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科学と疑似科学とを判別する

807diamonds8888x:2021/01/31(日) 05:42:31 ID:Qix9q/lA
[>>806](失礼、私のコメントです)からの続き。

【熱力学第2法則】
 では熱力学に行きましょうか。わかりやすいように統計熱力学とマクロ熱力学[>>795]を共に示しましょう。2つの区別はさすがにもう理解してますよね? 調べればわかることですし。

 マクロ熱力学
  ・エントロピー(S=Q/T)は減少することはない(第2法則) {公理}
    (これは経験則と言える )第2法則
    (ニュートンの作用反作用則や運動方程式が経験則と言えるように)
 統計熱力学
  ・系の各状態Ωのそれぞれの実現確率は等しい {公理}
    (分子的混沌の仮定[>>790])
  ・エントロピー(ln[Ω])は減少することはない(第2法則) {定理}
    (ln[Ω]がQ/Tに一致するというのも定理のひとつでしょう)

【ここからが大事だよ】
 さてどちらの第2法則にしても現時点では矛盾するような観測事実はありません。しかし遠い過去を想定すると矛盾が出てくるというのが起源問題です。整理すると遠い過去については以下のケースが考えられます。

 a1) 過去のどの時点でも第2法則が成立する(無限の過去まで)
 a2) 過去のある時点では第2法則は成立しない
 b1) 過去は無限である(世界は無限の過去から存在していた)
 b2) 過去は有限である(世界は過去のある時点から始まった)

 ご覧のように、{a1.a2}は互いに対立する公理であり、ある理論ではどちらかひとつしか採用できません。さもないと基準05に違反します。{b1,b2}についても同様にどちらかひとつしか採用できません。しかし{a1.a2}のどちらかひとつと{b1,b2}のどちらかひとつは同時に主張できます。

 しかし少し考えればわかりますが、{a1.a2}と{b1,b2}との組み合わせでa1とb1を組み合わせた理論(同時に主張する理論)は矛盾しており基準05に違反します。残り3通りの組み合わせによる理論は矛盾していませんので基準05はパスします。
 そして熱力学第2法則自体は{a1.a2}および{b1,b2}のいずれも主張してはいませんので、基準05はパスしています。

 なおa1はいわゆる(時間的な)斉一性原理と呼ばれるものです(Ref; wikipedia「自然の斉一性」)。斉一性原理には時間的なものと空間的なものとがありますが、どちらも破れる可能性があることは、現代(20世紀以降)ではよく認識されています。


 以上、きちんと整理して考えればいいだけですが、整理できない自称論理的人間のkenさんの間違った反論が予想できそうになってきた。整理できない理由のひとつが見えてきた。
 まあ具体例は示したので、理論と観測事実の区別などの原則を抽象的にまとめてみましょう==>(続く)


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