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国際政治・世界事情(その2)
2100
:
チバQ
:2019/06/06(木) 15:12:34
天井でなく感じる「壁」
リウさんが午後に向かったのは、キリスト教会。地元の先住民の文化を研究した本の出版イベントが開かれていると聞いたという。飛び込みで訪れる。
教会のホールでは、数十人が席を埋めてイベントが始まっていた。後方の空席に座り、関係者のあいさつを聞く。ここも白人ばかりだ。イベントが終わると、参加者たちは紅茶を飲みながら、懇談を始めた。
さては、候補者として人々にお願いして回るのかと思いきや、会場の端で同じように紅茶をすすり始めた。そもそも、選挙用のパンフレットすら持っていない。しばらくすると、男性が声をかけてきた。本の著者のアマチュア考古学者、ケルビン・ノックスさん(61)だった。「あなたを知っている。新聞で見たよ」。でも、話はすぐに本の内容に移っていく。イベント終了から1時間、参加者のほとんどが会場を後にするまでに、あいさつを交わしたのは、10人に満たなかった。
握手をどんどん求めていく日本の候補者を見慣れた身にとっては、拍子抜けするほどおとなしい選挙戦だ。
そう思って尋ねると、有権者に近づくとき、竹の「天井」ではなく「壁」を感じるといった。
そう言えば、マーケットでこんな言葉をかける場面があった。「アジア系の豪州人はどうだい?」
「アジア系の候補者が、主流派の白人に一票のお願いしている。普通でない感じがするだろう。だから、むしろアジア系だと名乗って近づいてみた」
出世して天井を破ろうと思えば上を見る。でも、選挙で人々の支持を集めるためには、周りを見渡さないといけない。でも、そこにいるのは、白人たちが多い。そこに苦闘しているように見えた。
候補者になりたくても
キングズリーさんが公認を得たのは緑の党だ。改選前に下院に1議席、上院に9議席を持っていた少数派政党だ。
移民などの代理人を務める人権派弁護士として知られ、2大陣営なら、保守連合より労働党にスタンスは近い。だが、この選挙区は労働党の現職が再選を狙っていた。「大政党で候補者に選ばれるには、長い期間をかけた準備がいる。緑の党は小さい党だから選ばれやすい」と考えた。移民や難民に寛容な党でもある。
とは言え、候補者選びの過程では「アジア系だから人種差別の攻撃を受けるのではないか、と心配するグループがあった」と前回の候補者で白人のテリー・モーガンさん(68)が打ち明けた。
今回の総選挙で、2大陣営が擁立した候補者のうち先住民を除くアジア系などの非欧州系とみられる人は、下院の151の小選挙区中、22選挙区から計23人。その中で当選確実となったのは、現職3人を含む5人だけだ。政界の「白人支配」は、ほとんど変化がなかった。
シドニー工科大のクリスティナ・ホウ上級講師(社会・政治研究)は、2大陣営の非欧州系の候補のほとんどが、対立候補が強くて「勝てそうにない選挙区」から擁立されていると指摘する。「勝てそうな選挙区」の候補者に選ばれるには「党内で広い人脈を持っていることが必要。非欧州系の人々が勝ち抜くのはとても難しい」。
成功モデル、まだ不在
それでも「華人対決」となったチズム選挙区が風穴を開けたのは事実。それが大きく広がるかぎは何だろう。
政府の独立機関、人権委員会のティム・スートポマサン前人種差別担当委員が言う。「中央政界に多様性が欠ける、ということは、少数派の若者たちの、ロールモデルが多くないということ。成功できないからと政治家になろうとしない人もいるだろう」
ロールモデルになりうる存在として、ホウ講師が挙げたのが、労働党のペニー・ウォン上院議員(50)だ。マレーシア系華人の父と白人の豪州人の母の間に生まれた。女性で同性愛者でもある。比例区の上院の選出だが、野党の上院リーダーで「影の外相」を務めてきた。政権交代すれば、外相になって豪州の政治に対する見方が国内外で変わると期待する声があった。だが、労働党は敗北。与党には彼女のような存在は見当たらない。
候補者全員に順位をつける独特の投票方式をとる豪州の総選挙でキングズリーさんが得た「1位票」は、8763票(開票率93%時点)。2大陣営から大きく引き離されたものの、3位に食い込んだ。だが、得票率9.1%は前回のモーガンさんの結果より2.1ポイント下げた。
「少しがっかりしている。自分は有権者に響かない候補者だったのか。ここに6年間住んでいるけれど、人々は私を知らず、アジア人のビジネスマンで、落下傘候補と思ったのかもしれない」。選挙後にこう語った。
それでも、挑戦を続ける意欲は衰えていなかった。「(アジア系の)ほかの人たちを励ませたはずだ。人の背中にはオンとオフのボタンが付いているかもしれないけれど、自分はオフのボタンを見つけられない」(特派員リポート)(メルボルン=小暮哲夫)
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