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神の存在/不在と科学の範囲
293
:
Josef
:2007/01/19(金) 19:07:41 ID:uPoVYQoU
>>267
小林秀雄のその文章、昔読みました。死者を悼むことに似て、「神」とは相互主観的に共有できる「事実」ではなく主観的な「意味づけ」なのでしょう。この水準は科学の対象とはなりえないと思われます。
しかしながら「神」とされるものにもまたいろいろあるわけで、科学的に観測し得る経験世界に介入して科学法則に反する奇跡現象を惹き起こすような「神」もいる。そういう「神」の行為なら科学的検証の対象となる、というのがmacskaさんで、これもまた当然のことですね。
>>283
>少なくとも,「経験的ではない」と断言できる幾何学的直観を,私は例示することができません。
「点」とか「線」は非経験的な幾何学的直観ではありませんか?公理もそう。そしてそこから先はトートロジー。科学であれ数学であれ、経験的事実に還元しえない直観に始まっていると思われます。だから19世紀の急激な科学的知の増大とともに「本当にこれらは正しいのか」という自らの立つ地盤への懐疑が生まれ、各種基礎論が盛んになったと理解しています。『幾何学の起源』等で知られる現象学者フッサールは客観的な「正しさ」ではなく「疑いえない」という「確信」に諸科学の基礎を求めようとしましたね。成功したとは言えないのでしょうが。
その水準では、macskaさんが
>>290
>わたし個人としては、「知る」「分かる」という言葉を、「信じる」「確信する」
>という意味で使わないで欲しい、という要望があります。
と言うのは無理なのであって、科学もまた知の源泉を辿っていけば「確信」で行き止まりになると思われます。ただmacskaさんは最初からそういう水準ではなく、もっと常識的な水準で語っていることもまた明らかですから、あくまでもmacskaさんの主張から派生した別の話題として楽しく話し合えばいいでしょう。
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