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鬼和尚の仏教購読会 別館

331避難民のマジレスさん:2019/02/21(木) 07:03:29 ID:LC3de7YgO
>>329
黄金の華の秘密
スワミ・アナンド・モンジュ訳
第八話 昏沈こんちんと散乱の克服(つづき)
 より抜粋

「いいかい、兄弟。俺はこの目で見ることができるんだ。今は真昼で、太陽が
照りつけているから、とても暑いんだ。なのに君は暗いと言う。どうすれば説
明できるんだろう?」
フクロウは言った。
「じゃあ、あの大木のととこへ行こうじゃないか。あそこにはフクロウがたく
さんいるし、偉い学者さんもいる。彼らに聞こうじゃないか―彼らは経典に精
通しているし、ものをよく知っている連中もいる。さあ、行こう!君が私を馬
鹿にしているのかどうか今にわかるさ」
彼らは飛んでいった。そこは盲目のフクロウでにぎわっていた。
「この白鳥がやって来て」とフクロウは言った。
「今は真昼で、 太陽が照りつけていて、至るところに光があるから暑いんだと
言うんだ。みんなはどう思う?」
「何を言っているんだ」
とフクロウたちは言った。
「俺たちの村では 、親父もその親父もそのまた親父も、誰ひとり太陽なんて見
た者 などいないし、記録にも残っていない。だから、太陽なんてものは ないん
だ。そんなものあるはずがない。あいつはおまえをかついで いるだけだ。あい
つに耳を貸してはいけない。あいつは狂っているか 、大ぼら吹きか、そのどち
らかだ。あいつは俺たちの宗教をつぶそう としているんだ。俺たちはいつも暗
闇のなかに住み、いつも暗闇を 崇拝してきた。闇は俺たちの生き方の土台その
ものだ。あいつは 俺たちの生き方を壊してしまう。あいつはそういうやつなん
だ。 お望みなら、多数決で決めてもいい」
あるフクロウが顔をあげて言った。
「どちらが真実なのだろう? 存在するのは闇だろうか?それとも光だろうか?」
「闇だ、闇だけが存在する」
とフクロウたちはいっせいに叫んだ。
「では、どうしてこんなに暑いのだろう?」
「闇が深いからだ」
と フクロウたちは叫んだ。
「熱は闇の作用なのだ」
「やつをここに置いておくわけにはゆかない」
とフクロウたちは 再び叫んだ。
「やつは我々の宗教、伝統、我々が大切にしてきた 過去そのものをだいなしに
してしまう。ただちにやつを追放しろ! あいつは目がつぶれているか、完全に
いかれている」
この小さな寓話には、たいへん価値のあるいくつかの真理が含まれている。
まず、真理は伝達することができない―真理を伝える方法はない 。
私の真理は私の真理だ。
それを語ることはできるが、語ること で真理が伝わるわけではない。
それに耳を傾けることは理解する ことではない。
あなたは自分自身の目を開かなければならない。
真の師マスターの役割は、「神は存在する」と語ることでは ない。
それはあなたが目を開き、魂の窓を開くのを助け、目 が見えるようになり、
「神」という言葉が意味するものを みずからの血と骨と髄に体現できるように
させることにある。
あなたの代わりにこの目で見ることはできない。
あなたの代わりにこの足で歩くことはできない。
あなたの代わりにこの翼で飛ぶことはできない。
あなたはみずからの生を生き、 みずからの死を死ななければならない。
これはつねに覚えておくべき 最も基本的なことがらのひとつだ。
さもなければ、人は借り物の知識 という重荷を背負うはめになる。
それは知識とはまったく無縁な贋にせのコインにすぎないが、知識に似ている
ので、あなたがたは だまされてしまう。
人類に起こっていることはそれだ。
人類は借り物の知識の呪いのもとで生きている。
人々は『聖書』『コーラン』『ギータ』を鸚鵡おうむのように唱えている ―盲
目の老いぼれフクロウが『コーラン』『ギータ』『聖書』を唱えている。
だが、それは彼ら自身が体験したものではない。
彼ら自身が体験しているのはまったく逆のことだ。
彼ら自身の体験は『ギータ』『聖書』『ヴェーダ』『法華経ダンマパダ』 の真
理をひたすら否定するものでしかない。
彼らの本音はこうだ―
「仏陀は狂っている」、
「イエスは人をだましている」、
「ソクラテスはひじょうに賢いかもしれないが、用心しなければならない。
彼に耳を傾けてはならない。彼は我々の宗教をつぶしてしまう」
(´・(ェ)・`)
(つづく)


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