したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

小説、作りませんか?

1U監督:2007/05/21(月) 19:28:28 ID:i1LOwIUM
小説専門のスレです。
が、ほかにも詩や俳句、短歌、エッセイ(随筆)など何でも構いません。
テーマは箱庭だけでなく、戦争、SF、サスペンス、恋愛、お笑い等でもオーケー。
(注)ただし、過度のリアル描写※、アダルト描写、他人への誹謗中傷等は禁止です。
また、他の作品のパクリも禁止です。
(※過度のリアル描写とはバイオハザードよりも過激なものです。)
場面上どうしても必要なときはほどほどに、また注意書きを忘れずに。
よほど過激なもので注意書きが無い場合は、紅月島へ報告を。

ここはいろいろな人々が集います。多少の文法間違い、誤字脱字などは流してください。
感想などがあれば、その島の観光者通信へ。感想は作者の強力な活力剤です。
また、投稿する人は必ず名前の欄に島名を書くように。

ここには作品だけを投稿してください。
作品は文学であれば何でも構いません。(注)
皆さん、どんどん投稿しましょう!

2U監督:2007/05/21(月) 20:32:23 ID:i1LOwIUM
作品を投稿します。
なお、これはフィクションであり登場人物、国名、島名、兵器等は
地球の物と一切関係ありませんのでご了承ください。
《用語説明》
<大日本帝国>
零戦
大日本帝国海軍主力戦闘機。
日本のプロペラ(後述レジプロ)戦闘機の中で一番有名。(U監督曰く)
ただし、本物同様耐久性が低い。

<大火炎帝国>
零戦改
大火炎帝国主力戦闘機。
正式名称・和名.零式艦上戦闘機改七五型、英名.F0FⅡ
外見は零戦よりひとまわり大きいだけだが、内部構造はアメリカの艦上戦闘機
F6F・ヘルキャットに似ていて耐久力が大幅にアップし、20mm機銃弾を
数発当てても墜ちないようになっている。さらに、
戦前アメリカのプラッド・アンド・ホイットニー社と大火炎帝国の梁山工業で
共同開発した和名.「浜」、英名HR-2650エンジン(出力1600hp)を搭載。
機動性も零戦と比べ物にならない。搭載兵器は両翼に20mm機関銃二門ずつと
機首の12.7mm機銃二門。さらに作戦に応じて、爆弾200kgまで積める。

3U監督:2007/05/21(月) 20:46:41 ID:i1LOwIUM
小説『火炎戦記』 

プロローグ

昔、箱庭諸島が出来るはるか昔。
遠い宇宙の果てに一つの星があった。そこはもう一つの地球、フロンティア。
だが、たった一つだけ地球とは違うものがあった。
―歴史である―
小笠原諸島沖合一三〇〇キロメートル。ここに火炎島という九州ほどの
島が存在する。そこは西東(江戸)時代中期に発見され、以後火円藩がおかれ琉球の
ように貿易で栄えた。
フロンティア第一戦争(第一次世界大戦)末期、大日本帝国の属国という形で
大火炎帝国独立、アメリカ合衆国と大日本帝国の仲介をしアメリカ、日本双方の技術と
文化を得た。そして、以前と変わらぬ平和が訪れようとした、はずだった・・・
が、大日本帝国は突如真珠湾と火炎島に奇襲攻撃。大日本帝国はアメリカ合衆国と
大火炎帝国を敵に回した。
しかし、真珠湾攻撃は大火炎帝国も加担したというアメリカの主張になすすべも無く
大火炎帝国もまた、アメリカと大日本帝国を敵にしたのである。
ここに、地球とは似ているようでまったく違う太平洋戦争が始まった……

4紅月島作家・U:2007/05/21(月) 20:48:23 ID:i1LOwIUM
第一章・始まりの炎

全ての始まりは世歴(西暦)1941年12月10日。
真珠湾奇襲の5時間後だった……

午前七時八分 大火炎帝国、帝都・火京。軍総司令部、レーダー監視室……
「ん?機影確認。変だな、この時間哨戒機は飛ばないはずですよね。」
レーダー監視員の一人が異変に気付いた。
「演習中の大日本帝国の偵察機が迷ったんじゃないか?」
同僚がそう言って監視レーダーの画面に視点を戻した。
しかし、そこにはあり得ないものが映っていた。
「機影多数出現! まさか!」
異常に気付いた主任が駆け寄ってくる。
「何だ!?ちょっと見せてみ……。たっ、大変だ。すぐ総合司令室へ連絡!まずいぞ……。」
そこに映っているものは、まぎれも無く多数の大日本帝国の飛行隊だった。

