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なぜエスペラントは普及しないのか?

302松戸彩苑:2008/11/02(日) 12:08:20
最近ベダウリンデさんがさまざまな問題提起をされています。
私もそれなりに理解はしたものの、しかし少なからず違和感も感じていたんですね。

今回はそういったことについて論じてみようと思います。
---

まず最初に気になったのは、ベダウリンデさんは「エスペラントの押しつけがましさ」につい
ては激しく批判するのですが、その一方で「英語の押しつけがましさ」にはまるで無頓着だ
という印象についてです。

もちろん、エスペラントを無理やり押しつけたり、エスペラント界の内部で、ある特定の思想
を押しつけたりするというのは絶対にやめなければなりません。

しかし、そういうことはありますが、世界的な規模で見れば、英語のほうがよっぽど押しつけ
がましいんですよね。

そういうことにも気づいてほしいのですが、ベダウリンデさんにとっては、そういう事はどうで
も良いみたいですね。

私をはじめとして大部分のエスペランティストは、あくまでも「英語の押しつけがましさ」を批
判しているわけであって、「英語は言語学的にダメな言葉なんだ」などと言ってるわけでは
ありません。

それから「多言語主義が進んでいる」というのは事実なんですが、しかし、だからといって
「英語に関心のない人は、英語を勉強しなくても良い」というふうにはなってないんですね。
むしろ逆に「英語は義務」という考え方がどんどん強くなってるわけです。

また、多言語主義が進んだと言っても、ありとあらゆる場面でそういうふうになるというわけ
でもないんですね。

行政のほかに小売業の世界でも多言語化が進むだろうと思いますが、しかし、それ以外の
ところでは難しいと思いますね。

また商業においても、多言語化が進むのは、一般人相手にモノを売る場面だけであって、
国際的な商取引の場面では、英語の地位は揺るがないだろうと思うんですね。

こういうことがありますので、私は「多言語主義」が進んでいることは認めますし、それは国
際化が進めば必要になるんだということも認めるんですが、「これで国際的な言語問題は
すべて解決したんだ」などと楽観的に考えることができないんですね。
---

それから、ベダウリンデさんは >>278

> エスペラントはお遊び言語として楽しく発展していくべきだったけど、
> 生みの親ザメンホフが余計な事言ったばっかりに(思想が重要だ、と)
> ただの「運動」として、日陰で細々生きながらえる運命になってしまいました。

と書いておられますね。

しかし、ザメンホフがエスペラントを作って普及させたのは、ユダヤ人迫害をはじめとする世
界の民族間の不和を少しでも緩和したいと考えたからだったんですね。

もちろん >>269 にあるブローニュ宣言の第1条を読めば判るように、思想は義務ではあり
ませんから、一生、思想とは関係なくエスペラントをやっていても、まったく構わないのです。

とは言うものの、ベダウリンデさんのように、ザメンホフの願いというものを「余計な事」呼ば
わりするというのは、あまりにも無神経ではないかと思います。

これではまるで「ザメンホフをはじめとするユダヤ人は、ときどき起こるポグロムによって殺
されても構わなかったんだ」って言ってるみたいに私には思えたんですね。
(実際には、ただ単にそこまで考えてないだけだと思いますが)

ということで、ベダウリンデさんはザメンホフの願いにはひどく冷淡なんですが、その一方で
>>280-281 において多言語主義を手放しで礼賛しておられるんですね。

>>281 には

> 私は、お金は必要な所にはかけるべきだ、と思います。
> 多言語主義は、民族の言語の保護、という世界的福祉の目的にかなっています。
> そんな大切な事なのだから、お金は惜しまず使っていいと思います。

とまで書いておられるんですね。

「エスペラント運動によって、ポグロムのような暴力によって殺される人がいなくなってほし
い」というザメンホフの願いについては「余計な事」呼ばわりした人が、多言語主義の前で
は「お金は惜しまず使っていいと思います」などと書いてるのを見て、私は、軽いショックを
受けたんですね。

ベダウリンデさんの人権感覚というのが、まったく理解できなかったからです。


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