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第25回参議院議員選挙(2019年)
2014
:
チバQ
:2019/08/02(金) 17:10:36
京都大農学部を卒業し、琵琶湖周辺の調査・研究に携わった研究者時代を含めると、30年以上にわたって滋賀県に関わってきた嘉田氏には、党派を超えた人脈が県内の隅々にまで行き渡る。今回の選挙戦の課題は県内各地に眠る、そんな「嘉田票」の再結集を図ることだった。公示後は、「回せば回すだけ効果がある」(選対幹部)と選挙カーでの街頭活動を最優先し、17日間の選挙戦で計約4千キロを走った。
支援する各党から応援弁士が来県しても、スケジュールを合わせられないほど「選挙カー優先」は徹底していた。ある街頭演説で、閣僚経験者の大物議員を約20分も待たせたケースもあった。嘉田氏は「玉木(雄一郎・国民民主党代表)さんや、枝野(幸男・立憲民主党代表)さんが入っても、こちらは一切、街宣計画を変えない。手を振ってくださる方がいたら選挙カーを止めて走っていく。これが草の根だ」と言い切った。
自民の敗因は
そんな嘉田氏に自民は焦りを感じ始めた。知名度で劣る二之湯氏に対し、党内では「本来はこんなに苦しむ選挙ではないはず。6年間、何をやっていたんだか」と厳しい声も出た。6年前の前回選挙で県連の公募で候補に選ばれ初当選した二之湯氏は、京都市出身で滋賀県に縁がない上、任期中は地元での活動が限られ、現職にもかかわらず名前が浸透していなかった。
ある自民の関係者は「家族に聞いてみると、嘉田さんの名前は出ても、二之湯さんは知らないと言っていた」と肩を落とす。
加えて、「二之湯氏の自信に満ちたような態度も、支持者の一部の反感を買った」(支持者)といい、県内の自民支持層の5分の1程度の票が嘉田氏に回り、頼みの組織票も固め切れなかった。
選挙結果は嘉田氏が29万1千票余り、二之湯氏が27万7千票余り。嘉田氏の当選で、県内では3年ぶりに非自民の議席が復活。自民関係者は「嘉田氏の勝利は次の衆院選に少なからず影響するだろう。早急に敗因を分析して対策を急ぐべきだ」と危機感を募らす。
嘉田氏は当面、無所属で活動するという。選挙戦で訴えた子育て支援や防災などの政策を実現するため、他の無所属議員との連携に加え、自民を含め党派を超えた連携にも意欲を見せている。
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