五分後、軍総司令部総合司令室……
普段は落ち着きのある司令室だが、今回はかなり慌しかった。
「敵戦闘部隊確認!数は、50!否、100!」
「防衛艦隊をそっちへ向かわせろ!」
「駆逐艦・日暮、戦闘開始!」
「哨戒機、撃墜されました!」
管制官、各司令官たちが困惑している中、総司令と副司令だけは冷静だった。
「とうとうきましたな、司令。やはり・・・」
副総司令官の早見が表情も変えず、聞いてきた。
軍総司令官、ケン・久村(国民のほとんどが日系アメリカ人)は
腕組をして黙り込んでいる。よく見ると何か考え事をしている。
「司令!迎撃部隊の出撃許可を。」
管制官の一人が聞いてきた。
「許可する。ただ、十機余り草津山脈へ向かわせろ。」
総司令室が一瞬のどよめく。しかし、副司令の一喝ですぐ元に戻った。
「しかし、草津山脈は反対方向ですよ。」
管制官は反論した。
「これは!大日本帝国海軍機動艦隊です!」
「数確認!空母3、戦艦2、巡洋艦3、駆逐艦5!」
「報告だと確か空母四隻のはず・・・まさか!」
他の管制官達の状況報告でその管制官は久村が何を考えているのかを悟った。
「勘があたりましたな、司令。すぐに出撃させろ!急げ!!」
「あと、響艦隊と廻林艦隊を出せ。相手は攻撃が終わる前に引き上げるが、
また戻ってくるだろう。」
そう言って、入れたてのコーヒーを飲んだ。
「アッツィィィィィ!!」
久村の勘はかなりの高確率で当たる。ただし、勘で熱々のコーヒーを飲むのは危険すぎた。結局、久村の叫びは軍令部中に響き、舌にやけどを負い、以来ホットコーヒーを飲まなくなったのは言うまでもないだろう。

同時刻、第一航空艦隊旗艦・空母赤城、艦橋・・・
「第二波空中攻撃部隊の準備だ。急げ!」
第一航空艦隊司令長官、南雲忠一は紺碧の海を眺め、自信たっぷりに言った。
真珠湾攻撃があまりに見事に終わったのですこし浮かれていたのだ。
「もうじき第一波空中攻撃部隊が作戦を開始する時刻だ。作戦開始後すぐに
第二波攻撃部隊を上げ、それぞれの目標に向かわせろ。また、別働隊は南部へ行かせ、
空母蒼龍の飛行隊を草津山脈から進入させ、首都へ向かわせろ。
大火炎帝国などと下賎者どもの集まりが。叩き潰してくれるわ。」
しかし、南雲の作戦を久村総司令は完全に予測していた。
ただ、南雲が大火炎帝国のレーダー技術と久村の勘を知らなかっただけである。

5紅月島作家・U:2007/05/21(月) 20:49:17 ID:i1LOwIUM
午前七時四二分、大火炎帝国西部地方都市・沖野市
ここには国内最大の鉄鉱石採掘場があるほか、それに隣接している製鉄所も
国内最大で、多数の工場がある。
肌寒い朝の静寂を切り裂くように空襲警報が鳴り響いた。初めは訓練と住民も思い込んでいたがその直後、
地響きにも似た音が聞こえ日の丸を刻んだ鉄の鳥の群れが襲ってきた。
第一航空艦隊の第一波空中攻撃部隊である。
低空飛行している零戦の機銃掃射は、無差別に逃げ惑う人々の命を次々と奪っていく……
また、あちこちで爆発音が聞こえ、人々は真珠湾での出来事を今この場で目の当たりにした。
恐怖、怒り、憎しみ、悲しみ、孤独。人々は逃げ、壊れ、奇声を発する者までいた。
そのとき、三十機の飛行機が閃光のごとく現れ、機銃を乱射。次々と日の丸が墜ちていく・・・
その飛行機はよく見ないと零戦と見間違うかもしれない。だが、翼の目印で見分けがつく。
そこには日の丸ではなく、海をイメージした蒼を切り裂くように炎をイメージした紅線が通っている。
それを見た住民たちから歓声が沸いた。これこそ大火炎帝国の海軍旗であった。
そして、今上空を飛翔しているその印の付いた航空機こそ、大火炎帝国が誇る最新鋭戦闘機、零戦改だ。
「よくもやったな!!」
隊長機が先陣を切り、続々と迎撃隊が入ってくる。
日本の零戦はその機動力を生かして格闘戦をしてくるが、馬力が二倍近くある零戦改に
とってはもはや敵ではなかった。次々と墜ちていく日本軍機。
そして、十分後。第一空中攻撃部隊は壊滅、残ったのは約一八〇機中たった二一機だった。

