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科学と疑似科学とを判別する

501Ken:2019/09/12(木) 23:59:18 ID:CbSK8gT6
>>498>>499で尋ねられた2件の回答は保留させていただけませんか?
即答できないことはありませんが、このスレッドでは文意の行き違いが何度もありましたし、Yes/Noで単純に答えることには慎重になっています。それに今の話を続けてゆけば私の答えは明らかになるはずです。


ここ数日、diamonds8888xさんの書き込み、アインシュタインの論文、それに関連書籍を読んでいましたが、確認したいことが2点出ています。

まずは>>497で述べられたことですが、

>光速度不変、正確には電磁波速度不変はマクスウェル理論の帰結ですから。知る人ぞ知ることですが、特殊相対性理論の構築にはマイケルソンとモーリーの実験結果はほとんど関係がありません。

これは言葉の意味を明確にする必要があるでしょう。
そもそも「光速度不変」と言う場合、2種類の意味があると思います。

(1)光源が動いても光速は不変
(2)観測者が動いても光速は不変

(1)は電磁波に限らずあらゆる波に共通の特性で、たとえば音を例にとると・・・

私たちの生活空間になっている大気中では、音は大気に対して約330m/sの速さで伝わり、例え音源が速度をもっていても、音の伝播速度は変わりません。ですから例えば100m/sで飛ぶ航空機のエンジン音をパイロットが観測すると、前方には230m/sで、後方には430m/sで、そして真横方向には静止時と同じ330m/sで伝わります。

そして同じことが光でも起こるという予測をもって行なわれたのがマイケルソンとモーリーの実験でした。地球の進行方向と真横方向では光速の違いが観測されると思われたのに、実験してみると観測されませんでした。つまり上記の(2)の意味での「光速度不変」が明らかになり、この事実が特殊相対性理論の出発点、というのが私の理解です。

一方でマクスウェル理論では光速度は、電気定数εと磁気定数μを因子として、

c = 1/√(εμ)

と表現されます。2つの定数は光が伝わる空間の性質のみで決まり、光源の速度の影響を受けません。つまりマクスウェル理論がいう「光速度不変」とは上記の(1)の意味であり、特殊相対論を導くのに必要な(2)の意味とは異なるのではありませんか?

マクスウェル理論から相対論に至る論理展開とはどういうものでしょうか?


さて、アインシュタインの論文ですが、マイケルソンの実験がエーテルを否定した後で、それなら電磁波はどういう仕組みで伝わるのかが書かれているか、という視点で読んでみました。そして、私が理解した限りでは、それは全体の半分あたり、英訳では「Even without delving into〜」で始まり、「〜P2 are essentially inverse processes」まで続く箇所ではないかと思われます。

ここで言っていることは、光波動説(英訳では「oscillation theory」)では、媒質問題以外にも、説明できない事実が多く、光粒子説(同じく「emission theory」)の方が真実に近い、ということでしょう。とりわけ「Consider the laws governing〜」で始まる、X線が金属板に当たると電子線が飛び出すという一節は光電効果の話ですし、電磁波の粒子的性質が電磁波が伝わる仕組みを説明するなら、アジモフやウィキペディア記事と同じです。つまりこれは量子論の話なのです。

それでは、エーテルがなくても電磁波が伝わる仕組みを、相対論が説明する箇所はあるのでしょうか?

私には発見できません。ただ、「もしかするとここか?」と思われる箇所が1つあります。全体の5分の2あたりに、数式を並べて、エネルギーを光速の2乗で割ると質量になると語っている部分です。物体が電磁波を放出するとエネルギーが失われて質量が減る。電磁波が物体に当たるとエネルギーを与え質量を増やす。もしそれで電磁波が質量を内包したと考えるなら、質量と速度をもつ存在は運動量を、言い換えれば慣性を持つのだから、媒質はなくても空間を移動できるでしょう。

でも、これが媒質不在の説明になっているとは思えません。なによりアインシュタインがそんなこと言ってませんし、電磁波を放出した物体の質量が減るから電磁波が質量を持つというのは論理の飛躍でしょう。電磁波を放出した物体は温度が下がりますが(放射冷却)、電磁波自体が熱という物性を持つわけではありません。

念のために、特殊相対性理論を扱っている、ファインマン物理第1巻の15、16、17章を読んでみましたが、なぜ光が空間を伝わるかの説明はありませんでした。

15章:www.feynmanlectures.caltech.edu/I_15.html
16章:www.feynmanlectures.caltech.edu/I_16.html
17章:www.feynmanlectures.caltech.edu/I_17.html

本当に、アインシュタインのこの論文は、電磁波が伝わる仕組みを相対論で説明しているのでしょうか?


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