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「From Far East Laboratory」 への質問スレッド
1
:
【管理人】セラフィエル
:2007/06/23(土) 18:44:38 ID:dnxZ8GyY0
このスレッドは極東博士殿が立てられたスレ「From Far East Laboratory」質問コーナーといたします。
これは博士が作られた講義録形式の書き込みを滞りなく進めるための処置です。
では皆々様、ふるってご参加ください。
2
:
【管理人】セラフィエル
:2007/06/29(金) 11:39:56 ID:PekLOltQ0
早速ですが、管理人である私からの意見です。
博士、エヴァの世界で用いられているセフィロートの図について、ちとご意見を伺いたいのです。
劇場版の量産機が形成したセフィロートの図は、実は逆様になっているということです。
セフィロートの図は「逆様の樹」であって、もともとの図が「逆様にした樹」なのですが、それがまた逆様になっているんですよ。
この逆様になった「逆様の樹」はセフィロートの図ではなく、偽カバラ、クリフォートの図、邪悪の樹ではないかと考えるのです。
邪悪の樹は、ルシファーがカバラを独力で理解し、その力をコントロールしようとした結果生み出された邪悪の力の権化ではないかと考えていますが、これって暗示をかけているのでしょうか?
普通に考えれば、ユダヤ神秘主義にさほど詳しくない人たちにそこまで読めるか疑問なのですが、こういうことに詳しい監督がもしそれに意図をこめて逆様にしたのだとしたら、人類補完計画はアダム=カドモンへの道と称しながら、ルシファーと同じ道をたどっていたと見ることはできないでしょうか?
邪悪の樹は虚数で示されるということはやはり偽りとしての意味が含まれているのではないかと。
しかし微妙な点もあるんですよね。
最終的に初号機は十二枚の羽をそろえたルシファーを象徴するかのような描写が加えられていますよね?
ここでは、地球に光を投じて、ATフィールドの発生を促しているし、これは人間の救世主が「光を与える者としてのルシファー」という意味解釈の元に描かれていると思うのですが、いかがでしょう?
これって、ルシファーの二つの側面を使っているのではないかと思うのですが。
つまり、ゼーレはカバラを習得しようとした結果、偽カバラを形成したに過ぎなかった、「傲慢」なルシファーと同じ道をたどって墜落した。
しかし、初号機の中にいるユイは「光を与える者」としてのルシファーとなって、人間を導こうとした、という風には考えられないですかね?
しかも生命の実を得ている初号機のユイはルシファーの野望(カバラ会得)すら果たしてしまっているから、ルシファーを超越してしまっている気がしなくもないんですが・・・。
3
:
極東博士
:2007/07/08(日) 19:17:44 ID:G6iz/z3k0
>セラフィエルさん
二、三疑問は残るが、なかなか刺激的な論考ではあるね。
しかし、セフィロトの樹が逆倒立しているのは、流出論的観念から見た場合、実にエヴァ世界における
サードインパクトの発現であるとして問題ないのではないだろうか。というのもエヴァ初号機とシンジ君が
神にも等しい存在となったならば、これまでの流れとは逆の過程を取れることが明らかだからね。
つまり、至高の存在から流出した過程を表すのがセフィロトであるなら、至高の存在と同一となった
初号機はその過程を逆に辿れる可能性を有したものと考えられるからだよ。
私はルシファーの存在は神という圧倒的独裁者に対して反抗した自由の闘士、反体制反権力の象徴、
人類の解放者という観点からみているのだ。これはきみが言うとおり初号機が12枚の羽を持つ光の天使で
あることからも、ある程度明白だろう。
>しかし、初号機の中にいるユイは「光を与える者」としてのルシファーとなって、
>人間を導こうとした、という風には考えられないですかね?
