女は出来る。今のところ出来ている。
いずれにせよ、もうだいたい届く位置だ。特別何もなければこのまま降ろせる。
597
:
小梅『ヘヴン・フォービッド』
:2024/06/11(火) 14:22:08
>>596
「はぁ〜い」
鳥居の上に居る小梅は大人しく待っていた
縛られながらもそよそよと吹く風を受けて
気持ちよさそうにのんびりとしている
高い所で昼寝している猫のようにリラックスしている
特に何のトラブルも無く登る事は出来た
こう、近くで見ると頭の上に何か浮いているのが見える
縄で出来た輪っか
エンジェルハイロウ
見ようによっては天使の輪にも見えなくもない
まさか、天使
いや、神なのか!?神だから鳥居を我が物顔で玩具のようにしていたのか!?
まぁ、そういう事もなく
恐らく鳥舟の想像している通りなのだろう
598
:
鳥舟 学文『ヴィルドジャルタ』
:2024/06/11(火) 22:59:45
>>597
ピクリ
『信仰心』にそれほど燃えるわけではなくとも、
異教のシンボルには背がやや反応する……が、
すぐにそれは『実物』でもなんでもない……
どころか信仰を表してもいないことに気づく。
あるいは、彼女が信仰しているとしたら。
(『縛られる』ことだ)
それがどういう意味かはわからないが、
能天気な様子を見るに、『深刻』な話ではないのか、
あるいは能天気だからこそ『深刻』なのだろうか?
「っと、ギリギリ…………届きそう、かなっ、と」
スッ
「捕まって……は、もらえないか。縛られてるもんね。
こう、思い切って掴んじゃうけど……いいかな?」
脚立の安定性がかなり不安ではあるけれど、
問題なければ、そのまま抱き寄せて下ろすことになる。
(ああ、これは思ったより……大変かもしれない!)
かなり、けっこう不安だ。
だがまあ……ここまで来たら、最後までやるしかない。
599
:
小梅『ヘヴン・フォービッド』
:2024/06/12(水) 15:18:36
>>598
能天気そうな様子から
それは深刻なものなのかそうじゃないのか
それは信仰なのかそうじゃないのか
それは分からないが、ただ一つはっきり分かる事は
この子供は縛られるのが好きらしいという事だ
何故縛られるのが好きなのかも分からないが…
鳥舟は小梅を引っ掴んで降ろそうとしているが
小梅の体は落ちないように鳥居に括られているし
その姿勢で降ろすのはかなり危ない
「うん、でもこれじゃ動けないよ
ちょっと待って」
小梅がそう告げると
鳥居に巻き付いていた縄が、解けるように消えた
600
:
鳥舟 学文『ヴィルドジャルタ』
:2024/06/13(木) 21:36:49
>>599
「……おっと、もしかして。自分で降りれた?
ま、そうだしても、だよ。
ここから降りてもらわなきゃ困るのはボクで、
無理に降りてもらうんだ。手伝うのは当然かな」
『縄』の正体はやはりといったところ。
意外ではないし、驚かないわけでもないけれど、
それでひっくり返らないくらいの土台は持っている。
「それじゃ……ごめんねェ、捕まってくれる?」
改めてしっかりとその身を抱え、
ゆっくりと脚立を降りることにした。
(『スタンド』を使ってても、変わった趣味でも、
子供のいたずら…………ではあるんだよねえ)
『いたずら』でこんな大それたことができるのが、
スタンドという『力』の恐ろしいところ。
とはいえ、起きたことは……結果だけ見れば可愛いものではあるか。
601
:
小梅『ヘヴン・フォービッド』
:2024/06/14(金) 15:23:41
>>600
「うん、今行く」
ぎゅっ
小梅を抱えようとする鳥舟の体に抱き着く
鳥舟に腕の中にいる小さな子供の
抱き着く力はとても弱々しいが…
シュルルルル
虚空から現れた縄が再び小梅を縛り上げる
鳥舟の体に括りつけるという形で
「ぇへへ♡これで大丈夫」
しっかりと縄で固定されているため、落とす心配は無い
鳥舟の方が落ちたらどうしようもないんだが
602
:
鳥舟 学文『ヴィルドジャルタ』
:2024/06/14(金) 18:24:47
>>601
「う」
「わ」
シュルルル
「……っと。しっかり固定されたねェ。便利なもんだ」
手で掴むよりずっと良い。
降りる時脚立をどう掴むのか……というのは、
ここにいたり気づいた問題点だったが、
無事にそこが解消されたのは僥倖だ。
「側から見たら……ボクが悪者に見えちゃうかもね!
いたずらをしたのは……や、悪戯っていうのとは、
多分ちょっと、違う意味なんだとは思うけど」
「ともかく、危ないこと……でもないのか、
キミだと……なんだか調子が狂っちゃうなァ」
悪いことをしようとしてたというよりは、
楽しむためにやっていたんだろうし。
それが危険なのかで言えば……
彼女の能力なら、別にそうでもないのだろうけど。
「でも……ボクは見た時、すごく心配したし、
きっと『そういうの』を知らない大人の人が見たら、
もっとたくさん、心配しちゃうんじゃアないかな……っと!」
ストンッ
脚立から降りて……
「ふぅっ…………とりあえず、降りてもらおうかな……!」
どっと疲れが来た。問題ないなら屈んで、安全に降りれるようにする。
603
:
小梅『ヘヴン・フォービッド』
:2024/06/15(土) 14:52:02
>>602
「ふふ、いたずらしても良いんだよ?」
それは冗談で言っているのか
どういう意味で言っているのか
そもそも意味を分かってるのか?
「…心配してくれたの?」
「……うぇへへ、ウレシイ
心配させてごめんなさぁい」
抱き着いている鳥舟の体に顔を埋めるが
覗いてみればにやけた顔が見える
謝ってはいるが、妙に嬉しそうな声だ
本当に反省しているのか?
>ふぅっ…………とりあえず、降りてもらおうかな……!
