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科学と疑似科学とを判別する

713Ken:2020/10/10(土) 10:08:35 ID:2bVYpmOE
>「距離による位相変化の割合」は定義ではなくて、x成分kx(私が訊いたkのことではなくて)が、結果的に何を意味することになるのかというものですよね。しかも「距離による」という誤訳。

誤訳ですか?
ファインマン物理の該当部分は以下のとおりです。

Using this vector, our wave can be written as cos (ωt - k⋅r), or as cos(ωt - kxx - kyy - kzz). What is the significance of a component of k, say kx? Clearly, kx is the rate of change of phase with respect to x.

ωtのtが時間軸上の変化量であるように、kx xのxは(もっと一般的にはk⋅rのrは)空間座標における変化量ですから、「距離」と解して何の問題があるのでしょうか? 距離でないのなら、どういう物理量を表すのですか?
コサインの引数であるk⋅rは位相の変化量で、rが距離なら、kは「距離による位相変化の割合」になりませんか?


>トラジマについての問いにはまだ答えていただいてませんが

>>707の末尾で「トラの縞模様は波動ではない」と述べました。これはいわば「妥協」です。

これまでのdiamonds8888xさんの発言を見ると、トラの縞模様が波動ではないのでは?と疑いをもつ理由が2つ提示されたと思います。

(1)以下のものはどう分類するのでしょうか?(中略)氷河期の繰り返し(>>690) → 同じ変化を繰り返さないのは波ではない
(2)時間的に何も動いていなければ、それは「波動」に含まれないということですね?(>>694) → 時間的変化がなければ波ではない

(1)については、「同じ変化を繰り返さないのは波ではない」という定義は正しいけれでも、トラの縞模様がそれに該当するかは分かりません、と私は述べました。

(2)については、cos (ωt - k⋅r)の中で時間による位相変化ωtと距離(上で述べたようにrを「距離」と認識します)による位相変化k⋅rが線形結合して、つまり同じレベルで、波の造形を支配すること、また>>707で紹介したように、周波数には時間的周波数と位置的周波数があることを考えると、時間的変化のない「波模様」も波動と考えるのが正しいであろうと、私は思います。

ただ、いくら言葉の共通理解が大切でも、静止した波模様はこの場で深く探求する論点とは思えません。特定の速度で空間を伝わる光は静止した波模様ではありませんから。ですから、肝心の議論を先へ進めるために、現時点では、静止した波模様は波動の定義から除外しましょうと、>>707で提案しました。diamonds8888xさんがcos (ωt - k⋅r)について、私と同じ解釈に立たれるのなら、静止した波模様も波動になります。いずれにせよ、光の粒子性・波動性問題に影響するとは思えません。

以上のことから私が次の4つをどう考えるかは明らかと思いますが、念のために回答します。

氷河期と間氷期との繰り返しの期間の温度変化
→ 同じ間隔で同じ変化を繰り返すという観測例がないので波動ではない。ただし氷河期を発生させるメカニズムが明らかになり、何らかの形で、変位に比例する復元力が認められたら波動と見なされ、期間が不規則なのはノイズと考える

四季の温度変化
→ 波動。ただし気象条件に影響されるノイズ成分がある

単発の音声(例えばひとつの子音だけの発声による音とか)
電磁波のパルス
→ 音声や電磁波自体が波動だから、これらも波動。複数の波が合成することで、一見、波動でないように見えるが、フーリエ解析を行なえば、単純な波動の級数であることは明らかになる。Fig.50-3のように途中で反転するパルスもフーリエ級数で表現されます。(www.feynmanlectures.caltech.edu/I_50.html)


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