したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

鬼和尚の仏教購読会 別館

240避難民のマジレスさん:2019/01/19(土) 08:07:06 ID:LC3de7YgO
>>237
黄金の華の秘密
スワミ・アナンド・モンジュ訳
第五話 解放の機縁(つづき)
 より抜粋

『コーラン』は紡ぎだされた芸術品としては美しい詩だ。
モハメッドのこころハートに何かが起こった―それは宗教だったが、目に見え
ぬものとしてあり続ける。
何かが彼の魂のなかでかき立てられたので、 彼は歌い出し、狂ったように表現
をはじめた。
彼がはじめて山の上で独りっきりになり、神の臨在を感じはじめたとき、確か
に彼が思った通りのことが起こっていた。
彼は驚愕し、恐怖に 駆られるあまり、自分は気が狂ってしまったか、 詩人にな
ってしまったか、そのどちらかだと考えた。
彼は家に駆けもどった。
彼は熱に浮かされ、がたがた 震えていた。
突然、高熱に襲われたのだと考えた妻は 「どうなさったのですか?」と尋ねた

すると彼は言った。
「気が狂ったか、詩人になってしまったか、そのどちら かだ。
何かとてつもないことが起こっている。
それが何 なのか、それがどこからやって来るのか、私にはわからない。
私の身にはあり余るものが……私は自分の目が 信じられない。
自分のこころが、自分が感じていることが信じられない。
それがあまりに美しく、すばらしく、 広大だから、しかととらえることができな
い」
それは宗教だった。
数日続いた熱も下がり、モハメッドはその 新しい状態に、法悦に、サマーディ
に落ち着いた。
そして何かが流れ出るようにして、美しい『コーラン』 が生まれた。
だが『コーラン』は副産物だ。
『ギータ』もそうだし、『法華経ダンマパダ』もそうだ。
つねに覚えておきなさい。
聖典のなかに宗教はないし、ありえない。
聖典はどれも宗教の副産物―時の浜辺に 残された影、足跡だ。
だが、足跡は足跡にすぎない。
仏陀が浜辺を歩けば、言うまでもなく足跡 が残る。
だが、この足跡は仏陀自身ではない 。
この足跡は仏陀のものであるがゆえに美しい。
足跡に頭を垂れるがいい!
だが、それが副産物にすぎないことを忘れては ならない。
そして、足跡を崇めてばかりいないで、 あなたがひとりの覚者ブッダにならな
ければいけない。
芸術作品は一種の財産だ。
それを売り買いできるのは そのためだ。
が、芸術そのものを売り買いすることは できない。
パブロ・ピカソに芸術を売ってくれと頼んでも、それは不可能だ。
あなたにはどんな大金でも払う用意があるかもしれないが、彼は売ることがで
きない。
絵なら売れるが、彼の芸術を売ることはできない。
ものではないから売りようがない。
それはつねに不可視のままにとどまる。
目に見えるのはその結果だけだ。
神は目に見えないものであり、神は世界のなかにあってはじめて目に見えるよ
うになる。
あ な た は目に見えず、ただ肉体だけを目にすることができる。
ブレイクが「宗教は金ではない」と言うのはそのためだ。
彼は正しい。
彼は宗教は財産ではないと言っている。
宗教は財産のような ものではなく、宗教は愛に似ている―それは 買うことも売
ることもできないし、銀行に預けることもできない。
それを所有することはできない。
むしろ逆に、あなたのほうがその手のなかに落ちてゆく。
芸術作品は所有することができる。
それは財産だ。
それは死んでいる。
『コーラン』や『ギータ』や『聖書』 を学ぶことはできるが、宗教を学ぶこと
はできない。
あなたはそれを生きなければならない― それを学ぶすべはない。
あなたは 神の手のなかに落ちてゆかねばならない。
あなたは神に身をゆだねなければならない。
あなたはみずからの実存を開かなければならない。
あなたは退かなければならない。
神が入ってきて、あなたのすみずみまで占めることが できるよう、あなたはか
らっぽにならなければならない 。
まさにそうして身をまかせることで、あなたは 人類を超越する。
あなたはもはや人ではなく、ひとり の神、ひとりのキリスト、ひとりの仏陀だ。
(p171)
(´・(ェ)・`)
(つづく)


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板