同時刻、草津山脈上空・・・
別働攻撃部隊隊長「まさか、ここまで見ているとは思わないだろう。裏から入っていきなり現れた零戦になすすべも無く、真珠湾のように司令部は壊滅。いいシナリオだ・・・」
そういって、ニヤリとした隊長はこの後自分たちがどんなに愚かかを思い知ることとなるのは言うまでもない。
その五分後、別働攻撃部隊が待ち受けていた零戦改により全滅したことも・・・

十分後、第一航空艦隊旗艦・空母赤城、士官室・・・
「なにぃ!だ、第一波空中攻撃部隊が壊滅だと?」
南雲は報告を聞いて呆然とした。
「さらに第二波空中攻撃部隊も目標手前で壊滅的打撃を負い、別働攻撃部隊は全滅です。」
「なっ、なんだと!?」
さっきの余裕綽々な南雲は見る影も無かった。
南雲は、狂ったように空のマグカップを床に叩き付け、机を何度も叩いた。
その赤く、血の気の立った顔からは恐ろしいほどの殺気が漂っていた。
「ついに我が大日本帝国を怒らせよったな。今度こそ叩き潰してくれる!!」
その後、第一航空艦隊は高須四郎中将率いる第一艦隊・第二戦隊と合流、補給をし、
再度大火炎帝国攻略作戦を展開しようとしていた。

6紅月島作家・U:2007/05/26(土) 13:38:31 ID:LhdCyzt.
世歴1941年12月13日。
大火炎共和国領・ロランド島沖合一三〇キロメートル。
大火炎共和国所属廻林艦隊旗艦・戦艦雲河……
それはアメリカや帝国海軍に対抗するために共和国海軍が建造した最新鋭のハイテク戦艦である。
廻林艦隊はこの戦艦雲河の他にも雲河級戦艦三隻、正規空母二隻、護衛空母二隻、
重巡洋艦(後述重巡)三隻、軽巡洋艦(後述軽巡)二隻、駆逐艦八隻を保有する大艦隊だ。
その慌ただしい艦橋内の中央、艦長席に座っている男がいた。ルーク・穂坂艦長である。そしてその隣に座っているのは廻林艦隊司令長官のトーマス・三池だ。
「今我々は生みの親である大日本帝国所属の船を討伐しに行っているのだが、
君の心境はどうだね?私はまだ、起こっていることが信じ難いのだが……。」
三池が聞いてきた。突然の問いだったので、聞き逃すところだった。
「おっしゃる通り、私も貴方と同じ心境です。私たちには討てないかもしれません。
……申し訳ございません。このような無礼なことを長官殿の前で……。」
「いいのだ、気にするな。ただ、これが戦争ということなのは確かだ。」
戦争というものは恐ろしい。たとえそれが仲間であろうと、敵であれば容赦なく殺し合う。
普通だったら、人を殺せば当然罪を償わなくてはならない。しかし、戦争は違う。
殺戮を犯しても、罪を償うどころか母国では英雄となるのだ。そして、新たな憎しみ呼ぶ。
「誰かを殺したらその仲間が怨み復讐する。そして、また誰かが死に残ったものはまた怨み、復讐する……。それが戦争という物なのだ。それが……。」
「人間の本性ですか……。」
三池は顔しかめて頷きながら前方に広がる蒼い海を眺めた。冬の海は少し荒れており、白波が立っては消えていった。穂坂は横目で司令長官の横顔を見た。
顔には深々としわが刻み込まれてあり、老司令の勇姿にぴったりだ。
「戦争は人間だけに感染する伝染病のようなものだ。
感染すれば罪も無い人々も犠牲になる……。」
三池は表情も変えず海を見つめながら、ギリギリ聞き取れるような小声で呟いた。
その後、廻林艦隊司令長官の紺碧の目が水平線上に何かを捕らえ、大きく見開かれた。
異常に気付いた副長はすぐに双眼鏡を用意し、穂坂と三池に渡した。
そして、それを覗くと長官が見たものの正体が鮮明に分かった。
「第一種戦闘配備!!急げ!敵はすぐそこだぞ!レーダーはどうした?」
穂坂が叫ぶ。この最新型戦艦には他の艦船を遥かに上回る高性能レーダーが備わっているのだ。
しかし、その高性能レーダーも一度敵を捕捉しないと使えないという欠点があった。
「範囲外です。あと二キロメートル近づかないと!」
レーダー担当が叫んだ。
穂坂は舌打ちをして、
「最大戦速!取り舵一杯!」
副長が復唱し、艦は左へ傾き、曲がり始めた。
「とうとう来たか。全空母に打電。航空機部隊を出させろ。
ほとんど同じ人間同士戦い合うとは……。」
双眼鏡に映ったもの、それは紛れも無く大日本帝国所属の第一航空艦隊であった。
「他にも艦影多数!」
見張り係が叫ぶ。このころ艦搭載型レーダーの信頼度は低く、まだ見張り係を配置させていた。
「レーダーに反応あり!これによると、新たに戦艦四、重巡三、軽空母一、駆逐艦十!
内戦艦は全て金剛型です。」
レーダー担当がおおよその大きさを読み取り、報告する。
「第一艦隊か。結構な戦力を出してきたな。」
そう言ってスクリーンの中の移動している点を見つめた。