「あっ、ちょっと待って」
シュルシュルシュル
体を縛っている縄が枝分かれして、生き物のように動く
縄が小梅の体を這い、ポケットからスマホを持ち出す
スマホを持った縄が、器用に写真を撮る
「SNSにあげないと」
604
:
鳥舟 学文『ヴィルドジャルタ』
:2024/06/15(土) 19:18:22
>>603
「キミ……なんていうか、ませてるねえ。
よしてよぉ、ボクはそーゆー趣味はないからさ!」
どーゆー趣味なのかは分からないが、
取り繕うような言い方でもない。
「あのね、子供が一人で高いとこにいて、
しかもなんだか縛られてるなんて話、
『心配』しない人なんて……
や、いても、おかしくはないんだろうけど」
「少なくともボクは……したよ。『心配』。ほんっとにね」
『神社の心配』が混じっていないとは言えないが、
体を動かしたのは間違いなく『小梅』の身の安全のため。
(分かってるのかなァ〜。
……小さい子けど頭のいい子みたいだし、
イタズラ感覚とも思えないけど)
「……えっ、写真!?
ちょっとちょっと、SNSは困るよ!
ここが子供を縛って捕まえる、
危ない巫女がいる危ない神社だと思われちゃうよ!」
慌てて静止するが、縛られているのでどこまで止められたものか。
少なくとも、暴れて無理やりスマホを落とさせたりはできない。しない。
605
:
小梅『ヘヴン・フォービッド』
:2024/06/16(日) 13:50:30
>>604
100%自分に向けられたものではないにしても
このおねえちゃんは自分を心配してくれていた
それは小梅の心を揺さぶり、歓びの震えを抑えられない
>……えっ、写真!?
>ちょっとちょっと、SNSは困るよ!
「ダメ?」
写真は撮ったが投稿はしていない
まだ間に合うぞ!
「顔隠しても、ダメ?」
顔を隠したところで、
特定厨には背景とかで簡単に特定されてしまうだろう
「バズると思うのに〜」
バズるどころか炎上だ
小梅一人で焼け死ぬならともかく、神社まで焼き討ちされてしまう
ちなみに、
さっきの鳥居に吊るされたり上に縛られたりしてる画像は既に投稿済みだ
鳥舟が気付いて消すように言えば消すかもしれないが…
606
:
鳥舟 学文『ヴィルドジャルタ』
:2024/06/16(日) 15:31:16
>>605
「ウチもネットで有名にはなりたいンだけどね、
そういう『刺激的』なことじゃあなくって、
神社として、お参りに来る人を増やしたいんだよ。
この写真で有名になっちゃったとしたら、
来る人はきっと、同じように遊びに来る人になる」
ジッ…
「それだと、お参りの人たちに迷惑がかかっちゃう。
だから、ダメなんだよ。そういうのは、うちはやってないんだ」
まっすぐと必要な説明をする。
簡単に話したつもりではあるけど、端折れないものはある。
……とはいえ、『もう撮ったもの』には気が回ってないけれど。
「そういうわけだからさ。
撮った写真は、お外に出さないようにしてくれる?」
『分かっている事』をお願いするしかないし、仕方ないことだ。
607
:
小梅『ヘヴン・フォービッド』
:2024/06/16(日) 17:38:42
>>606
「そうだねぇ
迷惑かけちゃうのは、ダメだよね」
既に超迷惑になっているのだが
ともかく、今撮った写真をあげるのは思い留まった
既に何枚かは手遅れだが…
シュルルルル
縄が解除されて鳥舟から降りる
「今日の縄占いは〜…」
手首に残った縄の跡を見て占いを始めた
608
:
鳥舟 学文『ヴィルドジャルタ』
:2024/06/16(日) 20:46:38
>>607
「『いつでもダメ』ってわけじゃあないけど……
掛けるつもりのなかった迷惑っていうのは、
いつだってよくない迷惑だからねぇ」
まあ……『鳥居』だけなら特定は難しかろうし、
出来たとしても神社側の責任は小さいはずだ。
「っとと、ふう、解放されたァ。
えッ、縄占い? ……面白い子だね、ほんとに」
よっぽど縄が好きなのだろう。
縛られるのが好きなだけなら、こうはなるまい。
「っと、危なくなくなったし……
そろそろボクはお勤めに戻らせてもらうけどね。
売らないってわけじゃないんだけど、
うちにも『おみくじ』は置いてるからさ。
もし興味があったらだけど、やってみる?」
ガチャガチャ
脚立を片付けながら、そう声をかける。
「まっ、キミなら縄の方がよく当たるのかもしれないけど」
どちらにせよ、この場からはそろそろ離れることになるだろう。
目を離してもいたずらを再開はしない、という信頼もあった。
609
:
小梅『ヘヴン・フォービッド』
:2024/06/17(月) 14:36:51
>>608
「おみくじ、縄占いと比べてみようかな」
「おみくじ一つくださ〜い」
おみくじっていうのは、大体1回100円だったりするが
ここも100円で引けるのだろうか?
ただの紙に100円はぼったくりな気がしなくもないが
おみくじに払うお金は、お布施(玉串料)と同じようなもんなので
そう考えると安いのか?
610
:
鳥舟 学文『ヴィルドジャルタ』
:2024/06/17(月) 21:00:32
>>609
「何でも色々比べてみないと分っかんないからね。
それじゃ〜、いこっか。
神社らしくないお楽しみをお邪魔しちゃったし、
神社らしいお楽しみってやつを提供しないとね!」
トッ
「――――ああ」
振り返って、しゃがみ込む。
「名前。聴いてなかったし、言ってなかった。
ボクは『鳥舟 学文(とりふね まーや)』
よかったら教えてくれる? キミのお名前もさ!」
それだけ聞けたら――――
もしくは言ってくれないとしても笑顔で、
脚立を持って『社務所』に戻るだろう。
ちなみに『烏兎ヶ池神社』の『おみくじ』は一回『100円』。
ケースに手を入れて取り出す『三角みくじ』と、
振って出すイメージ通りのおみくじ、2パターン。
どちらを引いてどんな結果だったかは、『小梅』と『鳥舟』のみぞ知る。
611
:
小梅『ヘヴン・フォービッド』
:2024/06/18(火) 12:49:33
>>610
「うめの名前は、小梅だよ」
1回100円のおみくじ
2種類あるとどっちも引きたくなり、結局200円払ってしまうという
人間の心理を利用した神社側の巧みな商法か?
