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第25回参議院議員選挙(2019年)
2001
:
チバQ
:2019/07/29(月) 23:06:07
“男泣き”動画に反響
共産のエース、辰巳氏も演説時の涙が話題になった。
中盤、大阪市阿倍野区の街頭に立ったときのこと。千葉県で県営住宅の家賃滞納を苦に母娘が心中を図った事件を取り上げ、「家賃滞納は十数万円なんです。十数万円のために娘を殺(あや)めなければならなかった。どれだけつらかったか」。何度も目頭をハンカチで押さえ、そのたびに支持者から「ガンバレー」と声援が飛んだ。
「政治というのは、法律というのは、弱者のためにあるんです」。辰巳氏がそう言葉を絞り出すと、一番大きな拍手が起きた。
辰巳氏は6年前の参院選で初当選。当時としては15年ぶりに大阪での共産の議席を回復した。学校法人「森友学園」への国有地売却問題では、国会追及の先頭に立ち、全国に存在感を示している。
「演説力は大阪の候補者で一番。関心がない人をも引きつける」と他党幹部も一目を置く。先の阿倍野区での“男泣き演説”動画は再生数が数十万回に及ぶなど反響を呼んだ。
選挙戦では安倍政権批判のみならず、大阪市政・府政与党の維新が進める大阪都構想にも反対の姿勢を明確にし、「ぶれないのは共産党だけ」と他党との差別化を図った。終盤に追い上げたものの、6年前の約46万票から大きく後退し、約38万票で落選した。
共闘の行方は…
とはいえ野党の両エースの票を合わせれば、4番手に滑り込んだ自民現職、太田房江氏(68)の約55万票をはるかに上回る。国民民主の新人、にしゃんた氏も13万票近くを獲得しており、共産抜きで野党が共闘しても、当選圏に食い込める可能性は十分にあったといえる。
立民は国民との協力も模索したが、結果的には実現しなかった。国民幹部は「複数区でもあり、維新を倒すために候補者を一本化するという発想はなかった。比例もある」と話した。
野党は全国32の一人区では統一候補を立てたが、共産陣営は「複数区では競い合うのが当然」とし、最大の敗因は「投票率を上げられなかったこと」とした。
立民党内には、大阪をはじめとする改選複数区での取りこぼしに「戦術ミス。複数区でも共闘を進めるべきだった」との意見も出ており、次の国政選挙に向けた選挙戦略の練り直しが迫られる。
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