まったく、その通りだと思う。ギリシャ神話でも人間に火を与えたプロメテウスのごとく、神々あるいは
天使の中にヒトに与する存在は不可欠だろうから。そうでなければ、ヒトと神とを問わず変化、または進化
が止まってしまう。なにも変わらなければ、その存在は袋小路へと入り、退化あるいは滅亡するだけだからね。
>邪悪の樹は虚数で示されるということはやはり偽りとしての意味が含まれているのではないかと。
これはどうだろう。
むしろ負の数ではないだろうか。赤木リツコ君がディラックの海が虚数空間という言葉を使ってから、
割と無批判に科学用語の乱用が見られるのは、学者の端くれとしていささか残念に思っているのだよ。
虚数は二乗してマイナス1になる存在だが、そうなると樹の存在が複素数で表せられることになる。
その可能性は完全に排除できないまでも、かなり複雑な解釈が必要になると思うが、どうだろうか。
4
:
メフメト
:2007/07/08(日) 20:21:14 ID:.FmLiBgM0
こんばんは。博士とはyasuakiさんの掲示板で一度お会いしましたか。ご無沙汰しております。
セラフィエルさんのクリフォート説にはあちらの掲示板で他の何人かの方とともに私も一枚かんでいたので少し参加させていただきます。
>しかし、セフィロトの樹が逆倒立しているのは、流出論的観念から見た場合、実にエヴァ世界における
>サードインパクトの発現であるとして問題ないのではないだろうか。というのもエヴァ初号機とシンジ君が
>神にも等しい存在となったならば、これまでの流れとは逆の過程を取れることが明らかだからね。
>つまり、至高の存在から流出した過程を表すのがセフィロトであるなら、至高の存在と同一となった
>初号機はその過程を逆に辿れる可能性を有したものと考えられるからだよ。
恐れながらこれをもって逆倒立の説明をしようとするのはやや違和感があります。
おっしゃる内容自体が正しいのはわかります。しかし「初号機はその過程を逆に辿れる」とおっしゃっているとおり、初号機はあくまで「逆に辿る」に過ぎないわけですから、
セフィロトの図そのものが逆を向くことを説明するには不適当でないかと考えます。初号機は本来「上から下に流出」するものを「下から上に遡る」ことで神に等しい存在となるわけです。
あくまでも「神」が「上=根」であるというポジショニングは保持されるべきなのではないでしょうか?
>むしろ負の数ではないだろうか。
同感です。クリフォートはセフィロートと線対称でありますから、虚数というより負の数というのが適当なように感じます。
しかし割とどこを見ても虚数と書いてあるんですよね・・・。
>セラフィエルさん
ちなみに虚数=偽りとは考えたくなりますが、実際のところ虚数に偽りという意味はないです。虚数は英語では「imaginary number=想像上の数」です。
まぁ想像上で現実じゃないから偽り、と言えなくもないですが、積極的な意味として「偽り・偽者」という感覚ではない単語だと思います。
5
:
【管理人】セラフィエル
:2007/07/08(日) 21:02:11 ID:dnxZ8GyY0
>>3-4
お二方へ
私が邪悪の樹を偽りのカバラと申しましたのは、カバラとは本来独力で習得できる奥義ではないということからです。
カバラは神から直接与えられなければ会得できない者であって、それ以外のものは「偽」という風に解釈できるのではないか、ということです。
見てみれば判ることですが、セフィロートとクリフォートの概念は全てが正反対のものです。
ですから、本来のカバラから見て偽りではないかということです。
虚数についてはそれに準じる解釈です。
ですがそれについて確証を持っているわけではないです。
お二方の仰ることも頷けることですからね。
6
:
【管理人】セラフィエル
:2007/07/09(月) 12:07:40 ID:dnxZ8GyY0
博士、メフメトさん、セフィロートの図を私が作った天使の9階級構造の図と照らし合わせて考えることは出来ないでしょうか?
あの図は、神的原理の振動が中心部で起きてそれが上級・中級・下級の天使を通じて人間社会へと伝わっていくということを示したものです。
すなわち、神的原理は中心部から外側にある人間界に向かう一方通行の振動であることが、そのまま神にもっとも近い「王冠(ケテル)」に始まり人間界を表すであろう「王国(マルクート)」へといたる一方通行のマップと原理的には同じではないかと。
だから独力で理解して、それを単純に逆に遡れば神になれる、とルシファーは解釈したのでしょう。しかし、そうなるにいたるには、まさしく対概念とでも言うべき反対思想が生まれるというわけです。
よって反対思想の下に構築していったセフィロートと思しきものは、実際には「抜け殻」であるクリフォートに過ぎず、偽りのカバラでしかないと考えるのです。
カバラが自力で会得できるものではないと言う定義づけからして、そのマップとしてのセフィロートやクリフォートの一方通行的なところを見ても、それは明らかなのではないかと考えるのです。
メフメトさんが疑念を感じておられることですが、邪悪の樹の構図は根元にルシファーのクリフォートがあるのです。
両方の樹の図を人間界のほう、つまり「王国」と「物質主義」を中心にして置いてみてください。そうすると、天国と地獄の構図が出来上がりませんか?
