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【個】『学生寮 清月館』

1『星見町案内板』:2016/01/24(日) 23:51:17
月面を連想させる『灰色』のレンガで出来た『洋館』。
親元を離れた子供達だけでなく、一般学生もしばしば遊びに来る。
『自立心』、『向上心』を培う為、多くの『家事』は学生自身で行っている。

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                 ミ三ミz、
        ┌──┐         ミ三ミz、                   【鵺鳴川】
        │    │          ┌─┐ ミ三ミz、                 ││
        │    │    ┌──┘┌┘    ミ三三三三三三三三三【T名高速】三三
        └┐┌┘┌─┘    ┌┘                《          ││
  ┌───┘└┐│      ┌┘                   》     ☆  ││
  └──┐    └┘  ┌─┘┌┐    十         《           ││
        │        ┌┘┌─┘│                 》       ┌┘│
      ┌┘ 【H湖】 │★│┌─┘     【H城】  .///《////    │┌┘
      └─┐      │┌┘│         △       【商店街】      |│
━━━━┓└┐    └┘┌┘               ////《///.┏━━┿┿━━┓
        ┗┓└┐┌──┘    ┏━━━━━━━【星見駅】┛    ││    ┗
          ┗━┿┿━━━━━┛           .: : : :.》.: : :.   ┌┘│
             [_  _]                   【歓楽街】    │┌┘
───────┘└─────┐            .: : : :.》.: :.:   ││
                      └───┐◇      .《.      ││
                【遠州灘】            └───┐  .》       ││      ┌
                                └────┐││┌──┘
                                          └┘└┘
★:『天文台』
☆:『星見スカイモール』
◇:『アリーナ(倉庫街)』
△:『清月館』
十:『アポロン・クリニックモール』
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262三刀屋『ブラック・アンド・ホワイト』:2020/09/05(土) 22:40:48
>>261
『警戒心が強いねぇ
 人に飼われているならもう少し気を抜いてもいいんじゃないかな?
 疲れるでしょ、そんなに肩ひじ張ってると』

お言葉に甘えてカメラを構える
さて・・・先ほどまではディーンの可愛らしい様を撮ろうとしていたけれど、
その人柄(・・・犬柄?)を知ってしまうとそうもいかない

『ご本人の許可も得られたみたいだし、それじゃあ遠慮なく』

         パシャッ!

精悍なオーラのようなものを写真から感じる
他者の評価はともかく、少なくとも三刀屋にはそんな雰囲気を感じた

『オッケー! ありがとう、大事に使わせてもらうよ』

263ディーン『ワン・フォー・ホープ』:2020/09/05(土) 23:22:09
>>262

《『野良の身』は自分の事だけ考えてりゃあいい》

『野良』は強い者だけが生き残れる世界だ。
元々『売り物』だったヤツが、
その世界に適応できる筈はなかった。
捨てられた俺は衰弱し、くたばる一歩手前だった。

《だが、今の俺はそうもいかないんだ》

《俺の警戒は『俺自身のため』じゃないのさ》

それに比べれば、今の生活は恵まれてる。
『ヨシエ』に救われると同時に、俺は一つの『使命』を得た。
『守るべき者のために注意を払う』というのは、
野良には不要な事だ。

    《余計な事を話しちまったな》

              《俺は帰る》

    トトトトト…………

そう言い、チワワは三刀屋から離れていく。
その方向は、清月館とは逆の方向だった。
ここで飼われているのではないらしい。

              ピタ

  《もし『鎖のスタンド使い』を見かけたら気を付けろ》

      《そいつからは『妙な匂い』がした》

          《――――じゃあな》

その言葉を最後に、『リボン』から光が消えた。
『スタンド』を解除したようだ。
そして、チワワは敷地内から立ち去っていく――――。

264三刀屋『ブラック・アンド・ホワイト』:2020/09/05(土) 23:38:02
>>263
『ほうほう、それはやはり君の主人の・・・・おっと』

歩き去るチワワの後姿を見送る
会話はこれで終わり、といった感じか

「ハードボイルドなワンコだったねぇ・・・
 ハハ、まるで『騎士』のような武骨な強さだ」

      ピタ

チワワの歩みが止まる、その姿を視線に留めながら
『捨て台詞』を聞き留めた

『「鎖のスタンド使い」・・・・・・?
 僕はまだ遭遇した事はないけど・・・まあいい、ご忠告に感謝するよ!
 「君たち」の今後の安全を祈ってる!』

「さて・・・・僕もそろそろ行こうか・・・・あ」

今度こそチワワを見送ると立ち上がり、この場を離れようとする
立ち上がった瞬間に先ほどまでの三刀屋の『奇行』を遠巻きに見ていた学生たちと目が合い・・・

気まずい思いをしながらこの場から去っていった

265?????『??ー?・??ー?ー』:2020/10/29(木) 00:27:41
午後。部活に熱心な学生や、素行の悪いやつでもなければ、
ぼちぼち清月館に帰っている時刻……

 「皆様、ハロウィンでございますよ」
 「お菓子をつくりました 
  シフォンケーキがあります タルトも焼きました」
  チョコレートのクッキーもたくさん! 」
 「紅茶とソーダ水も!」

食堂から学生ではなさそうな『漢』の声。焼き菓子の香り。

 「さあ俺に『トリックオアトリート』と!!!!」

 「いたずらをするぞと、脅すのです!俺を!!!!!!!!!」
 「かかってきてくださいませ!!!!………にゃ!」

266夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2020/10/29(木) 01:08:19
>>265

初めて『ヤツの存在』を知ったのは、
いつかの『パーティー』の時だ。
その後、我々は懸命に『ヤツ』を追い続けた。
しかし、手掛かりは一向に見つからない。
半ば諦めかけていた時、
匿名の提供者によって有力な情報がもたらされる。
微かな希望を胸に秘め、我々は現地に飛び立った!!

  ババッ

   「トリック――――」

      ダダダダダダダダダッ

          「オア――――」

             ダダダダダダダダダッ

       「――――トリートォォォォォォォォォォッ!!」

適当に調達してきた『白い布』を頭から被って、
全力で声の方向へ突っ込む。
ビビれ!!
ここであったが100ねんめ。
たとえソラからウサギがふってこようとも、
きょうこそはゼッタイににがさん。
この『マフラー』と『テブクロ』のレイをしてやるぜ!!

267常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2020/10/29(木) 01:52:58
中央のテーブルに、
小麦粉とか砂糖とかバターで作るタイプの洋菓子がたくさん並べられている。
奥の厨房では、オーブンがごぉんごぉんと音を立てながら何かを焼いている。

顔には『眼帯』。
頭には、『白い猫耳』。
小麦粉やらで汚れたエプロン、
フリルでふりふりのワンピース…
…『メイド服』。

そんな服装の『筋肉質で大柄な漢』が皿や飲み物を並べている。

>>266(夢見ヶ崎)
匿名の提供者から噂を聞いたりしただろうか?
『学生寮に、変態メイドムキムキ怪人が出る』と。

そんなわけで、君の視線の先には、お目当ての『ヤツ』が。

 「……わあッ!!!!危ないですよ!!!!!!!」
 「そんな恰好で走って……転んだら大変です」
 「心配しますよ俺は!!!!!」

268夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2020/10/29(木) 02:26:28
>>267

それは『たまたま』だった。
いつも通り、
『ドクター・ブラインド』を出して『情報収集』していたら、
ある『噂話』を耳にしたのだ。
この『匿名情報』を元に、手近な布を引っ掴み、
『現場』に急行したという経緯だった。

「『ころぶ』だとォ〜〜〜??
 いいや!!わたしにかぎってソレはないね!!」

「ナゼなら――――わたしが『アリス』だからだ!!」

布で視界が利かない状態ではあるが、
『見えない世界』には慣れている。
さらに、突撃を敢行する前に、
『ドクター・ブラインド』を発現しておいた。
たとえ見えていなくとも、『超人的聴覚』によって、
『距離感』は完璧に掴んでいるのだ。

          ピタァッ

「『アリス・イン・ハロウィンスペシャル』!!
 『ナゾのカイキセイブツ』をおえ!!
 チョウサハンのカメラがとらえた、
 ショウゲキのエイゾウとは!?
 こんせいきさいだいのミステリーが、
 こんやときあかされる!!」

           ――――ガバァッ!!

『ターゲット』の寸前で立ち止まり、
被っていた布を自ら剥ぎ取る。
フダンは1ジカンだが、スポンサーのゴコウイにより、
2ジカンのトクバンだ!!
ちなみに『ショウゲキエイゾウ』は、
ばんぐみがおわるころにCMはさんででるぞ。

「ついに……ついにみつけた……!!」

「――――『レイのオトコ』!!」

               バッ

「おっと、カンシキから『ショウコヒン』がとどいたようだ。
 キミ、『コレ』にみにおぼえがあるね??
 もういいのがれはできんぞ!!」

両手に『爪』を持つ『盲目のスタンド』を背後に立たせつつ、
首に巻いた『マフラー』と両手の『手袋』を見せる。
どちらも『手編み』らしい。
ハートマークや猫が編み込まれたキュートな柄だ。
端的に言えば、『見覚え』があるデザインだった。

269常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2020/10/29(木) 03:43:02
>>268
>――――ガバァッ!!

 「むっっ!! お顔を存じ上げておりますよ!
  以前に催し物にてお会いしましたね」

 「改めて、『常原大和(つねはら やまと)』と申します 
  お見知りおきを」

 「手袋とマフラーも、覚えております」
 「プレゼント交換のために俺が用意いたしたものですね」

謎の怪奇メイド生物は名乗ったうえでお辞儀をした。
他の生物に対する敵意はないようだ。
人間の顔を覚える程度の知能も有している様子。
『盲目のスタンド』にちらりと目をやったのが見えた、
どうやらこの未確認不明メイドもスタンド使いみたいだ。

 「………あっ忘れておりました。ごほん」

咳払い。わざとらしく猫耳を触る。
  
 「……いたずらは怖いニャ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!」
 「おかしをいっぱい食べていいですニャ〜〜〜〜〜!!!!!!!!」

大げさに驚いている。
声が大きい。目を見開いている。

270夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2020/10/29(木) 04:13:21
>>269

「『夢見ヶ崎明日美』!!だ!!
 トモダチからは『ユメミン』って呼ばれてるけど、
 『アリス』と呼んでもいいぞ!!」

「あ!!コレ、ありがとうございました。
 これからサムくなってくるから、つかわせてもらいますね」

礼儀正しく頭を下げて、お礼を言っておこう。
頭が高い!!
ぐたいにてきに、どれくらいたかいんだろうか??
『100g5000エン』くらい??
そりゃコウキュウヒンだな!!
きっと『コクサン』だ!!
てがるな『ユニュウモノ』とちがって、
しっかりとアブラがのってるうえに、
サッパリしたクチあたりなんだろうな〜〜〜。

「どうだ、コワいだろう!!
 フハハッ!!イタズラしちゃうぞ〜〜〜!!」

       ジリッ
             ジリッ

さて、ナニをしてやろうか…………。
そのスカートをめくってやるってのはどうだ??
いや、それはコッチがコワくなるから、
やめといたほうがみのためだな!!

「――――と、おもったけど、
 きょうのトコロはオカシでガマンしてやろう。
 ウンがよかったな、コネコちゃん」

「でも、わたしはアジにはウルサイほうだぞ。
 なんつったって『グルメ』だからな〜〜〜」

              スタスタスタスタスタ

お菓子が並べられている所に歩いていって、
おもむろに手を伸ばす。
とりあえずチョコクッキーでも齧ろう。
ついでに自分に『超人的味覚』を移植し、味をチェックする。

271常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2020/10/29(木) 23:15:09
 「ふーーむ」
 「たくさん作ったのに。食べにくる人が少ないです」
 「怖いことでもあるんでしょうか?」
 「確かに俺は、ちょっぴり異様かもしれませんが。猫耳メイドですし…」
 「でも!お菓子ですよ!!!!お菓子!!!」
 「さあ俺にイタズラを!!!!!」
 「さあそこのお嬢様!!!お坊ちゃま!!」 

食堂の外に顔を出す筋肉猫耳眼帯メイド男。
もう数人来てほしいなーーーーー!!!!!


