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鬼和尚の仏教勉強会 講読ゼミ 6 - したらば
976
:
避難民のマジレスさん
:2023/04/28(金) 08:26:53 ID:XKChfn0A0
荘子 83.
應帝王第七(5-4)
無爲名尸。無爲謀府。無爲事任。無爲知主。體盡無窮。而遊無朕。盡其所受乎天。而無見得。亦虛而已。至人之用心若鏡。不將不迎。應而不藏。故能勝物而不傷。
南海之帝爲儵。北海之帝爲忽。中央之帝爲渾沌。儵與忽時相與遇於渾沌之地。渾沌待之甚善。儵與忽謀報渾沌之德曰。人皆有七竅以視聽食息。此獨無有。嘗試鑿之。日鑿一竅。七日而渾沌死。
名の尸(し)爲(た)ること無かれ。謀(はかりごと)の府爲ること無かれ。事の任爲ること無かれ。知の主爲ること無かれ。無窮(むきう) を體盡(たいじん)して。而して無朕に遊び。其の天に受くる所を盡して。而して得るを見(あらは)すこと無かれ。亦虛なる已(のみ)。至人の心を用ふるは鏡の若し。將(おく)らず迎(むか)へず。應じて而して藏(をさ)めず。故に能く物に勝(た)へて而して傷(そこな)はず。
南海の帝を儵(しゅく)と爲し。北海の帝を忽と爲し。中央の帝を渾沌と爲す。儵と忽と時に相與に渾沌の地に遇へり。渾沌之を待つこと甚だ善し。儵と忽と渾沌の徳に報いんことを謀りて曰く。人皆七竅(けう)有り。以て視聽食息す。此れ獨り有ること無し。嘗試(こころみ)に之を鑿(うが)たんと。日に一竅(きょう)を鑿(うが)ち。七日にして渾沌死す。
注;
無爲名尸;尸;主 名誉の主となることな
かれ
無爲謀府;謀を其の心に運らすことなかれ
無爲事任;衆務の責に任ずることなかれ
無爲知主;知の主となることなかれ
體盡無窮;此の四無為を体尽して無窮に応
じ、 別訳、無窮を体し尽くして
而遊無朕;心を無始の境に遊ばしめ、 兆
し、始め 別訳、跡を現すことなく
盡其所受乎天。而無見得;己に固有の天性を
極めて道を得るも之を外に示すことなかれ
亦虛而已;終始虚無で一貫すること
至人之用心若鏡;至人の心を用ふる様は宛も
明鏡の如く、
不將不迎;物來りて之に映し、物去て消える
に任せて、送らず、迎へず 將;送る
應而不藏;物に応じて而も留めない 藏;留
める 形、物に応じて見はするが、心に
留めない
故能勝物而不傷;(物にさからはない)故に物
に勝へて其の本体の明を傷けることはな
い。(畢竟至人の心は虚明である。)
儵、忽;どちらも「短い時間」を意味する。
人為的であることを意味している。それを
擬人化している。
待之甚善;大変よくもてなした。
人皆有七竅以視聽食息;人には皆七つの穴
(=目・耳・口・鼻)があって、それを使
って見たり聞いたり食べたり呼吸したりし
ている。
内篇
應帝王第七
(´・(ェ)・`)
(おわり)
次回より外篇、駢拇第八
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