第一航空艦隊旗艦・空母赤城、艦橋……
「来るなら来い。新型機で出迎えてやる。」
南雲はそう言って殺気立った不気味な笑みをもらした。
「攻撃部隊出撃!」
第一航空艦隊から次々と攻撃隊が放たれていく……。

一方遠くに見える響艦隊からも次々と航空機部隊が飛び立って行く。
廻林艦隊旗艦・戦艦雲河、艦橋……
「全速で敵艦隊へ向かえ。最終試験だ。」
「了解。機関最大全速前進!対空、対潜警戒厳に!」

7紅月島作家・U:2007/05/26(土) 13:40:34 ID:LhdCyzt.
十分後、青い空の下、無数の航空機が入り乱れ巨大な鉄の蚊柱が出来ていた。
大日本帝国と大火炎帝国双方の攻撃隊が衝突した瞬間だ。
その中に日の丸を掲げた新型機があった。
大日本帝国期待の最新鋭艦上戦闘機・烈風である。
その中の一機に城島信吾という男が乗っていた。
彼は十五歳の時海軍航空隊へ志願。その才能を開花させ、二十歳にして
大日本帝国のエースパイロットとなった。
「来たか!よし、第二小隊は右から第三小隊は回りこめ!第一、第四小隊は俺に続け!!」
そう言って城島の乗った烈風は他の烈風や零戦と一緒に
大火炎帝国の攻撃隊へ襲い掛かった。

同時、大火炎共和国主力戦闘攻撃機・青天は向かって来る無数の迎撃機を
必死でかわしていた。
「くそ!護衛の“改”(飛行機乗りの零戦改の愛称)はまだか!このままでは……。」
ジョージ・邨田が烈風の攻撃をかわしながら嘆いた。
「大丈夫です。たぶんすぐ来ますよ。」
後ろに座っているロバート・小野寺が励ましたその直後、頭上を味方の零戦改が通り過ぎた。
「やっと来たか。」

