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欧州情勢・西洋事情

3916チバQ:2021/09/30(木) 18:10:07
8月になって急浮上したのがSPDだった。現役の副首相で財務相というショルツ氏の「実績と安定感」に期待が寄せられた。

 調査会社インフラテスト・ディマップのニコ・ジーゲル所長は「有権者は各政党の政策で投票先を決めるものだが、今回はメルケル氏の後釜は誰かという関心から、首相候補の個人の資質が意味するところが大きくなった」とみる。

 その分、首相を狙えなかったり、政権入りが難しかったりする政党は埋没。左翼の左派党は得票率を大きく落とし、5%を割った。

 4年前の前回選挙で移民・難民問題への厳しい姿勢を示し、初めて議席を得た右翼のドイツのための選択肢(AfD)も10・3%と得票率を2ポイント以上落とした。政府の移民管理が厳格化し、入国者数は減った。世論の関心が気候変動や格差是正、新型コロナ対策などに移ったことも背景にある。

 ベルリンのヘルティ行政大学院のアンドレア・レンメレ教授は「AfDはドイツ東部の強固な支持を固めただけで台頭には歯止めがかかった」と話す。

連立へ「緑」と「黄」、まず交渉
 メルケル政権で長年連立を組んだCDU・CSUとSPDはたもとを分かち、自党中心の政権樹立に向け、連立交渉に入る。

 最低賃金の導入などの社会政策で政権を支えてきたのに手柄はメルケル氏に奪われ、存在感を失いつつあったSPDにとって、16年ぶりに首相を出す好機だ。計50年以上、首相を出してきたCDU・CSUにとっても、第2党としてSPD政権に入るのは避けたい。

 想定されるのは各党のシンボルカラーから、①SPD(赤)+緑の党(緑)+FDP(黄)による「信号連立」か、②CDU・CSU(黒)+緑+黄による「ジャマイカ連立」だ。②は配色がジャマイカの国旗に似ていることから名づけられた。いずれも、緑と黄がいかに政策をすりあわせ、赤と黒のどちらが自党にとって有利と判断するかが焦点となる。

 交渉で肝になる政策の一つが税財政政策だ。

 「最低賃金12ユーロ(約1550円)」を看板にするSPDは、高所得者への課税強化や公共投資などでの財政支出拡大を唱える。緑の党も同様だ。これに対しFDPは増税反対で、厳しい財政規律を守るよう訴え、CDU・CSUと歩調が合う。

 気候変動対策でもずれがある。温室効果ガス削減の高い目標を掲げて再生可能エネルギーへの転換を目指す緑の党に対し、FDPは高い目標設定や産業界の規制には慎重な姿勢だ。CDU・CSUやSPDも産業競争力との兼ね合いを重視する。

 26日夜の各党代表の討論会で、緑の党のベアボック氏は「次期政権は気候変動対策に取り組む。今回の選挙で緑の党に明確な権限が与えられた」と述べた。FDPのリントナー党首は「緑の党とは最も大きな隔たりがある」と認め、まずは2党の話し合いで「どこに共通点があるかを確認したい」と語った。(ベルリン=野島淳、青田秀樹)

<ドイツ総選挙> 下院に当たる連邦議会議員を選ぶ。小選挙区比例代表併用制。有権者は小選挙区で候補者に、比例で政党に1票ずつ投じる。小党乱立を防ぐため、比例で有効投票の5%以上か、小選挙区で三つ以上取れない政党は議席が得られない。比例の得票率に応じて全議席の各党の構成割合が決まる。小選挙区の結果を尊重しつつ構成割合を維持するため、全体の議席数を基本定数の598から増やして調整。2017年は全709議席となった。


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