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新・鉄道綜合スレ

825とはずがたり:2016/09/20(火) 18:25:22
>>824-825
 こうした状況に、3市の沿線住民らでつくる「粟生線の未来を考える市民の会」の代表で、三木市内で病院長を務める山本篤さん(47)は「今後、さらに高齢者が増えていく中で、いつまで自分で運転できるのか。病気になったら通院するのも難しくなるのに」と懸念する。

 存続に冷たい視線を送る沿線住民がいる一方、個人的に応援する住民もいる。「粟生線ブログ駅長」として自ら同線に乗り、駅周辺のおすすめスポットやイベントを紹介するなど沿線の魅力をアピールしている。

 ブログ駅長は、県と沿線3市、同社でつくる「神戸電鉄粟生線活性化協議会」が26年度から始めた粟生線の“応援部隊”。まだ認知度が高くないせいか、今年度に就任したのはわずか男女4人だが、ほぼ連日、積極的に書き込みを行っている。

 ブログ駅長の一人の「三木のかげとら」さんは広野ゴルフ場前駅の近くの焼肉店を訪れ、写真を交えて人気メニューをPR。さらに「(酒を)飲んだら(車に)乗るな!ですしね」とマイカーではなく、粟生線を利用して来店するよう呼びかけている。

40億円の貸付金、一括返済の時期迫る

 粟生線の赤字は毎年10億円規模で、この赤字が10年以上続く不採算路線だ。同社は有馬線の黒字を充てたり、社員らの給与をカットしたりして運行を続けているのが現状だ。

 粟生線存続のため、周辺自治体も「乗って残そう」をスローガンに、あの手この手と支援策を打ち出している。

 25年に神戸電鉄粟生線活性化協議会が、マイカーなどの交通手段で移動する人たちを粟生線に引き戻そうと、粟生線の通勤定期代の一部を助成する支援策を導入したが、利用者は増えず、効果がなかなか表れない。

 同線の赤字解消が厳しい状況の中、同社は23年に乗客の少ない押部谷(神戸市西区)-粟生区間の土地や駅舎を神戸、三木、小野の3市に有償譲渡し、同社が施設を無償で借り受けて運行する「上下分離方式」を提案した。譲渡額は土地が13億円で、駅などの施設が55億円。しかし、実現しても当面は赤字が続く試算となっており、議論は進んでいない。

 一方で、県は24年、3市とともに神戸電鉄へ5年で40億円の無利子貸し付けを決定。同社の経営負担の軽減が目的だ。また、国交省の補助制度を活用して、一部施設の整備費も負担している。ただ、40億円の貸付金は29年度に一括返済することが決まっており、今後の同線のあり方について早期に方向性を示す必要性に迫られている。

 関係者によると、県と3市、神戸電鉄が非公式で上下分離方式のシミュレーションや同社の経営状況について意見交換を行っているが、抜本的な打開策を話し合う本格的な協議については日程すら決まっていないという。

 代替バスもサービス向上につながらない?

 利用者減によるローカル線の廃止は後を絶たない。国交省によると、12年以降、全国で38路線が廃止となった。今月には、1年後をめどに、広島県三次(みよし)市と島根県江津市を結ぶJR三江線の廃止が発表された。

 ローカル線が廃止になった後の沿線の事情に詳しい交通コンサルティング会社「ライトレール」(東京)の阿部等社長によると、廃線となった各沿線では代替バスが運行されているという。しかし、「代替バスのサービスがよくなったとは聞いたことがない」と強調する。

 鉄道とバスの一本当たりの運行経費について「車両や線路などのメンテナンスで高コストの鉄道に比べ、代替バスの方が安い」とした上で、「それなのに代替バスで、運賃の値下げや増便など沿線住民にとってサービスの向上につながっていない」と指摘している。

 税金を使った支援による“延命策”を永遠に続けるわけにもいかず、鉄道が消えて代替バスの独壇場となっても、沿線住民にバラ色の未来が待っているわけでもないのだ。

 粟生線は存続か廃止か。タイムリミットは刻一刻と迫っている。


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