>>270
 「ええ。汚れたら洗濯機ではなく手洗いしてくださいね。
  渡してくだされば俺が洗いますが」
 
君はメイド漢ににじり寄ってみる。
常原はむちむち(筋肉)だ。おっぱい(筋肉)も大きい。
スカートの下もたいそう肉感的であることが予想できる。

 「ええ、ええ。怖いです…ニャ!!」
 「お好きなものをお好きなだけどうぞ!」

洋菓子がたくさんある。
PL的が描写を面倒くさがっているので、
君の好きなもの(あるは嫌いなもの)を
自由に描写して食べたり持ち帰ったりしていいよ。

チョコクッキーは、
『滅茶苦茶バターとかチョコが入ってる、脂がノリまくってる味』だった。
おいしいと言えばおいしいのだが、サッパリした口当たりではない。
好みが分かれそうだが、君はお気に召しただろうか?

272夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2020/10/29(木) 23:40:51
>>271

「そうだ!!
 いまなら『このコネコちゃん』にイタズラしほうだい!!
 『フリータイム300エン』でイイぞ!!」

『クッキー』を食いながら、
『メイド』の横から『アリス』が顔を出す。
今ここに、
ファンシーかつエキセントリックな世界観が構築された。
さぁ、みんな!!このセカイにとびこんでくるんだ!!

      サクサクサク

「こ、これは!!」

「イブクロにガツンとくるノウコウなアジワイ!!
 トウブンがゼンシンをかけぬけていくカンカク!!
 『アレ』とか『コレ』がテンコモリ…………!!」


「つかれたときには、このイチマイ!!
 ナントカカントカ1000mgはいごう!!
 きんじつシンハツバイ!!」

            ムッシャムッシャ

「あぁ〜〜〜おいしいなぁ〜〜〜!!
 こんなおいしいオカシたべたコトないなぁ〜〜〜!!
 コレが『タダ』で『たべほうだい』だなんて、
 しんじられないなぁ〜〜〜!!」

『ドクター・ブラインド』で取ってきた『タルト』を片手に、
外に向かって声を張り上げる。
ダレかこないかな??
さぁ、カモン!!

273霜降 寒夜『ヘパティカ』:2020/10/30(金) 01:19:26
>>271
>>272

食堂の外にひょっこり顔を出したチャーミーな君らのすぐ隣。
…そこに、白いウィンドブレーカーを着た少女がいた。さっきから、盗み聞きをされていたようだ。



「………………………………チッ」

「…あっ いや食べ放題とか大丈夫です 二つで十分です 」
「…あとキモイし 暑苦しいし 近寄らないで欲しいです…… 」


(甘い匂いに寄せられてやって来てみたら…デカイ変なのがいて近寄りづらかったから…)

(もう一人の変なのと楽しそうにしているウチにこっそり侵入して…適当に盗んでいく予定だったケド…)



 「…バレたなら、しょうがないや…」

    ………シュタタターーッ!!!
          「ダッシュで取って逃げよう…ッ!」


こいつらに付き合ってると疲れが溜まりそうなんで、強行突破。
不意打ちでメイド服のワキの下をくぐって、食堂中央に走り抜けようと試みる。
狙うお菓子は…とにかく一番近い所にあるから……あの『※※※※』だッ!(←※常原に任せる。マジ何でもいいよ)

274常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2020/10/30(金) 01:53:53
「さあいたずらを!!!!この俺に!!!!」

>>272(夢見ヶ崎)
 「フリータイム300円……いいえ!!!!」
 「愛はプライスレス!!!!!!」

常原、腕を広げる。
人を襲う前の熊みたいな威容だ。

 「フリーハグですよ!!!!!さあ俺の胸に!!!!」


  「……ありがとうございます!」
  「そういえば、カワイイお召し物ですね!」
 メイド男は小声で君に礼を言っている。
 ファンシーな服装も気になっているようだ。

>>273(霜降)
 「うおおおおおおおおおおおおさあ俺の胸に!!!!!!」

 腕を広げて鳴いているデカい変な生物の横を、
 
>    ………シュタタターーッ!!!

 「あれっ!?!?!?!?!?」

 君は走り抜ける!
 そして、『オレンジ色のシフォンケーキ』を手づかみに!
 大きめにカットされている。ケーキなのにズッシリ重い。
 
 「カボチャをどっさりと混ぜてあります」
 「あとその他いろいろ配合」
 「さあお食べ…お食べ…」

 「…大丈夫ですよ…近寄りません 怖くない、怖くない…」

 メイド男は猫でもあやすような口調だ。

275霜降 寒夜『ヘパティカ』:2020/10/30(金) 02:19:19
>>274

「…重 いや重ッ…!」

でっかい…何がシフォンケーキだ…遠近法に騙された…レンガとかコンクリートブロックのサイズ感だ…
そして重い…何が入ってるんだ…フワフワな見た目に騙された…たぶん余裕で二キロはある…

「…おやつをいただきに来たのに…これは…『レーション』…」

三時のおやつにはちょっと無理だ…空挺兵がヘリの中で食べるボリューム感だ…
誤算だった……エモノがヘビー級過ぎてマトモに身動きできない…あとメイド服の体が大きくて…逃げ切る自信無い…!


 「…どけーッ キモ耳ーッ!」
  「…………みゃーッ!」

シフォンケーキを投擲する構えで、メイド服を威嚇している。
彼女の隣にいつのまにか、氷像のような獣のスタンド。ケモミミ仲間だね。

276夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2020/10/30(金) 02:33:40
>>273-274

「フフッ、ミズくさいな。わたしとアンタのナカだろ??
 『5ねんまえ』をおもいだすな……。
 ドジふんでピンチになっていたわたしが、
 アンタにたすけられて……」

何かを成し遂げたような表情で目を閉じ、
捏造した記憶に思いを馳せる。
いつの間にか『お客』がやって来ていたようだ。
ようこそユメとフシギのセカイへ!!

「ッ!?『ヤマト』がぬかれただと!?
 あの『はやさ』は、まさか…………!!」

「――――『ダッシュしてとおりぬけた』ッ!!」

     バァァァァァ――――――ンッ!!

「クソッ!!イッパイくわされたか!!」

               ダダダダダッ

特に意味もなく、お菓子を狙う少女の後に続いて駆け出す。
狙うのは同じく『シフォンケーキ』だ。
手近なフォークを手に取り、ブスッと刺して食おう。

        ムッシャ ムッシャ ムッシャ

『超人的味覚』があるので『色々』の詳細も分かるが、
めんどくさいので説明は省く。
まぁ、ウマイだろう!!
『ハロウィン』といえば『カボチャ』。
これをくわずして『ハロウィン』はかたれない。
つまり、『カボチャをせいするモノ』こそが、
『ハロウィンをせいする』のだ!!

>>275

「――――まぁまぁ。
 コイツはたしかにみためは『アレ』だけど、
 こうみえて、いがいとイイヤツだから!!
 わたしにめんじて、
 ゆるしてやってもらうってコトでヒトツどう??」

重いケーキを口いっぱいに頬張りながら、
二人の間に割って入る。
その隣には両手にメスのような『爪』を持つ『人型スタンド』。
特に構えたりはしていないので、投擲されたら、
そのまま当たりそうだ。

277常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2020/10/30(金) 03:04:58
>お嬢様ふたり

「……」

「……にゃッ お嬢様がた、お止めください!!」
「刃物や拳銃を向けあうような行為!!あぶないです!!」
「俺のために争うのはおやめください!!悲しいです俺はにゃ!!」

「食堂は皆の場所です…
 迷惑で勝手な行為はだめですにゃ!!!」

食堂にて迷惑で勝手している眼帯猫耳がなんか言っている。


>>275(霜降)
シフォンケーキからバターの香りもする。粉砂糖も降ってある。
そもそもカボチャや小麦粉は炭水化物だ。
カロリーがめちゃめちゃ高そう。
雪山での携行食とかに良さそうだね。

「いえいえ…大丈夫です…ほら、俺は道を開けますよ…!」

キモ猫耳漢は脇に行ってくれた。
カラフルなスタンド使い女子が君の前に立ちふさがってしまったが。


>>276(夢見ヶ崎)
シフォンケーキを君は食う。
みっっっっっしりした噛み応え。羊羹みたい。
黒糖とか、無塩バターとか、シナモンとか
プロテイン、亜鉛、そういう色々が入っているのが君には解る。

「いちメイドのためにそこまでおっしゃって…」
「申し訳ありません…しかしとにかく『大丈夫』…大丈夫です…にゃ!」

278夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2020/10/30(金) 03:41:25
>>277

意外ッ!!
『シフォンケーキ』のフンワリした食感など皆無!!
『羊羹』のようなしっかりした歯応えが口の中に広がる!!

     ムッシャムッシャ
                ムッシャムッシャ

まるで『ヨウカン』みたいな『シフォンケーキ』……。
いや、まて……コレはホントウに『シフォンケーキ』か??
ワレワレはおおきなオモイチガイをしていたようだ。
ナゾはとけた……!!
コレは『ヨウカン』だ!!
『ヨウカンみたいなケーキ』ではなく、
『ケーキみたいなヨウカン』……!!
なづけよう!!『シフォンようかん』!!

          「 ! ! 」

   「そうだったニャ……。
    ここはミンナがつかうバショだニャ……。
    ヒトとしてたいせつなナニカを、
    わすれてしまうトコロだったニャ……」

その代わりに、
『人としての言葉遣い』を忘れてしまったようだ。
後ろに控える『メイド男』の影響かもしれない。
あるいは、このクウカンにマンエンしているであろう、
なんらかの『チョーエネルギー』がゲンインか??

「きにしなくてもいいニャ。
 ヤマトはトモダチだニャ。
 トモダチをかばうのはあたりまえのコトだニャ」

       ササッ

「あらそうのはカナシイことだニャ。
 だから、キミのジャマはしないニャ」

ヤマトに倣い、同じように横に退けた。
同時に、さりげなく投擲の射線からも逃れておく。
『アリス』は、つねに『ぬけめ』がないのだ。

279霜降 寒夜『ヘパティカ』:2020/10/30(金) 18:16:35
>>277-278

「…ありがと…『コレ』は、持ち帰りにさせてもらうみゃぁッ……」

キモ耳のためというか…キモ耳と戦ってるつもりだったが…
…逃げ道を空けてくれた以上……無理なケンカをするつもりはない…投擲姿勢は解く…
変人たちの気が突然変わらんとも言えないので、背中を向ける気は無いが…

どっしりした質感…表面を保護する粉砂糖…バターとカボチャとスパイスの重層的な香り…
自分のことをふわふわシフォンケーキと勘違いしたシュトーレンじゃないか?
賞味期限二か月は踏ん張ってくれそうな気配がある『コレ』は、薄切りで少しずつ頂くとしよう…


…しかしッ!

 「…二つって、言った…!」
  「…おやつ時の女子に 二言は無いッ!」

宣言通り、もう一個何か頂いていこう、近くににある何かをわし掴むっ!
たぶん今度こそふわふわスイーツのはずだッ!

 「ニゃーッ!」
        ガシッ

…!? これは…『〇〇〇〇』!(←常原に任せる。菓子どころか食べ物じゃなくてもいいよ。)

280夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2020/11/01(日) 03:13:11
>>279(霜降)

        ガシィッ!

宣言と共に掴み取ったのは、『何か大きな塊』だった。
これは…………『クッション』?
しかし、何故クッションが『皿の上』に…………?

  ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

いや!これはクッションなどではない!!
これは――――『マシュマロ』だッ!!
信じがたい程の『巨大なマシュマロ』!
確かに『フワフワ』ではあるが……
『ハロウィン』というイベントに相応しく、
『モンスター』じみた規格外の大きさだ!!
この圧倒的な体積は通常サイズの『十倍』は下らないッ!!

「フフフフフ、ユイショただしい『ハロウィンけんてい』。
 セカイで666人しかいない『じゅん2きゅう』をもつ、
 このわたしのでばんのようだニャ!!」

   ドシュゥッ!

            ドババババァ――――――ッ!!

『ドクター・ブラインド』が高速で爪を振るう!
外科手術を思わせる精密な動きで、
『お化けマシュマロ』を細切れにカットするッ!
さらに、バラバラにしたコイツをフクロにつめてやる!!
リボンでフクロのクチをとじて、
『オバケたいじ』カンリョウだ!!
ついでにイッコもらっといた!!