ルシファーが目指すのはマップを遡ることであっても、上っているつもりで実際は地獄へと落ちていく図となるわけです。
邪悪の樹の頂点(樹の根元)が「バチカル(無神論)」となっていることもみればそう捉えることが出来ないでしょうか。
7
:
【管理人】セラフィエル
:2007/07/09(月) 12:16:02 ID:dnxZ8GyY0
ちなみに、これは独自発想ですが、上にセフィロートの図、下にクリフォートの図をおき、真ん中に人間界を置く上の私の考え方を用いるなら、砂時計を想起できないでしょうか?
つまり、上にある砂が、真ん中の細いところを通じて下に落ちていくのと同じように、この図全体が、そもそも上から下へと流出する概念である、とみなすことが出来ないかなと。
8
:
【管理人】セラフィエル
:2007/07/09(月) 12:23:48 ID:dnxZ8GyY0
このように考えると、「虚数が二乗すると負の数になる」ことで本来の意味はマイナスである、と解釈するお2人のご意見が、そのままになると考えますがいかがでしょう?
9
:
メフメト
:2007/07/10(火) 17:02:34 ID:pliDxPTo0
>セラフィエルさん
>つまり、上にある砂が、真ん中の細いところを通じて下に落ちていくのと同じように、この図全体が、そもそも上から下へと流出する概念である、とみなすことが出来ないかなと。
おっしゃるとおりだと思います。砂時計とはうまく言ったものです。
そう考えるとますますEOEで出現したのはクリフォートではないかという気がしてきますが。セフィロートはそれがセフィロートである限り辿る道筋の方向に関わらず上にケテルがないといけないわけですから。
>このように考えると、「虚数が二乗すると負の数になる」ことで本来の意味はマイナスである、と解釈するお2人のご意見が、そのままになると考えますがいかがでしょう?
いやこれはなんと申し上げればよいか・・・。砂時計の真ん中に軸を引いたときセフィロートとクリフォートが線対称になる、ということは、これがそのままプラスとマイナスの関係であることなのです。
ですがそれは、「虚数が二乗すると負の数になる」から、ではないです。二乗した場合符号は保持されるとは限りません。aの二乗が4だと言う場合、aは2である場合と-2であることからもわかるように、二乗したら「プラスである⇒二乗する前もプラスである」は偽です。
同様に、「虚数が二乗すると負の数になる⇒虚数の意味するところはマイナスである」もまた偽命題です。
虚数はそういう比較をすることができる存在ではないと思うので・・・数学の知識はほとんどないのでアレなんですが。
ところでウィキペディアによると、カバラの思想の現代の体系が確立されたのが16世紀なのに対し、デカルトが負の数の平方根を初めて「虚(imaginary)」と表現したのが17世紀らしいのですが、このへんをどう考えたら良いのか・・・。
10
:
【管理人】セラフィエル
:2007/07/12(木) 19:04:28 ID:dnxZ8GyY0
>>9
メフメトさん
すみません、メフメトさん。
私の説明のしかたがまずかったです。
修正いたします。
私が言いたかったのは、セフィロートの樹に示されたセフィラーの意味と、クリフォートの樹に示されたクリファーの意味の解釈が正反対であるゆえに、数字も+−の意味ではなく「実数」「虚数」という意味で正反対の意味を成すのではないかという意味です。
私は正直文系の人間で、数学に関してはもうほとんど手をつけておらず、語句的に正反対である、という考え方しか出来ないのですが、「実数」の反対語は?と問われたら、どんな回答が得られるでしょうか?
「実数」ではない複素数ということになり、「虚数」とならないでしょうか?
