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欧州情勢・西洋事情

2624チバQ:2018/05/05(土) 06:44:08
https://www.sankei.com/world/news/180504/wor1805040004-n1.html
2018.5.4 07:00
【マクロン革命 大統領就任1年(下)】
議会揺さぶる憲法改正 「プロ政治家は不要」
 マクロン大統領は、フランスで戦後続いた保革二大政党制を打破した。次の狙いは国政改革だ。

 国民議会(下院)は昨年6月の選挙後、風景が変わった。定数577のうち、4分の3が入れ替わり、議員の平均年齢は48歳に若返った。マクロン氏の新党「共和国前進」が312議員を抱える最大会派となった上、保革二大政党のベテラン議員が、一斉に引退したためだ。

 議事堂は18世紀建造の宮殿。豪華なシャンデリアの下、若手がダイエット・コーラと携帯電話を手に足早に動き回る。長い昼食で情報交換する議員は減り、売店ではアルコールの売り上げが半減した。女性議員の割合は過去最高の39%だ。

 「古参議員は秘書を7人雇い、出張の切符まで手配させているので驚いた。私は自分でインターネットで予約する。秘書は地元と議会合わせて3人で十分」と前進のギヨーム・カバリアン議員(31)は話す。

 世代交代を歓迎するのは、野党の若手も同じ。保守系最大の共和党のジュリアン・オベール議員(39)は「わが党の指導部も40代になった。引退組は、失業が蔓延(まんえん)する現在の仏経済を生んだ世代。彼らの責任は重い」と手厳しい。

×  ×

 目下、国会は憲法改正案で大揺れだ。4月に政府が示した改正案は、上下両院の定数を各30%削減した上、議員や自治体首長の任期を連続3期に制限する内容。下院は15年、上院は18年で議員引退を迫られる。

 憲法改正は昨年7月、マクロン氏が上下両院の議員をベルサイユ宮殿に集め、「1年以内にやる」と宣言した。「民主主義には呼吸が必要だ。政治を生涯の仕事にすべきでない」と訴えた。「プロの政治家は不要」ということだ。憲法改正には両院で5分の3の賛成が必要。国会での成立が難しい場合、「国民投票にかけることも辞さない」と意気込んだ。

 オベール氏をはじめ、野党議員は猛反発するが、憲法改正に国民の支持は高い。世論調査では、多選制限に86%、議員数削減には91%が賛成した。

 
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 背景には、政治に巣くう構造汚職がある。フランスで大統領や閣僚の汚職疑惑は途切れることがなかった。シラク元大統領は退任後、公金横領で有罪判決。サルコジ元大統領は違法献金疑惑で身柄拘束され、フィヨン元首相は妻を架空雇用した疑惑から、大統領選でマクロン氏に惨敗した。

 汚職の温床となる地域利権や族議員の問題は日本以上に深刻だった。フランスでは2014年の法改正まで、国会議員が市長や地方議員を兼職できた。改選前の下院では、議員の4割が首長や地方議長を兼職していた。憲法改正はさらに利益誘導の構造を断ち、政治浄化を図る狙いがある。

 マクロン政権の閣僚32人のうち、3期以上の国会議員経験があるのは5人だけ。法相は元法学教授、保健相は医師など、その道の専門家を起用した。コンサルタント会社の社員だったカバリアン氏は「議員数を減らせば、議会は効率化する。議員は長くやると、緩みが出る」と話す。

 憲法改正で1人、確実に得をする政治家がある。それはマクロン氏だ。

 フランスには米国のような大統領弾劾の制度はない。議員が地盤や派閥を失えば、大統領への権限集中はさらに強まる。マクロン氏は「民主主義が生んだ独裁者」へと歩み出すことになる。(パリ 三井美奈)


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