まんまとおみくじに200円持ってかれてしまった小梅
「わぁ、すごい!」
何がそんなに凄いのか、おみくじを開いてきゃっきゃはしゃいでいる
「すごいよまーやおねえちゃん!
2つとも縄占いと同じ結果だったよ!」
「全部 大 凶 だった♪」
こんな事ってあるのかね
おみくじの大凶なんて超低確率なのだが
「これはSNSにあげていいよねっ?ね?」
「最後に宣伝なんだけど」
「うめ、ネットで縛り系Vtuberぷらむもやってるからよろしくね♪」
612
:
小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』【1/7】
:2025/01/20(月) 11:59:48
新しい年を迎えた最初の月――――。
ザッ ザッ ザッ …………
黒い着物――『和装の喪服』を身に纏い、草履を履いた足元で、境内を静々と歩く。
ここ最近は身辺が忙しく、なかなか初詣に出掛ける時間を作れなかったが、
ようやく今年最初の参拝に訪れることができた。
睦月の凛とした空気を吸い込みながら、気持ちを新たにして拝殿に向かう。
………… ザッ ザッ ザッ
今日は『1週間スタンドを使わずに過ごす』と決めた『1日目』でもある。
613
:
綺世 綺羅『ブラック・サン』
:2025/01/20(月) 22:26:10
>>612
『 ド ゥ ゥ ゥ ゥ ゥゥ ウ ウ ウ ウ ウウ ゥゥ ――――――z_____ ン 』
漆黒の人影とバイクが駐車場が入ってきた。
頭部のヘルメットを取るとニチアサに出て来そうな少年の顔が見える。
少年を塗りつぶすような漆黒の何かが消えると少年は小石川と同じ場所に向かって歩き始めた。
614
:
小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』【1/7】
:2025/01/21(火) 11:29:44
>>613
大抵の者は初詣を済ませているため、今の時期に参拝を行う人間は少ない。
人気の薄い境内は静寂で満たされており、大きな音が聞こえれば否応なしに目立つ。
だから、自然と注意が向いた。
「――……?」
ス ゥ ッ
不愉快に感じた訳ではなかったが、その場で足を止め、反射的に振り返る。
……………… ……………… ……………… ……………… ………………
綺世の視界には『黒い女』の姿が映る。
黒色に染め抜かれた着物だけでなく、
帯や草履に至るまで、全てが同じ色で統一されていた。
『新年の装い』にしては地味で、あまり似つかわしくない。
615
:
綺世 綺羅『ブラック・サン』
:2025/01/21(火) 20:45:05
>>614
少年がバッタのヘルメットを外して歩くと漆黒のバイクが霧散していく。
闇が消え去り漆黒の清月学園を着た少年が見えた。
街の治安を監視しながら初詣に来たらすっかり遅くなってしまった。
大抵の人は初詣を終えて帰ってしまったのは丁度良い。
『ブラック・サン』のバイク態はかなり目立つ
行く先が喪服の女性と同じなら会うのは必然だった。
「騒がしくてすまない。お金が無くてバイクで移動していたんた…」
「ところで何で喪服を…?」
身内が死にでもしたのだろうか?
ならば、これを聞いた俺はかなり失敬だが…
616
:
小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』【1/7】
:2025/01/22(水) 11:58:12
>>615
ほっそりした身体を包むのは、『正喪服』と呼ばれる格式の高い喪服だった。
艶のある黒髪を丁寧に結い上げており、うなじから白い肌が覗く。
伏し目がちの瞳は憂いを秘め、どこか遠くを見つめている。
「――こんにちは……」
姿勢を正し、歩いてきた綺世に会釈する。
着物に着られている雰囲気もなく、楚々とした佇まいだ。
立ち居振る舞いから、育ちの良さが窺えた。
「……お気になさらないで下さい」
ニコ…………
質問に対しては『微笑み』を返す。
おそらく彼も新年の参拝に訪れたのだろう。
そんな時に暗い気持ちにさせてしまっては申し訳ない。
「今日は『初詣』に来たのですが……すっかり時期を外してしまいました」
水を打ったように静かな境内を見渡し、穏やかな笑みを浮かべる。
「よろしければ、ご一緒にお詣りしませんか?」
拝殿の方向に視線を向け、綺世に声を掛ける。
不意に消失したバイクに対して、あからさまに驚いた表情は見せない。
そして、それについて尋ねたがっている気配もなかった。
617
:
綺世 綺羅『ブラック・サン』
:2025/01/22(水) 20:26:07
>>616
この女性は立ち振舞に気品がある。セレブだったりするのたろうか?
こちらも姿勢を正し会釈する。それにしても『喪服』は目立つ。
「人はそれぞれ秘めた物がある。自分も聞くのはやめるとしよう…」
「町の治安を見ていたらすっかり遅くなってしまった…」
「1人で参拝するのも寂しい。共に行こう…」
小石川の後を付いて歩き拝殿を目指す。
そういえば、『ブラック・サン』のバイク態が霧散するを見て動揺しないのはおかしい。
気の所為だろうか? いや、実体化スタンド物質は見えるはずだ。
この女性には何かあるのだろうか?
