セーヌ川を利用した異色の開会式は、世界のファンやメディアから「革新的だった」「素晴らしかった」「フランスらしい文化を感じさせた」などの喝采を受けたが、とんでもない失態を犯していた。
32万人もの観衆がセーヌ川沿いに集まったが、48番目に入場した韓国の選手団を間違って、フランス語と英語で「北朝鮮」とアナウンスして紹介してしまったのだ。
韓国のXスポーツニュースによると、韓国は女子競泳のキム・ソヨンと、男子走り幅跳びのウ・サンヒョクの2人が騎手を務め、50人の選手が、コンゴ民主共和国、クック諸島、コスタリカ、コートジボワールと同じ船に乗船。手を振りながら、48番目の登場したが、会場の女性アナウンサーは、フランス語で「République populaire démocratique de corée」、英語で「Democratic People’s Republic of Korea」とアナウンスした。これは「北朝鮮」を示す言葉で、正式にはフランス語で「République de corée」、英語で「Republic of Korea」とアナウンスしなければならなかった。
北朝鮮は153番目に入場。間違えることなくフランス語と英語で「北朝鮮」とアナウンスされたという。
このミスに韓国メディアは激怒。Xスポーツニュースは「私たちは北朝鮮ですか?!」…「韓国は北朝鮮と2度も呼ばれ、開会式は大事故に見舞われた」との見出しを取った記事を掲載。
経緯と様子を細かく紹介した上で、「通常オリンピックのような大きな国際大会の場合、開会式などのメインイベントの会場内アナウンサーの人選には細心の注意が払われる。様々なイベントを実施してきた経験に加え、評判も考慮される」と、アナウンサーの人選について疑問を投げかけた。
さらに「オリンピックの開会式は数回リハーサルが行われる。韓国と北朝鮮では入場の順番に大きな差があるため、スタジアムのアナウンサーが事前に用意したキューシートがごちゃごちゃしていたとしか考えられない。初歩的で大きなミスだ」と批判した。