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福島の甲状腺がんの諸問題の考察〈おもに過剰診断と検診有効性〉

891NATROM:2018/10/05(金) 17:03:27 ID:5I1lLgBQ
(3)韓国の甲状腺がんの「流行」は、診療ガイドラインでは抑制できなかったことをご説明する。

ご存知のように韓国では検診によって甲状腺がんの発症率が激増しました。よくわかっていない人たちは「韓国では足切りせずにすぐに細胞診するから過剰診断になったんだ」「韓国では5mm以下のオカルト腫瘍が見つかったと推測します」などと言っていますが間違いです。よくわかっていないこと自体は仕方ないですが、なぜあんなにも自信満々なのでしょう。

韓国では、現在の診療ガイドラインでは細胞診をしなかったり手術せずに経過観察になったりする小さいがんまで診断・手術していた、というのは正しいです。ただしそれだけでは「流行」は説明できません。腫瘍径が1 cm以上だったり、リンパ節転移があったり、被膜外浸潤があったりする例もけっこうあります(PMID: 23427907)。ざっくり半分ぐらいはそうです。「韓国で大量に発見された成人の転移浸潤のある甲状腺がんは過剰診断ですか?」という質問にsivadさんは答えられませんでした。

韓国では甲状腺がんの発症率は15倍になりました。もし韓国で現在の診療ガイドラインに従って「足切り」し、手術適応であるものだけを診断・手術したとして、罹患率は15倍ではなく(ざっくり)8倍ぐらいには抑えられたでしょう。それでも全甲状腺がんの(ざっくり)9割弱(7÷8=87.5%)は過剰診断です(分母には検診発見分だけではなく臨床症状を呈して診断されたものを含みます)。韓国の過剰診断について警告する論文には、「検診止めよう」とあって、「治療介入を工夫しよう」なんて書かれていません。「足切り」ぐらいで過剰診断が防げると主張するなら論文を書いて投稿すべきです。

付け加えるなら、小さいがんまで診断して、甲状腺全摘出という強い介入を行ってすら、甲状腺がん死亡率は減りませんでした。だったら、小さいがんを「足切り」して診断せず、治療介入を抑制的にしたら、余計に甲状腺がん死亡率が減るわけないでしょう。甲状腺がん検診には利益はないか、観測できないほどきわめて小さいんです。(ぜったい無理ですが)過剰診断をゼロにできても甲状腺がん検診なんてすべきではありません。


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