618
:
小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』【1/7】
:2025/01/23(木) 11:58:25
>>617
『ブラック・サン』を見ても驚かない理由は色々と考えられる。
例えば、実際は驚いているが、表に出していないだけかもしれない。
いずれにせよ、おそらく『スタンド』を見慣れているのだろう。
「……何かボランティア活動のようなことをされているのですか?」
ザッ ザッ ザッ
一歩ずつ参道を進み、拝殿に近付いていく。
ス…………
手前の手水舎で立ち止まり、一礼してから腕を伸ばす。
恭しく柄杓を取ると、左右の手を交互に清める。
冬の水は冷たいが、それが心を引き締めてくれるように感じた。
――――――キラッ
両方の薬指には『銀色の指輪』が光っている。
コト…………
最後に口を漱ぎ、柄杓を元の位置に戻す。
一連の流れは淀みなく行われ、お手本のような所作だ。
白いハンカチで両手と口元を拭い、小さく深呼吸する。
619
:
綺世 綺羅『ブラック・サン』
:2025/01/23(木) 20:29:08
>>618
『ブラック・サン』の蝗は実体を持ったスタンド物質だ。
制限時間が来れば勝手に消えるので気にしていなかった。
「ちゃんと参拝の儀礼をする良い大人だ…」
「とこらで、銀色の指輪は結婚指輪か…?」
小石川の真似をして儀礼を終えた後にホッカイロを3つ取り出す
「その格好と水を手で触ったのは冷たいだろう…
風邪を引くから予備のホッカイロで暖まってくれ…」
綺羅は漆黒の清月学園の上にジャンパーを着て完全装備だ。
何故から首にマフラーではなく赤い布を羽織っているが…
「貴方は超能力を信じるか? そいつでプロレス紛いの事をしてる
集団がいる…」
「そいつらは『アリーナ』と名乗ってる。
連中は町の治安を一応は守ってる。俺は自主的にだが…」
620
:
小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』【1/7】
:2025/01/24(金) 11:59:15
>>619
飾り気のないシンプルなデザインの指輪は、和装の中にも自然と溶け込んでいる。
「ええ……これは『結婚指輪』ですよ」
指輪に対する指摘には、予想通りの答えが返ってきた。
そして、聞かれた以上のことは口にしない。
ここから先を語ってしまうと、あまり初詣に相応しくない雰囲気になる。
「巫女さんがいらっしゃれば、同じように説明して下さったと思いますが……」
改めて周囲を確認するが、以前に出会った巫女の姿は見当たらない。
「参拝には基本的な作法はありますが、
本当に大切なのは『敬意を払う気持ち』です。
私自身も、そのことを心に留めています」
差し出されたカイロを受け取り、それを両手で包み込む。
冷えた手に熱が伝わり、徐々に温まっていく。
物理的な温かさだけではなく、綺世の気配りも胸に沁みた。
「……ありがとうございます。
次は拝殿の方に参りましょう」
ザッ ザッ ザッ
綺世の話を聞きながら、また歩き始める。
「そう――なのですか」
綺世の首元を一瞥し、控えめな相槌を打つ。
『スタンドが見える一般人』という立場に身を置いている今、
『スタンドに関わる話』を聞くことに対しても、普段より慎重になっている。
そうしていると、ちょうど拝殿に到着した。
ガランガランガラン
まず鈴を鳴らし、厳かな音色を境内に響かせる。
チャリィン
それから、『ご縁があるように』という願いを込めて、
賽銭箱に『五円玉』をそっと入れた。
621
:
綺世 綺羅『ブラック・サン』
:2025/01/26(日) 09:00:54
>>620
「私にも出来るだろうか。個人的に守りたい誰かが…」
鈴をしゃらんしゃらんと鳴らして
日頃の掃除や修復費を労い一万円を投じた。
「『アリーナ』の先人たちよ。いつもお護りくださり感謝します」
死んで逝った『アリーナ』の先人たちに護られているという事への感謝の意が込められた祈りだった。
そろそろ初詣も終わるところに清月学園の学生が飛び込ん来た。
「あの鷲見の友達だよなァ!! 上納金を納められないから指
を詰め寄られるんだよォォォ〜〜!」
如何にもな闇バイトの入口のような男たちが遠くから4人来ている。
「分かった。鷲見が喧嘩ガチ勢なら私は『仮面ライダー』だからな」
622
:
鳥舟 学文『ヴィルドジャルタ』
:2025/01/26(日) 13:14:50
>>620
>>621
「…………いやあ、遅れてきた身分で悪いんだけどね。
なんだかんだ神聖な場所なわけでさぁ。
『抗争の現場』にされるのは、
ボクとしても困っちゃうんだなあ……!!」
参拝客への『案内』も巫女の務めではあるが、
今は掃除などしている時間でもなかったし、
彼らは二人組かつ会話も弾んでいたようなので、
あえて首を突っ込まず、社務所で事務をしていた。
……が、聞こえて来た『怒声』は、
いくらなんでも少し話が違う。
「お姉さーん! こっちです、こっち!
始まる前に逃げて来てくださいッ!
もう『警察』は呼んでますンで!!」
(他の参拝客は……いない!
よかないけどよかった、
繁忙期終わっててホントに!)
社務所の戸を開けて、出来るだけ、大きな声で叫ぶ。
もちろん『嘘』だ。
これから呼ぶのには違いないけれど、
『チンピラ達』に対しての牽制だ。
『仮面ライダー』の気高い心も、目に見えない以上は『喧嘩の当事者』。
チンピラ達の啖呵を聞くに『上納金を納めさせる大物喧嘩屋』の友達だというのも、
少なくとも『穏便な対応をしないであろう』事への確信を加速させる。
四人のチンピラ学生などはもはや論外。だが学生服を着てる辺り、
『警察』という言葉にビビるぐらいの良識はあるタイプだと思いたい。
「まったく、そういうのは神社じゃあなくって、
……いや、どこでもしないで欲しいんだけどね!