「――――『ひとくちサイズ』だ!!フハハッ!!」

            ズイッ

袋詰めにしてラッピングしたマシュマロを差し出す。
一個だけ取ったマシュマロの欠片を、
『ドクター・ブラインド』が投げ上げて、
それを自分の口でキャッチして食べた。
フム、なめらかなしたざわりだ。

281霜降 寒夜『ヘパティカ』:2020/11/01(日) 17:19:27
>>280
掴み取ったのは…


  ズムーーーーーーーーッッッ!

戦慄的なバケモノマシュマロだった。



「えっ…ナニコレ…イヤだ…」
夢みたいな見た目に反したリアル感のある重量が凄いイヤ。
もっとこう…お菓子には、夢が詰まっていてほしい…
コレに詰まっているのは暴力的なカロリーではないか……


     > ドババババァ――――――ッ!!

>「――――『ひとくちサイズ』だ!!フハハッ!!」


「うワッ…」
  「…おー…」

突然振るわれた『メス爪』に驚いたが…やるじゃん謎の女の子。アブナイけど見直した…
そうだそうだ、ちっちゃいほうがカワイイ。ステキな個包装の気配りが嬉しい…
とにかく盛れば良いみたいな甘い考えのキモ耳メイドも見習って欲しい。



 「サンキューNo.666…資格保有者は伊達じゃないね…」

…自分のフードに放り込んどこ。
あと、ポッケに入れてた『パインフエラムネアメ』を取り出し…

ガサ…

 「…これあげるッ」
         ヒュンッ

無防備なアリスに投擲。
個包装のマシュマロの分のお礼だ。あの素早い『メス爪』ならキャッチできるだろう…
その隙に逃走。おやつ二つの目標は達成した。さよなら。




    ノシ…ノシ…

…彼女が解除し忘れた『氷像の獣』が、逃走した主の後にゆっくり(スD)付いていく…

282夢見ヶ崎明日美『ドクター・ブラインド』:2020/11/01(日) 21:51:42
>>281

「いや〜〜〜このシカクをとるのはタイヘンだったよ〜〜〜。
 ベンキョウに5ねん。テストに5ねん。
 さらに、けっかハッピョウまでに5ねん。
 おもいだすなぁ〜〜〜」

「さいごのシケンは、いちやのあいだに、
 たくさんオカシをゲットしてくるっていうナイヨウだった!!
 おそいかかるジャックオーランタンのむれ。
 コウカツなマジョたちのしかけるワナ。
 そして、おそるべきアクマのアマいユウワク…………。
 かずかずのコンナンのはてに、わたしは、
 『ハロウィンにんていしょう(じゅん2きゅう)』を、
 みごとにてにいれたのだ!!」

「ハロウィンのときにコレをみせれば、
 もらえるオカシのりょうが『30%アップ』するぞ!!
 おみせでオカシをかうときも『30%オフ』になるんだ。
 『ハロウィンげんてい』で!!」

        ヒュンッ

            ――――パシィッ

「コレは…………!!
 マボロシのイッピンといわれる『パインフエラムネアメ』!!
 あまりにもウマすぎてキケンだというコトで、
 ゼンメンキンシにするホウアンが、
 ひそかにキョウギされているという…………!!
 まさか、こんなブツをかくしもっていたとは…………」

コクミンのケンリのシンガイだ!!
セイフのオウボウにたちむかうため、ワレワレは、
『パインフエラムネアメレジスタンス』をケッセイした。
のちにおこったタタカイは、ヒトビトから、
『だいいちじパインフエラムネアメせんそう』とよばれ、
『ハロウィンけんていにんていきょうかい』せつりつの、
イチインになったともいわれている!!

           ピー ピー ピー

素早くキャッチした『パインフエラムネアメ』を吹いて、
音を鳴らす。
そうして遊んでいると、
『氷像の獣』がノシノシ去っていくのが見えた。
これは…………
あらたな『フシギ』のケハイがするな…………!!

「『アリス・イン・ハロウィンスペシャル』!!
 カメラがとらえた『ナゾのカイキセイブツ』は、
 デンセツとされていた『コオリのケモノ』だった!!
 どうじにモクゲキされたショウジョのショウタイとは!?
 うかびあがるあらたなナゾ…………!!
 われわれチョウサハンは、
 こんごもツイセキをゾッコウする!!」

          ノソ……
                 
               ノソ……

うしろからノソノソついていく!!
『ショウゲキエイゾウ』もでたところで、
きょうはそろそろ『エンディング』だ。
らいしゅうもみてくれよな!!

283甘城天音『ビター・スウィート・シンフォニー』:2020/12/19(土) 12:51:19
「もーいーくつ寝るーとーおー正月ー…」

つまらなそうに歌いながら広間を掃き掃除している。
なんとなくボランティアで掃除しに来てみたが、これが存外つまらなかった。
もう投げ出して帰ってゲームしたい気分だ

284甘城天音『ビター・スウィート・シンフォニー』:2020/12/19(土) 20:24:31
「ほな、帰るわ」

適当に散らかして帰る事にした

「やーがてーほしがふるー
  ほしがふるーころー…」

285斑鳩 翔 『ロスト・アイデンティティ』:2021/01/17(日) 01:43:03

 「……」

『談話室』にて『座頭市Blu-ray』を内心喜々として再生する学生は……斑鳩 翔!
めくらの男が逆手に握った刀を疾風の如く一閃すれば、後に一瞬の間と静寂が残るのみ
 
 (実践に使う機会は無いが、これが技術だけの動きというから素晴らしいな……)

休みの昼間、偶には膝上に猫を乗せながら鑑賞するのも悪くない。

 (どうにか優位に取り入れられんかな。)

286氷山『エド・サンズ』:2021/01/17(日) 21:02:05
>>285

休日の昼、学生寮の中をふらふらと歩いていた
氷山は寮に住んでいるわけではないが、ちょっとした用事のために寮に来ていた

  シャーン   ズパンッ

「あれ? この音は・・・・・」

不意に談話室の方から聞き覚えのある『音』が聞こえてきた
家にあったDVDを何度も何度も繰り返し再生した覚えてしまった『音』だ
それは、人が斬られ、障子が破られ、血が流れる、そして最後には静寂が残る、そんな『音』だ

「斑鳩先輩」

談話室にいた先輩に後ろから声をかける
猫が逃げてしまわないように小さな声で

「懐かしい映画ですね」

287斑鳩 翔 『ロスト・アイデンティティ』:2021/01/18(月) 01:32:19
>>286

 「――そういう君は後輩の氷山ちゃん。」

膝に乗せた猫は気だるげに欠伸を一つ、訪問者をねめあげる
猫という生き物はえてしてふてぶてしいものだ、自分の脚を
専用の座布団だと思っているに違いない

かくいう自分も談話室を占拠するのはどうかと思うが
再生機器が有るのが此処くらいしか思いつかなかった。

 「だっけ?何時ぞやは世話になったね。」

 「興味あるの、コレ?」

288氷山『エド・サンズ』:2021/01/18(月) 18:01:15
>>287

「どうも、焼き肉の時以来です」

周りの人間たちの事情など一顧だにせずに暢気な欠伸をあげる猫と目が合った
この空間の小さな主に軽く手を振り、挨拶がわりとした

テレビでは『金髪の男』がミニマルな動きで刀を抜く姿を映している

「大好きな映画なんですよ、これ
 ずっと昔の・・・・子供の頃に家で見た映画なんですけどね
 殺陣のシーンがかっこよくて何度も見ちゃいまして・・・・」


『男』が刀を振るう
軽い動きで振るわれた斬撃の軌跡が人間の身体をなぞり
ある意味コミカルな動きで、軽々しく人体のパーツが落ちていく
血が湯水のごとく流れ、命が砂のように軽く散っていく
上映当時に『R-15』指定を受けるのも納得の描写だ

「今見ると結構グロいですね」

289斑鳩 翔 『ロスト・アイデンティティ』:2021/01/18(月) 21:14:47
>>288

 「……ああ、君の精神の形はああだったな」
 「ひとつ納得した。」

猫は目を細めると、喉から不気味な音を発し始め
それを合図にするかのように斑鳩も顎を撫でる。

 「しかしグロさだけで目が離せないわけじゃないな
 演技という『嘘』でも、ここまで人を惹きつけるような動きとシーンを作れる」

軽く頷いて視線を戻す。

 「高い評価を受けるわけだ。」



 「そういえばどうだい、その後
 何か『そういう件』で絡まれたりとか。」

290氷山『エド・サンズ』:2021/01/18(月) 22:01:02
>>289

「私にとっては『原点』・・・・みたいなものなんですよね、この映画は」

場面は移り変わる
勢い良く流れ落ちる白雨が画のコントラストを変える
『動』から『静』へと、そしてまた『動』へと、場のテンポが変わり続ける

「『嘘』で造られているとはいえ、役者さんの想いは『本物』ですからね
 本物の想いから生まれたのであれば、皆の心を動かすような凄いものになりますよ」
「・・・・とは言っても演技が駄目だったら、心に届くこともないんですけどね」

談話室を見回し、近くにあった椅子を引いてくる
いくらかの距離をあけて、斑鳩の隣に座った

「『そういう件』・・・・・?
 あー・・・・私の方はとくになかったですね
『アリーナ』の人達に誘われて『新年会』にお呼ばれもしたんですけど」

「うん、一抹くんに会ったりしたくらいでした」

291斑鳩 翔 『ロスト・アイデンティティ』:2021/01/19(火) 00:12:22
>>290

 「そう?」

 「僕としては、嘘でも心が動かせる…というのは良い事に思えるな
 『本物』って、時に残酷だからなあ。」

特に意味のないことを喋りながら、手元のBlu-rayボックスを見やる
思い出すまでもなく、これはあの時の景品であった。

 「でもそういう事なら、これは君のチョイスか……アリーナの…キサンドリアで。」

膝が揺れて猫が不機嫌そうに眼を開けると

 「…あれ?君あの件より前にアリーナにいたたたたた。」

爪を剥き出しにして斑鳩の肩を登る。

292氷山『エド・サンズ』:2021/01/19(火) 14:23:56
>>291

「・・・・・? あ、もしかして、それってそういう事ですか?
 斑鳩先輩のところに行ってたんですね」

視線に釣られて、置かれていたBlu-rayの外装に目を向けた
これとまったく同じものをつい最近買った覚えがある
どうやら流れ流れてこんなところに来たようだ

「こらこらー、おいたはいけませんよー」

椅子から軽く身を浮かせ、上半身を斑鳩の方に傾ける
そして、登山のごとく、人間の身体をよじ登るお猫様の両肩に手を添えて持ち上げた

「あー、なんの話でしたっけ? そうそう、『アリーナ』!
 実は私も『さんずさん』と一緒に『アリーナ』の試合に出た事があったんですよ」

抱えた猫を膝にのせて座りなおす

「結果は惨敗だったんですけどね」

293斑鳩 翔 『ロスト・アイデンティティ』:2021/01/19(火) 21:12:42
>>292

抱き上げられた猫は不満そうな唸り声を上げながらも
膝に座り直されると香箱座りをしなおす、命の暖かさと共にしっかりと重い。

 「おーいて……そうだな、うん この野良猫は食い意地張ってるからな。」

爪で登られた個所を撫でる
モニター1枚隔てたむこうと違い、血を流すなんてのは普通はこのくらいの事だ。

 「うん…うん 君が既に関わっているとは思わなかったが
 しかも参加者として。」

 「差し支えなければだが、どうして参加したのか聞いても?」

これはあまり想像がつかない、金とか名誉とかより、もっと別のを欲しそうだ
納得とか。

294氷山『エド・サンズ』:2021/01/19(火) 21:33:22
>>293

この時期、昼間とは言え、外では冷気を含んだ風がビリビリと窓を震わせる
部屋の中にもヒヤリとした空気が忍び込んでくる・・・・

そんな中、高い体温を持つ猫のお腹が膝上を適度に温めてくれた

「んー・・・! あ、結構ツメがざくっといっちゃいましたね、大丈夫ですか?」

そう言いながら、斑鳩に向けて、ポケットティッシュを手渡す
絆創膏とかがあれば良かったのだが、生憎手持ちがなかった


「参加した理由・・・・」
   『ソコカラ先ハ俺ガ説明スルゼ』

氷山の言葉に重なる様に、男性の声が響く
それと同時に、この空間の中にもう一人の人影が現れた
氷山の中から現れたそれは斑鳩もよく知っている存在・・・『エド・サンズ』だ

