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【ミ】『フリー・ミッションスレッド』 その2

645夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2017/08/25(金) 19:53:47
>>644

「――ふーん。ま、金ちゃんがロバートを嫌いなのは知ってたけどさ。
 ……ショージキ言うと、私もちょっとだけ金ちゃんと同じこと考えてた」

確かにロバートは穏やかで優しそうな人だった。
でも、それがアリーナの雰囲気にそぐわない感じがする。
ロバートを最初に見た時から、そんな印象は抱いていた。

きっとアリーナには、金一のような人間の方が多いのだろうと思う。
金一は自分の欲望に忠実で、金のことが頭の大部分を占めているが、
だからこそ逆に信用できるとも言える。
性格の裏表が少なく、行動が分かりやすいからだ。


「あのさ――その、ね……」


   スッ……


目を閉じた金一の胸板に指先が軽く触れる。
左の手の平が繊細なタッチで当てられる。
まるで激しく脈打つ心臓の鼓動を感じ取ろうとするかのように。


               『 L 』
            『 I 』
         『 G 』
      『 H 』
   『 T 』


その時、金一の耳に『声』が聞こえるだろう。
明日美ではない何者かの声。
男の声とも女の声ともつかない無機質な声だ。
それは紛れもなく『ドクター・ブラインド』の声。
金一が目を閉じた直後に、スタンドを発現(>>643)させた。


「実は、金ちゃんに『受け取って欲しいもの』があるんだ」


私はしっかり覚えてる。
『あの時(>>600)』から思い続けてきたことを。
『あの時』――私は確かにこう思った。


   『言うまでもないけど、勿論これは偽りのない本心。
    そんなの決まってるじゃない。

    だって――ううん……。

    これは試合が終わった後に取っておこう。
    今は目の前の闘いに集中しないと』
                              ――と。


   「目――開けていいよ」


その瞬間ッ!

至近距離にある金一の顔面に、『ドクター・ブラインド』の『左ストレート』をブチ込むッ!!
『ドクター・ブラインド』は人間よりも非力なスタンド。
つまり裏を返せば、相手を気遣う『容赦』や『遠慮』など要らないということ……。
ゆえに、全く躊躇することなく、『全力』で拳を叩き込むことが可能……!!


「金ちゃんが忠告してくれなかったから、対談の時に能力かけられたんだからね。
 あらかじめ言っといてくれたら、対談なんか受けなかったのに。 
 それでも私のサポーターなの?
 そーいうの『ショクムタイマン』っていうんだよ。
 あー、スッキリした」


そう――『あの時』から、試合が終わったら『金一を殴ろう』と心に決めていたのだ。


   Q.そんなの決まってるじゃない。だって――。

             コ イ ツ
   A.だって――『金ちゃん』のせいなんだから。

         ※暗号スレ>>14パスワード『arukara』参照。


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