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欧州情勢・西洋事情

78とはずがたり:2014/07/18(金) 20:55:20


Financial Times
長続きしないかもしれないドイツの黄金期
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/41238
2014.07.16(水) Financial Times
(2014年7月15日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

ドイツには、象徴的な時期にサッカー・ワールドカップ(W杯)で勝利を収める傾向がある。

 1954年の優勝――この時の様子は映画「ベルンの奇蹟」に収められている――では、1945年に敗戦と不名誉を味わったドイツ国民が誇りと救いを得ることができた。

 1974年に優勝した時は、西ドイツがすでに「経済の奇跡」を成し遂げて世界屈指の先進国としての地位を取り戻していた。1990年の優勝はベルリンの壁が崩壊した数カ月後に達成されており、程なく行われるドイツ再統一の歓喜とその可能性を映し出していた。

 そして2014年、ドイツはまたも象徴的なタイミングでW杯を制した。ドイツはこの5年間で欧州の政治のリーダーとして再び頭角を現していた。確かに英国とフランスは核兵器を保有しているかもしれないし、国連安全保障理事会の常任理事国かもしれない。しかし、ユーロ危機を経て、ドイツは欧州連合(EU)の押しも押されもせぬリーダーとなっている。

W杯優勝が象徴する「EUのリーダー」たるドイツ

 つい2〜3年前でも、ドイツを欧州の「支配的な勢力」と呼べば不穏な響きがしただろう。しかし現代ドイツは、政治力と人気を同時に獲得するという離れ業をやってのけた。英BBCが昨年21カ国で行った世論調査によれば、ドイツは世界で最も高く評価される国になっている。

 パリが美しい美術館のような雰囲気を保ち、ローマがぼろぼろと崩れ、ロンドンが高すぎる生活費と混雑に悩まされる中、ベルリンはかっこいい都市として台頭している。国会議事堂からポツダム広場にかけての界隈には美術館や画廊、クラブ、わくわくするような近代建築が立ち並び、生活費もまだ若者が暮らしていけるレベルにとどまっている。

 今回のドイツ代表チームも時代の雰囲気をうまくとらえている。1954年と1974年の優勝チームは、ドイツより洗練された相手(ハンガリーとオランダだった)を負かしたことで一部のファンから嫌われた。また1974年と1990年の優勝チームは「効率の高さ」や「勤勉さ」で評価されたものの、ヘアスタイルがおかしいとからかわれた。

 ところが今回の優勝チームは、その見事な才能とスポーツマンシップで称賛を受けている。また、W杯本大会でドイツを代表してきたチームの中で最も文化的に多様なチームでもある。これはドイツ社会がますます開かれたものになっていることの反映だろう。

 もっとも、昔ながらの良さもいくつか残っている。特に重要なのは、このチームが巧みに設計された機械のように、すべての部品が見事に調和しながら動いているように見えることだ。

 リオデジャネイロで決勝点を決めたマリオ・ゲッツェが科学技術専攻の教授の息子であること、そしてドイツ統一後に生まれた2人の選手の1人であることもまさにぴったりであるように思われた。

 しかし、これでは話が出来すぎだと感じるとしたら、恐らくそうなのだろう。確かに、今のドイツはピッチの中でも外でも光り輝いているが、この黄金期は短命かもしれないと心配になる理由がいくつかある。


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