『「アリーナ」ッテェ組織ガドウニモヨクワカラネェ連中ダッタカラナ
 ソレガ「正義」ナノカ「悪」ナノカ見極メルタメニ参加シタ、ワケダ』

「そうなんですよねー
 私自身も『さんずさん』が活躍してる姿を見たかったというのもありますし」

295斑鳩 翔 『ロスト・アイデンティティ』:2021/01/20(水) 00:49:21
>>294

 「――『エド・サンズ』」

 「いや、流儀に則れば『さんずさん』か。座りながらで失礼
 半自律型ともなれば、そういうこともあるのだな…参考になった。」

こういう時猫はいい、自前の毛皮があるというのは
毛の無い猿からしてみれば羨ましい限りだ。

 「ティッシュはご厚意だけ受け取っておこう
 あの件で君には随分助けられた、これ以上は手に余る。
 助けられた身からすれば、聞けた理由は……驚愕ものだったが…」

肌の色が人それぞれなら何が重要かという事さえ人それぞれだ
そういう事だろう、己の感性でおかしいという前に何とか飲み込んでおくべきである。

 「まあ、あれは単なる営利団体みたいな物だし
 金が関与するからといって悪い事ばかりではないさ
 スタンドなんて手に入れて、潔癖症になる気持はわかるが」

 「いや、そういうわけでもないかな……君の場合
 どうにも腹が座っているようだからな。」

296氷山『エド・サンズ』:2021/01/20(水) 15:48:27
>>295

『・・・・・・・「さん」ハ要ラネェゼ』
『ドウセ、あきはノヤツガ勝手に呼ンデルダケナンダカラナァ』

差し出したティッシュを無言でポケットにしまう
自身のスタンドが話を続けようとしているのだ、余計な事は言わずに黙っている

『実際ニ連中ノ「興行」ニ参加シタ感じデハ、俺モ同意見ダナ
「良し」「悪し」ハトモカクトシテ、「外道」ナ連中デハナイッテ事ハワカッタ
ソレニ、実際ニ戦ッテミテ、こいつモソレナリニ満足シタミテーダシナ・・・・』

「酷い言い方ですね、『さんずさん』
 それじゃあまるで私が戦いたくてしょうがなかったみたいな・・・・ 『ソウダロ?』

氷山が語り終えるよりも前に自身のスタンドがそれを否定する
それを聞いて氷山は苦虫を噛み潰したような顔でちらりと斑鳩の顔を眺め、
無言のまま、言うべき言葉を探すように逡巡する
やがて、観念した表情でぽつりと言葉をこぼした


「・・・・・まあ、私が関わった理由はそういう事です
『ファン』なんですよ・・・・『さんずさん』、いえ、それだけでなく素晴らしい『結末』を見せてくれる方の」

297斑鳩 翔 『ロスト・アイデンティティ』:2021/01/20(水) 21:41:23
>>296

 「ふうん」

 「ま、アイドルのライブで最前席を確保するのは
 熱狂的なファンだと相場は決まっているからな。
 それが問題だという話を聞いた事も無い。」

膝の上の猫は、チラリと『エド・サンズ』を見上げたが、直ぐに興味を無くして目を閉じた
呑気にゴロゴロと不気味な音を立て始めている

 「あ、しまった 座頭市が終わってしまった……
 またソシャゲのスタミナ消費しながら最初から見なければ。」

リモコンを手に取り、膝を組み替える
君はこのまま彼と話を続けてもいいし、しなくてもよい

 「まあその気質に助けられた僕のいう事では無いが、その上であえて先輩として言っておこう
 そろそろ学業も軌道が戻ったであろう頃合いだし。」

 「――『テスト』大丈夫?」

猫がくあと欠伸をした。

298氷山『エド・サンズ』:2021/01/21(木) 00:47:00
>>297

「――――え?」

「あ、あはは・・・・『テスト』って
 そんな、3学期も始まったばかりだというのに『テスト』なんて」

スマホを取り出し、保存しておいた行事予定表を確認する
期末試験は3月だ、まだ遠い

「ほ、ほら、『テスト』はまだまだ先の話じゃ―――――― !?」

だが、氷山は知らなかった
3学期に行われるのが、『期末考査』だけではない事を・・・・
行事予定表にはもう一つの『試験』の存在が禍々しく刻まれていた

―――――――『実力試験』ッ!!


ちなみに、テスト勉強など全然やっていない
さらに言えば、入院やらなにやらあって勉強も遅れがちだ・・・・

「・・・・・・・・・・・・用事を思い出しました!」

血の気の引けた顔でおもむろに椅子から立ち上がる
その勢いで膝に載せていた猫が体勢を崩すが、
『エド・サンズ』が両手で抱きかかえて床に軟着陸させた

「失礼します!」

その言葉だけを残して、氷山は去っていく
嵐のような騒々しい立ち去り方であった

299斑鳩 翔 『ロスト・アイデンティティ』:2021/01/21(木) 22:34:11
>>298

 「グッバァ〜イ、センセによろしくね。」

……着地した猫が不満げに一声鳴くと
『身体が寸断され、瞬時にソファの上に移動し、再構成される』

後輩がいなくなったのを見届けてから、リモコンの再生ボタンを押した。

 「……そうだなあスリーピング、あの2人はどうなるかなあ」

 「危うくもあり、腹が座ってるようでもあり
 …どっちでも面白いと思うぜ、俺ぁ。」

尻尾を体に巻き付けて、斑鳩を見上げるその眼は
肉食獣特有のねめあげるような眼つきだった。
 
 「負けた奴が1度勝ちぐせを覚えると……忘れられねぇからな。」

300村田 瑛壱『ディズィー・スティック』:2021/02/10(水) 01:18:57
シャッ… シャッ… シャッ…

日の高くなってきた頃、寮の中庭の隅っこで木陰に腰を下ろし、『ナイフ』を研いでいる。
先日の野営では結局、キジバト一羽、マガモ二羽、ノウサギ一羽を仕留めたが、
その際、手なりにまかせて刃先をすこし抉ってしまったらしく、切れ味が随分と落ちたからだ。

 「んん、まだかかりそうだな。
 手入れも楽しみの一つではあるんだが・・・」

研ぎの合間に砥石を濡らすかたわら、日光に刃をかざして具合を見る。

 「冬にしちゃ陽気がよすぎるなあ〜〜〜。眠くなってきちまうぜ・・・」

シャッ… シャッ… シャッ…

301ナイ『ベター・ビリーブ・イット』:2021/02/10(水) 22:03:36
>>300

「……おう?」


中庭の茂みを掻き分けて、金髪の子供が顔を出した。
年齢的には小学校の低学年くらいか……学生寮の住民では無いだろう。


「……」


子供はだるまさんがころんだのように動きを半端な姿勢で止めると、
口を半開きにして村田をじっと見つめる。

302村田 瑛壱『ディズィー・スティック』:2021/02/10(水) 22:26:36
>>301

 シャッ シャッ シャッ シャッ シャッ シャッ

 「・・・ふむ、どうかな」

砥ぎ水にまみれたナイフをバケツに汲んだ水で洗い、布で拭う。
磨き上げられた刃は日光をうけて静かに輝き、まだ濡れているようですらある。

 「ふふ・・・」

その仕上がりに思わずニヤリと微笑む。
もとより目つきのいいほうではないので、はた目から見ると完全にアブない人だ。

303ナイ『ベター・ビリーブ・イット』:2021/02/10(水) 22:33:26
>>302

「うーむ、どこかで見たような気がするんじゃが」


首をひねる。
うまく思い出せなかったようだ。


「なんじゃ?
 石を切っておるのか?」


のこのこと寄ってきて作業を見つめる。
独り言なのか話しかけてきているのかわからないが、距離感が近い。
寮に侵入しているという意識は無さそうだ。

304村田 瑛壱『ディズィー・スティック』:2021/02/10(水) 22:47:50
>>303

 「ん?・・・寮の人間じゃなさそうだな。どこから入って来たんだか。
 セキュリティはいったいどうなってんだ・・・」

小声でひとりごちる。
親元から離れてここに住む人間も多いというのに、全くけしからんことだ。

 「『研いで』いるんだ。このナイフをな。
 こうして『砥石』に擦りつけてやって、切れ味を取り戻してやるんだ。」

危険のないよう距離を確認してから、手に握ったナイフを見せる。
刃渡り10cm程度、厚みのある『シースナイフ』だ。
小学生には少々手に余る大きさをしている。

 「見ててもいいが、あんまり近寄ると危ないぞ。『よく切れる』からな。」

ザパ    ゴトン

  シャ―ッ  シャ―ッ  シャ―ッ  シャ―ッ  シャ―ッ  シャ―ッ

バケツの中からもう一つ別の『砥石』を取り出し、そちらでまた『研ぎ』を始めた。

305ナイ『ベター・ビリーブ・イット』:2021/02/10(水) 23:00:32
>>304

「わしか? あっちから来たぞい」


どこから入って来たんだと聞かれたと思ったのか、方向を指さした。
なんの参考にもならない。


「ほう? 石にそんな使い道が……」


感心した様子でしばらく作業を眺めていたが、
背負っていたリュックから石を数個取り出して地面に並べだした。


「石は重いんであんまり持ち歩かないんじゃが、
 どうじゃ?」


何がどうなのかはわからないが、
多分子供が面白いとか珍しいと思った形や模様の石なのだろう。

306村田 瑛壱『ディズィー・スティック』:2021/02/10(水) 23:21:36
>>305

「どう、と言ってもな・・・・」

そこまで言って、地面に並べられた石のうち、一つを手に取る。
汚れてはいるが、色ガラスのような透き通った輝きをところどころから放っている。

 「・・・これは『黒曜石』だな。日本じゃさして珍しいものでもないが・・・」

ザブ  ジャバ

       ギ  ラ アッ

バケツの水で汚れを落とし、持ち主に見せてやる。
それは黒曜石本来の、吸い込まれそうなほど黒く透き通った、ギラリとした輝きを取り戻す。

 
 「なかなか『いいもの』だ。落として割らないように気をつけろよ。
 『いいもの』だが、それなりに『危険』だ。」

307ナイ『ベター・ビリーブ・イット』:2021/02/10(水) 23:37:03
>>306

「ほう? この黒いやつが『いい』のか……
 売れるじゃろか?」


返却された黒曜石をまじまじと見つめる。
子供ながらも、石自体というよりその価値に興味があるようだ。


「なんでじゃ? 危険?
 割るとどうなる? 爆発とかするのか?」


だが、危険と言われ、石をそっと地面に置いて距離をとる。

308村田 瑛壱『ディズィー・スティック』:2021/02/11(木) 00:39:58
>>307

 「きれいに磨いて、加工して『アクセサリー』にでもすれば・・・
 ある程度の値段はつくだろうな。加工するのはいろんな理由で大変だが。」

きらりと光る黒い石。日本ではさして珍しいものではない。
理由は日本が『火山列島』だからだ。

 「その石は硬くて、薄くはがれるように割れる。
 そのフチはするどくなって、凄まじい切れ味を持つからだ。このナイフにも劣らない。
 『矢じり』や『槍の穂先』、『木剣の刃』に使われることもあるくらいだ。」

309ナイ『ベター・ビリーブ・イット』:2021/02/11(木) 00:54:33
>>308

「アクセサリー……ナイフ……なるほどのう」


砥石でナイフを磨くのを真似して、
黒曜石を磨いてみようかと思ったのか、石畳に擦りつけてみる。


「むむ」


が、角が丸くなるより先にちょっと割れてしまった。
玉ねぎを剥いていたら無くなってしまうように、
磨き上げるより割れる方が早そうだ。


「やはりわしは『交換』の方がええな。
 ……お前さんは何かこの石の中で欲しいと思うのあったりするかの?」


他の石は……つるつるした石。赤い線模様がある石。緑っぽい石などがある。

310村田 瑛壱『ディズィー・スティック』:2021/02/11(木) 01:25:48
>>309
 「石はどれもこれも硬くて脆い。きれいに加工するのは大変なんだ。
 原石からの磨きだしにしろ、どういう『カット』をすりのかにしろ・・・
 そういう『技術』を専門にした職人もいるくらいだからな。」

黒曜石を割ってしまったのを見て『ほらな』という顔をする。

 「そうさな・・・その『赤い石』かな。」

赤の線・・・あれは多分『へき玉』が部分的に含まれているのだろう。
瑪瑙などと種類を同じくする宝石の一種ではあるが、これもそう珍しいものではない。
川底や畑を掘っていれば見つかるような類のものだ。

 「磨けば光る、かもしれないな。珍しいものじゃないが『原石』というやつだ。」

311ナイ『ベター・ビリーブ・イット』:2021/02/11(木) 01:47:14
>>310

「おお。オメガ高い。
 わしもこの赤いのは良いと思っておった」


テレビか何かで覚えたのか、発音の怪しい常套句を発する。


「石は固いしのう。
 珍しい石拾いは続けるが、さらに良くするのは難しそうじゃ。
 わしはわらしべ長者を目指しておっての……
 今までに色々『交換』してきたんじゃ。
 実際にわらを『交換』したことは無いんじゃが……でもトンボを『交換』したことはあるんじゃ」


何か語り始めた。
現実はわらしべ長者のようにとんとん拍子に良いものと交換できるわけではないのか、
色々商材を集めているらしい。


「この石、何かと『交換』するかの?」

312村田 瑛壱『ディズィー・スティック』:2021/02/11(木) 02:01:59
>>311

 「そうはいっても、いまのおれには交換できるものなんてないしな。
 ・・・まさか『砥石』を持たせるわけにもいかないし、『ナイフ』は論外だ。」

顎に手をあて、思案顔で答える。
とはいえここで会ったのも何かの縁。何もないのも面白くない・・・

 「いや、『交換』はできないが、『商材』を増やすことはできるな。『一口』乗ってやろう。」

  ズ ギュ ゥ ン !

