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鬼和尚の仏教購読会 別館

428避難民のマジレスさん:2019/03/30(土) 23:42:29 ID:LC3de7YgO
>>425
黄金の華の秘密
スワミ・アナンド・モンジュ訳
第十一話 確証の体験(つづき)
より抜粋

山に出かける必要はない――
これは内側にある本当の山を見いだす方法だ。
これは内側にあるヒマラヤを見いだす方法だ。
あなたは深い静けさのなかへと入ってゆく。
すると、すぐそばで聞こえていた騒音が――そこにはひどい混乱があった――
にわかに遠ざかり、後退してゆく。
外の世界はすべてこれまで通りで、何ひとつ変わっていない。
あなたは瞑想をはじめた同じ場所に坐っている。が、瞑想が深まってゆくにつ
れて、それが感じられてくる。
外界の事物とのあいだに距離が生じてくるのが感じられる。
人々の話し声が数百歩も離れたところから響いてくるように聞こえ……まるで
ふいに世界があなたから遠ざかってしまったかのようだ。
あるいはあなたが世界から遠ざかってしまったかのようだ。
だが、ひとつひとつの思考はきわめてはっきりとしている。
外側で語られている言葉はすべてきわめてはっきりしている。
実のところ、かつてなかったほどはっきりしている。
これが瞑想の不思議な働きだ。
あなたは無意識になってゆくのではない。というのも、無意識のときにも騒音
は消えてゆくからだ。
例えば、クロロホルムを嗅がされれば、あなたはこれと同じ現象が起こってゆ
くのを感じるだろう。
騒音がどんどん遠くへ遠くへ遠ざかってゆき……やがて消えてゆく。が、あな
たは無意識になってしまっている。
何ひとつはっきりと聞くことはできない。
瞑想のなかでもまったく同じことが起こるが、違いがある――騒音がどんどん
遠ざかってゆくが、ひとつひとつの音がひじょうにはっきり聞こえてくる。
かつてなかったほどはっきりと聞こえる。
それは目撃者が生まれてきているからだ。
最初はあなたも騒音の一部と化していた。
あなたは騒音のなかに失われていた。
今やあなたは目撃者、観察者であり、あまりに静かなので、あらゆるものをあ
りありと鮮明に見ることができる。騒音は遠くにあるが、かつてなかったほど
鮮明にはっきり聞こえてくる。
瞑想しながら音楽を聴いていると、これが起こる。
まず音楽が遠ざかってゆくのが感じられる。
つつ゛いて、それと同時に、ひとつひとつの音がかつてなかったほど鮮明には
っきり聞こえてくる。
以前は、音と音が混ざり合い、互いに重なり合っていた。
今や、ひとつひとつの音がみな原子のようにきわだっている。
ひとつひとつの音が分離している。
人々の話し声が数百歩も離れたところから響いてくるように聞こえ、 そのひと
つひとつがひじょうに鮮明である。
だが、その音は すべて谷間でこだまが反響するように聞こえる。

そして、三つめのことが感じられる。
音が直接ではなく、間接的に聞こえてくる。
まるで音そのものではなく、こだまのように。
音はだんだん希薄になり、その実体が失われる。
音はだんだん実質をなくし、その物質性が消える。
それらはもはや重くなく、軽い。
その重力のなさを感じることができる――それはこだまのようだ。全存在がこだまのようになる。
ヒンドゥー教の神秘家たちが世界を「マーヤ」――まぼろし――と呼ぶのはそ
のためだ。
「まぼろし」とは非現実という意味ではなく、たんに影やこだまに似ていると
いうことだ。
それは実在しないという意味ではなく、たんに夢に似ているということだ。
影のようであり、夢のようであり、こだまのようだ――そのように感じられる。
それらが現実だとは感じられない。
全存在が夢と化し、ひじょうに鮮明にくっきりと見えるのは、あなたが目を見
張っているからだ。
夢まぼろしのようなのは、あなたが目を見張っているからだ。
最初、あなたは夢のなかに我を忘れていた ――注意を怠り、これが現実だと考
えていた。
あなたは自分の想念マインドに同一化していた。
今はもう想念に同一化することなく、 分離した実体があなたのなかに生まれ
ている ――それが注意深く見守る状態、サクシだ。
いつも聞くことができるのだが、自分自身の声はけっして聞こえない。

そして四つめのことが感じられる。
あなたはまわりにあるすべてのものを聞くことができる――人々が話したり、
歩いたりしている。子供たちが笑っている。誰かが泣いている。
鳥が鳴き、車が通り過ぎる。
飛行機や汽車……あなたはあらゆる音を聞くことができる。
が、ただひとつ例外がある――あなたは自分自身の声を聞くことができない。
あなたは完全に消えてしまっている。
あなたは空からであり、ひとつのスブーティになりつつある。
あなたはもぬけのからだ。
あなたはひとつの実体として自分自身を感じることができない。
あらゆる騒音がそこにあるのに、あなたの内なる騒音だけは消えている。
(´・(ェ)・`)
(つづく)


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