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国際政治・世界事情(その2)

1920チバQ:2018/11/05(月) 22:55:48
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181105-00000018-pseven-soci
ギリシャ?ギリシア? 国名の「ヤ・ア問題」の不思議
11/5(月) 16:00配信 NEWS ポストセブン
ギリシャ?ギリシア? 国名の「ヤ・ア問題」の不思議
評論家の呉智英氏
 国の名前をどう呼ぶかは、なかなかに複雑な問題をはらんでいる。現地の言葉の発音に沿ったカタカナ表記が多いが、微妙に異なることもあり、まったく違う呼び方が用いられていることもある。評論家の呉智英氏が、国名の不思議な呼び方について考えた。

 * * *
「週刊文春」連載の「池上彰のそこからですか!?」は情報を適確に整理していて毎回興味深い。十月二十五日号は「マケドニアが国名変える?」だ。

 ユーゴスラビア連邦の構成国だったマケドニアは、連邦解体後独立国家となるに際し、その国名をめぐってギリシャと対立している。マケドニアという名はアレキサンダー大王の故国の名だ。大王は長じてギリシャ全域を統治するようになり、さらに勢力を拡大してアフリカ北部からペルシャ・インドにまでヘレニズム文化は広がった。それ故、マケドニアという栄光ある国名使用に争いが生じた。

 記事ではこの事情がよく分かるのだが、恐らく紙数の制約だろうか、微妙にほのめかすにとどまる記述がある。次の二ケ所だ。

「ギリシア(国際ニュースではギリシャと呼びますが、教科書ではギリシアと表記します)」

「ペルシア(ニュースではペルシャと発音しますが、世界史の教科書での表記はペルシアです)」

 ヤ・ア問題である。

 私はロシヤをロシヤと書く。新聞などでは校閲部からチェックが入る。ロシアにせよ、と言うのだ。しかしロシヤ語ではロシヤと言う。綴りもロシヤ文字(正しくはキリル文字)でРоссия、ラテン文字ならRossiyaだ。そう反論すると、それなら注を付けてくれと言う。しかたなく「ロシヤ(原綴)」などとする。面倒でかなわん。ブルガリヤも同じくヤである。ところが、ルーマニアはア。そして、マケドニアは、マケドニヤ語ではヤ、ギリシア語ではア。この辺になると、私も使い分けがいいかげんになる。お手挙げだ。

 結局、自分が知っている範囲でヤ・アを使い分け、あとは何となく惰性でヤともアとも書く。池上彰の記事でもギリシャ・ギリシアの両方が出てくる。何かの意図があるらしい。

 しかし、さらに考えれば、ギリシャは自らをギリシャとは言わない。ギリシアとも言わない。エラダかエラスである。先に言ったヘレニズム(ギリシャ風)の語原である。ギリシャ神話のヘレンに由来する。ただ、欧米のほぼ全部の国でギリシャ、またその同系音で呼ぶ。十六、七世紀に活躍した画家エル・グレコは、ギリシャ人だったためスペイン語で「ギリシャ人El Greco(英語ならThe Greek)」と呼ばれた。

 二〇一五年にも類似の問題が起きた。

 グルジヤはかつて旧ソ連邦の構成国だった。独裁者スターリンはグルジヤ人である。しかし、ソ連崩壊後グルジヤのロシヤ離れが進み、ロシヤ語による呼称グルジヤをやめ、ジョージアと呼ぶように要請があった。それを容れて二〇一五年に国名変更となったのだが、自国名のロシヤ語呼称を英語呼称に改正するというのもおかしなものだ。自国語のサカルトベロになぜしなかったのだろう。

 グレートブリテン及び北アイルランド連合王国は、イギリスと呼んでも英国と呼んでもOK。UKと呼んでもOKである。

●くれ・ともふさ/1946年生まれ。日本マンガ学会前会長。著書に『バカにつける薬』『つぎはぎ仏教入門』など多数。

※週刊ポスト2018年11月16日号


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