『ディズィー・スティック』を発現!『黒曜石』をひったくり・・・

 「よ・・・っと」

 カン  カンカンカン  コン  コココン    バキッ…
  ココン  カン  コン  カンカン   ペキッ…

ナイフを『棒化』し、それで黒曜石を小刻みに叩いて少しずつ割り、『形を整える』。ス精AB
かつて『原始の人々』がそうしたようにだ。

313ナイ『ベター・ビリーブ・イット』:2021/02/11(木) 02:10:40
>>312

「……」


黒曜石を奪われてぽかんとした顔をする。


「あっ、あっ、あ〜
 何をするんじゃこのオバケ……」


黒曜石を壊しているようにしか見えなかったのか、抗議の声を上げる。
怖いのか手を出しては来ないが。


「ん? ……このオバケ、何か見たことがある気がするの」

314村田 瑛壱『ディズィー・スティック』:2021/02/11(木) 02:28:06
>>313

 カン パラッ 
  カカン  パララ
 フッ      パララ…

 「・・・『良し』。これでいいだろう。気を付けて持てよ。」

細かくたたき割り、成形した『黒曜石』を手渡す。
小学生の掌サイズの、つややかに輝く『黒曜石の小刀』だ。

 「わらしべ長者も、ただの藁を交換したわけじゃない。藁の先にアブを結んだものを交換したんだ。
 『商売』するなら、手を入れることでモノの価値を引き出すのも重要なことだ。」

『ディズィー・スティック』を解除し、その場に再度座り込む。

 「その見た目なら、もしかしたら誰かが欲しがるかもしれないな。」

315ナイ『ベター・ビリーブ・イット』:2021/02/11(木) 02:41:49
>>314

「おおう?
 とんがっておる」


受け取って黒曜石……黒曜石の小刀をまじまじと見つめる。


「……ふうむ。むむ。
 そうじゃ。それではこうしよう。
 わしがこれをいったんお前さんにやる。とんがらせた手間賃じゃ。
 そして赤い線の入った石を、これと『交換』する。
 これで『交換』成立じゃろ」


どうやら『交換』というかたちにしたいらしい。
地面に散らばった黒曜石の欠片を手に取り、握る。


「おまけに飴もつけるぞ。
 イチゴ味じゃ。どうじゃ……メロン味の方がええか?」


開いた手には赤く透き通った棒付きキャンディー。

316村田 瑛壱『ディズィー・スティック』:2021/02/11(木) 03:59:17
>>315
 「ん、そういうなら、こいつはもらっておこう。飴は結構だ。
 君は素材を差し出し加工させ、おれは加工の報酬にこれを貰う。単純だが、これも『商売』だ。」

赤い石を拾い上げ、懐にしまう。
不純物が多い原石だが、かえってそれが『味』になることもままある。

 「ただし、それの取り扱いには注意しろよ。
 指切ったり怪我したりしても、おれは責任持たないからな。」

太陽光を受けてぎらりと輝く『小刀』を指さして言う。
『打製石器』、人類史最古の刃具。その切れ味は歴史が証明している。

 「どこから来たのかは知らないが、気を付けて帰んな。
 そろそろここの『管理人』が見回りに来る時間だ。
 ・・・見つかると面倒だからな。」

そこまで言って払うように手を振り、砥石に向かいなおす。
『仕上げ』の研ぎがまだ終わっていない・・・

317ナイ『ベター・ビリーブ・イット』:2021/02/11(木) 12:59:32
>>316

「うむ、ありがとう。
 長者に一歩近づいたんじゃ」

余ったイチゴの飴を自分の口に咥えると、
一応注意されたことを気にしてか、ぶかぶかの服の、
余った袖越しに黒曜石の小刀を掴み、
名実ともに自分のものになった光に透かして喜ぶ。


「見つかるといかんのか?
 それではこっそり帰るとしよう。
 さらばじゃー」


最後まで侵入者という意識が無かったのか、
なぜ見つかると面倒なのかは理解しているか怪しかったが、
忠告は素直に聞き、あまりこっそりはしていなかったが、手を振って去っていった。

318小林 丈『リヴィング・イン・モーメント』:2021/02/21(日) 20:07:34

「……」   カリカリ キャリ シャラシャラ シュッ キュッ……

『新緑と燕子花が熱く抱擁しつつ回転するかのような、まだら模様のフォッサ
彼の瞳が喉笛を抉るかのような猛々しさが喉頭を小人が編んだかのような重さを
感じさせぬ縄で縛りあげるかのように小鳥のような吐息だけが陽が頭だけ出す時刻
冬至を10程に跨いだ日にちの中で煙管より吹きあがある煙のように揺れる。
嗚呼 そうだ そうだ 彼の人にと今日こそと暖め過ぎた、たった三文字の言葉を
外界に真実の音とする為だけに、この二つのぶら下がる無様な袋は役立ってくれない』

「ふむ……大体、この辺かな」

バンカラマントのように学生服を纏う青年は、雪が降り付く窓を背にして
学生寮の安楽椅子に腰かけて執筆を行ってる。

319三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』:2021/02/22(月) 22:22:31
>>318

    「ええと…………」

           スタ スタ スタ

             「――――こちらですね」

     コン コン コン コン

小林先輩のお部屋をノックします。
『相談したい事』があるからです。
そんなに大袈裟な事ではないですが。
千草は『紙袋』を持ってきました。
中身は『お茶菓子』です。

320小林 丈『リヴィング・イン・モーメント』:2021/02/22(月) 23:52:06
>>318

「……ん、あぁ 千草さん。こんにちは」ニコッ

顔を上げ。執筆していた原稿と、馴染んだペンを置いて扉を開き
出迎えた人物が誰かを認識すると同時に会釈を行いつつ挨拶。
最近では作る事にも、さして苦労しなくなった微笑を浮かべる。

「どうぞ、余り整頓されていませんが」

学習机は乱雑に資料の文集なり辞書が積み重なっており、端に少し
落ちそうなバランスの皿にマスカットが食べろと主張しつつ鎮座している。

何時も挨拶はそこそこに自分の部屋かのように座っている彼(ヤジ)は
小用あって居ないものの、その痕跡を表すかのように灰皿に一本グレープと
煙草特有の燻りを混ぜ合わせた匂いがちゃぶ台の上で香っている。
そこに座布団を敷きつつ、楽にするように伝えて棚からティーカップを取り出す。

「まだ随分と冷え込みますのでね。どの水槽が良いでしょうか?
今日は三つ用意してるのですよ。
アップルティー・アールグレイ・ジンジャーティーですね」

異なる色合いの水槽を手の平で転がしつつ、千草さんの好む水槽を
容器の上に落そう。お眼鏡に叶うものが無いのならば
インスタントの茶葉なりコーヒー、無難なものも用意してる。

「親友は、今は用があって出掛けてます。もう数十分かは戻らないでしょう」

もしかすれば、彼に用事かもと一考もしつつ茶器を用意する傍らに
机に置いたマスカットの一粒で唇を湿らしつつ改めて客人の顔を観察する。
 永く色んな人と接する事が一つの分野を究める為に連なった故で
その思考は外れてるかもとも判断が寄る。

「もしかすれば、私に何か話でも?」

千草さんが選ばなかったほうの水槽を茶器の中に入れて解除を行い。
煎れたて当然のそれの湯気と共に運ばれる香りを鼻に運びつつ訊いた。

321三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』:2021/02/23(火) 00:26:02
>>320

「あっ――」

「あの……それでは『紅茶』を……」

三つの『水槽』。
前にも見た事がありましたから、それは分かります。
ただ、事前に来る事をお伝えしていなかったので、
少し驚きました。

「小林先輩は準備がいいんですね。見習いたいです」

先輩の手際の良さに感心してしまいました。
やっぱり、いつも人を出迎える心構えが出来ているのでしょう。
立派な人になるためには、それも必要な事だと思います。

「はい、今日は小林先輩に折り入ってお話が……」

「その……『スタンド』に関する事で……」

         ズズズ…………

千草の背後から、『ヴィジョン』が出てきます。
フードを被り、シャベルを肩に担いだ『墓堀人』です。

「実は、少し前から考えていていました」

「『何か出来ないか』と……」

※ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453647077/151-159

「それで『不用品の引き取り』を始めたのですが……。
 なかなか『お客さん』が来なくて……」

※ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453647077/216

「『積極的に動いた方がいいのかも』……と思ったのです」

「もし、小林先輩が『処分したい不用品』をお持ちでしたら、
 千草にお任せさせてもらえないですか?」

322小林 丈『リヴィング・イン・モーメント』:2021/02/23(火) 09:18:23
>>321(レス遅れ失礼しました)

>準備がいいんですね。見習いたいです

「いえいえ、私が飲みたかったから用意しただけです。幸い、水槽は
数時間は保つので、さしたる労力はないですし。こう言った突然の
嬉しい来訪に関しても直ぐに出せる事で役立ちますから」

千草さんにアールグレイの水槽をティーカップの上に落として解除を行い。
 自身はアップルティーを。それに口を付けつつ相談を聞く。

「ふむ……千草さんの『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』さんの力を
有効活用する為、ですか」

『不用品の引き取り』。成程、確かにスタンドの力を駆使すれば
如何なる処理に困るようなものも文字通り埋めてしまえば解決するだろう。

「『お客』に関しては、私も出来る限り人に会えたら宣伝してみます。
いま、捨てようと思ってるものと言えば。彼(ヤジ)が少し溜めてる
煙草の吸殻の袋と。生ごみが少々台所にありますが。
『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』さんの手を煩わせる程のものでも
ないとは思いますけどね」

『不用品』といえる不用品は、作家である私の中だと不幸か幸福なのか
如何なる物でも受けた衝動や感覚が文章の糧となるのも相まって
極端だとゴミ屋敷を築く主のような談だが、ゴミと言えるゴミが無いのだ。
 とは言え、この寮に異臭の城をわざわざ作ろうとは思わないが。

「『何が出来ないか』……何が出来ないか、と言う言葉は私自身の問いでも
あります。こう言った、適温のお茶を何時でも差しだせる以外でも
誰かの御役として立てれば良いとは思ってるんですけどね」

解除しない残りの水槽を指で触れつつ呟く。
 『リヴィング・イン・モーメント』は、液体が無ければ発現出来ない。
発現しても、その水槽で相手を傷つける事や守る事も難しい。
盾や矛となるには蟷螂近しい代物だ。射程距離が優れてる事は
事前の脅威を察する役にはなる。だが、目前に不意に危険が出現すれば
対応するのは難しい。とは言え日常でそうそう災難が起きる事は少ないだろうが。
目の前で暴漢が誰かを襲ってる際に能力を発動して明確に助けを行う事は
難しいだろうとは言える。

「……少なくとも、私は千草さんとこうして日常で会話をするだけで
何時も通りの平和を実感出来ます。
 それで私には十分な果報者だと思えますよ」

323三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』:2021/02/23(火) 20:20:25
>>322