あ、すみません!警察はほんとに呼んじゃってくださいッ」
鳥舟としても心臓が跳ねる事態ではあるが、
『警察を呼ぶ』ことを他の巫女に手短に伝えつつ、社務所の戸を開けて叫ぶ。
もちろん『警察が来るまでの間』なら『悪党』を成敗出来るかもしれないし、
『小石川』も、『絶対逃げなくてはならない』ような立場ではないが――――
623
:
小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』【1/7】
:2025/01/26(日) 14:58:56
>>621
神社に詣でる際の基本的作法は『二礼二拍手一礼』。
2回のお辞儀と2回の拍手の後で、最後にもう一度お辞儀をするのが礼儀とされる。
しかし、綺世に話したように『敬意を払う気持ち』さえあれば、
細かい決まりに囚われる必要はないはずだ。
「――お陰様で、昨年は無事に過ごすことができました。
今年も私と皆さんが穏やかでいられるように、
どうか見守っていて下さい」
作法に従って『二礼二拍手一礼』を行い、
自分自身と『サロン』の今後を願い、目を閉じて手を合わせた。
と――――――
ス ッ
静謐な空間を乱す声が響き、両目を開けて振り返る。
彼らの態度に『敬意を払う気持ち』は感じられない。
『招かれざる客』であることは明白だった。
(――『駐車場』なら、人はいないけれど……)
頭の中で巡らせていた思考を、不意に聞こえた『もう一つの声』が上書きした。
喧嘩が防げるのなら、それに越したことはない。
ましてや『神聖な場』なら尚更だ。
「……あの方が先程お話した『巫女さん』です」
綺世に耳打ちし、鳥舟に視線を移す。
>>622
聞き覚えのある声を耳にして、鳥舟に向けて小さく頷いてみせる。
「――はい、分かりました……」
コク…………
こうした状況に置かれた場合、怯えていてもおかしくない。
むしろ、それが普通の反応だろう。
喪服に包まれた華奢な身体は、荒事に慣れているようには見えなかった。
しかし、この参拝客は意外な程に落ち着いている。
その反面、鳥舟が介入したことに対しては安堵している様子だ。
第一に、無益な争いは避けたい。
第二に、神社に迷惑を掛けたくない。
第三に、今は『スタンド』を封印している。
『3つ目の理由』に関しては、とりわけ個人的な事情だ。
たとえスタンドが使えたとしても、その力を喧嘩のために奮う意思はない。
小石川としても、『通報』で逃げてくれることを期待していた。
624
:
綺世 綺羅『ブラック・サン』
:2025/01/27(月) 02:44:43
>>622-623
巫女が警告して尚も不良たちは威勢が良かったが……
「鷲見と同じぐらい強いなら耐えてみろよッ!」
不良が大振りで顔面のホームランをしようとする前に綺世は仮面を被り、蝗の意匠がされた仮面にヘルメットに変形した。
が、不良は気にせず綺世の殴るが…鉄パイブが凹んだ。
「私はあまり攻撃したくない。君たちの意思を挫くことは簡単だ」
綺世の纏う闇から蝗が飛び出し、清月服の青年を姿が消えるほど飛び回り始めた。
「私が出せる蝗70匹。僕は攻撃しないが…彼等はどうかな…?」
あくまでやめるように言う綺世の声は優しかった。
が、70万匹の蝗が目鼻から無理やり入っては勝ち目はないだろう。
「ヤバいって! まだ増えてる! 逃げろォォォ!!」
「鷲見より厄介じゃねぇか馬鹿野郎!」
不良たちは勝ち目がないと見ると否や全速力で神社から逃げ出して行く…
「皆さん、荒事は無血で終わらせました。
これでは駄目でしょうか?」
明らかに『仮面ライダー』の姿をした綺世が巫女に判断を問う。
『君は鷲見のところに行って助けを求めてごらん。
彼は後ろにいる奴等もボコるから』
清月学生はオドオドしながら帰っていく。
625
:
鳥舟 学文『ヴィルドジャルタ』
:2025/01/27(月) 03:38:04
>>623
>>624
スッ
逃げてきた『小石川』の少し前に出て、『綺世』に応じる。
『スタンド』を着けた彼の姿は成る程、『仮面ライダー』なのだろう。
「ダメでしょうかッ、て………いや。
君は君なりに頑張ってくれたわけだし、
悪いのは多分、逃げてった彼らなんだろうし」
チラ
退散していったチンピラ達や、
逃げ込んできて去っていく学生の背中を視線で追う。
「人助けをするのは、勿論、
すッごく立派なことだと思うし。
そのことは多分、駄目じゃあない」
『ヴィルドジャルタ』は鳥舟自身理解の不足した能力。
結果論で言えば『綺世』が対抗しなければ、
あの学生は危険な目に遭わされた可能性が高いし、
チンピラ達を止めることはできなかったのだろう。
「『暴力反対』! ってだけじゃどうにもならない連中もいるのもさ、
ボクだってこう見えて少しは分かっちゃいるつもりではあるしね。
警察を呼んでも、ぜんッぜん間に合わなかったかもしれないんだ。
なのに『無血』でやっつけてくれた。むしろ『ありがとう』だよ」
『こんなところでやめてくれ』とは言いたいが、
もちろん綺世がこの場所を選んだわけでもないし、
あの学生だってここを選んで来たわけではあるまい。
結果論だが、『大通り』などで事が起きるよりはマシだ。
「それでも『警察』はもう呼んじゃってるし、
どんなに正しくっても、喧嘩は喧嘩だから……
少なくともボクは、多分そういうことなんだ。
そこのところが引っ掛かって、怖いと思ってる」
それでも今ここで起きた事は、『組織抗争』とほとんど変わらない。
当然のように提示される『喧嘩屋にボコらせる』という選択肢も、
むしろ、それがきっと『妥当』であるからこそ――――
「だからなんだ。ボクは今、
『ありがとう仮面ライダーさん』
って、そういう風には言えなくって……
その事を申し訳ないな、ッて思ってるんだ」
目の前で、戦いを終えても『スタンド』を解かず寄ってきた彼の姿は、
『戦いの世界』の外から見た時……『怪人』とそう大きくは変わらない。
奇しくもそれは『仮面のヒーロー』の命題で……『壁』でもあるのだろう。
626
:
小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』【1/7】
:2025/01/27(月) 11:58:35
>>624-625
鳥舟の誘導に従って彼女の傍らに立ち、
4人の暴漢を追い払う綺世の姿を見守った。
『蝗』に対する反応を見る限り、この巫女も『同じ力』を持つのだろう。
それを使わなかった理由は分からないが、
あるいは小石川が自らに課している『制約』に似た何かなのか――――。
「――……」
2人のやり取りを見つめながら、慎み深く沈黙を守り続ける。
その顔色からは、何事か思案している様子が見えた。
眼前で起きた光景を通して、どこか遠くに意識を向けているような表情だ。
『暴漢達』、『綺世』、『鳥舟』、そして『自分自身』。
それぞれの行動を反芻し、一つ一つ照らし合わせ、
自らの価値観に基づいた解釈を試みるが、