廻林艦隊旗艦・戦艦雲河、艦橋……
いつもは生新しい広々とした部屋だが、緊張のせいかかなり狭く感じられた。
艦長の穂坂はてきぱきと判断し、指示を与えていた。
「てっ、敵機接近!」
レーダー担当と見張り係が同時に叫ぶ。
「対空戦闘ヨーイ。」
前方には零戦改に落とされながらも五十機近くの爆撃、雷撃隊が見えた。
「レーダー担当、敵の動きは?」
穂坂が聞く。
「真っ直ぐこちらへ向かってきます。」
「あとどれぐらいで射程に入る?」
「レーダーによると、あと二十から三十というところです。」
そう言ったのは射撃長のブック・矢柳だ。
「よし、射程に入り次第対空レーダー射撃を開始する。弐式空中焼夷弾転送、砲撃準備!」
弐式空中焼夷弾は共和国軍が開発した対空専用のクラスター爆弾(爆弾の中に小爆弾が入っており、その中に可燃粒子が入っている。)だ。
一瞬にして敵機を焼き尽くす強力な対空砲弾だがコストが高く、一度の戦闘に十回ほどしか撃てない。
艦橋の緊張が一気に高まる。
「とうとう始まるのか……。味方航空部隊を退避させろ。」
そう命令したのは三池だった。
「射程、入ります!」
「面舵一杯!一番、二番ヨーイ!」
同時に雲河の巨大な砲塔がスムーズに動き敵航空部隊を捕らえる。
つられて別の戦艦の砲塔も動いた。
「撃てーッ!」
直後に凄まじい爆発音とともに主砲が火を噴いた。
そして、打ち上げ花火が天に昇っていくような恐ろしい音をたてながら、
砲弾は右前方で炸裂した、とともに閃光が走り航空部隊の約十分の一が消滅していた。
「レーダー射撃成功です!一気に敵の戦力を削ぎ落としました!」
レーダー担当が興奮を必死にこらえながら言った。
「うむ。全艦へ打電。ワレ、レーダー射撃に成功セリ。」
しばらくして、他の戦艦からも続々と砲弾が放たれ、そこにもう攻撃隊の姿は無かった。
さらに間一髪攻撃をかわしたものもすぐに零戦改の餌食になったのである。

同時刻……
「見えたぞ。小野寺、投下準備しておけ!」
「了解!」
そう言うと小野寺は潜望鏡のようなものを引き上げた。
これこそ青天の最大の武器である27型光学照準機である。
これは魚雷の視点から目標を狙うという画期的なもので、訓練では百発百中の命中力を誇った。
「行くぞ!全機、俺に続け!」
そう言って邨田は操縦桿を前へ倒した。

第一航空艦隊旗艦・空母赤城、艦橋……
「はっはっは、下賎者どもが。新型の烈風で叩き落してくれる!!」
南雲は余裕であった。が……。
「敵機機接近!!こちらへ向かってきます!」
「何?烈風をかわしただと?!ええぃ、対空戦闘用意だ。予備の零戦も上げろ!なぜだ……。
最強の戦闘機といわれた海軍期待の烈風からなぜ簡単に突破できるのだ?」
南雲は焦っていた。
「勝たねば……。勝たねば未来永行我々に名誉は無い。」
「敵機魚雷発射!」
副司令の言葉で南雲は我に返った。
「何?!回避!!」
遅かった……。
共和国攻撃隊、青天の放った魚雷三五本中二十本が空母赤城の
左舷へ直撃! 傾いて炎上する艦橋の中で南雲はつぶやいた。
「なぜだ。なぜ負けるのだ。なぜ……。」
直後に魚雷うちの一本が爆薬庫で炸裂、大爆発を起こし赤城は轟沈したのであった……。

8紅月島作家・U:2007/05/26(土) 13:45:07 ID:LhdCyzt.
二十分後……
共和国海軍廻林艦隊旗艦・戦艦雲河……
「射程、まだか。」
「射程……入りました!」
矢柳が叫ぶ。
「戦艦及び水雷戦隊に打電!全艦、我ニ続ケ。」
三池はてきぱきと廻林艦隊の指揮を執る。
「レーダー射撃、一番、二番ヨーイ、撃てーッ。」
爆発音とともに砲弾が放たれる。他の戦艦も次々と主砲を唸らせている。
前方の水雷戦隊からも次々と魚雷が放たれ、白い軌跡となって敵艦へ向かっていく。
穂坂「面舵一杯。三番、四番急げ!」
そのとき、蟻のように見える点が光った。撃ってきた……
「敵戦艦砲撃開始!弾数、二十五。内四発直撃軌道!」
レーダー担当が叫ぶ。もはや選択の猶予は無かった。
「取り舵一杯、かわせ!」
そのとき、前方の点が光った。
「自弾、敵艦に命中!敵弾直撃まであと十、九、八、七、六……。」
レーダー担当がカウントダウンをする中、艦橋内の時間は止まった。
「総員衝撃に備えよ!」
「駄目です!三発直撃します!」
直後に予測どおり三つの爆発音が連続で聞こえ、同時に凄まじい揺れが襲ってくる。
立っている者は転倒し、座っている者も振り落とされた。
穂坂は頭に強い衝撃を感じ気を失った……

