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鬼和尚の仏教購読会 別館

992避難民のマジレスさん:2020/09/18(金) 19:10:12 ID:vvZ4Fpoo0
179
正工夫示久参徒 しょう工夫久参の徒に示す
機輪轉處實能幽 きりん転ずるところ実によく幽なり
臨済正傳名利謀 臨済の正伝名利のはかりごと
一枕春風鷄足暁 一ちんの春風鶏足の暁
三生夜雨馬嵬秋 三しょうに夜雨馬かいの秋

くま訳
正しい仏道修行の仕方を長く修行している者に示す
禅修行によってよく整えられた意識の働きは、実に奥深いのである。
臨済の正伝などと言っても、そんなものは名利を求めるはかりごとの結果に過ぎない。
一人寝の朝は、春風のように爽やかで、釈迦を継いだ迦葉(かしょう)が入滅した鶏足山の暁のようだ。
三生を誓った森と過ごす、雨の夜は、唐の玄宗皇帝が護衛兵の反乱により、やむなく寵愛した楊貴妃の殺害を命じた、馬嵬駅に居るようだ。

鶏足山の暁とは、我こそは仏教正伝であると言う自負でありましょうか。
馬嵬秋とは、80歳を過ぎて、いづれ死により愛する森と分かれなければならない一休さんの、惜別の念でありましょうか?
(´・(ェ)・`)つ

993避難民のマジレスさん:2020/09/18(金) 19:20:43 ID:vvZ4Fpoo0
*おまけ①:大燈国師が死に臨んで、その心境を吐露した詩
仏祖を截断し
吸毛常に磨す
機輪転ずる処
虚空牙を咬む

中村元先生訳 
わたしはこれまで仏や祖師たちをばさばさ切りたおし、
その都度吸毛剣(髪の毛をその刃の上に吹きつければスパリと切れるほどの見事な剣)を磨き続けてきた。
俊敏な禅のはたらきを発動するときには、
虚空もギリギリと歯ぎしりする。

くま訳
仏祖の言葉を裁断乗り越えるため、
その切れ味を研ぎ澄してきた。
その臨機応変な禅機の向かうところ
虚空に対してさえも牙をきしませるのである。

*おまけ②禅宗伝法祖師22祖の摩拏羅(まぬら)尊者の伝法の偈(げ)である。
心随万境転  心は万境に随って転ず
転処実能幽  転処実に能(よ)く幽なり
随流認得性  流れに随って性(しょう)を認得すれば
無喜亦無憂  喜びもなくまた憂いもなし

承福寺HP訳
人の心と言うものは、外界の現象に惑わされて揺れ動き移ろい変わりやすものである。
しかしその外界の現象に執着することなく、無心無自性であれば自由無碍であり、まさに幽玄なる心境にあ
るといえる。
たとえ外界はたえず揺れ動き、激しく変貌することがあっても、
心中においては常に平常であり喜びも、悲しみも時の流れのままに処して何のわだかまりもなく、随処に主
となるところの境地である。

悟りの証明HP訳
私たちの意識作用は周りのあらゆる物事に随って、その物事に転じる(その物事を映す)。
(その意識作用の)転じる様は実にありがたく奥深い。
(しかし)意識作用のハタラキそのものになって意識の本性(仏性)を体得すれば、
喜びも憂いもない(意識作用の世界は絶体無である)。

くま訳
心は外界の変化に応じて移ろう。
修行により、心を整え、転じれば、実に奥深い境地にに到れる。
移ろい行く心のあり様を見て、自分のありのままを捉えることが出来れば、
喜びも憂いも無く、苦も無い。
(´・(ェ)・`)b

994鬼和尚 ◆GBl7rog7bM:2020/09/18(金) 22:16:47 ID:1d4drIFg0
>>992 特に自負は無いようじゃ。
 ただ鶏足山にいるような爽やかさじゃといっているようじゃ。
 
