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最近の都条例とやらのニュースを見つつ思うこと

1頑固な寿司屋:2010/12/24(金) 19:03:23
表現の自由を阻害する、あるいは恐れがあると言う理由が大方のようなのだが、ちょっとそういう人々に質問をしてみたい。

「表現の自由」は権利なのか、権利ならばそれに付帯する義務は何なのか?
 これはいわゆる基本的人権なのだろうか?規制とは自由の阻害なのか?

 出版社に相談無しに一方的に決めたのはけしからんとすれば、何故これを司法の手に委ねようとしないのか?

 都のHPを読んでみたが、内容は至って良識的なことであり、エロ(本来の意味のエロスからはかけ離れてしまっているが)の表現をどのような形であれやってはいけないとはどこにも書いていない。ただそれが発表される場、ならびに発表の対象年齢の明確化を問題としているように見受けられる。

また低年齢層をポルノの性的嗜好の対象にしないという姿勢はごく当たり前のことにように思えるがいかがか?

もともと日本人は性的なことにはおおらかな民族だ、という向きもある。道教的思想が入ってきたがゆえに厳格化したという意見である。しかし長い歴史を通して残ってきたものは「性」を制限する方向ではなかったのか?

「性」を表の世界から隠して宗教はこれを「聖別」し、道徳はこれを「区別」し、政治はこれを法によって「秩序化」しようとしている。

経済の規制撤廃と、倫理の規定撤廃(間違えてはいけない、この問題は倫理なのだ)は次元の異なる問題である。

 自分が倫理的に潔癖であるとは思わないし、50過ぎの助平な親父である。ただ社会倫理の退廃は民族の滅亡であると危惧するだけなのだ。

 出版業者、漫画家諸氏が「反対」を叫ぶことについても、彼らの表現によって生活の糧を得る方法が、非倫理的であることがあってはならないのだ。少なくとも表現することは許されているし、販売対象(発表対象)が18歳以上であれば許されているわけである。ここで私が言う倫理的というのは何も表現するな、発表するなということではなく、良識を持って他に接するべきであり、大人であることを自覚してほしいということだけなのだ。

2キラーカーン:2010/12/25(土) 02:17:20
後でも述べますが、この条例の問題は

エロ規制に名前を借りた漫画・アニメ弾圧
(漫画・アニメ蔑視)

となっていることが最大の問題であると思われます。

>>「表現の自由」は権利なのか、権利ならばそれに付帯する義務は何なのか?

 「義務」が付帯するというよりも、民主主義が成立するための根拠(それらしく言えば「制度的保障」)というものだと思います。

 表現の自由というよりは(精神的)自由権(≒自然権)一般(つまり「〇〇の自由」といわれるもの)の話になりますが、自由権は沿革的に市民革命(清教徒革命、名誉革命、フランス革命、米国独立戦争)において、いわゆる平民が革命を起こして「民主主義」を打ち立てる際の理論的根拠となっています。
 極めて単純化すれば、このジョンロック以来の自由権(≒自然権)が社会契約論や人権宣言等々につながっていき、現在の民主主義・立憲主義を成立させている土台となっています。
 現在においても、わが国の憲法学では

 精神的自由権>経済的自由権>社会権

と序列化されています。
 光市の母子殺人事件に関する刑事裁判で、安田弁護士以下の弁護団の所業を正当化する根拠としても、刑事裁判においては
 
 被告人の権利(=自由権)>犯罪被害者の権利(社会権)

であり、刑事裁判において、被告人の権利は犯罪被害者の権利に絶対的に優先するという理論が(特に弁護士界において)根強く残っています。

 で、この内容ですが、私も条文を見たわけではないので、断定はできませんが、事実上問題となっているのは

漫画とアニメが「狙い撃ち」にされている

ということです。
 つまり、同じ作品でも、漫画やアニメ版なら条例の制限にひっかかり、小説版や実写版であれば条例の対象外になるという 「不公平性」 を問題にしていると理解しています。条例の制定主旨であれば、表現内容で制限をかけるべきところ、表現手段による制限となっており、元来、「サブカル」や「オタク」として被害者意識が強いところに、こういう「漫画・アニメ規制」が来れば、

小説家都知事による漫画・アニメ差別(蔑視)

と解釈されるのは必定です。
 そして、現在のわが国の状況を見ても、「メディアミックス」という名の下で同じ作品でも

漫画版、小説版、アニメ版、実写版、ゲーム版

とあるのは珍しくありません(といいますか、現状では、原作のない「オリジナル」のアニメというのは事実上絶滅状態です)。ということで、同じ作品であるのに表現手段によって「差別」されることになり、それは、そもそもの条例の主旨とは関係ないのではないか、言い換えれば

