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【個】『烏兎ヶ池神社』【場】

29鳥舟 学文『ヴィルドジャルタ』:2019/02/06(水) 23:41:32
>>28(小林)

「ああ、まあ、そうですね、住処でもいいのかも。
 その辺りの由来はボクが決めたものでもないし、
 解釈はお任せします。ロマンがある方でどうぞ」

神社の簡素な『ホームページ』にも、
池の由来を断言するような文言はなく、
こう答えるのが『通例』なのかもしれない。

「あー」

「その辺は、神主の許可がないとなんとも。
 ボク個人としてはちょっと読んでみたいですけど。        
 小林さんの『作家論』は本気度を感じますし?」

「ただまあ許可が出ないとにんともかんとも」

笑みを一通り浮かべてから、
本題となる問いに小さくうなずいて。

「池がね、先にあったんですよ、神社より。
 なので池の名前を付けたのは誰か知りませんけど」

「作家センセーにこんなこと、シャカ……もとい、
 いわゆる『カッパに水練』って話ですけど、
 カラスは『太陽』で、ウサギは『月』でしょ?
 えーと、金烏玉兎、っていうんでしたっけ」

「ここは『太陽』も『月』もよく映るンです。
 伝統がなかった昔なら尚更映えたんでしょうね」

今日は、あいにくの『曇り空』だったが――

「つまり、そーいう事だっていうのが定説ですねえ」

水面に映る『青』と『白』はなるほど、水鏡の如し。
定説と言われる程度の『説得力』はありそうだった。


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