「……ありがとうございます。
 小林先輩とお話するのは、とても楽しいです」

それは本当の事です。
ただ、少し不安になります。
それだけでいいのかどうか。

「――『宣伝』して頂けるんですか?」

        ペコ

「よろしくお願いします、小林先輩」

一部屋ずつ回って、『回収』させてもらおうかと考えていました。
まずは『存在』を知ってもらう事が大事ですから。
でも、いきなり尋ねても『不用品』というのは中々ありません。
小林先輩の言う通り、やっぱり最初は『宣伝』からすべきでした。
『新規開拓』は地盤を固める事が肝要です。

「小林先輩の『水槽』と、千草の『墓堀人』。
 遠くまで行ける所は少し似ていますね」

「スピードも同じくらいですし……。力も……。
 何だか思ったよりも似ている所が多いかもしれません」

それでも、『水槽』と『墓堀人』は全然違います。
『姿』も『能力』も。
それに、本体の小林先輩と千草も違います。

324小林 丈『リヴィング・イン・モーメント』:2021/02/23(火) 22:42:07
>>323

>小林先輩とお話するのは、とても楽しいです

「それは、良かった……あぁ、そうだな」

小林は、普段浮べる人が好むであろう微笑を引っ込め
真顔になり、少し考え込む間を作り上げた。

「埋め立てするゴミは無いのですが。
もし良ければ千草さんさえ構わなければ……
――いや、違う。私は貴方に聞いてほしいんだ」

・・・私の『悔恨』を


「……無理にとは言いませんよ。
話して楽しい物では決して良いものではないでしょうから。
あぁ、いえ。怪談のような類では無いのですが。
でも決して後味の良いものではないでしょうし」

普段通りの微笑の形を繕うものの、少しその力は弱まっている。

325三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』:2021/02/23(火) 23:13:48
>>324

紅茶のカップを傾けていた時でした。
気になったのは、小林先輩の表情です。
何度かお会いした事がありますが、
こんな顔を見たのは初めてでした。

「何でしょうか?お役に立てるのなら、是非お聞きしたいです」

千草は弱い人間です。
怖い話を聞いただけでも、意識が遠くなってしまいます。
もしかすると、ここで気を失ってしまうかもしれません。
そうなったら、小林先輩に迷惑が掛かります。
聞かない方がいいのかもしれません。

「…………話して下さい」

       ニコ……

でも、先輩は『聞いて欲しい』と言いました。
小林先輩から頼ってもらえたのです。
千草にとって、それは嬉しい事でした。
だから、笑顔で頷いたのだと思います。
小林先輩を安心させたくて。

326小林 丈『リヴィング・イン・モーメント』:2021/02/24(水) 19:58:58
>>325

「有難う御座います……そうだな、何処から話すべきか。
以前、学園で鉢合わせた際の会話を覚えてます?」

>『千草さんの歳よりも、もっと幼少の……小学生に入りたて位でしたかね。
その時に、一度私は完全に『壊れる』体験がありましてね』

ttps://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453647476/571


「アレは、決して比喩表現では無いのですよ」

小林は、三枝 千草に対して抑揚をつけ瞳を見据えながら話し始めた。



「――私の出身は、この町でなくもっと北へ上がった方面の町で。
物心付いた頃の家の近隣にはマスカット畑。烏兎ヶ池ほどの伝統は無いですが
近くには寺があって、繁華街まではバスで1時間程掛かる郊外な少し
寂れてはいるものの、私は生まれ故郷が好きでした」

親に内緒で果樹園に入って冒険したり等、平凡な幸福を享受してたと思いますと
区切りを付け。その表情は内容通りの柔らかさが含んでいる。

「――『幼馴染』と言うモノが、全てを崩御させるまでは、でしたが……」

然し、次のその発言の時には感情が脱ぎ捨てられ無が覆っていた。
今まで目にした事が無い程に、その顔には喜怒哀楽と言うものが見えない。
だが、直ぐに我に返ったのか申し訳なさそうな微笑の形に顔を戻して謝罪する。

「すいません、怖がらせるような空気を作ってしまいまして。
……少しだけ、関係はあるけど別の話をしますが。
千草さんは……『    』と言う町を御存知でしょうか?
(※日本にあるどの町村にも聞き覚えの無い単語だとわかる)
それと……千草さんは『スワンプマン』と言うのを御存知でしょうか」

『スワンプマン』 ある男性に雷が落ちて、その人は消失して。その近くにあった
泥沼から奇跡的に男性と同じ存在が産み出され。その同一の存在は完璧に生前の
男のままに生活するが、その泥男は死んだ男と同一と言えるのか? と言う
思考実験の類の話だ。知らなければ、その要約した説明を行いつつ
小林は訊ねる。

「これから、もっと荒唐無稽に聞こえる内容の物語が出てくるのでね。
……千草さんは、身近な親しい人間が。元々、一度は既に死んでいたけど
実は再生していたと知ったら。
 その人物をどう思いますでしょうか?
私は態度を変えないだろうと考えますし、その当人が秘密を明かしたところで
人並の関心を示すものの距離は変わらないと思います」

私は自身に対して明確な害意が存在しないのであれば、その人物の過去が
何であれ態度を変える気は無いですからと雑談に対し感想を入れる……。

327三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』:2021/02/24(水) 20:55:11

       グラ…………

『死』という言葉が聞こえた瞬間、意識が遠くなりました。
覚悟はしていても、体は反応します。
千草は、『そういう体』なのです。

「……すみません。何でもありません」

「ごめん……なさい……」

          コト

カップを置いて、深呼吸します。
『気絶』はしなくても済んだみたいです。
でも、少し気を張っておかないと、
いつの間にか意識がなくなってしまうかもしれません。

「難しい話なので……。
 すぐに答える事は出来ないですけど……」

         スゥ……

「『元々の前提』が間違っていたという事はないでしょうか?
 その……実は『いなくなっていなかった』とか……」

         ハァ……

「それとも……最初から『泥』だったとか……」

『呼吸する事』を意識しておきます。
ここで倒れたら、小林先輩に迷惑が掛かります。
それは駄目です。

328小林 丈『リヴィング・イン・モーメント』:2021/02/24(水) 21:30:20
>>327

「大丈夫ですか?」

千草さんがふらついたのを視認して、心配な声を上げる。
流石に倒れれば介抱するものの、本人の言葉に頷いて
少しだけ時間を置く為に手元の紅茶を少し含んでから話の続きを開始した。

>『元々の前提』が間違っていたという事はないでしょうか?

「……確かに、その可能性も無くは非ず、ですよね」

「…………ただ、私の場合は。その前提が崩れていたかも知れないと言う
根拠が記憶の中には無いのですよ。先程の話の続きです
――私は、その『幼馴染』によって。
一度死んで、そして再びこの世に『小林 丈』と言う存在として
作り直された……そんな記憶がね、あるんですよ」

聞くだけならば簡素な言葉。法螺話のような内容ながら
話した人物は、言い切ると深く長い溜息を直後に吐き出す。

「……この事柄については、音仙さんにも告げた事はない。
話した事があるのは私の親友だけです。
 その事が切っ掛けで、私は私と言う自我になる前の人格形成していた
器は一度木っ端みじんに壊れました。それでも、色々あって今の私は
このように平穏な生活に浸れる無上の恩恵に至れてます。不幸では決してない。
 ただ、時々孤独感が襲い掛かるとフッと『幼馴染』について考えてしまうのです。

その子について私が抱く想いは、正直言って筆舌尽くせぬものです。
憎悪か、憐憫か、または悲哀なのか二度と会わない事に安堵出来てるのか
それとも、その全てなのか……」

時々、ふと幻聴のように。あの子がタケルと、自分であるが自分でない
名を唱える音が聞こえてくる錯覚に陥る。
 既に、もうあの子は消えた筈だと聞かされたけれど。けれど、その子の
スタンド能力と言う異能すら超越していたと感じられた。あの日の事を
思い返せば、何処か知らぬ場所で実は私を覗き見してるのではと言う
期待なのか絶望視してるのか不明な色合いの感情が胸に積もる。

少し、とても遠くへと視線を向けていたのを対峙している客人へと
視線を戻して何時も通りの笑みを表情に貼り付けた。

「とまぁ、つまらない話を聞かせて申し訳ないが、これが私が話したかった事です。
どう捉えて貰っても構いません。作家の妄想とも、何かしらの白昼夢を真実と
思ってるか、実は何かしらのスタンド使いによって幻影でも見せられたのを未だ
現実を思い込んでいる可能性だってあるでしょう。
……でも、私の大切に仕舞いこんでいる情景の中には。
今も彩りが鮮明なマスカットの畑と『幼馴染』が埋まっているんです……」

それだけを、どうしても知って欲しかった。

千草さんなら馬鹿には決してしないと信じるに値するものが秘めていたから。。。

329三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』:2021/02/24(水) 22:02:41
>>328

「………………」

その時、どう答えればいいか分かりませんでした。
理解が追いつかなかったのです。
あまりにも、話が大き過ぎました。

「…………『信じますよ』」

      ニコ……

「小林先輩が『信じて欲しい』というなら」

「千草は――――それを信じます」

いつの日か、『立派な人』になる。
それが千草の『人生の目標』です。
先輩は『信じるに値する人』です。
『立派な人』です。
だからこそ、『小林先輩の話を信じたい』と思ったのです。

「誰にも言いませんから」

それに、打ち明けてもらえた事が嬉しかったのです。
『信じられている』と思うのは、思い上がりでしょうか?
だけど、そう思えた事が、千草にとっての喜びでした。

          スッ

「――――ご馳走様でした」

          ペコ

立ち上がり、お辞儀をします。
いつまでもお邪魔している訳にもいきません。
それに、他のお部屋にも『宣伝』に行かないといけませんから。

330小林 丈『リヴィング・イン・モーメント』:2021/02/25(木) 19:26:51
>>329

「………………えぇ、有難う御座います」ニコッ

私自身が、一歩前にこれから先に進めたくて。その為には抱えていた
途方もない大きさの業苦を、少しでも減らしたい自己満足の為に
千草さんを選んでしまったのでは?
 それとも、私から見ても小さな体躯のこの方の前を向く横姿が
私よりも遥かに強い事から、私は自身の停まっていた迷いが進めると
言う期待を押し付けて、甘えてしまっているのではなかろうか。

「千草さん……私は」

貴方が思う程に信のあるものだと、私自身はどうしても思えないのです。
 今でも、あの遠い遠い記憶の中にある小さな姫君のような振舞いがあった
拭おうとも拭い去れぬ人に対して、ただの一度も成した積を肯定も否定も
出来ぬ、この愚かな木偶の坊の中身に親友が告げるような黄金色の芯が
宿っているのだとは、どうしても。

「…………いえ、お気をつけて」

けど、その言葉を言うのは吝かであると思い直し。出口付近にて
そう一言と笑みを向ける。

今の私は、正しく微笑む事が出来ているだろうか?

