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鬼和尚の仏教勉強会 講読ゼミ 6 - したらば
211
:
避難民のマジレスさん
:2020/08/23(日) 17:26:23 ID:cvVqWIyM0
最初と最後の自由 第一部
第十八章 自己欺瞞4
信念は協力をもたらしません。反対にそれは分割します。私たちは、いかに一つの政党がもう一つに敵対・対抗して、それぞれが経済的問題を扱う一定のやり方を信じているか、それでそれらが皆互いに戦いあっているかが、わかります。それらは例えば飢餓の問題を解決するなかで解決されないのです。それらは、その問題を解決するであろう理論に、関心があるのです。それらは、現実には問題自体に [関心があるわけ] ではなくて、 [それにより] 問題が解決されるであろう方法に関心があるのです。ゆえに二つの間に争いがあるにちがいないのです。なぜなら、それらは問題にではなく、観念に関心があるからです。同様に、宗教的な人たちも、言葉では自分たちは皆一つの生命、一つの神を持っていると言うけれども、互いに敵対・対抗しているのです。あなたはそのすべてを知っています。内側で、彼らの信念、彼らの意見、彼らの経験は、彼らを破壊しているし、分離しているのです。
経験は、私たち人間の関係において分割させる要因になります。経験は欺瞞の道です。私は何かを経験した(ことがある)なら、それにすがりつきます。私は経験する過程の問題全体に入ってゆきません。なぜなら私は経験をしたし、それで十分であるし、それにすがりつくからです。それにより私はその経験をとおして自己欺瞞を課すのです。
私たちの困難は、私たち各自が特定の信念と [同一化し] 、幸せ、経済的適応をもたらす特定の形や方法とあまりに同一化しているために、私たちの精神がそれに捕らえられ、私たちが問題の中にもっと深く入っていく能力がない、ということです。ゆえに私たちは自分の特定のやり方、信念、経験のなかに、個人的に離れて・遠ざかっていたいと願望するのです。私たちが理解をとおして-表面的な水準でだけではなく、またもっと深いレベルでの-それらを解消するまでは、世界に平和はありえません。そういうわけで、ほんとうに真剣である人たちが、この問題全体を-なりたい、達成したい、獲得したいという欲望を-表面的な水準でだけではなくて根本的に深く理解することが、重要なのです。そうでないと、世界に平和はありえません
真理は何か獲得されるものではありません。愛は、それにすがりつきたいという願望を持ったり、それと同一化したいと思う人たちのところへは、来ません。確かにそういうものは、精神が求めないとき 、精神が完全に静かであり、もはや動きと信念を造り出していないとき、来るのです -それ[動きと信念]は、精神が 頼れるもの、 [そこから] 一定の強さを引き出してくる [ところの]もの -すなわち自己欺瞞の表示であるものです。精神が静寂でありうるのは、この願望の過程全体を理解するときだけです。そのときだけ精神は、あろうとしたり、あるまいとする動きのなかに、ないのです。そのときだけ、 [そこに] どんな種類の欺瞞もない状態の可能性が、あるのです。
(´・(ェ)・`)つ
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