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鬼和尚の仏教購読会 別館

883避難民のマジレスさん:2020/08/07(金) 20:46:39 ID:nELsQgfM0
句中玄の事例
252
圓悟大病 2/4
巫山夜々夢難驚 ふざんやや夢驚き難し
艶簡題詩對鐵檠 艶簡詩を題して鉄けんに対す
只爲檀郎呼小玉 只檀郎が為に小ぎょくを呼ぶ
風流可愛美人情 風流愛すべし美人の情

蔭木英雄先生 訳・解説
夜ごとの巫山の(神女と契った)夢は覚めがたく
恋文に詩を書きつけて鉄の燭台に向かう 
それはただ愛する男性に(自分の存在を知らせようと、侍女の)小玉を呼ぶようなもので 
風流な美人の心情は愛すべきである。

小艶詩に依拠する転句は、己事究明・見性成仏を自証させる為に、手段として文字言語を援用するという喩
えである。それは月と指の関係である。月(真理・仏性・美人)を相手(修行者・檀郎)に見つけさせる為
には、指(文字言語・小玉を呼ぶ声)が必要である。故に結句の“美人の情”とは、檀郎つまり修行者に、
自己の内なる仏性を自証させる慈悲心なのである。このように考えると、艶詩を吟ずる事は、一休宗純に
とっては、薫化衆生の大乗仏教精神である。

くま訳
巫山の夜毎の逢瀬の夢は、覚め難い。
恋文の詩を書く為に、鉄の燭台に向かう、
ただ、愛しい人に気づいてもらいたい一心で、侍女の小玉を呼ぶ、
その風流な思いを愛すべし。美人が思いを募らせている切ない思いを。

*巫山之夢:楚の懐王が高唐に遊んだ際、疲れて昼寝していると、夢の中に「巫山の女(むすめ)」と名乗 
 る女が現れて王の寵愛を受けた。彼女は立ち去る際、王に「私は巫山の南の、険しい峰の頂に住んでおり  
 ます。朝は雲となり、べは雨となり(旦為朝雲、暮為行雨)、朝な夕な、この楼台のもとに参るでしょ 
 う」と告げた。という故事。168の詩参:
*驚く:1 意外なことに出くわして、心に衝撃を受ける。びっくりする。感嘆する。2 はっと気がつく。
 3 目が覚める。
*小玉:五祖法演が陳提刑(圓悟も聞いていた)に提唱した小艶詩に依っている。『大慧武庫(一休さんの 
 愛読書らしい)』(おまけの詩 参)
*巫山之夢:168参:巫山の雲雨と同義:楚の懐王が高唐に遊んだ際、疲れて昼寝していると、夢の中に 
 「巫山の女(むすめ)」と名乗る女が現れて王の寵愛を受けた。彼女は立ち去る際、王に「私は巫山の南 
 の、険しい峰の頂に住んでおります。朝は雲となり、べは雨となり(旦為朝雲、暮為行雨)、朝な夕な、 
 この楼台のもとに参るでしょう」と告げた。という故事
*檠(けい、きょう、ぎょう、ともしび):、ともしび/灯台/矯める/ゆだめ
*檀郎:女性からみて、男性の恋人。「愛しいあのお方」。詩詞では、普通名詞として使われる。
(´・(ェ)・`)つ


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