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新・鉄道綜合スレ

3668チバQ:2021/11/08(月) 10:04:14
■「或る列車」で由布院観光盛り上げ

 或る列車のリニューアルに影響を与えたもう1つの要因があった。2020年10月に新たな観光列車「36ぷらす3」が運行開始したことだ。九州7県を5日間かけてぐるりと回る。1日単位で区間を区切った乗車も可能。長崎―佐賀間も走るため、西九州新幹線と組み合わせて楽しむこともできる。

 ふたつ星4047と36ぷらす3。この2つの観光列車が長崎、佐賀エリアをカバーすることになり、或る列車に頼る必要がなくなった。

 一方で、由布院は36ぷらす3の運行ルートから外れた。事情が許せば乗り入れてもいい場所だが、36ぷらす3は電車であり非電化区間の由布院に乗り入れることができないのだ。

 由布院はその名を冠した特急「ゆふいんの森」が博多―由布院間を1日3往復するほか、特急「ゆふ」も走っている。さらにななつ星も立ち寄るなど、「JR九州にとって非常に重要な観光拠点」(同社)である。全国の観光地と同じく由布院もコロナ禍で大きな打撃を受けたが、それだけではない。2020年7月には豪雨被害で付近の区間が不通になり、今年3月にようやく全線再開した。

 そのため、「由布院をさらなる観光列車で盛り上げたい」という声が社内で上がった。そこで白羽の矢が立ったのが、或る列車である。ディーゼル車であり、かつては日田―大分間を営業運転して由布院に乗り入れていた実績もある。

 運行コース変更に伴い、車内で提供する料理もスイーツからコース料理に変更した。料理の監修は成澤氏が引き続き担当する。成澤氏はコース料理の提供を打診されると、「食材の幅が広がる。むしろ歓迎すべきことだ」と即座に了承した。もともと九州の食材をふんだんに用いた料理を出したいという思いもあった。旬の食材を使えるよう、メニューは季節ごとに変えていくという。

 10月31日に報道陣向けの試乗会が行われた。報道陣を乗客に見立てた本番さながらの訓練運行だ。キッチンでは、揺れる車内で3人のシェフたちが慎重に料理の盛り付けをしている。その様子を成澤氏がじっと見守っていた。

 シェフたちは南青山の店舗で成澤氏の指導を受けてきた。「みんな努力家だね。私が教えたことをほんの少しでもおろそかにすることをしない」と、成澤氏もシェフたちに太鼓判を押す。

 車内では6人の客室乗務員がサービスを行う。ゆふいんの森をはじめ九州のさまざまな観光列車で乗客をもてなしてきた経験を持つ。とはいえ、或る列車でのコース料理を提供するのは初めての体験だ。すべての料理を出し終わり行程も終盤にさしかかった頃、成澤氏は客室乗務員たちを集めてミーティングを始めた。「現場で採れたものがお皿に載っているということをもっと強調して説明してください」と成澤氏が話しているのが漏れ聞こえてきた。


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