 それも特定の女子ではなく、愛別離苦を詠っているようじゃ。
 独りで修行することを勧めているのじゃな。

995避難民のマジレスさん:2020/09/19(土) 17:13:12 ID:WIUog5qw0
>>994
鬼和尚、いつもありがとうであります。
くま訳改
第4句:三生を誓ほどの深い情愛は、玄宗皇帝がやむなく寵愛した楊貴妃の殺害を命じた、馬嵬駅に居るような苦をもたらすのだ。
(´・(ェ)・`)b

996避難民のマジレスさん:2020/09/19(土) 17:14:31 ID:WIUog5qw0
180      1/2
虚堂和尚十病 二首
 1.病在自信不及處 2.病在得失是非處    1.病は自信不及のところに在り
 3,病在我見偏執處 4,病在眼量窠白處                    3,げんりょうくわきう
 5,病在機境不脱處 6,病在得少為足處
 7,病在一師一友處 8,病在旁宗別泒處                    8,    別派
 9,病在位貌拘束處 10病在自大了一生小得處
 
是非元勝負修羅 是非は元勝負の修羅
傍出正傳人我多 傍出す正傳人我多し
近代邪師誇管見 近代の  管見に誇る
識情毒気任偏頗     偏頗に任す

 曹洞宗長泉禅寺 HP訳
 1,失敗からも成功からも学べていない
 2,感情に左右され、目先の報酬にとらわれる  
 3,自分の体験や知識なる偏見によって動けない
 4,かきゅうとは鳥の巣のことで、固定観念によって「こうあるべき」と決め込む
 5,心が自由に働かず、視点を変えられない
 6,小さな満足に甘んじてしまう
 7,交際や知識の範囲が狭い
 8,一つの理論に凝り固まる
 9,自他の地位や肩書きにとらわれる
 10,自分の慢心に気づかぬようでは生涯得られない

 つらつら日暮HP訳
 この「病」だが、学道の障害を指しており、これがあるために、学人は妙境を得られないという。
 1.自己本道中に在ることを信じられない場合に病になるという。
 2.思慮分別に立つことをいう。
 3.自分の見解に偏ってしまうことをいう。
 4・限られた型にはめ込んでしまうことをいう。
 5.特定の働きや対象から脱せられないことをいう。
 6.僅かの境涯を得ただけで満足することをいう。
 7.一人の師、一人の友だけと交わり、遍参しないことをいう。
 8.宗派の善し悪しを区別することをいう。
 9.地位や見た目にとらわれることをいう。
 10.自分が大事であって、僅かな見解を得ただけでそれ以上の向上心が無い状態をいう。

くま訳(詩の部分のみ)
分別することは、元々勝ち負けが生じることであり、修羅場になってしまう。2
傍流か主流・正伝かを問うのは、我執によるものである。3 4
昨今の邪視は、狭い視野の狭い考えを誇らしげに主張する8 9
迷情、悪意、により不公平な判断をする。

*管見(かんけん〕:狭い見識。視野の狭い考え方。 自分の知識・見解・意見をへりくだっていう語。
(´・(ェ)・`)つ

997鬼和尚 ◆GBl7rog7bM:2020/09/19(土) 21:36:03 ID:1d4drIFg0
↑そのような感じじゃな。
これが正しいとかあれが間違いとか分別していれば戦いになるというのじゃ。
論争とか宗派の争いもそれがもとなのじゃ。
それでまた見解も狭まり、考えも歪んでしまうのじゃ。
実践のみが仏道なのじゃ。

998避難民のマジレスさん:2020/09/20(日) 15:34:53 ID:Y9d16ak.0
いつもと違う一休さん、金持ちの娘に手を出して、詰められてるのでありましょうか?
     2/2
議論未休正與邪   未だ休せず正と邪と
無慙愧漢是天魔 無慙愧の漢これ天魔
狂雲臥病相如渇 狂雲が病は相如が渇
一枕秋風奈我何 一ちん秋風我をいかんせん

