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▲▲▲エジプト ギザ ピラミッド関連情報スレ▲▲▲

740在カイロ スルタンホテル 塾長まる。:2015/09/14(月) 11:29:56 ID:lcH5oCvM
『古代エジプト 死者からの声』 大城道則著 評・月本昭男(旧約聖書学者・上智大特任教授) : 読売新聞
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tp://www.yomiuri.co.jp/life/book/review/20150907-OYT8T50088.html?from=tw

人類普遍の他界観

 人類以外の生き物は死んだ仲間を葬ることをしない。人類だけは、気の遠くなるような昔から、死者を手厚く葬ってきた。数万年前に絶滅したネアンデルタール人がすでに花を添えて死者を埋葬していたといわれている。

 人類はまた、死者を葬る習慣を身につけるなかで、死後の世界を「発見し」、そこに思いを馳はせてきた。埋葬法とその前提となる他界観を無視しては、人類の文化史も精神史も語ることはできないだろう。その点で、ひときわ際だつのは、メソポタミアと並ぶ最古の文字文化を発達させた古代エジプトである。そこでは王墓として壮大なピラミッドが築かれ、死者はミイラとして保存され、死者の書が残された。

 本書はそうした古代エジプトの文化史を死生観という側面から探究してゆく。人々が墓所に添えた、死者への切々とした手紙の紹介からはじまり、ピラミッドがナイル川の西岸に築かれた理由、死者がミイラとして保存されたことの意味、死者の書がまとめられる過程などが解き明かされてゆく。ナイル川は此岸しがんと彼岸を隔てる結界として観念され、ミイラは死後もなお存在し続ける死者のカー「生命力」とバー「霊魂」の戻る場所であったという。

 これまでに刊行された類書の多くが古代エジプト文化の特異性とその魅力に焦点をあててきたのに対して、本書は古代エジプトの埋葬法や他界観に、日本の民俗も含め、人類にひろく共通する普遍的な習俗や観念を見出みいだそうとする。たとえば、ピラミッドの三角形の意味を他の地域の様々な類例に探り、死者の「霊魂」を鳥になぞらえる民俗事例を古今東西に求めてゆく。未盗掘のまま発見されたツタンカーメン王の墓所を紹介する最終章では、その墓室と、奈良県明日香村のキトラ古墳に描かれた四神十二支とが対比され、片足だけに履く王のサンダルにシンデレラ物語の原型が読み取られる。これらは長く読者の記憶にとどまるにちがいない。

 ◇おおしろ・みちのり=1968年、兵庫県生まれ。著書に『ツタンカーメン』『古代エジプト文明』など。

 河出書房新社 1650円


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