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ID再考 & 科学と疑似科学とを判別する
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しかし、駆け上がりモデルのような、走行モデルを基礎にした仮説の最大の問題は、飛行へ向かう進化が、もし起こるとして、起こってから生じるのです。旧スレッドでも述べましたが、走行生物が飛行生物に変わる進化では、
1.揚力を生む翼を大きく堅牢にする
2.体重、とりわけ飛行に不要な脚を軽量化する
3.体の重心を上げ、翼の高さに合わせる
のような構造変化が必要です。ところが、すくなくとも滑空ができるようになるには、つまり大気で体重を支えられるようになるには、このような変化が相当程度進まねばなりません。飛べるようになるまでは、その恐竜は依然として走行生物であり、地上を走って捕食し、捕食者から逃れるのです。
しかし、上記の体変化は、始まった瞬間から、走行機能を阻害します。大きな翼は空気抵抗を増やすだけだし、小さな脚はむろん走力を弱めます。また脚で走る生物が重心を高くすれば、安定を失い、失速し、最悪は転倒するでしょう。これでは、飛行能力を得て繁殖する前に、走行能力を失って淘汰されるだけです。
そもそも、駆け上がりモデルや飛びかかりモデルのような、走行生物を前提にした仮説が考え出された理由は、走行モデルに力学的な無理があるからです。(参照記事)
この記事の後半に書かれるように、恐竜が走る途中で翼を広げてジャンプすれば、直ちに空気抵抗で減速するし、バランスも保持できません。この問題の解決策として、木の幹を駆け上がったり、高所から獲物に飛びかかるモデルが考案されたのでしょうが、駆け上がりや飛びかかりをやるには有利な体変化としても、基本機能である走行を犠牲にするなら、生存のためには本末転倒です。旧スレッドでも述べましたが、高所から降りる時に有利だからといって、ずっとハンググライダーを着けたままで、生活する人がいますか、ということです。
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