本当の意味で納得できる結論は得られない。
「差し支えなければ……『おみくじ』を引かせて頂けませんか?」
やがて口を開き、鳥舟が出てきた社務所の方向を見やる。
『鵺伝説』に纏わる神社の由来については、以前の参拝時に聞いた。
それ以外のことも、ここへ来る前に少し調べてきていた。
「こちらでは『2種類』用意されていると伺いました。
『振って出す方』をお願いします」
決して『神頼み』をする訳ではないが、自分だけで答えが見つからない時、
こうした『きっかけ』が助けになってくれるかもしれない。
627
:
綺世 綺羅『ブラック・サン』
:2025/01/28(火) 05:53:24
>>625-256
「いや、良いのです。怪人が怪人を倒すのが『仮面ライダー』
感謝などされてはいけない。罵倒され続けなければいけない存在」
神社の入口では不良が不良が優先でパイブを持ったリーダー格があっさり警官を殴り倒した。
流石に銃を奪っても70万の蝗害に勝てないと思い逃亡するようだ。
「おみくじを引かせてもらおう…」
実は綺世は『仮面ライダー』ではない。
未だに『エクリプス』の呪いを受けるベルト無しの『怪人』だ。
しかし、自分を育てたおやっさんはスタンドで綺世を見るなり
『太陽のベルト』をまだもっといると…
「馬鹿でも軍勢の差は分かるらしい…」
銃を持って勇ましく蝗害に挑もうとも百万に増えた蝗害は、まさに『厄災』そのもので無慈悲に目口から入り悍ましい目に遭わせるだろう。
628
:
鳥舟 学文『ヴィルドジャルタ』
:2025/01/28(火) 21:20:56
>>626
>>627
「そう、怪人が、怪人を」
逃げ去っていく不良たちは、警官にほどなく制圧されるはずだ。
『不意打ち』で一人や二人を倒そうが『組織暴力』には及ばない。
現代における悪人の末路は、ヒーローとの一騎打ちではなく袋だだきだ。
勿論それは、鳥舟の知るところではないが。
「――――……『そうでなきゃならない』理由なんて、あるのかなァ」
・・
そう、『悪人』の…………独り言は、聴かれなくても良い。
いずれにせよ、繰り返し言えば、それは『鳥舟』の知るところではない。
「おみくじ。ええ、もちろんですよお姉さん。
ここは神社で、ボクは巫女ですんでね。
『仮面ライダー』さんも『振って出す』方でいいンですかね」
ザッ
「それと、まあ、たぶん言うまでも無いんでしょうけど!
いくら顔が硬いからって、あんなに殴られたら首が心配ですんで。
これ引いたらちゃんと病院とか行ってくれると嬉しいかな。
病気平癒はウチの神さまの得意分野だけど、顔面ホームランは専門外でしょうから」
神に頼むものを取り次ごう。
『綺世』は警察の事情聴取を受けても不思議ではないが、
不良達を取り押さえた彼らがこっちに来るまでの間、それぐらいの時間はあるはずだ。
「三角みくじもこっちのおみくじも、授与は1回100円から。さ、どうぞ」
おみくじを案内し、それ以上特に何もなければ、巫女としての役目は済む。
警察が到着すれば事情聴取を受けるのは、恐らく通報した施設もだろうから。
629
:
小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』【1/7】
:2025/01/29(水) 11:59:21
>>627-628
警官と暴漢の争いを見て胸を痛め、悲しげに目を伏せる。
通報があった以上、駆けつける警官は1人や2人ではない。
すぐに取り押さえられるであろうことが、せめてもの救いだ。
「――お願いします……」
ソッ…………
社務所の前で、百円玉を鳥舟に渡し、棒の入った筒を手に取る。
「……おみくじは『御託宣』の一種で、
神様に伺いたいことを念じながら振ると、
答えが頂けると聞きました」
『先程の考え』を思い出しながら、謙虚な心持ちで筒を振る。
「――……」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
まず、暴漢達に追われていた学生を、『標準的な一般人』と定義しよう。
『力がないから逃げるしかない』。
それは当然であり、賢明な選択と言える。
そして、暴漢達が現れた時、鳥舟が彼らを牽制した。
敷地内で『犯罪行為』が行われようとしていたのだ。
神社を管理する側の人間として、当然の対応ではあるだろう。
だが、それは『小石川文子にもできた』のではないか?
『スタンドが使えないから何もできない』と、
最初から諦めてはいなかっただろうか?
おそらく『スタンド使い』であろう鳥舟が、
『スタンドに頼ることなく行動する姿』を見て、そう感じたのだ。
『スタンドが使えない』という『制約』を、
自分に対する『言い訳』にしていたのかもしれない。
『知恵』と『機転』を使えば、
『立ち向かう方法』は幾らでも見つけられるはず。
その点において、きっと自分は未熟者なのだろう。
綺世についても思うところはあった。
『力があるから立ち向かう』のは理解できる。
実際、誰も傷付けずに退散させた彼の志は立派だ。
しかし、綺世が『力のない一般人』だったとして、
それでも勇敢に振る舞えたのだろうか?
もし、綺世が『力がなくても立ち向かえる人間』なら、
それは素晴らしいことだろう。
また、あの暴漢達。
彼らの行いは決して許されないものだが、
『一般人でありながらスタンド使いに立ち向かった』という部分だけを見ると、
『綺世以上に勇敢だった』とも考えられる。
賞賛するつもりはないが、『そういう見方もできる』ということだ。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
そのような思索を巡らせながら、『おみくじ』を引いた――――。
630
:
綺世 綺羅『ブラック・サン』
:2025/02/01(土) 03:53:56
>>628-629
「仮面は『アリーナ』の先輩に試してもらってスタンドが出せる
頂点の怪力でようやく傷ついたが先に首が取れる…」
「本当に相手をするのはスタンド犯罪者とエクリプスのみ…
『徹底的な正義』と『どっち寄らずな正義』より『ダラけきった正義
』寄りだ…」
「満足な終わり方は誰かに力を継承出来るバットマンか…」
警察が来るかと思いきやリーダー格の闇バイトにさっさとパイプでやられてしまい連絡が出来ていない。
いずれは怪しんで来るかもしれないがその時は闇バイトが散った後だ。
「さてと、拳銃が手に入ったし、仲間を呼んで後続を襲うぞ!」
恐ろしい思いつきをする闇バイトリーダーに他の三人は青くする。
しばらくして新たに呼び出された新しい三人はチンピラとは違い素人だ。
「私は借金を帳消しに出来ると聞いたのに!」
「俺は個人情報を返してもらえるならって来たんだ!」
「僕は軽いバイトという話を聞いて来たんだぞ!」
闇バイトリーダー以外はこれ以上の悪行に付き合いきれないという様子だ。
その様を見ていたら綺世から120匹の蝗の群れが闇バイトリーダーを襲う!
