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インド・天竺・中洋スレ

138チバQ:2015/05/26(火) 20:31:51
国営企業の民営化計画はどこへやら

過剰なまでに民主主義的で、協議好きかつ合意好きだったモディの前任者の下で「意思決定が麻痺している」とされていた状態を非難していた者は、今ではまた別の種類の麻痺状態に直面しているのだ。モディのオフィスにファイルが積み重なっている状態だ。意思決定はそこでしか行われないからだ。

3人からなる独立選挙管理委員会の2名を含む管理職の地位はまだ決まっておらず、重要な組織が効果的に機能できなくなっている。透明性と説明責任について話すわりには、モディは中央情報委員会長も中央監視委員長もロクパル(議員と中央政府の職員が関与する汚職のケースのすべてに対し管轄権を持つオンブズマン)もまだ任命できずにいる。

彼が自らにしか決定できない事柄に追われすぎている間、政府もさまよっている状態だ。こうした中、あからさまに矛盾したアプローチを進めようとするケースもある。

一つの例が経済政策だ。モディは「政府がビジネスに手を出す筋合いはない」と宣言したものの、自分の政府が航空会社やホテルを所有している事実を解決しようとしていない。それどころか、公共部門の巨大企業の民営化については、もはや触れなくなっている。

さらに、かつては投資家を引き付け、主要産業の成長を促進するには欠かせないと考えられていた労働市場の自由化については、棚上げとなってしまっている。楽観的に語られていた改革については、「インクリメンタリズム(漸増主義)」の尊重という、正式に打ち出された「イズム」に取って代わられてしまった。

壮大な構想を発表しながらも、それに予算を充てられない、という事態も起きている。だが、それより悪いのは、教育や公衆衛生、保健、女性の安全対策に対する予算は(BJPの選挙キャンペーンの最大の売りだったにもかかわらず)すべてカットされてしまった。

評価を下げた「あのスーツ」

こうした事態を国民はすべてお見通しだ。特にインドの農民はこれに対して憤慨している。前政府で成立した土地収用法が、強引とも言える一連の修正により骨抜きにされてしまったからだ。

一般的な国民も、国民に尽くすことを約束したモディが、いまや派手な服装をしてほかの有名人たちと酒を酌み交わすようなどこにでもいるセレブへの転身に感心はしていない。

とりわけ、今年1月に米オバマ大統領がインドを訪問したとき、モディが自らの名前がストライプ一本一本に縫い込まれたスーツを着用していたことに対する評価は厳しい。この見せ物に愕然とした国民は、デリー州議会選挙において早速BJPに恥をかかせた。1年前は圧勝していたデリーで、今度は野党が立ち直りつつあるのだ。

モディはある意味では運がいいと言える。短期間で自らの政権の欠陥がここまで明らかになったのだから。あとはその欠陥に対処するだけでいい。その時間はある。例のストライプのスーツを急いでチャリティ用オークションに出したことを考えても、学習能力はあるようだ。しかし残念ながら、残りの「間違い」はそう簡単に修正できるもではないが。

(c)Project Syndicate


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