気付いた場所は医務室の一角にあるベッドだった。
カーテンで仕切られてはいるものの、向こう側からはうめき声が聞こえる……。
「大丈夫かね。」
目の前に三池が座っていた。
「ちょっ、長官殿。わざわざこの私を?」
「被害を調べていたのだ。」
直後、後頭部に鈍い痛みが走り、思わず頭を抱え込んだ。
「本当に大丈夫かね?」
「大丈夫です。これしきのことで死にはしませんよ。それより、私はどうなったのですか?記憶が無いので分かりませんが教えてもらえたら幸いかと……。」
三池はあの後のことを話した。穂坂は三発の直撃弾のショックで転倒し、気を失ったこと。
最初に撃った弾十発と後に撃った砲弾七発、水雷戦隊が放った魚雷九本が敵戦艦に直撃、二隻を撃沈、一隻を大破させ大勝利を収めたこと、
激しい揺れは三番砲塔の砲弾の誘爆であったこと等……
「そうだったのですか……。申し訳ありません。こんなときに艦長である自分がこのようでは、艦長失格ですよね。」
「いやいや、そんなことはないよ。君はこの船と大勢の乗組員守ってくれた。もしあのとき、ほんの数メートル砲弾がずれていたら……
敵艦と同じ目に会うことになっていた。君の正確でかつスピーディーな判断で大勢の命を救ったのだ。君は英雄だよ。」
「そのようなことを……。身に余るお言葉です。」
「いいのだ。それが私の、そして君の義務だからな。」
いくら長官といえ、もとは普通の人間なのだ……
いつの間にか廻林艦隊司令長官の真剣すぎる顔はほころび、いつもの親しい老人の顔になっていた……。

その頃、ドイツ第三帝国領、エジプト……
この頃ヨーロッパのほとんどを手中に収めたナチス第三帝国は
考古学者のルーベンス・シュトリウスを筆頭にある物の発掘を進めていた。
ルーベンス「古代アトランティスの者どもは何を考えていたのか分からん……。」
始まりは一年半前。地中海コルシカ島沿岸に突然消息を絶った独潜水艦・Uボートの捜索からだった……
初めのうちは撃沈されたものと思われたが、そこ一帯の制海権は第三帝国のものだった。
しかもレーダーなどによれば、当時船は航行しておらず、また機雷や暗礁なども無く、
救難信号なども一切無くさらに最後の電信に刻まれた言葉は『不思議な音がする……』だけであった……
これを不審に思ったナチス上層部は極秘で事故海域を調査、そして木っ端微塵に粉砕されたUボートの破片と巨大な黄金の石盤を発見、
調査の結果それは約2万年前の物ということが判明し石盤にはこう刻まれていた。
『……これを見つけし大いなる支配者に死の魔物を授ける……。
それを使うとき、世界は血に染まり、大いなる支配者はやがてすべてを支配し、神の称号を得るであろう……。』
果たして、死の魔物とは何なのであろうか……

そして、二ヵ月後。
ルーベンス「つ、遂に見つけた。これでナチス第三帝国が世界の覇者とならんことを!!!」
その日、古代文明が生んだ最悪の兵器が発見された……。その名は、デストロイア……。

9紅月島作家・U:2007/05/26(土) 13:52:53 ID:LhdCyzt.
↑の連載はここで終わります。
続きがご覧になりたい方は紅月島の観光者通信に別に連載している所の
URLを書いておきますんでそこへお越しください。

10監督ky:2007/11/05(月) 18:07:17 ID:3Ue/Xoro
<【B3】皇帝主義帝国島>(予定)小説 政権交代〜民主から帝国へ〜
その日第一将軍 マザキ・ヨウスケが暗殺された。犯人は一般軍人だった。
しかしその軍人 ケル・カミリはマザキ・ヨウスケが無茶な政策で批判がひど
かったため、人々は喜びかれを皇帝とすることに賛成した。もちろんマザキ
側はそんなことは認めないとした。国は荒れてか各地で内乱が起きた。
しかし結果は火を見るよりあきらかでケル側が圧勝した。

