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雑貨類綜合スレ

220とはずがたり:2017/05/15(月) 20:25:23

 JAPANブランド育成支援事業とは、地域の特産品や技術の魅力をさらに高めて、世界に通用するブランド力の確立を目指す取り組みを支援するものである。「今治ブランドの確立」を合言葉に、工業組合に加えて今治商工会議所、今治市が一丸となり、「今治タオルプロジェクト」がスタートした。

 ただし、肝心な問題が1つあった。地元にはブランディングに長けた人材がいなかったのだ。そこで外部から招へいすべく白羽の矢が立ったのが、クリエイティブディレクターの佐藤可士和氏である。

 すぐさま関係者は佐藤氏の元へ押し掛けるように訪問、本人に今治タオルのブランディングをお願いしたいと直談判した。一通り話を聞いた佐藤氏だったが、そのときは引き受けるつもりはあまりなく、ましてや今治タオルの存在もよく知らなかったという。

 ところが、である。お土産にともらった今治タオルを使った瞬間、佐藤氏は衝撃を受けた。肌触りといい、吸水力といい、今まで使っていたタオルは何だったのかというほど、使い心地がまるで違ったのだという。こんな優れたコンテンツがあるなら、きっとうまくブランディングできるはず――佐藤氏はプロジェクトにかかわることを決めたのだ。

●今治タオルというブランド作り

 佐藤氏も加わった今治タオルプロジェクトがまず取り組んだのが、ブランドマークとロゴの構築、独自の今治タオル認定基準の策定、そしてタオルソムリエ資格認定制度の導入検討だ。

 ブランドマークのモチーフにしたのは今治の恵まれた自然で、白は「空に浮かぶ雲」と「タオルのやさしさ・清潔感」、青は「波光煌めく海」と「豊かな水」、赤は「昇りゆく太陽」と「産地の活力」を表現した。また、マークの形が今治(Imabari)の頭文字である「i」となっている。

 独自の認定基準は今治タオルのブランド価値と品質を守るべく設けられた。具体的には、タオルの吸水力や色あせにくさ、変形しにくさなどさまざまな試験項目を設け、それをクリアした製品だけが今治タオルの認定を受けられるようにした。代表的な試験項目の1つが「5秒ルール」である。これは吸水性を保証するためにタオル片を水に浮かべて5秒以内に沈むかをテストするものだ。

 今治タオルと認定された製品にはどのメーカーであっても等しくブランドマークのタグやネームを付けることで、消費者が一目ですぐに今治タオルだと認知できるようにした。

 タオルソムリエとは、世界初のタオルに関する資格認定制度で、主に百貨店、ショップなど小売業の営業や広報担当者をタオルアドバイザーとして育成するのを目的としている。この制度は2007年に実施が始まり、現在までに約2600人がタオルソムリエの認定を受けている。

 こうしてスタートした今治タオルプロジェクトだったが、最初は基盤作りであったためにいきなり売り上げが伸びるわけではなく、工業組合の中にはこのプロジェクトに半信半疑だったメンバーも少なからずいたという。当時は代表理事ではなかった近藤氏も実はその一人だった。

 「正直難しいだろうと思っていたのが本音。反対者はいなかったけれども、様子見している人は多かったです。これまで先輩たちもブランド作りなどいろいろとやってきたけど、うまくいかなかったわけですから」(近藤氏)

 また、工業組合に所属する各メーカーもこれまではライバル同士で、必ずしも良い関係性という会社ばかりではない。それを全員で仲良く今治タオルブランドの同じネームを使いましょうということにも抵抗があったのは事実だ。


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