エロ規制に名前を借りた漫画・アニメ弾圧

であるとして、「燃料投下」状態になっていると思っています。
 そして、猪瀬副知事のTwitterでの応対も

漫画・アニメ愛好者に対する蔑視

があからさま過ぎることで、さらに、批判派を「煽っている」状況にあります。

 とりとめがありませんが、とりあえずこんなところです。

3頑固な寿司屋:2010/12/25(土) 19:21:20
キラーカーン様
 ご教示ありがとうございます。アメリカはシアトルに住んで早26年が過ぎようとしておりますが、日本から漏れ聞こえてくる情報はかなり断片的で、掻痒を靴の上から掻くがごとき感に堪えず、書き散らしてしまいました。
 ブラック・ジャッキ氏などもMIXIなどで意見を述べておられますが、反対をされておられる方のヒステリックなまでの反応に戸惑うことが多いのです。
 こちらの生活が長いせいでしょうか、日本のメディアにおける[性]の扱いの野放図さ、果たしてこれで良いのかと考えることが多いのです。
 シアトルで知る限りにおいてですが、[性]の扱いは公の場においては大きく制限されております。乳房の露出などもってのほか、メジャーのファッション雑誌の表紙さえ、日本の感覚でいけば問題なかろうと思うと思うほどのものすらタイトルだけを見えるようにして売っています。
 また地上波のメディアにおいてはかつての映画に乳房や性器が露出する部分にはボカシが入るのは当然、汚い言葉遣いなどには遮断音が入ります。当然のことながら、幼児教育機関や義務教育施設の近くにアダルト・エンターテイメントなどが店を構えることも激しく制限されます。
 こちらの社会がキリスト教倫理を社会規範の基礎にしているいうことからかもしれませんが、たまに日本に帰ると、日本のほうがポルノ解禁状態であると思えます。
 いずれにしてもヴィジュアルによって、すなわち直接視覚に訴える性表現は野放図であって良いとは思えません。[スケベは売れる]という事実が出版業界にはあるとも聞き及びます。
 果たして精神的自由権の追求が社会の阻害要因(物質的であれ、精神的であれ)とならぬように良心を求める時代ではないのか?どうにもいたたまれません。
 せっかくキラーカーン様がご教示頂いた内容に迫って論を進めるべきところなのでしょうが、情のほうが先走ってしまいます。

4キラーカーン:2010/12/26(日) 02:00:15
確かに、この問題は 「エロ規制と表現の自由」 という古くて新しいといいますか、我々が暮らす社会との関係で普段に問い直される問題であります。昔、読んだ本の中に

ポルノに関する普遍的定義を示すことは不可能である。しかし、全ての人が「あれがポルノである」と指摘することができる

という内容(記憶モードなので、正確な文面ではありませんが)の帯が付されていた本がありました。
 で、このような「エロ規制と表現の自由」を廻る問題であれば、総論として(何らかの規制が必要という意味で) 頑固なすし屋 さんの所論に強いて反対するところはありません。

 ここから 「感情的」反発 との関係になるのですが、この条例案を巡る議論で典型的な例として問題とされているのは

現代仮名遣い版古事記であれば規制の対象外であるが、漫画版古事記であれば規制の対象になる。
 あるいは
「源氏物語」と「あさきゆめみし(源氏物語の漫画版)」との関係

ということです。
 つまり、「エロ規制」ということであれば、媒体を問わず内容によって規制しなければならないというのが、必然的な結論ですが、この条例案の場合

内容ではなく、媒体によって制限される

という内容になっているという点、つまり、 「エロ規制の名を借りた漫画・アニメ弾圧」 条例であるとして、ネットを中心とした反発を食らっているということになります。
 日本では、ネットといわゆる「二次元(漫画・アニメ)文化」は親和性が高いといわれていますので、ネット圏域では 「自己の存在の権力による弾圧」 として反発を食らうということは十分理解できます。

 例として、『「手塚治虫作品」 にもこの条例の制限に抵触すると思われる作品があるが、それの扱いはどうなるのか』、などのと質問したところ、副知事が

手塚作品は「傑作」と評価が定まっているから制限対象外である。悔しかったら、おまえらも「傑作」を書いてみろ。(意訳)

こんな条例案に反対するようでは、リアルのより世界二次元の世界の方が面白いと思っているようなやつは人生が終わっているような感じがする。二次元よりリアルの方が面白いに決まっている。それが分からな奴はバ〇だ(意訳)

とあからさまに、漫画・アニメ愛好者を蔑視するような内容の書き込みをtwitterにしたことも感情的反発を食らっている要因になっています。
 こういうやり取りを目にすると、先の投稿でも書いたとおり、 

真の目的は、小説家都知事と作家副知事の上から目線による漫画・アニメ弾圧

と解釈されても「仕方がない」と思います。ここの「ねじれ」を正さない限り、 頑固な寿司屋 さんの考えられている問題点まで他取り付くことは、この件に関しては不可能だと思います。

5BJ:2010/12/26(日) 23:48:54
合衆国のBJです。子板「金ドン」を維持運営を続けております。

都条例の話になっているようですが、これはエロ漫画の出版禁止を言っているのではなく、未成年者に対する販売禁止を訴えているものであると聞いています。そもそも日本は未成年者に対する倫理道徳教育的保護がほとんどなく、野放し状態になっています。都条例は30年前に発効していて欲しかったと思います。

6キラーカーン:2010/12/26(日) 23:57:30
BJさん。お久し振りです。
携帯からの投稿ですので、挨拶だけにしておきますが、これからも宜しくお願いします。


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