そういう意味で線対称的なのではないかなと考えたんです。
+と−という概念の前にクリフォート自体が「実を伴っていない虚妄」という意味もないかなと。
それはクリフォートが、セフィロートを上ろうとして実際のところは上れていないという前提の下です。
理想の「王国」を築こうとして実際には「物質主義」にとんだ欲望の溢れた世界でしかない。
確固たる「基盤」を築こうとして、実際には神の加護無き基盤であるから「不安定」。
「栄光」は幸いを表す光、神より与えられるもの、という解釈の元、自らそれを得ることはできるものではなく「貪欲」な欲望でしかない。
・・・
「神」を目指しているつもりで、神に反逆していること、自分が神になろうとしている時点で「無神論」者である。
てな感じで。
ちなみに失楽園のサタンは、自らを神と称し、ヤハウェを自分と同じく同時に生まれた同等の存在であるとし、天使たちの全てがみな神々である、と自己中心的な解釈をしていますね。
それが偽りであるとし、真理を知る大天使たちやアブデル(アブディエル)がサタンを論破する材料でもあります。
ただ、サタンのこのような考え方は、キリスト教の成立過程において天使たちとなったものが、もともと異教の神だったものもいて、それがユダヤ教・キリスト教の拡大によってヤハウェの配下になっていったということからの引用という解釈も出来るかもしれません。
セフィロートの遡りは不可であることからの発想は何の根拠にも基づいていない私の独自発想なので、誰か真理を知るものがおりましたらご助言ください。
>ところでウィキペディアによると、カバラの思想の現代の体系が確立されたのが16世紀なのに対し、デカルトが負の数の平方根を初めて「虚(imaginary)」と表現したのが17世紀らしいのですが、このへんをどう考えたら良いのか・・・。
ありゃ?それは変ですよねぇ・・・。
うーん、そうですなぁ、微妙な世紀違いですな。
成立当時には虚数という概念を用いていなかったのか、それともデカルトが定義する前にそういう概念自体はもともとあったのか・・・。
私は数学は範疇外なので申し訳ないっす・・・。
11
:
極東博士
:2007/07/15(日) 11:08:42 ID:G6iz/z3k0
>メフメトさん。
yasuaki氏の掲示板の常連投稿者、ビッグ5のお一人だね。
こちらでもよろしく。
クリフォート、邪悪の樹に関してはyasuaki氏のサイトでどのような議論が戦わせられたのか
不明なので、いささか重複する内容になるかもしないが、その点ご容赦願いたい。
まず、ユダヤ教神秘主義において、カバラーにはクリフォートの概念は含まれていない。
このことから少なくともユダヤ教神秘主義カバラーを考察する限りにおいて、クリフォートは
まともな論考に値するものではないというのが私の基本的考えだね。
女神転生などのゲームには重要な概念のようだが。
セラフィエル、メフメトさん御両名はどこから、この概念をセフィロトに適応されたのかな?
