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死刑制度についてひと言お願いします

1boro:2003/03/16(日) 14:16
死刑制度については他のサイトとかで
さんざんやってきたテーマだと思いますが
そのときの犯罪事情によっても意見が
違ってくると思います。そういう意味で
いま現在、どのように思っているかを
簡単でかまわないので意見をきかせてください。
場合によってはテキストを書く上で参考にさせて
いただくかもしれません。よろしくお願いします。

1767無精髭:2008/06/17(火) 22:58:59
はてさて、今回の宮崎勤死刑囚を含む3人への死刑執行によって、何らかの一般予防効果は働くのかどうか...
小生個人の意見と致しましては、「働く」とは思うのですが、それは確かめようがないと言うのが正直な所。
確かめようがない、というのが重要で、実際にそれが働こうが働くまいが、その事実とは関係なく、何らかの効果
を主張できてしまうのが、小生には不思議な感じが致します。
事実と関係なく主張できると申しましたが、それは推論の域を出ないと言う事です。
その推論に信憑性を与えるのは言うまでもなく、死刑確定から執行までの期間の短さと
鳩山法相の歴代最多執行数から来るある種の厳格さに違いありません。

実際、死刑という刑罰が存在する事よりも、それが執行される事の方にこそ、一般予防効果は期待されるようですね。
勿論、刑罰の存在とその執行の二つを込みで考えるのが、普通でしょうけど。
死刑の犯罪抑止力の有無が不鮮明である事は、もはや死刑廃止論者が槍玉に挙げる際の常套句なのかも知れませんが、
やはり死刑の存在を国民に再度確かめさせる為の刑執行には、一時的ではあれども威嚇効果は期待できそうな気も致します。
ですが、飽く迄もそれは「威嚇」効果...刑罰の残酷性が際立ってこそなんぼのもの。
それで犯罪者及び犯罪予備群を黙らせられるにしても、それに止まらず国民全体にさえ余計なとばちりを食わせて、
政府に対する不信感、社会への不穏感、個人的には恐怖感までも抱かせるなんて破目になるのだとしたら、
「ちょっと待てよ」と言いたくもなります。

厳罰と刑罰が残酷であると言う事は、後者が前者に内包され得る関係にあるというだけで、決してイコールではないでしょう。
否、法律と言うものを定義する上で、同じであってはならない事ではないかな〜と、小生は思います(法律に全然詳しくないですが)。
小生なりの言葉で申せば、残酷さにまつわる諸事象である苦痛やストレスなどは、所詮主観・意識にのみ関わるものなので、
たとえ極刑に限ろうとも、それを客観的な法体系が秩序維持の為に必要だとして謳い上げるのは如何なものでしょうかね。
刑罰の残酷さは国民各々の主観にのみ起こり得るので確かめようがない、もし確かめられたらそれは残酷だと
「その人にとっても(国家にとっても)」分かってしまうのですから、逆に申せば、絶対に確かめられてはならない。
権力によってひた隠しに隠されなければならない。なぜならば、国民の皆が刑罰を本当の意味(自らの立場・主観)で
残酷なものだと認識してしまえば、刑罰の執行者(客観的立場)の不在を招くのは必定となり、刑罰存続の意味がなくなりますから。
小生個人と致しましては、刑罰の実態が上手い事、権力によって不可視的なものに変じられるのだとするならば、
死刑制存置でもOKなのですが(小生が自分の主観とか意識に拘るが為)、それが本当に可能なのかと言うと心許ない。

小生は死刑制存置派の言い分も良く分からないし、同じく廃止派のそれも良く呑み込めません。
ですが、人間魚雷氏の仰る「死刑囚仏説」の様に、たとえ犯罪被害者遺族の為とはいえ、主観的に意味のある様な、
事件当事者(正確にはその関係者)にとって価値のある様な、それだけに限定される効果が期待されるのであれば、
小生の浮ついた心はそちらの方に靡いてしまう。つまり、死刑制存続でも良いのではないかとも思えてしまう。
・・・モチロン、他者への同情抜きで、でございます。

1768無精髭:2008/06/17(火) 23:45:22
因みに終身刑を極刑とする懲役刑にすら、身体刑としての残酷性は
容易には拭えないものとして存すると思うのですが。
妄想でございますかね。ですが、主観的には察知できるのです。

終身刑も体罰だとしたら、仮に目的を達した後の死刑制廃止論者は
死刑に替わるものとして新たな刑罰を持って来るのに、一体何を
拠り所とすれば良いのでしょうか。彼等は多分、刑罰廃止論者では
ありませんから、刑罰全般の残酷性は否定し得ないでしょう。

と言う事は、彼等が死刑制度を廃すべきだとする理由に、それが残酷
であるからという主張は入っていないと考えられます。入っていたとしても
死刑が、およそ考えられる刑罰の中でも最も残酷な刑罰なのだという認識の下に、
それを除く為に死刑を廃止すべきだという様な譲歩が見られる筈です。

しかしながら、死刑廃止論(者)にも様々な支流・傍流がございましょうから、
実の処、上記のように一概には申せません。
死刑制廃止論者の多くは、反権力・反体制主義の立場とも重なっている
ようですから(左翼系運動家に多いとか何とか)、そもそも死刑に替わる刑罰を
模索するという観点に不備があるのかも知れませんね。
死刑(制度)効果の代替云々などは、その多くの者にとっては瑣末な議論に
思えるのかも知れません。「問題はそこじゃないんだ」と。