11監督ky:2007/11/05(月) 21:59:32 ID:3Ue/Xoro
 政権を奪取したケル・カミリがXXXX年新しい政策を発表した。それの
内容は皇帝を中心とした半社会主義帝国国家となった。工場や農場や採掘場
をすべて国営とした(もちろん社会主義だからである)しかしすべての物の
値段は民主主義同様だった。そして大変賛成を買った。そして戦争をせず
100年・・・200年・・・とすぎケル・カミリ生誕200年のその日
かなり平穏な国ながらも10年周期で現れる怪獣を倒すためにミサイル基地
を使って234年守ってきた平和が破られ戦争が始まった。内紛ではなく
隣国との連続する貿易摩擦が原因だった。圧倒的強さで皇帝主義帝國が勝った。

12監督ky:2007/11/06(火) 18:33:32 ID:AS6OMBCU
平和から戦争への道を歩みそうになった帝國であったが、皇帝がそれを中止
した。しかし大国は今回の戦争で隣国のケミーネル諸島は世界の中でも
アメリカに次ぐ軍事大国であった。少し話はずれるがなぜこの戦争が起こった
のかを、詳しく説明します。元々この2つの隣国は、良好な関係にあったが、
一方的なケミーネルの皇帝主義帝國に対する食料の輸出や燃料の輸入など
ケミーネルの有利な貿易に腹を立てた皇帝主義帝國が1年の貿易を中止した
(もちろん1国でも帝國は生きていけた)。そして半年後のある日に陸離破壊
爆弾で戦争が始まった。もちろん、大量の戦死者を出してしまった。

ミサイル

13なちゅらる★:2007/11/06(火) 19:04:43 ID:???
帝国の興亡がモチーフ?

14監督ky:2007/11/07(水) 18:49:16 ID:3WdDnH8s
さて話を戻しましょうか。戦争が終わりケミーネル諸島を支配し、
そこに海岸臨時政府を置いた。そこにも元国側と新国側に分かれ内戦状態
になった。じつはこれは皇帝主義帝國の狙いだった。そしてその内乱を治めて
ありがとうございます。見たいな感じになって、同盟を結び、実質的に支配
することが本当の目的だった。

15猟奇:2007/11/08(木) 22:21:38 ID:???
なんという華麗なスルーwwwwww

16監督ky:2007/11/10(土) 12:38:07 ID:FctHzFwE
案の定内戦状態になったまでは良かったが、なぜこんなことになったかと言う
ことを両方が考えた。・・・そして結論に至った両軍は停戦をし臨時海岸政府
を国から追放し、臨時kxy政府を置いて、見事追い出すことに成功した。
そして戦争をアメリカに委託したのだが、速攻で負けた。これで皇帝主義帝國
が世界で最も権限のある国になってしまった。ケミーネルのスパイや暗殺者
が皇帝の暗殺を目論んだが、コトゴトク失敗に終わった。

17νジョン・スミスν ◆wFRKzqPG5w:2007/11/13(火) 00:44:18 ID:P.4ncGA6
>>13
>>15
監督kyの代わりに答えます。
興亡はモチーフでは無いようですよ〜
とりあえず適当に書いてるようです〜

18監督ky:2007/11/20(火) 19:53:04 ID:5B/wmorg
第二章〜第三次世界大戦へ???〜これにもちろんイギリスやフランスのヨーロ
ッパ各地に不安を広げさせた。しかしこれを利用しようとする国が現れた。・・
・毎度おなじみ(???)ケミーネル解放軍だった・・・と言うより、指導者
が政府軍と戦うために味方につけようとしたのだ
その契約条件は、一・この契約を執行したくば、その後に政府軍との戦跡
をすべて処分し、農場、工場、をその跡地に作ること。
一・再建はすべてわが国に任せ社会主義とスルなどが盛り込まれた。
条約が結ばれた。

19監督ky:2007/12/04(火) 18:18:35 ID:bNiywcRQ
第三章〜大静海大戦へ〜このときケミーネル政府軍にはあの一戦以外負けの
無い百戦練磨の神猶勇輔がいた。彼が考えた作戦はまずケミーネル解放軍
のいる東側の地域と皇帝主義帝國の間にある大静海を支配し、その補給線
をたちきろうと言うものだった。しかしそうは行かなかった。相手には千戦
練磨のケル・ヨウスケがいた。
彼は西側から挟み撃ちにして、倒そうというものだった。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板