私の調べた範囲では少なくともキリスト教が普及した中世以降、おそらくは近代から現代にかけて
成立した概念だと思うのようなので、この点からも実際のカバラーとは無関係だろう。
ダイアン・フォーチュン「神秘のカバラー」によれば、どうやらキリスト教カバラーの中心的役割を
果たし、60年代以降のあらゆる商業オカルトの源泉になった英国「黄金の夜明け教団」が
クリフォートの震源のようだが、いかがだろうか。
いずれにしても本来のユダヤ教神秘主義におけるカバラーとは無関係であることは間違い無いと思う。
歴史的にみても19世紀後半から20世紀初頭にかけてはブラヴァツキーに代表される東洋的神秘主義の
台頭によりキリスト教を中心にした西欧文明内部の危機感が表面化した時期にもあたる。
その対抗上、カバラーが表立ってきたもののようだ。
ヒンズー教神秘主義ヨーガ、イスラム教神秘主義スーフィズム等はさすがにキリスト教徒にとって
認め難いものだったのだろうね。
12
:
極東博士
:2007/07/15(日) 11:10:28 ID:G6iz/z3k0
虚数に関してはメフメトさんが言われるように、その歴史は古いが、一般に浸透するまで、
およそ300年ほどかかっているというのが定説だね。
16世紀にイタリアのカルダーノやボンベリが負の平方根√-15のような数を議論したのが虚数、
複素数の萌芽であるとされている。
それ以前にも x^2+1=0 → x^2=-1 のような方程式の解に意味があるのかは散々議論されたようだな。
実際には1777年にレオンハルト・オイラーが√-1の代わりに「i」を用いた表記法を使用し、
ガウスもこれに倣ったことから虚数iが確立されたのだね。
複素数の使用により、n次方程式の解は複素数の範囲で必ずn個の解を持つ、という数学における
最も重要な定理のひとつ「代数の基本定理」が証明できる。
さらに複素数の応用は実数が直線上の点で表すことができるように、デンマークのヴェッセルと
スイスのアルガンにより、複素平面、あるいはヴェッセル=アルガン平面と呼ぶ二次元平面上に
表すことができるようになった。
ひとつの複素数はふたつの実数に対応するからだね。これが1800年頃とされる。
数を二次元に拡張できると、それはベクトルで表すことが可能になる。
複素数 z=a+ib は方向と大きさをもつことになるからだ。
このことから、もしセフィロトとクリフォートが複素数の関係で表すことができるならば、
それはベクトルを持つものと考えていいと思う。
つまり、各セフィーラは力による「場」を、パスはそのベクトルを表していると密かに考えて
いるのだが、いかがだろうか。
13
:
【管理人】セラフィエル
:2007/07/15(日) 15:14:27 ID:dnxZ8GyY0
>>12
極東博士殿
参考なまでにお一つ、それに関する記述があるホームページを紹介したいと思います。
http://www.school.sanyo.oni.co.jp/contest/ichinomiyakou/angelworld/sephiroto.htm
ただ、私はなにも、クリフォートがカバラである、とは申しておりません。
カバラにあらざるもの、として捉えています。
14
:
【管理人】セラフィエル
:2007/07/15(日) 16:13:05 ID:dnxZ8GyY0
ところで博士、雑談ですが、博士の目から見たyasuakiさんの掲示板におけるビッグ5とはどなたたちのことでしょう?(笑)
15
:
まる
:2007/10/13(土) 14:27:14 ID:Xhjuy8Jg0
はじめまして、まると申します、よろしくです。
では早速、質問です
>エヴァではご存知の「位相空間」
これ、本編のどこにこの言葉は出てきたんでしょうか?
何話のどこどこですと、教えてください
ちなみに、私は全然ご存知ではありませんし、あなたの文章で
初めてしりましたよ
16
:
【管理人】セラフィエル
:2007/10/13(土) 16:12:23 ID:BLWlmbEA0
>>15
まるさん
初めまして、管理人セラフィエルです。
博士は体調を崩されているので、僭越ながら博士に代わってお答えさせていただきます。
位相空間は第二話におけるサキエルと初号機との戦いにおいてその説明があります。
マヤ「ATフィールドの位相空間を中和しています」
あとは、ラミエルのときも「相転移空間を肉眼できるほど、強力なATフィールドが展開されている」と言う説明があります。
なので、きちんとありますし、これについては様々な雑誌や用語辞典にも載っていることですね。
ただ、それについての詳しい説明は、私には力量不足ですww。
博士、後の詳しい説明は、よろしくお願いいたします。
17
:
極東博士
:2007/10/18(木) 23:17:31 ID:G6iz/z3k0
まるさん、はじめまして。
そちらの質問にはセラフィエルさんが的確な回答を与えてくれたようだね。
