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欧州情勢・西洋事情

378チバQ:2015/04/07(火) 02:20:27
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/150406/mcb1504060500012-n1.htm
アブダビ主導の再開発に賛否真っ二つ セルビア首都のベオグラード (1/3ページ)
2015.4.6 05:00

 セルビアの首都、ベオグラードの繁華街にある大理石造りの展示ホールでは、投資家と好奇心旺盛な市民が、2030年の町の姿を見ようと列をなしている。

 幅4メートルの模型が示すのは40億ドル(約4787億円)規模のベオグラード・ウオーターフロント・プロジェクトの完成予想だ。高層住宅とオフィス、バルカン半島最大の屋内ショッピングモール、それを取り囲むように配置された木々の立ち並ぶ公園、らせん型の高層ビルが見てとれる。開発で姿を消すのはサバ川沿いのさびた鉄道線路、崩れかかった建物、ファストフードの屋台。このプロジェクトを建設し、資金を投じるのはアラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国のイーグル・ヒルズだ。

 北大西洋条約機構(NATO)軍の空爆から15年、ベオグラードは新たな対立の場になろうとしている。都市計画立案者は、古びた不動産が立ち並ぶ180万平方メートルの土地を再生させることで、数十億ユーロを呼び込み、2万の雇用が生まれると主張。一方で開発反対派は、プロジェクトの承認があまりにも早急で、洪水と地下水のリスクが無視され、数千人の市民が家を失う恐れがあると懸念する。

 10年以内の欧州連合(EU)加盟を目指すブチッチ首相は、今回の投資を頼りに、09年以降で4回目のリセッション(景気後退)から抜け出そうとしている。セルビアの昨年の経済成長率はマイナス1.8%で、5人に1人が失業している。平均月給は428ドルだ。

 同国が投資を必要とする背景には、2月に国際通貨基金(IMF)と締結した3年間のスタンドバイローン協定の条件を満たすために、歳出削減を行って財政赤字と公的債務の縮小を達成しようとしているからだ。

 中央銀行総裁の諮問機関の委員を務めるイバン・ニコリッチ氏は「セルビアは新しいインフラを必要としている。政府の投資が財政赤字拡大につながらない限り、IMFの承認は得られるだろう」と述べた。

 英不動産コンサルタント会社ナイト・フランクは15年版「ウェルス・リポート」の中で、「未来が明るい」都市として、エチオピアのアディスアベバ、パナマのパナマ市、ミャンマーのヤンゴンと並んでベオグラードを挙げた。「インターネットの新規事業の立ち上げやアプリ開発を行うのに、低コストで比較的質の高いオフィスがあることから、ベオグラードに移住する若者が増えている」という。

 一方で開発反対派は、市当局はイーグル・ヒルズに対して適正な審査を行わず、同社に野心的なプロジェクトを実現する余裕があるかどうか判断せずプロジェクトを推し進めようとしているようだと非難する。さらに計画の初期段階で、地元グループが出した意見と提案がおおむね無視されたとも語った。

 セルビア建築振興会はこのほど発表した声明で、開発は憲法に違反し、民主的な手続きを欠いているとして、当局に計画の取り下げを促した。

 同振興会のメンバーである建築家のアレクサンドラ・モクラーニャッツ氏は、アブダビ主導のプロジェクトを、火星人による地球襲撃を描いた小説の「宇宙戦争」になぞらえ「職業的、精神的、歴史的にあらゆるレベルでこのプロジェクトは悲劇だ。巨大建築物ができれば、ベオグラード市民と観光客は自由に川へ近寄れなくなってしまう。町の極めて重要な部分、歴史的な部分を閉じ込めてしまうようなものだ」と話した。(ブルームバーグ James M.Gomez、Gordana Filipovic)


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