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欧州情勢・西洋事情

3243チバQ:2019/09/05(木) 16:02:27
右往左往の保守党
このように労働党が完璧に自己矛盾に陥るのは、与党である保守党が右往左往しているからだ。

労働党は反対のための反対なのだから、保守党が白といえば黒を、黒といえば白を支持することになるのだ。

メイ首相の時代、EU合意案は3回採決にかけられた。

3月29日の3回目にして最後の投票では、EU合意案に賛成の保守党議員が277、反対が34までもっていくことができた。つまり、277人の保守党議員は「EUとの合意案に賛成」したのだ。

しかし一転、9月3日の野党を中心に提出された「合意なき離脱を阻止する法案」では、保守党は286人が反対している。つまり286人の保守党議員が「合意なき離脱もやむなし」としたのだ。

まさに、羊の群れ。このように国家の命運を左右するような出来事に、意見が180度変わっている。

保守党の迷走ぶりの詳細は、以下の記事を読んでいただきたい。

なぜジョンソン英首相は総選挙をしようとするのか。羊の群れの議員たち:イギリス・ブレグジット問題で

ジョンソン首相の次の打つ手は?
それにしても、首相と政府は何を考えているのだろう。

与野党が拮抗している状態から考えて、「合意なき離脱を阻止する法案」が可決するのも、「解散をする提案」が否決されるのも、目に見えていたはずだ。想定済みだったはずだ。

今の段階で言えることは、保守党はどんどん一つに固まってきている。「合意なき離脱もやむなし」に反対した21人の議員は、本当に除名したという。今日にも通知の手紙が届くということだ。

今の保守党は、国民投票の結果を尊重している党、そのためには合意なき離脱もやむなしという党、国民に再び問うべしと総選挙を申し出たのに野党の反対で出来なかった党ーーになってきている。

ジョンソン首相に対して「独裁者!」「国民の信託を受けていない!」と非難することは出来にくくなくなってしまった。「だから総選挙をすると言ったではないか。口だけではなく実際に、総選挙をする提案を下院に出したではないか」「潰したのは労働党だ」ともっともな反論ができるからだ。

ジョンソン首相に不満をもつ市民の怒りは、むしろ労働党に向かうのではないだろうか。

もともと保守党議員は、3月27日に行われた示唆的投票(=本音投票)によると、157人が「合意なき離脱でも良い」と答えていたのだ。ジョンソン首相が描く今の保守党の姿は、議員にあった自然な方向と言えるだろう。

保守党が一枚岩になっていくことは、EU議会選挙で保守党を打ち負かし、脅かし続けているUKIP(英国独立党)とブレグジット党(ファラージ党首)の支持層を取り込むことになる。

そもそもジョンソン首相は「合意なき離脱はやむなし」と言ってきたのであり、進んでそうしたいとは言っていない。労働党のへたれぶりを見ると、意外とジョンソン首相は、難局を乗り越える力を発揮できるかもしれない。

それにしても、この「総選挙プラン」の戦略を考えたのは一体誰なのか。なんて頭がいいのだろう。


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