331常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2021/04/05(月) 23:01:42
出会いや別れの季節…が、そろそろ落ち着いてきた頃合い。
朗らかな日差し。門に植えられた桜も散り始めていて。

 「こんにちは」

    ザ   ザッ

   「こんにちは!」

寮の前を掃き掃除している大柄な成人男性がいた。
タケ箒を振り振り、通りすがる人や寮生に挨拶なんかをしている。

  「いってらっしゃい…お気をつけて!」
 
    ヒッ…!  アッハイ コンニチワ…

若干『避けられている』みたいだが。

332大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』:2021/04/05(月) 23:37:22
>>331(常原さん)
「やぁやぁ、寮母さん、こんにちは。ご機嫌麗しゅう」
黄色いリボンのついたシルクハットを被った、緑髪に右目が青で左目が赤で、清月学園の黒い制服(改造済)に身を包んだ男装少年(女子)が、通りがかって演劇じみた仰々しい挨拶(↓ハスキーボイス↓)をした。(情報量に問題のある文章)

「この寮は実に素晴らしいね。まるで十年住んだボクの家のようだよ」

「まぁ、ボクが住み始めてまだ5日目なんだけどね」
そういえば4月1日にこんな奴が引っ越してきたような気もする。

333常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2021/04/05(月) 23:58:45
>>332
 「こんにちは。お初にお目にかかります。」

お芝居じみた不思議な出で立ちの君。
ところで、相手の外見も三つほど不思議な点がある…

一つ、大柄な体格。遠目からでもわかる、身長180以上だろう。
まるで彫刻のように、大袈裟に鍛え上げられている筋肉。

二つ、左目の『眼帯』。レース編みで飾られている。

 「全てのお嬢様お坊ちゃまを覚えるように心得てはおりますが…
  
  …申し訳ありません…俺、『寮母』ではないものでして。
  ここでは家事のみを専門にやっております。」

 「『素晴らしい』…本当でうか!それはよかった!!
  不便や違和感、変なことあったら仰ってくださいね。」


三つ。黒いスカートワンピ。エプロン。ヘッドドレス。
リボン、たくさんの白いフリル。

低く、大きく通る、実直そうな声音。『メイド服』。

334常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2021/04/06(火) 00:00:43
(ほかの新入生も、来てもいいですよ!!大神さんがよければですけど…)

335大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』:2021/04/06(火) 00:16:14
>>333
「ふむふむ、ふんふん、なるほど、そうか」
オッドアイの瞳で常原の外見をきょろきょろと見渡す。

「つまり、こういうことだな。いや、なにキミの姿を見れば分かるとも」
クルクルとシルクハットを指先で回す。

「ズバリ、キミは『この寮のメイドさん』だな。」
ビシッと人差し指を向け、カッコつけながらボクはキメ顔でそう言ってやったのだ。

336大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』:2021/04/06(火) 00:18:07
>>334
ボクが来るものを拒むはずがないだろう?
とボクは初対面の相手に訳知り顔で思うのだった。

337常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2021/04/06(火) 00:33:53
>>332
君は色の違う眼で見つめる、
常原も片目でそれを追っていた。


 「 ――! よくお分かりになられましたね!!!」

 「『家政婦(メイド)』の『常原(ツネハラ)』にございます。
  この寮では、掃除洗濯料理、家事をなんでもやっておりまして」

見ればわかるとおり、そういう事らしい。


 「ええと……………」
 「………」

 「…… 『お坊ちゃま』!!!」

しばらく無言で君を見つめていたが、
不意に、クイズでも答えるような声音で叫んだ。
君の呼び方で悩んでいたようだ。

338三枝千草『イッツ・ナウ・オア・ネヴァー』:2021/04/06(火) 00:57:16
>>335-337

          「あっ――――」

                 トッ トッ トッ

    「常原さん、お久しぶりです」

          ペコリ

 「この前は、『お茶』をありがとうございました。
  今日も、お仕事ご苦労様です」

          ペコリ

「――――それでは、また」

  タッ タッ タッ

そこに、一人の『中等部生』が通りかかりました。
線が細く、小柄な生徒です。
『男の子』のようにも見えますし、『女の子』のようにも見えます。
その生徒は、常原さんに挨拶して寮に戻っていきました。
これから勉強しなければいけませんから。

339大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』:2021/04/06(火) 12:41:37
>>337(常原さん)
「そうだろうそうだろう。
 ボクの推理力はちょっとしたモンなんだよ、ワトソン君」(あたいったら天才ね)

「ほぅほぅ、自己紹介ありがとうございます、常原さん。
 なるほど、お掃除、お洗濯に、お料理もできるメイドさんとは完全無欠だね。(この際、その外見には目をつぶろう)
 まさに完璧の画竜点睛。さんすう大好き」

「今日の朝食のお味噌汁はとても具沢山で美味しかったよ。
 今後とも作ってくれると嬉しいな。
 さぁさぁ、今後ともよろしくお願いします」
シルクハットを胸に深々とお辞儀をする。

「お坊ちゃま……いい響きだ。『感動した』。素晴らしさのファンタスティック・フォー。」

「その肩書で名乗るならば、さしずめボクは『大神 或真 (おおがみ あるま) 坊ちゃま』であると言えるだろう。
 先日の誕生日で早くも16歳になったところの、清月学園高等部1年生さ、僕のワンダフル・ジャーニー」

「その『坊ちゃま』と言う肩書を、ボクは大変気に入ったので、
 これからボクを呼ぶ時は、その肩書を言葉を覚えたオウムのように連呼してくれたまえ、コケコッコー。
 サユリさんいわく、『DL6号事件を忘れるな』」

どうにも余計な一言を付け加えるのが癖のようだ。

>>338(三枝さん)
「やぁ、こんにちは。はじめまして」
シルクハットをとって挨拶をする。

「あの子は中等部かな?」

「いやはや、変わった人が多いものだ」

「世の中、不思議なことばかりだね、カンパネルラ」

……と、大神の持つ『シルクハット』がいつのまにか『ステッキ』に変わっていた。

「悩める救世主は言われた。
 『イリュージョンだ、リチャード、この世の全てはイリュージョンだ。
 何から何まで光と影が組織されて、像を結んでいるだけなんだ、わかるかい?』」

どうにも余計な一言を付け加えるのが癖のようだ。

340常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2021/04/06(火) 20:06:06
>>339(大神)
 「至らぬながらも家事雑事万事を屈強にこなしております。
  『家政婦たるものワンマンソルジャーたれ!!!』が俺の流派のモットーで!!!
  馬車馬やニワトリや可愛い文鳥と思って酷使していただければ!俺を!!」

 「お食事ももたびたび出してますね…
  味噌汁……俺そんなに具を入れたっけな?まあいいか」

異常メイドマン、すこし砕けた話し方をしている。
完璧敬語マンではないようだ。

「ご主人、奥様、保護者の皆さまの元を離れ、青春に励まれるご子息がた…」
「その身を預かるメイドですゆえ。『お坊ちゃま』『お嬢様』と呼ばせていただきたく。」

「…『アルマお坊ちゃま』」
「『アルマお坊ちゃま!』『アルマお坊ちゃま』!!!『お坊ちゃま』!!『アルマ』!!!」

連呼ッ!

>>338(三枝)

「お疲れ様です『三枝』『お嬢さま』」
「ミルクティーでしたら、また淹れます」

 「…それと。答案のマークシートはしっかり埋めるのですよ
  『穴』とは仲良く、危なくないように!」

お辞儀。見送る。

     ボソッ

「『勉学』…だけではない。『能力』…。
 少年少女は……弱い。気にかけてやらねば…」

341大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』:2021/04/06(火) 20:37:46
>>340(常原)
「なるほどその意気やよし!家政婦ワンワンソルジャー、101匹だよ全員集合!」

「ふむふむ。馬車馬でニワトリでカワイイ文鳥なわけだね、キミは」

「では、さえずってくれたまえ、文鳥クン」
ボクは調子に乗って、ステッキをクルクルと回し始めたのだが、そいつがいけなかったのかもしれない。

>『アルマお坊ちゃま!』
「ははは!」(声↑)
                       ○ ←ブンブン回るステッキの図

>『アルマお坊ちゃま』!!!
「ふふふ!」(声↑↑)
                       ◎ ←ブンブンブンブン回るステッキの図

>『お坊ちゃま』!!
「ほほほ!」(声↑↑↑)
                       ◎ ←ブンブンブンブンブンブン回るステッキの図

>『アルマ』!!!
「きゃあっ!ごめんなさい!」(16歳少女の甲高い声↑↑↑↑)

                       ↑ ←ああっ!ステッキが上空にすっぽ抜けた!の図

                            クルクル〜  ぷすっ!
(中略)

「きゅ、急に呼び捨てにしないでくれたまえ。
 お、お父様かと思って、ビックリしてしまったじゃないか」 (↓ハスキーボイス↓)

「はー、もう。
 ボクのシルクハットから、ビックリドッキリメカが出てきてしまう所だったぞ、常原トンズラー君」 (↓ハスキーボイス↓)

いつの間にか、『ステッキ』が『シルクハット』に戻っているが、些細なことだろう。
キミは何かに気づいてもいいし、気付かなくてもいい。 (具体的には性別とかだな)

342大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』:2021/04/06(火) 20:38:22
おやおや?sageていくのは、ボクのキャラじゃないぞ?

343常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2021/04/07(水) 00:20:06
>>341(大神)

 >「きゃあっ」

 「!?!?!?!?!」
 「わあッ!!
  大丈夫ですか!?!?!?!やってしまいました俺!!
  ごめんなさい!!!!申し訳ありません!!!」

なんか急にびっくりされたので、常原もびっくりしちゃったみたいだ。

 「あ ステッキが飛んで
   あれっ 帽子に戻って…」

薄目になりながら帽子を拾い上げる。
(すっぽ抜けた後どっかに落ちたよね?落ちたってことにしてね)
急に鳩とか出て来たら怖いぞ。

 「…『手品』が、解けちゃいましたね」
 「危ない危ない。
  隙を出すとタネがバレてしまいますよ」

 「ほら。見ませんから。どうぞかぶってください。『お坊ちゃま』。」
 
 目をつむりながら帽子を差し出す。気づく?何にだい?

344大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』:2021/04/07(水) 10:23:49
>>343
おやおや、常原クンが大事なシルクハットを拾ってくれたぞ。ありがたい。
鳩は出ないぞ、なんてったってボクの能力は無生物限定だからね。

「やぁ、ありがとう、常原メイド隊員。これは、お父様の大事なシルクハットなんだ。」
というわけで、ボクは常原クンからシルクハットを受け取ったのさ。

「ホントにその通りさ。油断すると、薄っぺらい手品(マジック)は解けてしまう」
そして、ボクはシルクハットを被ったのさ。

嘘も被るし、シルクハットも被る。ボクってば、そんなヤツなのさ。

「だがしかし。
 ボクらは三次元の宇宙に居るわけだけど、三次元から見た二次元は薄っぺらい。
 だとするならば、四次元から見たら、三次元は薄っぺらいのかもしれない。」

「はてさて、だとするならば、『薄っぺらい嘘のフィクション』と『重厚な現実のノンフィクション』の境界は、どこにあるというのか?
 現実のタネを明かしたら、何が出てくるのか?」
適当な言葉を並べ立てる。

「それはともかくとして。それでも。だからこそ。ボクを『坊ちゃま』って呼んでくれてありがとう、常原メイド隊員。」

「キミは確かに、可愛い文鳥で、正真正銘、立派なメイドさんだ。
 キミの真実がメイドさんであることを、ボクが観測したのだ。」

ボクはオッドアイの瞳でキョロキョロと常原クンの全身を見渡した。

            一つ、大柄な体格。遠目からでもわかる、身長180以上だろう。
            まるで彫刻のように、大袈裟に鍛え上げられている筋肉。
            二つ、左目の『眼帯』。レース編みで飾られている。
            三つ。黒いスカートワンピ。エプロン。ヘッドドレス。
            リボン、たくさんの白いフリル。
            低く、大きく通る、実直そうな声音。『メイド服』。

ふむ。

「この世界を虚飾が覆っていたとしても、キミは真実のメイドさんだ。
 この世界の他の誰もが認めなくとも、ボクが認めよう。」

「これは嘘じゃないぞ。本当だぞ。」

            うそかな? ほんとかな?

345常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2021/04/07(水) 14:03:19
>>344(大神)
「三次元…四次元…ゴジゲン…」
「フィクション…ノンフィクション?」

常原、あんまわかってなさそう。

 「…はい!俺は誠実で忠実なカワイイ文鳥…じゃなかった『家政婦』です!」

 「まあ、なんか、誰しもいろいろ悩みがあるみたいですが…」
 「春、一年生。いろいろあるでしょう。困ったときはご相談ください」

 「アルマお坊ちゃま、改めて、清月館へようこそ」

     ペコォ〜ーーーーッ

メイド男、深く頭を下げる。
珍妙な振る舞いと格好はするが、
しかしこのメイドマンは正直者であるようだった。

 「……あ、人を困らせすぎる嘘はやめてくださいね!
  おイタは許しませんよ俺!!」

346大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』:2021/04/07(水) 14:46:56
>>345
「ああ、こちらこそ改めまして、よろしくお願いするよ、シンデレラ常原クン」
元の調子を取り戻したのか、演技じみたうやうやしい挨拶をする。            ウヤウヤ〜  ←うやうやしいオノマトペ

「それは困ったな。
 ボクからウソとイタズラを抜いたら何が残ると言うのだろう。
 そこにあるのは水か?炭素か?
 それは、難しい問題だ。」

「女神の泉に身を投げてみようかな。
 常原クン的には、金のボクと銀のボクのどちらがいいかな?」

「そんなことをバカ正直に考えてしまうぐらい、『正直者』のボクだから安心したまえ。」

                くー      ← おなかが空いたオノマトペ

「ふむ、そろそろ、常原クンのおやつと紅茶を口にしたい時間かもしれない」

「またの舞台まで、退場しよう」
寮に入っていった。

347常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2021/04/23(金) 23:49:19
ガチャ



「お掃除ですよ!!!!!!!!!!!!!!!」

>>348の部屋にメイド服を着た筋骨隆々の漢が侵入している。

348飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』:2021/04/24(土) 00:44:57
>>347
部屋の中には茶髪をツインテールにした少女が一人、机に向かっていた。

「お姉ちゃん、どこにいるのよ…」

写真を眺めながら、私、飯田咲良は呟いた。
なんでもできて私より先に進む、そんなお姉ちゃんが私は大嫌いだった。
私が、こうやって悩んでてもお姉ちゃんは全然知らないんだk――

>ガチャ

>「お掃除ですよ!!!!!!!!!!!!!!!」

「きゃっ!?
 や、やめてよ!入ってこないでよ!
 な、なんだ寮母…さ、ん……?
 え、メイドさん?男の人??なんで???」

慌てて家でお母さんに言うように口答えしてしまった。
……この人は…メイドさん…?