1769Ken:2008/06/17(火) 23:50:27
>>1763>>1767
死刑の犯罪抑止力を実証的に検証した研究は存在しますよ。私の>>1752の投稿を
見るべし。日本で同種の研究が行われていないのは、日本の研究者がさぼっているのか
私が調べるのをさぼっているのか、どちらかですね。

1770無精髭:2008/06/17(火) 23:50:48
連投申し訳ございません。
>>1768

終身刑の刑種には、懲役の他に禁錮もございますね。
またそれぞれ、有期と無期の区別もございますようで。
と申しましても、小生の言い分に大した影響は無いかと思われますけれど。

1771無精髭:2008/06/18(水) 00:15:11
>>1769
ご指摘、どうも有難うございます。
>>1752に於かれましては、既に拝見致しておりますので、
そちらを念頭に置いた上での>>1767を書き込みました。
ですが、こちらにも少々認識不足があろうかと思われます。
お許し下さいませ。

一応お断りしておきたいのですが、Ken様の>>1752の研究は実証性の強いものと言うより、何だか
蓋然性の濃いもののような印象を受けます(記事が簡略化されているので不正確な言い方ですが)。
例えば、
>1977年と1999年の間で、処刑一件につき三件の殺人を防いだ計算になる。
20年以上も開きがある調査対象では、そこにおける犯罪傾向の若干の変化や社会構造の動きを考慮に入れてまで、
データを扱えるのでしょうか。かなり慎重にならなければならないと思いますけれど。
「処刑一件につき三件の殺人を防いだ計算になる」とは、統計学的にどうやって信頼するに足る答えを
導き出すのでしょう? まぁ、勿論小生の疑問点などは軽くクリアした上で、
Joanna Shepherdさんは研究しているのでしょうが。

>即刻処刑されれば防げる殺人の数はさらに増える

正論でございます。ただ納得するのみにございます。
いずれに致しましても、小生は死刑の犯罪抑止効果については、
客観的に見ればかなり疑問ですが、主観的にはあり得る・可能だと言う立場です。

1772mayuminh:2008/06/18(水) 02:27:44
やっぱりよくわからないです。
>>1763
死刑になるかもしれないと思って
殺人等の重要犯罪を思い止まったという例が
ほんど指摘されていないのに、

指摘できないと思うんです。いてもね。
死刑になるかもしれないと思って、思いとどまった人は発言しないし。
「妻と娘が邪魔になって綿密な殺人計画をたてたんだけど、死刑になるのが嫌
なのでやめたんですよ」と人は発言しない。
また、「オレを馬鹿にしやがって、会社ごと爆破しようと思ったけど、死刑になりた
くないんでね」と、仮に発言する人がいても(仮にどころか、飲み屋に行けば
いっぱい見つかると思うんですが)、誰もまともに聞きませんし。
思いとどまった人のことは、わかりようがないんです。

1773行きずりの男:2008/06/18(水) 12:08:34
mayuminhさんのご指摘は基本的に正しいと思います。
私の「例」はどこから出ているかということですが、
刑事政策の学者のウケウリですが、
所詮サンプルは限定されたものです。

日本の司法は「精密司法」といわれていて
犯罪に至るまでの経過を含めて詳細な捜査が行われ、
被疑者の取り調べでは、それこそ生れてからこのかたの
経歴が調べられますし、重大事件の場合には、
犯罪に至る心理、動機については、小説でもここまでは
と思うほど克明に再現されます。
プライバシーが今ほど重視されていなかった時代には、
研究目的であれば、重大事件の捜査経過を知ることは
比較的容易であったそうです。
研究対象となった複数の殺人を含む重大事件のなかには、
当然途中で断念された、あるいは未遂に終わった事件もあるわけで、
なぜ中断されたか、未遂に終わったのかも
克明に調書に述べられているわけです。
また、実際に中断、未遂に終わらなくても、
途中で「死刑」を意識して「躊躇」をしたというなら、
その心理過程も調書に再現されることになるでしょう。
これは法に対する恐れをまだ持っているということですから、
凶悪犯罪の「情状」としてはむしろ被疑者に有利に働く事情です。
「多数人を殺すと死刑になる」というのは
常識化していると思われるので、
もし、死刑に特定の犯罪を防ぐ「具体的抑止力」があるならば、
その実例が何件か含まれていてもいいのではないか、
しかし、「自分が知っている限りでは、もしかしてと思う
ケースが一例だけあるだけだ」というのが
某刑事政策の先生がおっしゃったことです。

「いても指摘できない」可能性はたしかに無限にありますね。
ただ、本当にそういうことがあるなら、
そこここに、その形跡くらい現れるもんじゃないですかね。

歴代の法務大臣のなかには、積極的に死刑「署名」をした人
全くしなかった人といろいろですが、
凶悪犯罪の発生と統計的に有意な差が現れた例はないとか。
鳩山法相は異例とも言える「署名」件数ですので、
今後の「凶悪犯罪」の推移は注目すべきでしょう。
ただ、死刑廃止をした欧州各国でも、
死刑廃止が凶悪犯罪の発生件数にプラスにもマイナスにも
影響を与えたという研究成果は見られていないようです。


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