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欧州情勢・西洋事情

2956名無しさん:2019/01/19(土) 02:00:09
>>2955

大混乱は必至
 そこで、メイ首相は「EU離脱後の移行期間が終わる2020年12月までに解決案が見つからなければ、北アイルランドはEU単一市場のルールに従う」という案をまとめた。これを「バックストップ」と呼んでいる。一種の安全策、セーフティネットだ。

 もしも期限までに解決案が見つからなかったら、どうなるか。原理的には、EUルールが適用される北アイルランドとEUを離脱する英国本土(グレートブリテン島)の間で異なる関税が適用される形になる。しかも安全策がいったん発動されたら、EUの同意がない限り、解除できない仕組みになっていた。

 これに保守派の強硬離脱派などが反対した。そうなったら「英国の一体化」が損なわれてしまう。加えて、英国の一部とはいえ北アイルランドが事実上、EUに残るなら、その抜け道を通じて、英国自身がEUに残ったも同然になってしまう懸念があるからだ。

 強硬離脱派は「EUの単一市場ルールが適用される北アイルランドを利用して、メイ首相は実質的に英国をEUに残留させようとしているのではないか」とさえ疑った。意地悪く言えば、メイ首相は「根本的な解決策を探したけど、見つからなかった」と言えばいいからだ。奇策と言えば、奇策でもある。

 では、どうするか。

 簡単な答えはない。メイ首相の案は本質的に「2020年12月までの問題先送り案」だったのに、わずか数日で解決策を見い出せるわけがない、と考えるのが普通だろう。そうなると、英国は「合意なき離脱」になる可能性が高い。

 とはいえ、議会の多数もEU側も「合意なき離脱」は嫌っているので、さらに全員が譲歩して土壇場で妥協案がまとまる可能性もなくはない。新聞のブリュッセル特派員を務めた私の経験から言えば、欧州は危機に際して「問題先送り策」を見つける達人でもある。

 仮に「合意なき離脱」となった場合、英国は移行期間なしに3月29日にEUを離脱し、EU各国との貿易には通関手続きが必要になる。トラックが英仏間の海底トンネルを抜けるのに「数十キロの大渋滞が発生する」と指摘されている。物流が大混乱するのは必至だ。


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