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新・大中華世界的話題

255名無しさん:2015/10/03(土) 09:46:54
>>254

 4つ目に、習近平主席の初米国公式訪問がローマ教皇フランシスコの初訪米と重なった事情に関してである。両者の日程は、ローマ教皇9月22日〜27日(ワシントンDC、ニューヨーク、フィラデルフィア)、習近平主席9月22日〜26日(シアトル、ワシントンDC、ニューヨーク)であり、ほぼ重なり合っていた。

 カトリックの総本山でもあるバチカン市国との“外交的関係”は、国内で共産党のイデオロギーを脅かすような一切の宗教・信仰・価値観の普及を認めない中国にとっては、極めてセンシティブな問題である(両国の間に国交はない)。そんな中、フランシスコ教皇と同時期に習近平を訪米させるのは、中国政府からすれば避けたいことであり、私が外交部や商務部など、複数の中国政府関係者から確認したところによれば、中国政府はこれまで幾度となく、あらゆるチャネルから米国側に両者の訪米時期をずらすことが可能かどうか打診している。

 実際に、両者が同じ時空に居合わせることはなかった。9月24日、フランシス教皇は16時前後にワシントンDC郊外、メリーランド州に位置するアンドルーズ空軍基地から飛び立ち、習近平主席は18時前後に同基地に降り立っている。

● バチカンと関係は悪くないというものの あらゆる手段で教皇との接触を回避

 一方、私は同日16時半頃ホワイトハウス周辺にいたが、17番通り沿いでは、中国政府による協力と指導を得た中国人留学生たちが紅い制服を着用し、国旗や“歓迎習主席”などの横断幕を掲げて陣取るなか、“米国国旗・ワシントン州旗・バチカン市国旗”と“米国国旗・ワシントン州旗・中華人民共和国旗”が共存していた。

 中国党機関紙のワシントンDC駐在記者によれば、習近平訪米前夜に訪中した米国政府の元高官が中国政府高官に対して、「せっかく習近平主席とフランシスコ教皇が同じ時期にワシントンDCにいるのだから会談したらどうだろうか? 」という提案をしたそうだが、「拒絶というよりは、聞かなかったことにされたようだ」(同記者)。

 「中国とバチカン市国の関係は、そこまで悪くない」

 国営新華社通信の北京駐在記者はこう述べる。実際、習近平が国家主席に就任した際に、バチカン側は祝電を送っており、中国側もそれに対する返信をしている。また、2014年8月、フランシスコ教皇が韓国を5日間訪問した際初めて中国の領空を通過したが、空上で中国人民と国家主席に対する祝福の言葉を述べている。それに対して、中国外交部の華春瑩報道官は「中国はバチカン市国との関係を改善するための誠意を終始抱いており、そのために積極的な努力をしている」と呼応した。

 にもかかわらず……という視点から最後の5つ目に入っていきたい。キーワードは“自信の欠如”である。今回の習近平訪米を通じて、中国側には終始積極性や攻めの姿勢を欠いた場面が見られた。例を3つ挙げたい。

 1つ目が、ワシントンDCでフランシスコ教皇と“遭遇”する場面があったにもかかわらず、そして、米国側もいくつかのチャネルを通じて習近平主席に同教皇との接触が促されたにもかかわらず、中国側はそれをスルーしたことである。政府として関係の改善と建設的対話の展開を公言し、しかもより困難な相手国訪問ではなく、第三国における非公式対話が実現可能な時間的・空間的条件が整っていたにもかかわらず、中国政府はそれを実現するのではなく、あらゆる手を使って避けた。


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