くま訳
正邪の議論がいつまでたってもやまない。
無反省で天に愧じることのない輩は、天魔である。
狂雲の病は、相如の病とおなじである。
一人寝の秋風、わしをどうしようと云うのだ。

*相如が渇:司馬相如(禅179-117)富豪卓王孫の娘分君を誘惑して駆け落ち。父は怒り財産はやらないと
決めたが、その後相除は病気(糖尿病らしい)を患う。それを見かねた周囲の嘆願により財産をもらえるこ
とになった。
(´・(ェ)・`)つ

999鬼和尚 ◆GBl7rog7bM:2020/09/20(日) 23:03:24 ID:1d4drIFg0
正邪の議論は無意味というのじゃ。
ただ慙愧するべき時にしなければ天魔だというのじゃ。
糖尿病は昔、消渇といったのじゃ。
相如と同じ病というのじゃ。
病で寝ていると秋風が沁みてくるというのじゃ。

1000避難民のマジレスさん:2020/09/21(月) 19:27:26 ID:9PoQw6NM0
鬼和尚、ありがとうであります。
くま訳改
正邪の議論は無意味である 
しかし、慚を知らない者は天魔である。 
狂雲の病は相如と同じ糖尿病である。 
病床では風が吹いても痛いのだ。

181    
示耽名僧 1/3 名に耽る僧に示す   
腹中地獄成   腹中に地獄成る
無量劫識情   無量劫の識情
野火焼不儘   やくわ焼けども尽きず
春風草又生  春風草又生ず

名利を求めてやまない僧に示す
胸中地獄になる
永遠の迷情
野火で焼けても、根絶えることは無い
春風吹く頃には、又生えるのだ

*腹中:1 腹の中。また、胃腸。2 心の中。胸中。3 度量。
*野火焼不盡:白居易の詩の一節。野火で焼けても根は絶えず、春風の吹く頃にはまた生えてくる。
(´・(ェ)・`)つ

1001避難民のマジレスさん:2020/09/21(月) 19:29:04 ID:9PoQw6NM0
*おまけ: 野火焼不盡(白居易の詩)

賦得古原草送別 「古原の草」を賦し得て、別れを送る 
離離原上草    離離(りり)たる 原上(げんじょう)の草、
一歳一枯栄    一歳(いっさい)に一たび枯栄(こえい)す。
野火焼不盡    野火(やか) 焼けども尽きず、
春風吹又生    春風 吹いて又生ず。
遠芳侵古道    遠芳(えんぽう) 古道を侵し、
晴翠接荒城    晴翠(せいすい) 荒城に接す。
又送王孫去    又王孫(おうそん)の去るを送る、
萋萋満別情    萋萋(せいせい)として別情(べつじょう)満つ。

ふさふさと垂れ下がった野原の草は、
一年に一度、枯れていたのがまた栄える。
野火で焼けても根は絶えず、
春風の吹く頃にはまた生えてくる。
はるか彼方、芳しい草は旧道の上に伸びひろがり、
緑の色も鮮やかに、荒れ果てた都の城壁につづいている。
こうしてまた、遠く旅立つあなたを送る。
あおあおと茂った草にも別れを惜しむ情が満ちみちている。

人間誰しも大きな失敗や、心が折れそうになる出来事を経験します。自分はもう終わりだ、取り返しがつか
ないことをした。そう思える瞬間もあるでしょう。しかし、若草山のように時が経てば必ず新しい青々とし
た芽が吹いてきます。
(´・(ェ)・`)b

1002鬼和尚 ◆GBl7rog7bM:2020/09/21(月) 22:50:24 ID:1d4drIFg0
名声に囚われてはいかんというのじゃ。
僧はもはや金とか権力とは無縁であるが、名声は得られるのじゃ。
名僧と呼ばれるために名声に囚われていては苦難が待っているのじゃ。
何度でも苦しむことになるのじゃ。

1003避難民のマジレスさん:2020/09/22(火) 21:40:54 ID:Lf8gaWYc0
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