私の出番はないようだが、少しだけ蛇足を付け加えさせていただこうか。
数学的位相空間、トポロジーとはギリシャ語の「牧歌的な場所」を意味する
トポスを起源とする数学、幾何学の一分野でライプニッツが「位置の幾何学」
と呼んだ学問の発展形だね。これは幾何学図形でさまざまな変換操作を加えて、
なお変化しないもの、つまり幾何学的共通点を探る学問だ。この場合は空間に
おける点同士の関係を意味する。もとの図形と面積や角度の違い、平行線の
関係など、似ても似つかぬ外形であっても点同士の関係が変化しなければ、
その空間は位相的に同相であるとされる。この入り口となるのが一筆書きだ。
小学生時代にさまざまな線画による図形を紙面から筆を上げることなく
描くことができるか。高校になるとこの数学的意味を学んだはずだね。
「オイラーの定理」だ。ネクタイの結び方はいくつあるかというのも
トポロジーの分野で、れっきとした”結び目理論”というものが存在する。
世界地図を国別に塗り分ける”四色問題”もトポロジーの発展と共に取り上げられた。
情報通信分野では”ネットワーク・トポロジー”は最重要問題だ。データを
送るパケットあるいはトークンをいかに効率よく端末に配置できるネットワークを
構築するか、換言すると同じローカルネットワークを二度以上通過しないで、
ネットワーク全体を通信可能状態にしておけるかがネットワーク管理者の
才能に依っている。金融機関のキャッシュコーナー、現金自動受払機は
その代表例といえる。
18
:
極東博士
:2007/10/18(木) 23:18:24 ID:G6iz/z3k0
第20話でリツコがシンジのサルベージ計画を実施中に「クライン空間に囚われている」
という言葉を使っていたね。クライン空間などという単語も概念もないが、
内側と外側のつながった”クラインの壺”は位相空間のモデルとして
よく知られている。もちろん、表と裏がつながった有名な”メビウスの帯”
も代表的な位相空間のモデルだ。メビウスの帯の端をつなげるとクラインの
壺になるのだが、これは一般にはあまり知られていないようだ。
集合論における数学的表現を使えば位相空間とは以下のように定義できる。
1:Ⅹを集合とする。
2:Ⅹの部分集合の内、あるものが他と区別された開集合である。
3:それらの開集合が以下の a,b,c の三条件を満たす場合、Ⅹは位相空間である。
a:2つの開集合の共通部分はまた開集合である。
b:任意数の開集合の合併は開集合である。
c:Ⅹ自身と空集合φ⊂Ⅹは開集合である。
19
:
極東博士
:2007/10/18(木) 23:19:39 ID:G6iz/z3k0
物理的位相空間、フェイズ・スペースを理解するには、我々の三次元空間に
おける事象(出来事)は三つの座標により指定できるのを確認しよう。これに
時間的発展を加えた時空連続体、四次元時空は四つの座標により指定できる。
さらに古典力学での1つの質点の運動に対する初期条件は位置に対して3つ、
速度に対して3つの合計6つの座標が必要となる。この空間のことを
フェイズ・スペースと呼ぶのだね。
20
:
極東博士
:2007/10/18(木) 23:21:31 ID:G6iz/z3k0
より具体的に言えば、三次元空間を動く粒子(物体)に対しては、
その2階微分方程式は3つの2階導関数x¨,y¨,z¨を含み、
6個の変数x,y,z,x¨,y¨,z¨の1階の微分方程式に帰着される。
つまり、運動粒子がk個あれば、6k次元の位相空間が必要になるというわけだ。
六畳一間程度を満たしている空気分子を考えても、100000000000000000000000000000次元
程度の位相空間を用意しなければならない。もっと身近な例を考えてみよう。
もし、車を買い換えようとすれば下取り価格、燃費、車検までの期間、保険料、
乗り心地、動力性能などの各要素を今現在所有している車と比較して考えるだろう。
こうした要素は高次元の点とみなすこができる。まして、他社の競合車と比較する場合は、
さらに次元が増加する。買い換え時はこの空間内で最適の領域を見つけることになる。
同じことは株式市場におけるコンピュータの自動売買プログラムに反映されている。
これはエヴァのATフィールドがある種のエネルギー障壁、ポテンシャル・バリヤー
として表現されていることから動力学と位相空間の関係を見事に表していると思われたが、
第24話で渚カヲルが「誰もが持つ心の壁」などと科学的、物理的、ハードSF的解釈に対する
見事な肩すかしを食らわしてくれたね。
22
:
【管理人】アイオーン・アブラクサス★
:2012/12/02(日) 02:13:24 ID:???0
私の希望ですが、博士が以前仰っていたエヴァと三島とバタイユ、という評論を
読ませていただきたいなと思っています。他にも色々と残っているところはある
と思いますが。
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