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福島の甲状腺がんの諸問題の考察〈おもに過剰診断と検診有効性〉

617TAKESAN:2018/08/11(土) 22:40:40 ID:YQ2L0hvs
「処置する事」と「検診する事」は同じではありません。

ある手術に効果がある事と、「検診」に効果がある事、も同じではありません。

「検診に効果が無い」という主張を、「治療しなくて良いのか」と解釈するのは間違いです。

「放置する事」と、「待機」「監視」する事は同じではありません(後者をアクティブ・サーベイランスと言う)。

「余剰発見が無い(少ない)事」は、「検診が有効である事」を意味しません。

余剰発見を避けるために感度を落とせば、検査の性能が下がる訳なので、検診全体の性能をも下げる方向に働きます。
一般に検診では、一次検診にて「誤陽性を許容」します。見逃し(誤陰性)を防がないといけないからです(閾値を下げると、見逃しが減る代わりに誤陽性は増える)。であるのに、余剰発見を防ぐとの名目で感度を下げれば(閾値を上げれば)、(誤陽性が減るのと同時に)誤陰性が増えます。
精密検査では逆に、誤陽性を防がなくてはなりません。で無いと、手術等の処置を、病気を持たない人が受けてしまうからです。その意味では、おそらく福島での精検は、ある程度性能が良いものと思われます(誤陽性一件であるから。ただし、現在も未処置――悪性疑い――の人もいるので確定的では無い)。


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