したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

インド・天竺・中洋スレ

602チバQ:2020/11/02(月) 13:56:18
 インド政府はロックダウンを行うにあたり、出稼ぎ労働者などの貧困層がどういった問題に直面するか考えていなかったのだろう。交通量の激減した道路を、荷物を背にした労働者が、幼い子どもの手を引きながら延々と歩き続ける姿は、インドの「経済成長」がいかにいびつであるかを、悲しく物語っていた。

インドが本当の「経済成長」を成し遂げる日
 バスに揺られて都会に出てきたヴィジとラクは、街中で多くの人たちとすれ違う。あざやかな色の服や安いサリーを売る店があり、花屋の前ではジャスミンの花輪を編んでいる2人の女の子がいた。

 物語で、ラクはこう語っている。

----------
「この短い時間で、今までの人生で会った人数よりたくさんの人々を見た。だけど、だれもあたしたちに気づかない。視界には入ってるんだろう。だけど、目に留まらないんだ。」
----------

 インドは確かに「経済成長」を果たしているかもしれない。

 しかし、その影には数多くの「目にはとまならない」人たちの存在がある。

 ヴィジとラクたちが「目にとまる」存在となり、決して「慈悲」ではなく、政府の責任として貧困から抜け出せる日。それが、インドにとって本当に「経済成長」を成し遂げた日なのだ。

 インドの街角で出会い、水やお菓子を買い与えて短い会話を交わした子どもたちの姿が、何度も目に浮かんだ。近い将来、そうした子どもたちが物語の中だけの存在になることを、願ってやまない。

 『橋の上の子どもたち』著者紹介

 パドマ・ヴェンカトラマン●インド、チェンナイ生まれ。母親の影響もあり若い時からCWC(The Concerned for Working Children)というNPO組織にかかわり、恵まれない子どもたちのために活動している。CWCは2012年、2013年、2014年にノーベル平和賞にノミネートされている。
19歳でアメリカへ渡り大学で海洋学を専攻。作家としてはYA作品を4冊出しており、そのうち”Climbing the Stairs”(『図書室からはじまる愛』白水社刊)は2009年全米図書館協会「ヤングアダルトのためのベストブックス」に選出されている。
佐藤 大介((株)ワードストライク代表)


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板