349常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2021/04/24(土) 01:17:04
>>348

 「見ての通りの『家政婦(メイド)』にございます」

君は部屋に鍵をかけていただろうか。
かけていた?だとしてもこの男は何らかの手段で施錠を突破してくる。
『お母さん』でも『寮や学校の関係者』でも『OB』でもない。
この男、ただの不法侵入スタンド使いである。

 「お部屋を綺麗にしにまいりましたよ」
 「この寮のしきたり…
 『自立心、向上心を培う為『家事』は学生自身で行うよう努めること』」 

 「しかし、家事に専念していられない方もおられますゆえ」

大柄な成人男性だ。『メイド服(フリルでフリフリのワンピースとか!)』を着用。
精悍な顔つき、左目の眼帯がチャームポイント。
箒とかバケツとか掃除用具を乗せたカートを引いている。

 「お嬢様のお部屋は―――――」

君の部屋は綺麗?
本棚から漫画があふれたり、食べかけのお菓子の袋が転がっていたりしない?

350飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』:2021/04/24(土) 07:07:22
>>349
鍵は…かけていなかった。
田舎育ちで部屋に鍵なんてかける習慣はなかったから。
でも、こんな人が入ってくるなんて思わないじゃない!

「メイドなのは見たらわかるけど!
 でも、そんなメイドさんって普通寮にはいないでしょ!?
 それに!どこの世界にマッチョなメイドがいるのよ!??」

私は悲鳴を上げた。
姉の写真を見て物思いに耽っていたなんて知られたくない。
手当たり次第に部屋のものを不審者に投げつけ、撃退しようとする。

「ちゃんと掃除もできてるし、家事も一通りしてるもの!
 今はちょっと散らかってるけど!!
 投げたものもちゃんと片付けるんだから!!!」

私がこつこつ整えてきた、可愛らしくまとめた部屋は不審者撃退の名目のもと、
ノートや漫画、目覚まし時計などが床に散らばり、ちょっとした荒れ地へと変化してしまった。

351常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2021/04/24(土) 11:14:03
>>350
 「実際にいるではないですか、俺が!」

 「うわッ 投げないでください!」
 「お部屋が散らかってしまいます!!」

メイド男、文房具とか目覚ましとかがぶつけられながら、
あんまり痛そうにはしていないみたいだ。
というより、男の雰囲気が若干変わったというか、
顔や肌が『ヌイグルミ』のようになっているのが見えるかもしれない。

 「片づける?本当ですか?」
 「俺は『お嬢様』を信頼したいです…」

 「ですが!『いつか片づける』とおっしゃりつつも
  なかなか着手できない方々もいます!」

 「綺麗にできないのは仕方がありません
  …しっかり者でない方もいます
  ですから!!!!!そのためにこの俺がいるのです!!!!」

 「是非この常原(ツネハラ)に『片づけよ』とお命じに!!!
  俺に!!!是非!!!是非是非是非!!」

ヌイグルミマッチョメイド、興奮している。

352飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』:2021/04/24(土) 11:43:14
>>351
「い、いるけど!
 なんでいるの…?意味わかんない…。
 ……ごめんなさい、物投げて。痛かった…でしょう?」

物を投げているどさくさに紛れながら姉の写真は引き出しに隠した。これでバレないと思う。

改めて、『メイドさん』…呼ぶのも納得できないが、彼を見る。
痛かったかと聞いたが、あまり痛そうではない。
それに見た目がどう見てもおかしい。まるでぬいぐるみのように柔らかそうな姿になってる。

(等身大マッチョメイドぬい…)

よくわからないが、なんとなく見てはいけなかったナニかを見てしまったようで、目をそらし…床を見た。
どう考えても一人で片付けるのには時間がかかってしまう量、物が転がっていた。

「うぅ、片付ける、片付けるけどこんなにたくさんじゃ時間がかかっちゃう…。
 あとでお姉ちゃん探しに出かけたいし…
 思惑に乗ったみたいでちょっとイヤだけど…仕方ない、か…」

「常原さん、ちょっと手伝ってください。
 表札見ればわかると思いますが、私、『飯田咲良(イイダサクラ)』といいます。
 床に落ちてる物だけ片付けたいので手伝ってください…」

興奮したマッチョメイドぬいにお願いをする中学女児、妙な状況だった。

353常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2021/04/24(土) 12:39:17
>>352
「謝る必要はございません」
「『家政婦』はにとって家庭は戦場。常在戦中!!
 兵士がごとき肉体と精神を持てというのが俺の流派でして。
 些細なことで取り乱したりはいたしません、ご安心を」
  
マッチョぬいは『鍛えてるから平気だよ!』って言いたいみたい。

 「行って来ればよいではないですか」
 「片づけであれば、俺一人でも」

男は、散らばった色々を拾い上げ、

   ガラガラガラ
  

「――――――――――『お姉ちゃんを探す』?」

「なんですと!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「『家族』が離れ離れになったというのですか!?!?!?!?」

「まま、『迷子』ですか!?!?!?
 お姉さまはひょっとして『迷子』なのですか!?!?!」
「は!!!よもやお嬢様自身が『迷子』!?!?!?そんな!!!」

「うおおおおおおおおおおおおお
 おおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!」

物を落として取り乱している。

354飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』:2021/04/24(土) 13:04:22
>>353
「大丈夫なら、いいんだけど…」

鍛えていない中学生でも物をぶつけられたら痛いと思う。気を使われてるってことなのかな。
ちょっぴり申し訳なくて顔を背けながら物を拾った。
そうしていると後ろから、まるで物を落としたような音が聞こえてきた。

>   ガラガラガラ

>「――――――――――『お姉ちゃんを探す』?」

「え!?ちょっと落とさないでよ…!」

家から持ってきた物もたくさんあるし、さっき投げた中には『アルバム』もあった気がする。
と、とにかくメイドさんが動揺してるうちにアルバムだけでも回収したい、落としたものを拾い集めながら話を進めた。

「べ、別に『迷子』とかじゃなくて…。
 たいしたことじゃないんだ。
 ……お姉ちゃんは『家族』のことがいやでどこか遠くに行きたいんだって。
 でも、私は…お姉ちゃんに勉強でもなんでも勝てたことがないから、いなくなっちゃうのが嫌なだけ」

「だから、だからお姉ちゃんがこの学校に進学したのを追いかけてきたの。
 運が悪いのか、同じ市内にいるはずなのに一度も会えてないんだけど…」

くそ親父に大切にされていたのもお姉ちゃんで、求められていたのもお姉ちゃんだった。
そんなお姉ちゃんに勝てたら、私は私のことを認められる気がする。

355常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2021/04/25(日) 22:19:41
>>354
おおおおおおおおおおお………お?」

「 ………迷子ではない… 早とちりでしたね俺」 
「ああっ 散らかしてしまいました」


アルバムとか、君の見られたくないものは回収できた。
メイド男の目に付くことはない。

パッ   ガタガタ

「離れ離れは、辛いですからね」
「また家族みんな一緒になれれば良いのですが」

目を伏せながらメイドぬいぐるみ男は部屋を片付けている。
手早い。寮の部屋の整理整頓に慣れているようだ。  

「お姉さんのこと、好きなのですね。 
 早く再会できる事をお祈りします…」

「…ふむ、お部屋は本当に綺麗になさっているようです
 お父様お母様の教育の賜物ですね」

ぽつぽつと喋りながら、窓枠の埃とかを拭っている。
じき掃除も終わりそうな雰囲気。

356飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』:2021/04/25(日) 22:32:56
>>355
『アルバム』は見られなかったようで正直、ほっとした。
あの『アルバム』には私とお母さんの映っていない、お姉ちゃんたちだけの人生だけがあるから。
見られてしまえば不審がられるのは目に見えていた。

「そう、ですね。
 離れ離れになったら私はお姉ちゃんを越えられないで、ずっと…。
 ……あ!お姉ちゃんのこと、好きとかじゃないですから!」

話しながら見回すと、部屋は元通りどころかちり一つなくなっていた。メイドさんってすごい。

「ありがとうございました。
 すっかり綺麗になって助かりました。
 私はちょっとこの後、お姉ちゃんを探しに行こうと思うので、戸締まりとかもしちゃいますね」

 そう言って窓などを閉め、外出の準備を整え始めた。

357常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2021/04/25(日) 23:23:01
>>356
「ええ。ええ…」
「『鍵』はしっかり閉めてください。
 ちかごろ、寮に『女装したガタイのいい不法侵入者』が現れるらしいので。
 俺はまだ発見できていないのですが…見つけたら必ず助けを呼んでくださいね!!」

メイド男は、君が戸締りをするさまを見届けながら、道具をまとめ、
隣の部屋(鍵がかかっているように見えたのだが…)のドアを開けていた。
まだ掃除を続けるのだろう。

358飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』:2021/04/25(日) 23:34:13
>>357
……その『女装をしたガタイのいい不法侵入者』ってこの人なんだろうな。
いい人っぽいし直接言うのは微妙だけど、この勘は正しいと思った。

「それじゃあ、ありがとうございました。
 次はせめてノックしてから入ってきてくださいね」

そう言って部屋の鍵を閉めて、私は『お姉ちゃん探し』へと出かけることにした。
今日は見つけられるといいけど。うーん、駅前にでも行こうかな。

そうして寮の外へと歩いていった。

359桐谷研吾『一般人』&御影憂『ナハトワハト』:2021/05/04(火) 09:18:58

  ザッ ザッ ザッ

二人の人間が『清月館』の廊下を歩いている。
一人は紺色の制服と制帽を着用した男だ。
その姿は、一見して『警察官』である事が分かる。
もう一人は、白いワンピースを着た女だった。
異様に長い前髪が顔の大部分を覆っており、
その姿は『ジャパニーズホラー』を思わせる。

                   ザッ ザッ ザッ

数日前、『スタンド使いの不審者』が現れたという話を、
寮生である『飯田咲良』から聞いた。
二人の目的は、それについて調べる事だ。
名目上は、
『不審者の存在を警察に訴えた』という形になっている。
しかし、他の警官に話は伝わっていない。
『スタンド』が関わっているなら、警察は無意味だからだ。

360飯田 咲良『シスター・ゴールデンヘアー』:2021/05/05(水) 11:05:38
寮の一室から中学生ほどの少女がゴミ袋を片手に出てきた。
茶髪を低い位置で二つ結びにしている彼女は、廊下を歩く二人の人影に気付いたようだ。

ーーーーーーーーーーーー
>>359
「あれ?御影さん?
 この間ぶりですね!」

部屋のゴミ捨てをしてたら、御影さんに会っちゃった。
御影さん、どこに住んでるか、そういえば教えてもらってないし…実は寮だったのかな?
今日一緒にいるのは変な杖の人じゃなくて…警察みたいな男の人…?

「えっと、この人は…警察の方、ですか?
 お疲れさまです。『飯田咲良(イイダサクラ)』と言います。なにかあったんですか?」

もしかして、また不審者が出たのかな?
御影さんになにかあったなら大変…!

361大神 或真『ネヴァー・グローイング・アップ』:2021/05/05(水) 11:16:31
>>359(桐谷&御影)
>>360(飯田)
「なんだいなんだい、騒がしいな。何やってるんだい、キミ達は」 (ハスキーボイス)

部屋のドアをちょいと開けて、緑髪に右目が青で左目が赤の男装少年(16歳 女子)が顔を出した。

 (※乱入が難しいようなら、部屋に顔を引っ込めて退場します。)


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