「こんなの口を塞いでりゃ…んぐ!? んん!! んん!!」
闇バイトリーダー口を閉じたが鼻から入られ、次は耐えきれず悲鳴を上げた口から侵入を許し、肺から気道や腸など蝗が入れる器官全てに蝗が侵入して闇バイトリーダーは気絶した。
その壮絶な最後を見た見たチンピラと闇バイトの被害者に一気に逃げていく。
「じゃあ、おみくじと三角おみくじを一つ貰おうか…」
仕事を終えた蝗たちは一斉に綺世の漆黒のオーラのようなものに帰っていき鳴き声一つ漏らさずに静かにしている。
631
:
鳥舟 学文『ヴィルドジャルタ』
:2025/02/01(土) 15:00:33
>>639
>>640
不良達のやり取りはここからでは見えない事だし、
仮に何かこちらがしようとしても、警察に抑えられるだろう。
警察のうち数名がこちらに話を聴きに来ているのは見える。
鳥舟は当然事情聴取に応じるが――――
それが面倒だと思うなら、離れた方が良いかもしれない。
「おっ、詳しいですねお姉さん。
すっごい昔には、王様を決める時なんかにも、
おみくじで神さまの意見を聴いていたんだとか。
まっ……単純な『運試し』でも構いませんけど、
『確率』っていう人間の干渉できない世界は、
今でも多くの人が神さまを感じるトコですよねェ」
『喪服の女性』が神に問いたいのは何か。
それを聴くことはしない。デリカシーの問題だ。
以前出会ったときも喪服姿には細心の注意で接したものだが、
今日もまた喪服だ、というのが、『触れてはいけなさ』を確信させる。
「正義……漫画かなんかの台詞でしたッけ?
まッ、正義がダラけてられる世の中が一番です。
ボクみたいな小市民からすれば、ですがね。
首が取れなくっても、人が武器持って殴られてるだけで
ボクみたいなのはすっごく不安になっちゃうわけですし」
『猟師』が『猟銃』を剥き出しで町を歩かないように、
それを善のために用いるという期待は出来ても、
『武器』が存在する事実そのものが、市民を脅かす。
スタンドが存在してもそれが大っぴらにならないのも、
きっとどこかでエライ人がそれを危惧して、働いているからだろう。
カコン
二人それぞれが振って出たくじ棒には『数字』がかかれており、
鳥舟はそれを見ると、整理箱から一枚のくじを取る。
「どうぞ、開けてみてください。
それと、三角みくじは『天然石』入りですんで。
効果……というか『パワー』ってやつは、
そこに書いてる通りになってますよ」
中身は持ち帰ってから見る事も出来るし、今ここで開いてもよかろう。
それから――――『綺世』の前には、『三角みくじ』の小箱を差し出した。
小箱には石ごとの効果が書かれている。当たった物だけ見ればいいはずだ。
――――『よその神社』で評判がいい手法で、
『業務用』の小さいパワーストーンを包んだだけの物だ。
(これ、初穂料が割に合わないんだよ……
よそと同じで『300円』以上にすべきだったよなあ)
そこに神秘も何も無いのは当然鳥舟は知っている。
だが先ほど口にした言葉も嘘ではない。
これを引くという行為が生む『確率』には、『人智』の外がある。
(だから今でも――――無宗教を名乗るような人でも、
『運試し』の時にだけは、どこかに『神頼み』をしちゃうんだろうなぁ)
632
:
小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』【1/7】
:2025/02/02(日) 11:03:21
>>630-631
あらゆる面で発達した現代社会においても、
『神に意見を仰ぐ』という文化は残り続けている。
やはり多くの人々から必要とされているのだろう。
『スタンドの発現を禁ずる』という形で、
『力の在り方』について思案している自分も、
『確率』という名の『神託』を求めようとしているのだから。
「今――『自分自身の在り方』を見つめ直しているのです。
この神社を訪れたことで、
『考えるきっかけ』を得ることができました。
昔の人も、こうして『神様』を感じ取っていたのかもしれませんね」
「……そう考えると、遠いようで身近な存在に思えます」
パラ…………
その場でおみくじを開き、中身に目を通していく。
「『間違い』がないように……私からも『口添え』しましょう」
警官達の動きを見て、鳥舟に耳打ちする。
彼女に任せておけば、上手く応対してくれるだろう。
しかし、『証人』が1人いるだけでも、『信憑性』は増すはずだ。
『力がなくてもできることがある』。
だから、『それ』をしよう。
633
:
綺世 綺羅『ブラック・サン』
:2025/02/05(水) 01:13:53
>>631-632
「そろそろ警官が来そうだな…
おみくじの結果を聞いてからだが…」
闇バイトの呼んだ4人は繋がりもいきなり呼び出されたので無抵抗だ。
不良4人も罵声などをあげて逃げていくが後日、警察が上手いこと家まで行って捕まるかもしれない。
「聡明で、しかし、何かに一度はバラバラにされて
半端に立ち直ったと見える。その証拠が喪服だ…」
「俺が死んでも誰も悲しまないだろう…
それでも俺は『エクリプス』と戦い続ける…」
634
:
<削除>
:<削除>
<削除>
635
:
鳥舟 学文『ヴィルドジャルタ』
:2025/02/06(木) 01:50:57
>>632
(小石川)
「ま、何でも科学で解決する時代だなんて言いますけど、
世の中『わからない』事なんて、きっと人の心の数だけありますから。
それを考えて、考えて、考えて。少しでも分かる手伝いが出来れば、
神さまもきっと頼られ冥利に尽きるってもんでしょうし」
シュル
ぼく
「神さまと、皆さんを『身近にする』――――巫女も、何よりそう思いますよ」
おみくじの結果は――――――『第十五番・小吉』だった。
各項目は以下のようなものだ。どう読み解くかは、『人の子次第』か。
【願望】叶う兆し。焦らず。
【学業】少し進展。努力せよ。
【待人】来るが遅し。待て。
【方向】北の方南西の方に吉。
【失物】遅く出づ。心静かに。
【争事】避けられないが冷静に構えよ。
【旅行】運気は微妙。考え直せ。
【商法】順調だが障害あり。
【恋愛】少し進展あり。
【病気】軽い不調。無理せず。
【相場】不安定。機を逃せば悪し。
【転居】慎重に急ぐべからず。
【出産】安し。
【縁談】進展に時間かかる。
「――――や、すみませんね、頼りにしてますよお姉さん」
コソッ
(この人……妙に場慣れしてるんだよなあ。
ま、そこんとこの謎は、きっと軽々しく暴く物じゃないけどさ)
耳打ちを返し、こちらにゆっくりと歩いてきた警官に軽く会釈をした。
もっとも小石川や鳥舟は、暴行現場からも遠い位置におり、どう見ても無関係者だ。
神社への風評は懸念だが、流石にパトカーが来ていたというだけでどうこうもないだろう。
>>633
(綺世)
シュル
おみくじを開封すると――――結果は『第六十二番・中吉』だった。
結果には色々書かれているが、時間もあまりない。気になるところだけ見ればよかろう。
【願望】思い通りしかし時に不足あり。
【学業】順調に進む。自信持て。
【待人】間もなく訪れる。
【方向】東の方は全て吉。
【失物】出る。高い所にあり。
【争事】勝つが傷残る。
【旅行】運気良し。準備万端に。
【商法】見込確かなれば損無し。
【恋愛】心通じ合う。
【病気】回復。無理せず。
【相場】待て。売らぬが吉。
【転居】良い時期。準備を整えよ。
【出産】難なし。母子とも安泰なり。
【縁談】良縁の兆しあり、自然に進め。
コロン
三角みくじは、『末吉』。入っている天然石は黒く美しい。『黒水晶(モリオン)』のようだ。
効果は邪気払いとのことだが――――この後の厄介ごとは避けられまい。
「冗談だって、そんなことを言うもんじゃあないですよ。
少なくともボクは、ここに参拝してくれてた人が死んだら『悲しい』ですンで!」
多くの場合において『口に出す悩み』は、『聞いてもらいたい悩み』だ。
『軽々しく情けをかけるな』などと思われるかもしれないが、別に嘘を言っているつもりもなかった。
神より人に吐き出したい心なのであれば、それを支えるのも『巫女』なのだろうと思った。
>両者
特段何か大きな動きがなければ、鳥舟も含め、一同は警察の聴き取りに忙しくなるだろう。
少なくとも『鳥舟』に何か言う事があれば、今辺りが最後のタイミングなのではないだろうか――――?
636
:
小石川文子『スーサイド・ライフ』&『ビー・ハート』【1/7】
:2025/02/06(木) 11:56:11
>>633-635
おみくじの結果に一喜一憂するつもりはないが、
新しい年の滑り出しとしては良い方だ。
実際、ここに来たのは有益だった。
人間というのは『スタンドがなければ何もできない存在』ではない。
そのことを再確認できたのだから。
『一人の人間』として強くなることは、
結果的に『一人のスタンド使い』として強くなることに繋がる。
「――あなたには……『そう見える』のですね」
『綺世の所見』には『正しい』とも『正しくない』とも言わない。
「あなたは『この世の全て』を理解している訳ではないはずです。
『あなたが気付いていない所』に、
『あなたを愛してくれる人』がいるかもしれない。
今いなかったとしても『これから出会う』かもしれない」
「『誰も悲しまない』と決めつけてしまえば、
『あなたを想ってくれる方』は傷付くでしょう」
綺世の吐露に対し、明確な口調で言い切る。
依然として穏やかな雰囲気を保っているものの、
その言い方には『確信』が伴っており、『芯の強さ』を匂わせる。
心の中に『譲れない部分』があることを感じさせる物腰だ。
「……大変な出来事でしたが、無事に済んで何よりでした」
改めて綺世と鳥舟に目礼し、それから警察に意識を向ける。
「一通りの調べが終わるまで、私はこちらにいます……」
通報者である鳥舟に聴き取りが及んだ際、必要に応じて補足を挟む。
『第三者の言葉』があれば、万一にも誤りが生じる恐れはなくなる。
それも済んだら、鳥舟と綺世に挨拶したうえで、
『烏兎ヶ池神社』から立ち去っていくだろう――――。
637
:
綺世 綺羅『ブラック・サン』
:2025/02/06(木) 20:19:53
>>635-636
『黒水晶だ…俺は宝石が好きなんだ…』
「だからか、『おやっさん』に女っぽいと言われる…」
手を指揮者のように振ると蝗たちが裏口の道路に向かって『道』を作って行く。
空中に向かって『空間』を走る。
「『おやっさん』だけが俺の価値を見出し救ってくれた…」
「『エクリプス』の残した忌み子に優しく接してくれるのはもう
外部のスタンド使いか、一般人ぐらいだ…」
『学業』と『良縁』が良いのは率直に嬉しい…」
空中を駆ける人間など気づけるのは相当、推理能力が高い者だけだろう。
「じゃあね。次は何処に行こうか…」
裏口を越えたら蝗を集めてバイク態にして何処かに向かって走る。
638
:
鳥舟 学文『ヴィルドジャルタ』
:2025/02/07(金) 16:12:54
>>636
>>637
「『おやっさん』がどんなにえらくったって、さあ」
言いかけた何かは相手のための言葉でなく、
自分の中の渦巻く何かの発露だと気づき、
声を止めた時には『仮面の戦士』は既に視界の外へ飛び出していった。
「……」
「ふぅー……」
追いかけることも、呼び止めることもできないのだろう。
「やーっ、嵐みたいな感じの時間でしたよね。
ええ、ご迷惑おかけしちゃって悪いんですけど、
ちょっとばかりボクらを助けてくれると嬉しいです、お姉さん」
被害者であるのが明確なこともあって警官の態度は軟らかく、
聴取は、それほど大変なものにもならないだろう。
彼らもまた『町を守る』ヒーロー。協力を惜しむ理由はない。
(仮面ライダー。きっと、どうしたってそうありたいんだろうけどさ。
ロマンを追いかけたいって、その気持ちはわかるんだけど……
少なくとも今は、このお姉さんや、警察官さんが『本当のヒーロー』だ。
きっとそれはほとんどの人も同じで……彼もそれを分かっていて……)
空へ駆けるように去っていった、己の死すら悲劇としないその少年に、
とてつもない孤独の風を感じても……その姿の名残も、最早消えていた。
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